昨日、夕方5時に成田を出発し、機内で約9時間過ごすと、現地時間午前10時半、LAに到着します。
成田を夕方5時過ぎに出発して夕飯の後、夜の9時頃消灯し、到着2時間前の午前0時半には、それまで暗かった機内に照明が点灯し、アメリカ時間の朝が始まったので、機内に照明がなく暗かった時間はほんの3時間半程度です。
消灯と共に睡眠を取りましたが、ボーイング777のエンジン音は耳栓をしても機内での騒音が大きく、睡眠の邪魔になりました。
過去、数えきれないくらい長時間の飛行を経験してきましたが、こんなに騒音の大きさを意識したのは初めてです。
朝の点灯とともに周りの席では、それまで寝ていた人たちが起き始め、朝食の匂いが漂いましたが、日本時間であれば、まだ深夜であるので、食事は断り、フルーツだけ貰いました。
日本時間では深夜で、普通であれば寝ているはずですが、米国時間では朝なので、往路は短い睡眠時間の後、すぐに1日が始まり、いつも日本から出発する人たちにとっては、時差ボケの厳しい初日になります。
昨日のラウンジでは十分な思考の時間を楽しみ、引き続き、機内でも長い思考の時間を楽しむことが出来ました。
今回はスタッフ総勢6名での出張ですが、1日毎にずれている4班に分かれての移動で、往復とも私は気楽な一人旅です。
特に機内では電話もないし、メールも来ないし、誰も会いに来ないので、PCを使っての思考、読書での思考と貴重な思考の時間を取ることが出来ました。
遠距離での一人旅は、このような非日常の世界に浸れる貴重な時間です。
今回お世話戴いたキャビン・アテンダントはたいへん親しみのある約40歳近くの親切な女性たちばかりで、一人旅を癒してくれました。
決して美人ではないのですが、親切さと優しさがにじみ出ているようなCAばかりで、旅の案内人としては最高でした。
私はANAのダイアモンド・クラブ・メンバーで常にANAにばかり利用するのですが、国内線のCAと国際線のCAでは親切さと優しさに、大きな開きを感じます。
国内線に搭乗したときには、このような親切さ、優しさを感じることはないので、もっと国内線でもこのような気遣いをして貰えると、ANAをより親密に感じるのではと思います。
これも今回のように、非常に親切で、優しい応対を受けるとその落差を感じるのであって、普段、国内線だけを利用していると、それが当たり前に感じているのです。
いつも当社を利用して戴くお客さまも、或いは、麺専門店を利用されるお客さまも私と同じような気持ちを抱いて、利用しているのではと思います。
サービスの時代になり、お客さまに普段、このような感情を抱かせていることへの気づきはこれからの時代、非常に重要なことになります。
セブンイレブンの鈴木氏は、この点についてもうるさい位に繰り返し、われわれに新しい視点を示唆してくれています。
新しい視点での気づき
60.株価は上がり続けることもなければ、下がり続けることもない
株式市場における真実は何なのか、私が株式投資を行って一番実感したのは、株価がずっと上がり続けることはなく、上昇が続いた後には必ず下降に入る。
同様にずっと下がり続けることもなく、下降が続いた後は上昇に転じます。
61.株式投資家の典型的な心理
株式投資をする人は、株価が上がっているときは、いつまでも上がっていくものだと思い込み、下がると始めはそんなに下がるはずがない、必ず戻ると考え、それが下がり続けると一転、もっと下がるだろうと弱気になります。
これが株式投資家の典型的な心理です。
62.経験年数が長いと、風土を変えるのは難しい。
その業界の経験年数が長いと、風土を変えるのは難しい。
バレーボールの選手にサッカーや野球のような別の球技をやらせるようなものだからだ。
63.完全に自己否定しなくちゃならない
大事なのは革新力だ。
完全に自己否定しなくちゃならない。
日本でセブンイレブンを作る時、当時はスーパーが伸びていたが、絶対にヨーカ堂のMD(マーチャンダイジング=商品政策)のマネをしてはいけないと思った。
スーパーはこれから成熟期に入ると思っていたからだ。
だからヨーカ堂の人間をセブンイレブンには持ってこず、素人集団でやってきた。
64.視察にはグループで行かせることが大切
社内的には、9月にグループ幹部を米国視察に行かせたことがひとつのきっかけになった。
実際に米国の進んだ部分を見せた方がいい。
たった1週間の訪問だったが、一斉に行かせたことで、ひとつのことを皆がディスカッションする環境が自然に生まれた。
相当理解が深まったように思う。
米国で同じものを見て、同じ釜の飯を食う。
これまでグループでお互いの顔は知っていても、ひとつの仕事について議論することは少なかった。
今回は強制ではなく、一緒に行って話し合うことができた。
65.人間は自分の頭の外のことは「無理」と思いがち
セブンイレブンを作った時も、銀行を始めた時も、業界内やマスコミから総スカンを食った。
うまくいくなんて誰も言わなかった。
でも私はそれをやってきた。
人間は自分の頭の外のことは「無理」と思いがちだ。
だが重要なのは世の中の矛盾に気づき、その壁に向かって挑戦できるかだ。
成功体験にすがらなければ、人口減も成長の糧になる。
それ以外の細かなやり方については、次のリーダーが私と違う手法でも構わない。
66.買収して学ぶ
(カタログ通販のニッセンを買収したことについての発言)
ニッセンには時間をかけて築き上げた通販のシステムなど、様々なノウハウがある。
セブン&アイにもネット通販の経験はあるが、お互いが持っているものを融合させていくことで競争力を高める。
67.ネットで強力な力を持つアマゾンでさえ、最終的にはリアルの力を必要とする
ネットとリアルが融合される世界では、これまで以上にリアルの「近くて便利」という価値が威力を発揮する。
リアルの店舗の網の目を細かくしていく重要性は、これまでとは異なってきている。
例えば、米国のセブンイレブンには米アマゾン・ドット・コムが、宅配ボックスの「アマゾンロッカー」を置かせてほしいと言ってきている。
ネットで強力な力を持つアマゾンでさえ、最終的にはリアルの力を必要とする。
彼らもそれがなくて困っているのだろう。
68.今後はリアルとネットの融合が絶対条件
これまでリアルとネットは別々に動いていたが、今後はそれを融合させた「オムニチャネル」への対応が絶対条件だ。
従来とは違うステージに入っていく。
69.セブンイレブンの平均日販の高さの理由
石垣のように、基礎からきちっと積み上げているからこそ、上質さと手軽さを両立させた商品を投入し、新たな需要を掘り起こすことができるのです。
セブンイレブンの平均日販の高さは、基礎からの積み上げと未来を起点にした発想の産物にほかならないということです。
70.売り手が同じことをしてしまう理由
顧客は常に新しいものを求める。
これはわかりきったことのようにも思えます。
でも我々は、いったん売り手の側に回ると、顧客の心理を忘れて、過去の経験をもとに同じことを繰り返してしまう。
それは、同じことをしたほうが楽だからです。
結果、顧客に飽きられる。
どの局を見ても同じような番組が流れるテレビ業界などはその典型でしょう。
昨日はLAに到着し、先日、当社に来て戴いた「寿司シェフ・インステイテユート(SCI)」を運営している松田さんを尋ねましたら、たくさんの美味しい寿司と当社の39周年記念のケーキでお祝いしてくれました。
今日も最高のパワーで、スーパー・ポジテイブなロッキーです。