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ラーメン屋開業・うどん屋開業・そば屋開業で繁盛店を目指す|名言集 17-57 ピーター・ドラッカー解説(計画とは決定)

回転すしの「YO SUSHI」

今、ロンドンよりのANAの帰国便の機内でこの文章を書いています。

10日余りにわたる視察旅行を終えて、今後のために以下のような、さまざまな反省点と気付きが得られました。

1.毎日、視察と試食を繰り返すので、普通に食べていると、どうしても食べ過ぎになってしまうので、出来るだけ食べる量を控えて、しかもシッカリと味と か、料理の優れている点を理解することが大切であることに気づきました。食べ過ぎで、途中で少し体調がおかしくなりましたが、何とか元へ戻すことが出来ま した。出張では、体調管理が非常に重要な仕事であり、今回のように、レストランの視察旅行の場合は、どうしても試食しなければいけないので、特に量を食べ ないことが、体調管理では重要でした。

2.海外での長い出張では、体調管理も大切な仕事の一部であり、時差ボケの中でも、体調管理を行なうために、以下のことを実行しました。

○ 朝食はフルーツだけで、出来るだけ、リンゴ、バナナ、オレンジ、グレープ・フルーツのような、水分の多いフルーツはデトックス作用があり、体調管理に役立つ食べものです。

○ 風呂は、バスタブの出来るだけ深くて、ゆっくりしたものが装備しているホテルを選ぶことです。海外では、バスタブがなく、シャワーだけの部屋が多いので、 注意が必要です。日本人はバスタブで、お湯につかると疲れが取れやすいのです。私は毎日、最低2回は風呂に浸かっていました。(いつも、バスタブの中で本 を読んでいます。)

○ 水分補給は十分に行ない、大便、小便等の排泄の状態を管理すれば、体調管理は行なえるのです。(毎日、最低1リットルのミネラル・ウオーター、出来れば、 2,3リットル、水の補給は体調を保つ上で、たいへん重要な役目があります。特に食べ歩きをしていると、余分な食べ物が身体に入ることになるので、水が流 してくれるのです。)

○ 腹式呼吸の瞑想を行ない、筋トレ、ストレッチを毎日、行ない、出来るだけ歩き、運動不足がないように自分自身をコントロールします。

○ 寝るときは、部屋の電気をすべて消して、真っ暗な状態にして、但し、カーテンは開けて、朝は朝日で目が覚めるようにします。

○ 現地に到着したら、すぐに現地時間での生活に慣れるようにして、現地時間での昼間は時差ボケで眠たいことがありますが、辛抱します。

3.気になったものはすべて画像で残しておきます。料理、食器、建物の内外装等の店舗デザイン、看板のデザイン、厨房のデザイン等々、画像で残しておく と、後から参考にするのに、たいへん役立ちます。(私は10年余り前から、デジカメで画像を残していますが、どれほど役立っているか、分かりません)

4.忘れ物に注意です。特にデジカメ、携帯電話、パスポートで、入れる場所を決めておくことです。(結局、戻ってきたのですが、今回、私はデジカメで失敗しました。)

5.国ごとに電源プラグが異なるので、事前の準備が必要です。PCの充電、携帯電話の充電等、どこででも充電できるように、国ごとのプラグを毎日、持ち歩いていましたが、これがとても役立ちました。

6.海外の場合、時差があるので、いつでもメールの送受信が出来る準備は必要です。最近はほとんどの空港で、無料でWIFIが使えます。普通の場所ではiphone経由で、送受信をしました。

7.早足での見学と併せて、深い思考の時間を取ると、国ごとの違い、事情、日本との違い等々、思いがけない収穫が得られます。必ず、見るだけではなく、十分な思考の時間を組み入れておくべきです。

8.海外は、市場が開けていて、さまざまな地元の食材、料理を味わえます。常に市場の見学をスケジュールに組み入れておくと、参考になることが多いのです。

9.もし、ガイドを雇う場合は、外食事情に詳しい人にガイドを依頼すべきです。余り外食をしない人に依頼すると、せっかく面白い店舗があっても、気付かず に、行けない場合が多いのです。少しお金がかかっても、詳しい人を選べば、思わぬ発見があります。そして、短時間で出来るだけ多くのものを見ることです。

本日も、ドラッカーの名言の解説で、今日のテーマは「計画とは決定」です。

64.計画とは決定

計画とは未来に関する現在の決定である。

(解説)国永先生のドラッカー・マネッジメントで学んだ計画は、以下の8つの目標(視点)で成り立っていました。

これらを改めて、眺めてみると、今までのドラッカー・マネッジメントの徹底の足りなさが反省させられます。

1.マーケテイング目標

○ 放棄すべき既存製品・サービス、既存市場・顧客、
○ 伸ばすべき既存製品・サービス、既存市場・顧客、
○ 現在の市場・顧客に必要とされる新製品・サービス、
○ 開拓すべき新しい市場・顧客、
○ 以上の目標を実現するために必要な流通チャネル、価格政策、顧客が価値あるとするサービス(アフターサービス等))

2.イノベーション目標(製品、サービス、工程のイノベーション)

○ マーケティング目標を達成するために必要な新製品・サービス
○ 技術変化に備えるために必要な新製品・サービス
○ マーケティング目標達成や技術変化に備えるために必要な製品改良
○ マーケティング目標を達成するために必要な新しい工程や活動、ならびに旧来の工程や活動の改良
○ 知識と技能の進歩に遅れないようにするための、あらゆる主要な活動分野での革新と改良は何か(たとえは会計、デザイン、事務管理など)

3.人的資源目標(採用、配置、育成)

○ われわれが必要とする人材を引きつけ、かつ引き止めておくには、わが社の仕事をいかなるものとしなければならないか
○ 労働市場で獲得できるのはいかなる人材か。それらの人材を惹きつけるには、わが社は何をしなければならないか
○ (目標と自己管理によって)経営管理者を事業全体の目標達成にいかに方向づけるか
○ 経営管理者の仕事をいかなるものに設計するか(仕事の幅と大きさ、責任と権限を最大化する)
○ 組織の文化を向上させるには何をなすべきか(優れた仕事、働きがいのある仕事、評価・昇進、人事の決定、真摯さ)
○ 明日の経営管理者を育成するにはいかなる取り組みが必要か

4.資金目標(調達、運用、留保)

○ 事業目標を達成するためには資金をいかに調達・運用・留保するか

5.物的資源目標(調達、使用、発展)

○ 事業目標を達成するために、いかに経営資源(重要な原材料、部品、製品、情報等々)を調達するか
○ 事業目標を達成するためには設備計画をいかなるものにするか
○ 取引先、パートナー、協力者の開拓・育成・関係強化はいかなるものにするか

6.生産性目標(付加価値、生産性向上)

○ 労働生産性を高めるにはいかなる取り組み、目標が必要か(一人あたり売上高・利益高、延べ労働時間当たり産出数量・産出金額・、賃金当たりの産出数量・産出金額・利益等々)
○ 物的資源の生産性を高めるにはいかなる取り組み、目標が必要か
○ 資本の生産性目標はいかにあるべきか(※ROI(投資利益率)等)
○ 総合生産性の目標はいかにあるべきか(※付加価値)

7.社会的責任目標(悪い影響を与えないこと)

○ 自分たちの行っていることが社会に対して、悪い影響となったり、環境に負担を掛けていたりすることはないか。それを軽減するにはどうするか。
○ 自分たちの専門性や、もてる資源によって、社会に貢献できることは何か

8.(費用としての)利益目標(目標ではなく、必要条件)

○ 長期、短期の目標を実現するために必要となる最小限の利益額はどれだけか

以下にドラッカーは、戦略計画について、以下のように、深い洞察を与えてくれています。

いずれも深く思考すると、当たり前のことですが、往々にして目先の損得に惑わされ、徹底出来ていないので、成功しないのです。

【戦略計画を知る】《ドラッカーマネジメント》

■戦略計画でないものを知る
未来は、望むだけでは起こらない。
そのためには、いま意思決定をしなければならない。
今行動し、リスクを冒さなければならない。
必要なものは、長期計画ではなく戦略計画である。
必要なことは、まず戦略計画と言えないことを知ることである。

(1)戦略計画は魔法の箱や手法の束ではない。

思考であり、資源を行動に結びつけるものである。

戦略計画の作成にはさまざまな手法を使うかも知れない。
コンピューターも使うであろう。
しかし、「われわれの事業は何か」「何であるべきか」に対する答えは、データやプログラムではない。
手法やプログラム自体が戦略計画なのではない。
それらは道具にすぎない。
戦略計画とは、意思決定に科学的な方法を適用することでもない。
それは、思考、分析、想像、判断を適用することである。
手法ではなく、『責任』である。

(2)戦略計画は予測ではない。

未来の主人になろうとすることは出来ない。
そのようなことは、ばかげている。
未来は予見できない。
ある程度予測できると言う人がいたならば、今日の新聞を見せ、十年前にどれを予測できたかを聞けばよい。
戦略計画が必要となるのは、まさにわれわれが未来を予測できないからである。

予測が戦略計画ではないもう一つの理由は、予測というものが、可能性とその範囲を見つけようとするだけのものだからである。
企業家にとっての関心は、その可能性そのものを変える出来事である。
企業家的な世界とは、自然物理ではなく人間社会の世界である。
実際のところ、企業が利益によって報われる唯一の貢献、すなわち企業家的な貢献とは、経済、社会、政治の状況を変えるイノベーション、真にユニークな出来事を起こすことである。

企業は、予測の基礎となる『可能性そのもの』を変えなければならない。
従って、企業に未来を志向させるうえで、予測は役に立たない。
人の生活や仕事を変革するうえで、予測はほとんど役に立たない。
外部の変化に適応するだけの行動の基盤にさえならない。
戦略計画という企業家の意思決定の基盤にはさらにならない。

(3)戦略計画は未来の意思決定に関わるものではない。

それは、『現在の意思決定が未来において持つ意味に関わるもの』である。
意思決定が存在しうるのは、現在においてのみである。

最大の問題は、「明日何をなすべきか」ではない。
「不確実な明日のために、今日何をすべきか」である。
問題は、「明日何が起きるか」ではない。
「現在の考え方や行動にいかなる種類の未来を折り込むか、どの程度の先を考えるか」、そしてそこから「いかにしていま合理的な意思決定を行うか」である。

我々は、明日行う意思決定について計画を作成しがちである。
楽しいかもしれないが無益である。
意思決定は現在においてしか行えない。
しかし、今日のためだけに意思決定を行うこともできない。
何も決定しないという決定はもちろん、もっとも便宜的かつ日和見的な決定でさえ、永久にではないにしても、きわめて長期にわたってわれわれを拘束する。

(4)戦略計画はリスクをなくすためのモノではなく、最小にするためのものでもない。

そのような試みは、最後には、不合理かつ際限のないリスクと確実な破滅を招くだけである。
経済活動とは、現在の資源を未来に、すなわち不確実な期待に賭けることである。
経済活動の本質とは、リスクを冒すことである。

リスクを皆無にすることは不毛である。
最少にすることも疑問である。
得るべき成果と比較して冒すべきリスクというものが必ずある。
戦略計画に成功するということは、より大きなリスクを負担できるようにすることである。
より大きなリスクを負担できるようにすることこそ、企業家としての成果を向上させる唯一の方法だからである。

■戦略計画とは何か

戦略計画とは何か。
それは、①リスクを伴う企業家的な意思決定を行い、②その実行に必要な活動を体系的に組織し、③それらの活動の成果を期待したものと比較測定するという連続したプロセスである。

まず、あらゆる種類の活動、製品、工程、市場について、「もし今日これを行っていなかったとしても、改めて行おうとするか」を問わなければならない。答えが否であれば、「それではいかにして一日も早く止めるか」を問わなければならない。
さらに、「何を、いつ行うか」を問わなければならない。

確かに、「すでに行っていることをより多く行いさえすれば良い」という分野もある。
しかし、すでに行っていることだけで、未来のニーズを満たし続けることはできない。
「何を行うか」を問うだけでは、問題の一面を取り上げたにすぎない。
「いつ行うか」との問いも同じように重要である。
なぜならば、この問いへの答えこそ、新しい仕事に取り組むべきタイミングを教えてくれるからである。

最善の戦略計画でさえ、仕事として具体化しなければ、よき意図にすぎない。成果は、組織のなかの主な人材を割り当てることによって決まる。
戦略計画は、将来において成果を生むべき活動に資源を割り当てて、始めて意味を持つ。
さもなければ、約束と希望はあっても、戦略計画は存在しない。
したがって、「今日この仕事のために、最高の部下のうち誰を任命するか」を問うことが不可欠となる。

「リスクを伴う意思決定を行いたいか、行いたくないか」は問題ではない。
マネジメントは、その責務からして必ず意思決定を行う。
違いは、責任を持って行うか、無責任に行うかだけである。
成果と成功についての妥当な可能性を考慮に入れつつ行うか、でたらめに行うかだけである。

戦略計画とは、判断の代わりに事実を持ってくることではない。
マネジメントの代わりに科学を持ってくることでもない。
マネジメントの能力、勇気、経験、直感の役割を小さくするものでもない。
医学の知識が医師としての資質を不問にしないのと同じである。

「マネジメントの判断力、指導力、ビジョンは、戦略計画という仕事を体系的に組織し、そこに知識を適用することによって強化される」とみるべきである。
『マネジメント(P・ドラッカー)』より

画像は、ロンドン市内で非常に成功している回転すしの「YO SUSHI」で、ヒュースロー空港内の未来の店舗を想像させるようなユニークなデザインの店舗です。

今日も最高のパワーで、スーパー・ポジテイブなロッキーです。

Picture of 藤井 薫(ロッキー藤井)

藤井 薫(ロッキー藤井)

株式会社大和製作所、株式会社讃匠 代表取締役。
令和5年 秋の叙勲にて「旭日単光章」受章。

1948年5月、香川県坂出市生まれ。国立高松工業高等専門学校機械工学科卒業。川崎重工株式会社に入社し、航空機事業部機体設計課に配属。その後、独立し、1975年に大和製作所を創業。

過去48年以上にわたり、麺ビジネスを一筋に研究し麺ビジネスの最前線で繁盛店を指導。麺専門店の繁盛法則について全国各地で公演を行う。小型製麺機はベストセラーとなり、業界トップシェアを誇る。
「麺店の影の指南役」「行列の仕掛け人」として「カンブリア宮殿」「ありえへん∞世界」「スーパーJチャンネル」等、人気TV番組に出演するほか、メディアにも多数取り上げられる。
また、2000年4月にうどん学校、2004年1月にラーメン学校とそば学校を開校し、校長に就任。

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