うどん学校・ラーメン学校・そば学校・パスタ学校で開業&成果アップ|「イノベーションと起業家精神(最終)」「目的の大義化、いくつかの成功例」

 讃匠の経営会議での試食会

本日のテーマは「麺ビジネスで失敗しないための10項目」です。

シンガポールでの麺学校における経営講義の最初の項目であるマインドセットの最初の部分については、以下の通りです。

尚これらの項目は、私の麺学校の経営講義の教科書の序章の中から、必須項目を抜粋したもので、実際のレジメはすべて英文です。
http://www.yamatomfg.com/book/schoolbook.php

まず、最初に麺ビジネスにおいて、開業で失敗しない10ヵ条は次の通りで、同時にこれらは、開業での成功の10要素でもあり、麺ビジネスを開業するのであれば、自分自身に質問をしてみることをお勧めします。

① このビジネスに情熱を持っているか?
②素直、プラス発想学び好き
③ぶれない一貫性
④周到な準備
⑤深い思考で、絶対に負け戦をしない
⑥トップを目指す
⑦他店の真似をしない
⑧際つ個性
⑨初期投資にビビらず、資金に余裕を持つ
⑩ネバー・ギブ・アップ(忍耐力)

次に、どんなビジネスにおいても共通すのですが、ビジネスを始める人の心構えとして、重要なことは次の通りで、本気度とネバー・ギブアップ の精神が大切になります。

1.素人の個人で、かつ脱サラなどで麺専門店を開業する方々は、文字通り、人生を賭けた大勝負に挑んでいるわけです。
今までの安心領域から逸脱して、自らリスクを取っての挑戦者です。

2.この場合の開業動機とは、「あきらめない理由」です。
そして、新しいことを始める時、自分に確認しておくことは「方法」ではなく、その「覚悟」です。

3.事業は知恵が足りないほど、お金がかかります。
そして、未来は今日の信念で変わります。
感動や充実感は、限界の向こうにあります。
うまくいく方法を考える前に、あきらめない決意をすることです。

4.決断できない時は、楽をしようとしている時です。
決断は、いかなる問題も楽しみに変えることができます。

5.成功者とは、自分の生き方を見出した人です。
夢がないと、他人がうらやましくなります。

6.利益より優先するものがないと、利益が得られません。
やりたくない時ほど、問題が大きく見えます。
肉体的疲れは、休めば治ります。
精神的疲れは、夢を持てば治ります。

7.最も難しい問題が、最も人を成長させます。
成功する人は、他人を笑顔にすることに集中し、成功しない人は、自分の利益に集中します。

8.どの道も本気で進むと、正解になります。
物の豊かさとは得ること、心の豊かさとは与えることです。
成功するのは簡単です、成功するまであきらめないことです。

次に、ビジネスを始めるにあたり、明確にしておかねばならないことは、そのビジネスに取り組む、自分自身の価値感、使命、コンセプト、戦略等で、それぞれの関係は次のようなコンセプトの木を使って説明すると、非常に分かり易いのです。

コンセプトの木(上記の教科書に図示しているのです)

1.価値観とは、自分が大切にしている考え方です。
図のように、使命(毛細根)やコンセプト(幹)の源は、価値観(土壌)です。
そして、この価値観を組織の責任として謳っているのが、経営理念なのです。

2.従って、経営理念とは、経営者がお店の経営に対して持たなければいけない基本的な価値観、態度、信条のことです。
これは、何のためにお店を経営するのかを対外的に表わすものであり、社会の一員としてとして社会的責任を遂行するための基礎となるものです。

3.また、価値観(土壌)から生まれる、使命(毛細根)を考えるときには、次の3つのジャンルに分類しておき、混同しないことが大切です。

①家庭人としての使命
②個人としての使命
② ジネスとしての使命

4.お店を経営する場合に重要なのが、③のビジネスとしての使命で、要するにお客様に対する責任です。
お客様の価値創造のために、自分の命をどう使うかを明確にすることです。
なぜ、たった1回しかない貴重な自分の人生を使って、なぜ実行したいのかを考えることで、Why?(なぜ)を明確にすることです。

5.使命が明確になったら、次は、コンセプト(幹)を考えます。
コンセプトとはビジネスの本質であり、What?(何を)を明確にすることです。

6.そして最後に戦略(枝)を考えます。
戦略とは、使命をいかに効率よく達成するかという道筋です。
戦略では、How?(どのように)を明確にします。

7.つまり、ビジネスを始めるということは、価値観から使命、コンセプト、戦略という2W1Hを考え、それを明確にすることであったのです。

8.経営理念を構成する4項目とは?
1.お客さまに対する責任
2.社員に対する責任
3.社会に対する責任
4.株主に対する責任

まとめ:マインドセット

◉ ビジネスの成功の原点は、情熱の有無にある。
◉ 物事を行う場合、準備でほとんどが決まってしまう。
◉ 麺専門店の本質を理解し、その目的を明確にする。
◉ 繁盛する店を作るには、店の使命、コンセプトを明確にする
◉ お客様に焦点が合っていないと、ビジネスは成功しない。
◉ 成功するにはそれなりの犠牲が伴い、楽に成功できることはない。
◉ デジタル・クッキングは、すべて数字で管理する。
◉ 短期間でプロになり、そしてずっとプロでい続けることが大事。

以上がビジネスを始めるに当たって、最も重要な、マインド・セットの最初の部分になります。

昨年2月21日から始まった、半年間以上に及ぶ、「イノベーションと起業家精神」の学びの最終のまとめに取り組んでいきます。

第14章 社会的機関における起業家精神

Iイノベーションを行なえない理由

政府機関や労働組合、さらには教会、大学、学校、病院、地域の非営利組織や慈善団体、職業別団体や業界団体などの社会的機関も、企業と同じように、起業家としてイノベーションを行わなければならないというよりも、むしろ企業以上に起業家的であることが必要で、社会的機関にとって、今日のような社会、技術、経済の急激な変化は、企業にとって以上に脅威であり、しかも機会であるのですが、社会的機関がイノベーションを行うことは、最も官僚的な企業と比べてさえ、はるかに難しいのは、既存の事業が、企業の場合よりも、さらに大きな障害となるためで、このことは、社会的機関についてだけ、触れているのかと思うとそうではなく、社会的機関に近い、普通の企業の総務のような、直接売上が立たない、間接部門についても言及し、社内の間接部門をこのような見方をすることは余りなかったのですが、社会的機関と間接部門が非常によく似ていることが分かります。

◆固有の力学

あらゆる社会的機関が大きくなることを好むのは、利益という評価手段がないために、規模をもって評価基準とし、成長を目標とするので、なすべきことはつねに多く、社会的機関では、既存の事業をやめて新しい事業を始めることは異端とされ、少なくとも耐えがたい苦痛となり、事実、社会的機関におけるイノベーションのほとんどは、外部の人間によって、あるいは何らかの破局によってもたらされているのです。

たとえば近代大学は、大学の外部の人間、プロイセンの外交官、ヴィルヘルム・フォン・フンボルトが創設したのですが、彼は、17、18世紀の大学がフランス革命とナポレオン戦争によって機能しなくなっていた1809年、ベルリン大学を創設し、その60年後、アメリカでも、それまでの大学が陳腐化し学生を集めることができなくなってようやく、今日の近代大学が生まれたのです。

同じように、組織についても、戦略についても、今世紀に入ってからの軍のイノベーションはすべて、不面目な機能障害や敗北のあと行われ、アメリカ陸軍の組織と戦略の見直しは、米西戦争における不名誉な戦果の後、セオドア・ルーズヴェルト政権の陸軍長官となったニューヨークの弁護士、エリフ・ルートによって行われ、その数年後、イギリス軍の組織と戦略の見直しが、ボーア戦争における不面目な戦果の後、陸軍大臣のハルディン卿によって行われ、ドイツ軍の組織と戦略の見直しも、第1次大戦の敗北の後、行われたのです。

近代政治史上最大のイノベーションたる1933年から36年にかけてのニューディール政策も、アメリカ社会そのものを解体寸前に追い込んだ、大恐慌がもたらしたのです。

社会的機関にイノベーションや起業家精神が見られないのは、退嬰的な月給泥棒、権力マニアの政治屋の抵抗によるものとされていますが、この説は、およそ500年前にマキャヴェリが指摘したときでさえ、もはや目新しい説ではなく、その後の変化は、誰が唱えるかで、今世紀の初めには、リベラルが指摘し、今日では、いわゆる新保守派が指弾しているのですが、事態はそれほど簡単ではなく、改革論者の万能薬たる「人の入れ替え」による解決などは幻想にすぎず、最も起業家的なイノベーション志向の人たちでさえ、社会的機関、とくに政府機関のマネジメントの座におかれるならば、半年後には最低の月給泥棒、権力マニアの政治屋となり、社会的機関において、イノベーションと起業家精神を阻害するのは、社会的機関そのものに内在する固有の力学なのです。

そのよい例示は、企業内の社会的機関ともいうべき企業のスタッフ部門であり、それらの部門の多くは、競争的な市場において成果をあげていた事業部門出身の人たちによって率いられているのですが、それでも、企業のスタッフ部門は、イノベーションを行うことができないのは、スタッフ部門が自らの王国を築くことに長けていて、つねに、より多くの同じ種類のことを行おうとし、すでに行っていることをやめることに抵抗し、自らの地位を確立したスタッフ部門が、あえてイノベーションを行うことは、ほとんどないのです。

当社でも、総務部門はお金を扱っているので、比較的地味であり、保守的であり、イノベーションからはほど遠い現状ですが、会社を大きく変えようとする場合は、総務の過去の状態ではいられず、総務部門においても、他部門同様に、常にイノベーションを起こし続けないと、企業の仕組みが進化しないのです。

特に、人事については、これから将来は非常にイノイベーションを社内で起こすための人事が重要になり、その中心にいなければいけない、総務部門こそ、イノベーションを理解し、イノベーションを起こせるような人材の採用、配置、そして、教育に取り組まなければいけないので、総務部門はトップのアシスト役であると共に、自らイノベーションを起こし続けることが出来るような体制は必要なのです。

◆予算型事業

社会的機関では、既存の事業がイノベーションの障害となりやすい原因が3つあり、第1に、社会的機関は、成果ではなく予算にもとづいて活動し、自らの活動に対し、ほかのものの稼ぎから支払いを受けるのです。

すなわち納税者や寄付者から支払いを受け、企業の人事部門やマーケティング部門の場合には、同じ企業の事業部鬥から支払いを受けるので、その予算は、活動が大きいほど大きくなり、しかも社会的機関の成功は、一般に、業績ではなく獲得した予算によって評価され、活動の一部を切り捨てることは、自らの縮小を意味し、それは地位と権威の低下を意味するので、もちろん失敗を認めることはできないだけでなく、さらに悪いことには、目標の達成さえ認めることができないのです。

以上のように、社会的機関においてイノベーションが難しいのは、日本の官僚を見ているとよく分かり、いったん貰った予算は絶対に翌年に回さないで、使い切ることを熱心に取り組んでいるので、3月の年度末が近付くにつれて、あちこちで土木工事が頻繁に行なわれている様子が見て取れ、これは予算制度の非常に悪い結果であり、上記のように行き詰まることがなければ、修正出来ないようになっているようで、普通の企業の場合は、ここまでの問題はないと思います。

◆利害関係者

第2に、社会的機関は、非常に多くの利害関係者により左右され、市場で製品を販売する企業では、消費者という関係者が、ほかのあらゆる関係者よりも最優先し、株主、従業員、地域社会などの関係者を満足させるのは、消費者を満足させたあとなのですが、企業内のスタッフ部門も含め、社会的機関では、活動の成果が収入の原資になっていないために、あらゆる種類の関係者が、実質的な拒否権をもち、社会的機関はあらゆる人たちを満足させなければならず、いずれとも不和になる余裕がなく、しかも社会的機関は、事業を開始したその瞬間から、廃止や修正を拒否する関係者を抱えるのです。

そして新しい事業は、つねに疑いの目をもって見られ、新しい事業は、自らを支持してくれる関係者をもつ前に、既存の事業の関係者から反対を受け、社会的機関としては、日本の場合は、農協、漁協等の協同組合等も社会的機関で、一部の農協は活発に活動をして大成功しているのですが、大半の農協は、イノベーションが遅れている見本のような存在になり、労働組合も同様で、今日では本来の役割をほぼ終えてしまっているので、新しい使命を設けて、イノベーションを起こすと、新しい未来型の労働組合が出来るのですが、誰もそれをやろうとはしないのです。

こうして考えると、社会的機関だけではなく、企業も売上を右肩下がりで落とし続けている場合は、その役割が世の中の求めているものと合っていないので、社会的機関であろうと企業であろうと、その提供する商品、サービスが、世の中が求めるものでなければならず、世の中のニーズと合っていることは絶対なのです。

昨日は朝から本社勤務で、午前中が大和の経営会議、午後からは、讃匠の経営会議で、讃匠の経営会議ではサンプル類の試食があり、昨日はさまざまな種類のカレーの試食を行ないました。

あるお客さまから提供されたレトルト・カレーでしたが、辛さのインパクトと、旨味が伴ない、とても良く出来たカレーでした。

当社のうどんと併せて、試食してみるととても美味しく、午後7時頃だったので、讃匠の残っているスタッフたちの夜食代わりになりました。

今日も最高のパワーで、スーパー・ポジテイブなロッキーです。

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