うどん学校・ラーメン学校・そば学校・パスタ学校で開業&成果アップ|「イノベーションと起業家精神(最終)」「ベンチャー・ビジネスのマネジメント、市場志向の必要、予期せぬことを当然とする」

昨日の展示会の「淡路麺業」のブースと、会場で久しぶりにお会いした麺学校の生徒さんたちです。

本日のテーマは「人間力養成学校」です。

現在、東京支店では5月度のラーメン学校を開催中ですが、生徒さんたちのモチベーションが高くないことが最初から分かっていたので、インストラクターたちも最初から注意して臨んでいたのです。

ラーメン学校は13年前に開校したのですが、最初のころのラーメン学校に参加していた生徒さんと最近のラーメン学校に参加する生徒さんのレベルが大きく違ってきていて、先々月のラーメン学校に参加された、東京都内ですでに超繁盛店を経営している生徒さんからも、生徒さんの質の指摘があったのです。

われわれは、このことを時代の変化と捉えていて、現在の日本の環境の変化を現している現象の変化と捉えているのです。

本当は、情熱溢れる生徒さんで麺学校が一杯になれば、どれほどインストラクターのモチベーションも上がるか分からないのですが、正反対の生徒さんを迎えて、指導することは、インストラクターにとってはたいへんなことではあるのですが、インストラクターの資質を伸ばす大きなチャンスになるのです。

私は、麺学校の日々の様子を細かく報告を受けているので、毎日、麺学校でどのようなことが起きているのか、手に取るように分かるのですが、今週水曜日はスープ取りの日で、スープの一部が遅くなってしまい、終電までに終わらず、生徒さん全員が終電までに帰ってしまったのでした。

だから、残ったスープを当社のスタッフたちで仕上げて仕舞をしたのですが、そのことにお礼を言ったのは、8人の生徒の中で2名だけであったのです。

翌日来て、そのことに気づいてお礼を言ったのはもう一人だけで、その他の生徒さんたちは、それが当たり前と思っていた様だったので、昨日の朝、生徒さんたちに向かって、松原先生が厳しく注意したのです。

これらのスープは、生徒さんたちのための作っていて、生徒さんたちは人生を賭けて、当社のラーメン学校に参加しているはずなのに、それがぜんぜん見えないと厳しく指摘したそうです。

すると、それから生徒さんたちの取組みの姿勢が変化し、昨日は熱心に取り組んだそうですが、余りにも生徒さんたちの情熱と本気度が低いので、松原先生は、私が本日参加するのは、時間が勿体ないので、参加を見合わせたらと言ってきたくらいだったのです。

私はいつも麺学校の実習の最終日には参加し、生徒さんたちの作品のチェックをしているのですが、同時に、自分自身の学びのために、自分自身でさまざまな試みを行なっているのです。

例えば、新しい野菜系のスープであるとか、フルーツ系のスープとか、新しい盛り付けとか、さまざまな試作をやっているのは、自分自身の成長のためでもあり、実技の最終日に参加しているので、放電だけではなく、充電が出来、私のレベルを上げ続けることが出来ているのです。

生徒さんたちのためにも真剣勝負で取り組みますが、真剣な生徒さんがいなくても、私は私自身の成長のためにさまざまな取り組みを行なうので、ぜんぜん困らないのです。

麺学校の中で、私が熱心に新しいスープを作ったり、盛り付けにチャレンジしていても、多くの生徒さんたちは気にも留めず、見にも来ないのです。

今週号の日経ビジネスに掲載されていたのは、AI(人口知能)時代になり、頭脳労働も機械に奪われ、米国では今後20年間で、現在の半分近くの仕事がコンピュータ化され、この比率がインドでは3分の2、中国では4分の3に跳ね上がり、多くの職業が消滅し、職を奪われる可能性があるのです。

産業革命で技術と教育の競争が始まり、20世紀はほぼ人間が勝利を収めたのですが、次の競争相手は、頭脳労働と肉体労働の両方に取って代わる技術で、すでに、M&A(合併・買収)のアドバイザーや為替トレーダーの仕事の一部は、コンピュータに学習能力を与えるアルゴリズムにより、自動化され始めているので、これからの教育を根本から考え直す必要が出てきたのです。

これまでの学校教育は、「読み」「書き」「計算」の中核的な認知能力を育成することに焦点を置く傾向があったのですが、今後はこの中核的な認知能力は当然ですが、人間でなければ出来ないことに重点を置く必要が出てきたのです。

機械に出来なくて、人間でなければ出来ない能力は、想像力を働かせ、論理を飛躍させる力においてはるかに優れていて、直観的で、創造的で、説得する力でも機械に勝り、人の気持ちを理解し、EQ(心の知能指数)を上げ、人間力を上げるような方向で、われわれは学びを深めていく必要があるのです。

だから、昨日のフェースブックで触れたように、情熱とか本気度等は人間の優れた能力であり、左脳は機械化し易いのですが、右脳は人間本来の強みであり、これからわれわれは右脳を強化する必要があるのです。

日本はこのような時代背景を抱え、われわれ麺学校が果たすべき役割は、人間力養成学校であり、情熱と人間力を高めることが出来る学校であるのです。

そのためには、当社自体が人間力研究所になり、人間力を高め続ける研究を行ない、それを麺学校を通じて、多くの生徒さんたちに指導し、麺ビジネスでのたくさんの成功者を生み出すことが使命なのです。

だんだんと世の中が変化するに当たり、当社の役割もより難しい方向になって来ているのです。

本日も当社の価値感を掲げ続けます。

1. 顧客に深くフオーカスし、絶えざる奮闘精神で、価値ある奮闘を長期にわたって続ける(顧客との深いコミュニケーション)
2. 自己批判(内省、フィードバック、自己とのコミュニケーション)
3. オープンな姿勢と進取の精神(アライアンス、イノベーション)
4. 効率の追求(利益、コスト)

丁度1年前の昨年2月21日から始まった、半年間以上に及ぶ、「イノベーションと起業家精神」の学びの最終のまとめに取り組んでいきます。

第15章 ベンチャー・ビジネスのマネジメント

企業であれ社会的機関であれ、既存の事業において、「起業家的マネジメント」というとき、ポイントは前半の「起業家的」にあるのですが、ベンチャー・ビジネスについては、ポイントは後半の「マネジメント」にあり、既存企業の起業家精神にとっての障害は既存の事業の存在にあるが、ベンチャー・ビジネスの起業家精神のそれは、既存の事業の欠落にあり、既存企業のイノベーションにとっての障害は、既存事業の存在であり、既存事業を担っている人たちが、往々にして抵抗勢力になり、イノベーションを妨げていて、社内全体がこのメカニズム、力学が働いていることの理解が欠かせなく、往々にして、自分たちがイノベーションの妨げになるマインドに陥り易いことの理解が欠かせないのです。

ベンチャー・ビジネスにはアイデアがあり、製品やサービスもあるかもしれず、売り上げさえあるかもしれず、かなりの売り上げがあるかもしれないのですが、コストはたしかにあり、そして収入があり、利益さえあるかもしれないのですが、ベンチャー・ビジネスには事業と呼べるものがなく、組織された命ある活動としての事業がなく、何を行い、何を成果とし、何を成果とすべきかが明確にされている事業がなく、ベンチャー・ビジネスは、いかにアイデアが素晴らしくとも、いかに資金を集めようとも、いかに製品が優れていようとも、さらには、いかに需要が多くとも、事業としてマネジメントしなければ生き残れず、19世紀における最大の発明家トーマス・エジソンは、このことが理解できなかったために、手がけた事業のすべてに失敗したのです。

エジソンの夢は、実業家として成功し、大企業の社長になることで、最高の企画力をもっていた彼が、事業に成功しても何の不思議もなく、彼は自分の発明した電球を使えるようにするためには、いかなる電力会社をつくるべきかを知り、いかに資金を集めたらよいかも知り、彼の製品は直ちに成功し、需要はいくらでもあったにもかかわらず、彼は起業家のまま終わり、マネジメントとはボスであることだと考えていた彼は、マネジメント・チームをつくらなかったので、彼のベンチャー・ビジネスは、中企業に成長した段階でことごとく倒産寸前に追い込まれ、いずれも、彼を追い出し、専門のマネジメントに置き換えるしか、救う方法はなかったのです。

ベンチャー・ビジネスが成功するには、以下の4つの原理があるのです。

1.市場に焦点を合わせること
2.財務上の見通し、とくにキャッシュフローと資金について計画をもつこと
3.トップ・マネジメントのチームを、それが実際に必要となり、しかも可能となる、はるか前から用意しておくこと
4.創業者たる起業家自身が、自らの役割、責任、位置づけを決断すること

上記のすべての項目について、本気で取り組むこと以外に、起業家から、事業家への変身はあり得ないのであり、起業家精神はイノベーションに欠かせないのですが、事業として永く繁栄するには、マネッジメントが欠かせないのです。

I市場志向の必要

通常、ベンチャー・ビジネスが期待にそえず、それどころか生き残れなくなったときのセリフは、「あの連中に市場をとられるまでは、うまくいっていて、彼らが市場に出したものは、うちのと大して違わなかった。」であり、あるいは、「うまくいっていた。ところが、あの連中がとんでもない客に売りはじめ、そのうち、こちらの市場までもっていってしまった」であるのですが、実際には、ベンチャー・ビジネスが成功するのは、多くの場合、考えてもいなかった市場で、考えてもいなかった客が、考えてもいなかった製品やサービスを、考えてもいなかった目的のために買ってくれることによってであるのです。

普通の経営者にとっては、想定外のお客さまが、想定外のものを想定外の目的で買ったのかも知れないのですが、アップルのステイーブ・ジョブズのようなマーケテイングの達人には、分かり切っていて、達人の域に達していない人は分からずに企画しているだけなのです。

◆予期せぬことを当然とする

ベンチャー・ビジネスは、この事実を認識し、予期せぬ市場を利用できるよう自らを組織しておかなければならず、あくまでも市場志向、市場中心でなければ、単に競争相手のために機会をつくっただけで終わり、競争相手のために市場を創るのは、ビジネス競争において一番下手くそな方法であり、絶対にやってはいけない取り組みで、とくに特定の使用目的しかない科学的、技術的な製品の場合、意図した市場において、意図した使用目的のために買われることがあるのですが、つねにそうとはかぎらず、特定の病気の治療を目的として開発した薬でさえ、別の病気の治療に使われることがあり、その例として、現在、胃潰瘍の治療に使われているある薬があります。

あるいはまた、人間のために開発されながら、獣医が使っている薬があり、真に新しいものは、予期せぬ市場を生み出し、1960年頃、ゼロックスが開発した最初のコピー機が現れるまで、オフィス用のコピー機が必要になるとは考えられなかったのですが、5年後には、コピー機なしの仕事が考えられなくなったのです。

最初のジェット機が開発された頃、最も優れた市場調査は、すでに就航中の航空機と製造中の航空機の座席数を合わせると、大西洋便の乗客数を超えると予測したのですが、5年後、ジェット機による大西洋便の乗客は、50倍さらには100倍に伸びたのです。

イノベーションを行う者自身の視野は狭くなりがちであり、狭窄症とさえいってもよいかもしれなく、自分が知っている世界しか見えなく、外の世界が見えず、そのよい例がDDTであり、第2次大戦中、兵隊を熱帯の害虫や寄生虫から守るために開発されたDDTは、やがて家畜や作物を害虫から守るために使われ、あまりの効き目に、使用を禁止されるまでになったのですが、DDTを開発した者のうち誰1人として、そのような使い方を予測できなかったのです。

もちろん彼らは、赤ん坊が夏、蠅が運ぶ細菌による下痢で死んでいることは知っていて、家畜や作物が害虫や寄生虫の被害を受けていることも知っていたのですが、彼らは、それを単に常識として知っているにすぎず、専門家として熱帯病に関心をもっているだけであり、初めにそれをほかの分野で使ったのは、自分が専門家である分野、すなわち自分の牛や綿花畑で使った徴兵された農民だったのです。

同じように、3Mは、工業用の研磨剤と接着剤のメーカーとして工業用品市場で成功していて、工業用に開発した接着テープがスコッチテープとして家庭や事務所でさまざまな使われ方をするとは考えもしなかったし、家庭や事務所を市場として考えたことはなく、売れない工業用品をつくった技術者が、消費財としてそれが売れることに気づいたのは偶然で、その技術者は、会社が製品を諦めることを決定した後、たまたま見本を家に持ち帰っていると、驚いたことに、10代の娘が夜、髪をカールするために、それを使ったのであり、この話の変わっているところは、この技術者や上司たちが、新しい市場の発見を直ちに理解したことだったのです。

1905年、ドイツのある化学者が局部麻酔剤としてノボカインを開発したのですが、それを使う医師はおらず、彼らは全身麻酔にこだわっていたのですが、予想もしなかったことに、歯科医がそれを使いはじめ、その化学者は、そのような目的のために開発したのではないと、あちこちで文句を言っていたというのです。

たしかに、このような反応は極端であるのですが、起業家という者は、イノベーションの目的を自分なりにもっていて、そのため、別の使われ方をすると腹を立て、予定外の客に売ることを拒否はしないかもしれないが、歓迎できない客だということははっきりさせたがるのですが、コンピュータに起こったことが、まさにこれで、最初にコンピュータを開発したユニバックは、その巨大な機械を科学用に設計していて、一般の企業が関心を示していることを知っても、「そもそも企業は、コンピュータが何たるかさえ知らないのではないか」と、言って、セールスマンを派遣しなかったのです。

IBMも、最初はコンピュータを科学用に設計し、とくに天文学の計算が目的だったのですが、IBMは、企業からの注文を喜んで受け、サービスを提供し、10年後の1960年頃、ユニバックは最高のコンピュータを手にしていたのですが、IBMは、市場を手にしていたのです。

経営学の教科書は、このような問題の解決策として、市場調査を教えるのですが、間違った処方箋であり、まったく新しいものについては、市場調査はできず、市場に出ていないものを市場調査することは不可能であり、1950年頃、ユニバックが行った市場調査では、紀元2000年までに1000台のコンピュータが売れると予測していたのですが、1984年の実数値は100万台であり、ユニバックの市場調査は最も緻密かつ科学的なものだったが、1つだけ間違いがあり、コンピュータが先端的な科学研究のためのものであるとする前提からスタートしていて、たしかに、そのような使われ方では、販売台数が限られて当然だったのです。

同じように、コピー機の特許の売り込みを受けた印刷機メーカーも、完璧な市場調査を行ったが、その結果、印刷会社はコピー機を使わないという結論を得て、特許を買うことを断わり、企業や学校や個人が、コピー機を買うようになるとは思いもしなかったのです。

したがってベンチャー・ビジネスは、自らの製品やサービスが、思いもしなかった市場において、思いもしなかった使われ方のために、なじみのない素人の客によって買われることがあって当然であるとの前提のもとに、事業をスタートさせなければならず、市場志向でなければ、生み出すものは、競争相手のための市場だけということになり、数年後には、「あの連中」が市場をもっていき、あるいは「とんでもない客」に売りはじめ、やがて市場を全部もっていってしまうのです。

画像は、昨日の展示会の「淡路麺業」のブースと、会場で久しぶりにお会いした麺学校の生徒さんたちです。

麺学校の生徒さんたちが最初の事業で成功し、次のステップに踏み出す人たちが増えているのです。

今日も最高のパワーで、スーパー・ポジテイブなロッキーです。

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