昨日は未だ時差ボケが残っていて、一昨日夜10時に床に就き、3時間後の1時には完全に目が覚め、1時からずっと起きて仕事をしていました。
それでも、日本人にとっては欧州の方が北米よりも、時差ボケが軽く、西回りの方が身体の負担が軽いように思います。
その後、瞑想、散歩、筋トレといつものスケジュールに戻り、出張中は、手術した左肩のリハビリが出来ていなかったので、左肩のリハビリに行ってみると、硬く固まり、可動域が減少していたことが分かりました。
そして、昨日は、帰国しての初めての出社であり、朝いちばんで、讃匠の朝礼、その後、讃匠の経営会議と続きましたが、スタッフたちから長旅の疲れを心配する言葉を沢山貰いました。
長旅の後にも関わらず、いつもと変わらぬ元気良さで出社して様子に、同年輩のスタッフたちは驚いていました。
こうやって日々、元気に活動出来ていることは本当に有難いと思いますし、日々の体調管理の蓄積の大切さを感じる次第です。
今回の出張で、一番素晴らしいと思った国はスイスで、日本がウサギのように一刻、たいへんな高度成長した後、バブルが崩壊し、25年もの間、沈滞している姿とは異なり、亀のように歩みは遅いのですが、着実に成長路線を歩んでいる姿に感銘を受けました。
だから35年前は日本よりはるかに、一人当たりのGDPが低かったのに、今では日本の2倍近くになっているのです。
従って、ビジネスには急成長は不要で、大切なことを日々、コツコツと気長く積み重ねていけば、自然に成長し、日々の蓄積が非常に重要であることが思い知らされました。
目に見える部分だけのことではなく、目に見えない文化の部分も含め、日々の蓄積は非常に重要です。
そして、同じくスイスを見て気づかされたのは、一人当たりの効率の追求です。
国の効率は、国民一人当たりのGDPが伸び続けているかどうかで判断しますが、企業の場合は、従業員一人当たりの売上が伸びているかどうかが判断材料であると思いました。
今まで、この数字も気にはしていたのですが、常に測定をしていなかった数字であるので、今後は、この数字を伸ばし続けて行くことこそ、知識労働者の成果を上げ続け、効率を上げ続けることへの判断材料であることが、よく分かりました。
麺専門店も同様に、この数字を伸ばし続けること、要するに既存店売上を伸ばし続けることにチャレンジし続けることが、大きな意味があるのです。
日本のチェーン展開をしている飲食業の場合、既存店の売上は減少していても、新店を次々と開店することによって、全体の売上を伸ばし続けていると、利益はカバーできるので、課題が隠れてしまっているのです。
既存店の売上が前年を割るような事態は、大きな問題が発生しているアラームであると、理解すべきであったのです。
従って、ビジネスは常に右肩上がりで売上を伸ばし続けなかったらいけなかったのです。
日本にいて、日本だけのビジネスに浸っていると、国全体の伸びがないので、伸びないのが当たり前のような気持になりますが、これは非常に危険なことであ り、ドラッカーが言っているように、ビジネスの目的はお客さまの数を増やし続けることにあるので、売上も右肩上がりで伸び続けなければ、ビジネスではな かったのです。
今回の出張で、私にとっても当社にとっても、大切なことを教えられた素晴らしいチャンスであったのです。
また、日々、ドラッカー・マネッジメントを学び続けることにより、ドラッカー・マネッジメントを手足のように自由自在に使いこなせることを目指し続けたいと思っています。
そして、ドラッカーと同じレベルにいつの日か到達していることを夢に見て、頑張り続けたいと思います。
ドラッカーは96歳の亡くなる日まで、努力を重ねていったので、まだまだ、私もこれからです。
本日も、ドラッカーの名言の解説で、今日のテーマは「決断が成功企業を作る」です。
66.決断が成功企業を作る
成功した企業は、きまって誰かがかつて勇気ある決断をした。
Whenever you see a successful business, someone once made a courageous decision.
(解説)外国人から見た、ビジネス上の日本人の悪い3つの癖は、次の通りだそうです。
1.遠慮がち
2.自分の殻を破らない(殻から出ようとしない)
3.結論を出さないで、引き延ばす
上記3番目に関して、私のドラッカー・マネッジメントの師である、国永先生の名言録より、引用します。
ドラッカー名言録26「企業経営のエッセンスは、何かに『卓越』することと、『決断』することである」
ドラッカーは、何かに「卓越」するには、本を読んだり、原料や機械を意のままに操作するだけでは達成できにくいとする。
それは、人間の心と、人間の精神の質の問題であると言い切る。
だから、金銭で買うこともできない。
それは、その代償として、一人ひとりの人間のみが支払える努力、決断、良心が請求されるからであると説く。
そして、企業がどの面で卓越しているかが、その企業に興味を抱いて従業員となる人の質をも決定する。
したがって、有能で野心的な人間が求める職場は、自らが貢献し得る長所を備えた職場であるという。
自由社会では、人は常に会社を辞める権利を持っていることを忘れてはならない。
企業の持つ特質は、またその企業の製品やサービスを買う人の質をも決定する。
市場経済の世の中における消費者は、いつでも自分が気に入らないものを買わないでいられることを、忘れてはならないと手厳しい発言が続く。
この名言の後半の「企業経営のエッセンスは『決断』である」については、すべての決断は過去の経緯によって確かめられる事実などではなく、未来を対象にした意思決定であることを強調する。
こうした決定に常につきまとうものは、躊躇と疑念、論争と妥協、五分の成功率と五分の失敗率、辛くて地味な仕事と突如ひらめく素晴らしいインスピレーショ ン、適当なところで手を引こうという誘惑と新しいものをトコトン究極まで見極めたいという誘惑、老人の持つ知恵・経験と若者の持つ情熱とエネルギー…など との間の、絶え間ない葛藤である。
そして、何よりも、この決断には絶対に確実だということはないということであるとドラッカーは言い切る。
しかも、その正誤・成否が明らかになったときには、すべてがもはや手遅れになっているとする。
多くの優れた経営者の話を聞いてみると、「私の決断は、ごく普通の確率からみても、正しいものより、間違ったもののほうが多いに違いない」と思い悩んでいることを知る人は少ない。
聡明なエグゼクティブでも、常に割り切れない不安と同居していることを知る人は少ない。
多くの決定の背後には、何度かの決定が日の目を見ずにお流れになったことを知る人も少ないとドラッカーは指摘する。
そして傑出するための決断ほど、経営者にとって難しいものはほかにないと、喝破するのである。
上記について、当社の過去を振り返ってみても、決断の結果、当社が存在していることが分かるのです。
例えば、約20年以上前に、それまで販売していた工場用大型自動製麺機から足を洗って、店舗用小型製麺機に特化したことで、当然、売上は一気にダウンしたが、今から振り返ると、賢明な決断だったと思っています。
次に大きな決断は、365日の年中無休のメンテナンスを始めたことで、同業他社が一切やっていない、スタッフたちを犠牲にする決断だったのです。
その頃は、社員全員でも30名程度の頃で、社員の負担は、今とは比べものにならない大きいものでした。
しかし、この決断によって、小型製麺機市場で、シエアトップになる糸口になったのです。
10年前にラーメン学校を始めた時の決断、同じく旧営業本部の建設、5年前の大阪のドリーム・スタジオ、その後、各地にドリーム・スタジオを作ったのも、このような大きな決断であり、会社の方向性が大きく変わる決断でした。
4年前の新本社の購入と、オール電化設備の麺学校のキッチン、そして、東京支店のオール電化設備のキッチンと、大きな投資の決断を続けてきました。
今になって振り返り、もし、あの時にこの決断をしていなかったら、当社はどうなっていたのだろうかと考えると、どの決断も今の当社には無くてはならない決断であったことが分かります。
そして、これらの決断は最終的にトップによって下されるので、トップの役割は、普段はこのトップは一体何をやっているのだろうと、不思議がられるようなトップであっても構わないのですが、それまでに得られた情報を下に、最善の決断が出来ていることが大切なのです。
要するに、会社のトップは昔の侍のように、平和な時期は鍛錬を続け、非常時には、命を懸けて戦う、ここ一番に強いトップでなければならないのです。
その最も重要な役割が決断であり、決断の重さは企業規模とともに、だんだんと大きなものになっていくのです。
昨日は讃匠の朝礼で、お誕生日のお祝いとプレゼント贈呈がありました
久しぶりの食堂の昼食では、食堂スタッフたちが私のための、疲労回復の効果のある鶏のささみのフライを準備してくれていました。
今日も最高のパワーで、スーパー・ポジテイブなロッキーです。