うどん学校・ラーメン学校・そば学校・パスタ学校で開業&成果アップ|「イノベーションと起業家精神(最終)」「イノベーションの定期点検、イノベーションの業績評価、起業家精神のための組織構造、既存のものからの分離、担当トップヘの直結」

昨日の東京支店でのセミナーの様子

本日のテーマは「ライバルとは競争しない」です。

昨日朝に高松空港を出て、昼からは東京支店での私のセミナーでしたが、今回は会場一杯で、超満員のお客さまが来場され、熱心な質疑応答がありましたが、最初に昨日のフェイスブックの内容を披露し、一般的に日本人対象のセミナーが静かであることを説明しておいたので、今回の参加者はいつもより活発に参加していました。

このように事前にセミナー参加への注意を喚起しておくのも大切なことであり、せっかく貴重な時間を取って参加しているので、参加者の方がたの何か大きなヒントになるように、或いは、触発されて人生が変わるきっかけになればと、熱心に話しているのです。

昨日も書いたのですが、私自身も外国人講師のセミナーで自分自身のセミナースタイルがまったく変わったので、余計に人が大きく変わるきっかけは、すでに大きく変わっている人から受ける影響が大きいことが分かっているのです

今回の参加者は、初めてのお客さまが多かったのですが、参加者の一部の方は以前から顔見知りの方がいて、その中の一人のうどん学校の卒業生で新規開業の準備を進めている生徒さんから、セミナーの後、個別相談があったのです

話しを聞いていると、物件がなかなか見つからなかったのですが、今回やっと物件が見つかったので、その物件について話を聞いて欲しいとのことでした。

話しを聞いていると、その物件は人通りの多い、観光地にあり、坪数の小さい物件で、席数も少ない店舗であるのですが、もっとも気になったことは、10m隣に同じような規模の小さいうどん店があり、その店が非常に繁盛しているとのことでした。

非常に繁盛していて、そこで開店すれば、自分も同じように繁盛するのではと思っての開店だったので、念のために、食べログでその店をチェックをしてみると、点数が3.5を超えていて、手打ちうどん店として、それなりの評判を取っていたのです。

その店の売上を聞いたのですが、調べていなくて分からなかったので、もし、そこが気になっているのであれば、参考のために、売上のチェックをするように勧めたのです。

他店の売上のチェックを行なうのは簡単なことで、昼間のピークタイムの11時から2時くらいまでの来店客数、客単価を調べると、簡単に分かり、ついでに、行列が出来ているのであれば、行列に並んでから入店できるまでの時間、席についてから、料理が出てくる時間を測定すれば、さらに詳しく分かるのです。

しかし、以上の話を聞いて、私は絶対に、この場所では開店しないように注意をしたのです。

すでに繁盛している店舗の真横に、同じような店を作ることは、一般的には、同じ土俵で同質の競争をすることであり、お互いに消耗するだけであり、無駄な競争であるのです。

もし、市場のサイズが非常に大きくて、その店舗1店ではどうしようもないくらい、多くのお客さまが詰めかけて、長蛇の列になり、多くのお客さまは列が長過ぎるので、諦めて列から離れているような状態があれば別なのです。

そして、一般的に、観光客対象の場合は、繁閑の落差が大きく、繁忙時は忙しいのですが、閑散時は非常に少ない、地元だけのお客さまを分け合うようになるのです。

当社のユーザーさまでも、非常に成功しているお客さまは、辺鄙な場所にありながら、場所の悪いのを克服して、成功している人がほとんどで、その典型が兵庫県川西市のシャッター街になっている、古い商店街が開店している「讃々」です。

もともと、写真のDPEをしていたのが、デジカメの急速な発展で、DPEが駄目になり、少ない資金で開業せざるを得なかったので、駐車場のない、古い商店街で開店せざるを得なかったのです。

立地を見に行ったときに、私もここだけは避けた方が良いとアドバイスしたのですが、資金の都合でどうしても他の選択肢がなかったのです。

しかし、オーナーは立地の悪い分だけ、一生懸命に商品力を高める努力をして、開店して半年後には、週刊ポストに取り上げられ、一躍有名店になり、お店を軌道に乗せることが出来たのです。

昨年が丁度開店10周年記念であったので、オーナーから、お礼のメッセージを戴き、10年間少しづつですが、毎年前年をクリアし、売上が伸び続けていることが自慢である旨の報告を戴きました。

麺學校ではさまざまなことをお教えしているのですが、昨日の生徒さんのように人通りの多い、良い立地を探そうとしている生徒さんもいて、学校の経営講義で教えたことと、反対のことをやっている生徒さんがいるのです。

だから、私は常に、経営講義は1度ではなく、3回くらい連続で参加することを勧めているのです。

1度で理解出来る人は、非常に少なく、1度で完璧に理解出来るほど、単純ではないのです。

本年2月21日から始まった、半年間以上に及ぶ、「イノベーションと起業家精神」の学びの最終のまとめに取り組んでいきます。

◆イノベーションの定期点検

第2に、イノベーションにかかわる活動全体について、定期的に点検していく必要があり、起業家的たるためには、数年ごとに、自らのイノベーションをまとめて評価しなければならず、「どのイノベーションに力を入れ、推進すべきか」、「どのイノベーションが新しい機会をもたらすか」、逆に「どのイノベーションが期待どおりに進んでいないか」「それらのイノベーションはどうすべきか、諦めるべきか。期限付きでさらに努力すべきか。ただし、いかなる期待のもとにか」を考えなければならないのです。

ある大手医薬品メーカーでは、年に1度、トップ・マネジメント自身が、イノべーションにかかわる活動をすべて点検し、あらゆる新薬開発プロジェメトについて、「望ましい方向に、望ましい形で進んでいるか」「製品ラインに加えられそうか。それともわが社の市場に合わず、他社にライセンスを売ったほうがよいか、あるいはまったく諦めたほうがよいか」を検討し、新薬の開発以外の分野、たとえばマーケティングに関するイノベーションについても点検していて、さらには、競争相手のイノベーションについても点検していて、このメーカーが開発研究費やその他のイノベーションにかけている費用は他社並みですが、その実績は群を抜いているのです。

◆イノベーションの業績評価

第3に、起業家的たるためには、イノベーションの成果全体を、企業全体のイノベーションにかかわる目標や市場における地位、さらには企業全体の業績との関係において、評価する必要があり、トップ・マネジメントは、たとえば5年ごとに、主な部門に対し、「この5年間、わが社を変えるようないかなる貢献を行ったか。これからの5年間、どのような貢献を行うつもりか」を問わなければならないのですが、そもそもイノベーションの成果は定量化でさないのではないか、いかにすればできるかという問題はあり、事実、イノベーションの重要度は、簡単には測定できず、あるいは厳密には測定しようとすべきでない場合もあるのです。

たとえば、やがて癌の治療につながるかもしれない発見と、明日にでも患者が週3回の病院通いをしなくてもすむようになる医薬品の開発の、いずれが重要かは、明らかにしきれない、あるいは、「重要な取引先を失わないための新しいサービスと、数年後には非常に大きくなるかもしれない市場においてトップの地位を与えてくれる新製品の、いずれが重要か」も同様で、このようなとき、必要なことは測定ではなく判断であり、判断といっても恣意ではなく、主観でさえなく、たとえ定量化はできなくとも、判断はできるので、判断ができれば、単なる主観や推測ではなく、知識にもとづいた合目的的な行動は可能となるのです。

既存企業にとって、とくに重要な意味をもつ問いは、「イノベーションにおいてリーダーシップをとっているか」であり、あるいは、「少なくともリーダーシップを維持しているか」であり、リーダーシップは、必ずしも規模の大きさとは一致せず、リーダーとして受け入れられること、基準の設定者として認められることであり、他に従わされるのではなく、他の先頭に立つことであり、この問題こそ、既存企業の起業家精神にかかわる最も重要な判断基準であるのです。

5起業家精神のための組織構造

前述の経営政策と具体的な方策が揃って、はじめてイノベーションと起業家精神は可能となり、イノベーションと起業家精神に対する障害を除去し軽減することができ、イノベーションと起業家精神のための正しい姿勢をもたらし、適切な手段を手にすることができるのですが、イノベーションを行うのは人間であり、人間は組織のなかで働くので、既存企業がイノベーションを行うためには、そこに働く人間の1人ひとりが起業家となることのできる組織構造をもつ必要があり、起業家精神を中心として、もろもろの関係を構築する必要があり、さらには報酬、報奨、人事制度を、優れた起業家精神に十分報いるものにする必要があり、それらのものが、起業家精神を阻害するようであってはならないのです。

◆既存のものからの分離

新しい起業家的な事業は、既存の事業から分離して組織しなければならないのは鉄則で、起業家的な事業を既存の組織に行わせるならば、失敗は目に見えていて、このことは、とくに大企業についていえるのですが、中堅企業や小企業についてもいえるのです。

その理由の1つは、既存の事業は、それに責任をもつ人たちの時間とエネルギーを奪うからであり、既存の事業には、それだけの価値があり、新しい事業は、既存の事業と比べるならば、さして期待のもてないつまらないものに見え、しかも、悪戦苦闘するイノベーションを養ってくれるものは、既存の事業であり、今日の危機に対しては、今日、対処しなければならず、既存の事業に責任をもつ人たちは、新しい起業家的な事業、イノベーションにかかわる活動を、すべて手遅れになるほど先延ばしにしてしまうのです

われわれは、すでに30年、40年も前から、既存の事業を担当する人たちは、それらの事業の拡大、修正、調整しかできないことを知っているので、新しい事業は、別の人たちに担当させなければならないのです。

◆担当トップヘの直結

新しい事業の核となる人は、かなり高い地位にあることが必要であり、新しい事業の規模や売り上げ、市場は既存の事業の比ではないかもしれないが、トップ・マネジメントの1人が、明日のために、その特別な仕事に責任を負わなければならないのですが、専任である必要はなく、とくに中小の企業では、専任が必要なほどの仕事量になることはあまりないのですが、明確に定められた仕事であって、権限と権威をもつ人間が全面的な責任をもつものでなければならず、通常、そのような人間は、企業そのものを起業家的たらしめるための経営政策、すなわち廃棄の制度化、レントゲン写真による企業診断、さらに既存の事業から期待できるものとイノベーションのニーズとのギャップの把握についても担当することになり、また、イノベーションのための7つの機会についての体系的な分析も担当することになり、さらにまた、たとえば前述のトップ・マネジメントと若い人たちとのインフォーマルな会合から出てくる提案の評価にも責任をもつのです。

イノベーションにかかわる仕事、とくに新しい事業、製品、サービスの開発を目的とする仕事は、原則としてすべて、既存の事業の現場の経営管理者ではなく、このトップに直結させなければならず、絶対に、既存の事業に責任をもつラインの経営管理者のもとにおいてはならないのです。

ほとんどの企業、とくに成功している企業では、そのような部門は異質の存在とされるにちがいないのですが、新しい事業は、いわば赤ん坊であって、しかも赤ん坊のままでいる期間はかなり長く、赤ん坊をおくべきところは育児室であり、成人、すなわち既存の事業や製品を担当する人間には、赤ん坊に割ける時間はなく、理解もしないし、そもそも、それにかかわっている余裕がないのです。

この原則を無視したために、ロボット産業におけるトップの地位を失った大手の工作機械メーカーがあり、そのメーカーは、オートメ用工作機械の基本特許をもつだけでなく、優れたエンジニアリングと生産の能力をもっていたのですが、工場のオートメ化が始まった1975年頃には、やがて業界のトップの地位を得るものと予想されていたにもかかわらず、その10年後には、完全に脱落していたのです。

そのメーカーは、オートメ用工作機械を担当する部門を組織構造上、上から3つないし4つ下のレベルに配置し、在来型の工作機械の設計、生産、販売を担当する人たちのもとにおいていて、それらの人たちは協力的だったし、事実、ロボットは彼らが生んだものだったのです。

しかし現実には、彼らは、既存の製品ラインを競争相手の日本企業から守るために、設計をやり直し、顧客に見せ、マーケティングし、資金を手当てし、アフターサービスすることに忙殺されていたので、赤ん坊を担当する者が決裁を仰いでも、「今は忙しいから、来週耒てくれ」と言い、ロボットは期待の星でしたが、在来型の工作機械は、毎年、数百万ドルをもたらしていたので、残念ながら、これは、よく起こる間違いであり、新しい事業をおろそかにして息の根をとめてしまうことを防ぐおそらく唯一の方法は、それらのものを初めから独立した事業としてスタートさせることであるのです。

そのような方法をとっていることで有名なメーカーが、アメリカに3社あり、洗剤や食品の大手メーカーのP&G、医療および健康関連用品の大手メーカーのジョンソン・エンド・ジョンソン、それに各種工業製品、消費者製品の大手メーカーの3Mで、これら3社は、細かな点では異なっていても、基本的には同じ組織構造をもち、いずれも新しい事業を、初めから独立した事業としてスタートさせていて、目標を達成して1本立ちした事業になるか中止になるまで、専任のプロジェクト・マネジャーを置き、しかも、このプロジェクト・マネジャーは、研究、生産、財務、マーケティングの専門家を、必要なときに必要なだけ動員できるようになっているのです。

同時に複数のイノベーションを手掛けている場合は、トップ・マネジメントの1人が、赤ん坊のすべてを担当することもでき、技術や市場や製品が違っていても問題はなく、いずれも起業家的な新しい事業であり、同じ小児病にかかる危険性をもっていて、起業家的な新しい事業が直面する問題や、必要とする意思決定は、技術や市場や製品の種類にかかわりなく、すべて似ていて、それらの新しい事業については、誰か1人が、時間を割き、注意を払い、問題を理解し、意思決定を行い、面倒を見なければならず、そしてこのイノベーションを担当する者は、もっぱら赤ん坊のために働き、しかも見込みがなければ中止させることのできる高い地位になければならないのです。

画像は、昨日の東京支店でのセミナーの様子で、多くの参加者で盛り上がり、熱心な質問が多かったのです。

セミナーの前に羽田空港のQBカットで散髪をしたので、頭が爽快になりました。

今日も最高のパワーで、スーパー・ポジテイブなロッキーです。

 

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