昨日は、本社での打ち合わせがあり、午後からは今年初めてのうどん学校の実習最終日で、生徒さんの作品発表の日でした。
2~3年前以前のうどん学校に比べ、事前に参考盛り付けの画像を渡し、私がチェックする前に、1回目の作品のチェックが松原先生によって行われているので、生徒さんの作品の仕上がり状況もだいぶ良くなっています。
それでも生徒さんは、どうしても今までのうどんの概念から外れない盛り付けが多いので、思い切り今までの概念から外れたような、インスピレーションの沸くような、面白い盛り付けを提案します。
今年の初めにヨーロッパの国々を視察して来たように、海外でも和食とか、麺ビジネスに取り組む外国人が増え、日本人以上に和食のジャンルの研究を深く行ない、盛り付けも日本人が想像できないような、素晴らしく、イノベーテイブな盛り付けが多いのです。
これからの時代の新しい麺ビジネスの方向性を睨み、思い切り、イノベーテイブな盛り付け提案をいつも行っています。
ボストン・コンサルテイング・グループが提唱する、アドバンテージ・マトリックスによれば、小が大に勝つ方法として、競争変数を増やす方法と、際立つ個性で勝負する方法の2つがあります。
ビジネスの本質は現状否定なので、現状を否定して、今までのうどんには使われていないような、フルーツ等のさまざまな食材を活用し、際立つ個性を発揮出来るような特徴を盛り付けで表現しているのです。
そして、生徒さんたちに、面白いインスピレーションが生まれるように指導します。
最終、作品チェックは、私にとっても、生徒さんにとってもたいへん楽しい、インスピレーションの試される場になります。
生徒さんの作品チェックに併せて、昨日は、盛り付けの教科書の最終的な準備を兼ねて、春の盛り付けの事例作りのために、春に相応しい食材を準備して貰い、盛り付けを行なってみました。
このような時間は、私にとってたいへんに楽しい時間ですが、楽しい時間はアッと言う間に過ぎて、夕方には讃匠の新年会が始まりました。
讃匠の新年会は、私の海外出張が年初に連続してあったために、月末近くにずらして貰っていたのです。
会社近くの結婚式場を借り切っての、賑やかで楽しい、お祭りのような新年会であり、たくさんの美味しい料理にスタッフたちは大喜びでした。
小さい子どもさんのいる人たちは、子どもも参加したり、お年寄りのお母さんも参加したりで、子どもたちが会場を走り回ったり、たいへん賑やかな新年会になりました。
昨年1年間のストレスを発散し、新しい年を元気で出発するための素晴らしい出発式になりました。
スタッフたち全員、美味しい料理でお腹一杯になり、幸せな一刻でした。
本日も、ドラッカーの名言の解説で、今日のテーマは「マネジメントとリーダーシップ」です。
69.マネジメントとリーダーシップ
マネジメントは物事を正しく行う事で、リーダーシップとは正しい事をすることである。
(解説)マネッジメントという言葉は、普段当たり前に使われているのですが、分かっているようで、漠然と理解している言葉です。
改めて、ウイキペデイアで確認すると、マネッジメント(経営管理)とは深い学問であることが、分かります。
ドラッカーの指摘するマネッジメントは、ドラッカーの長年の翻訳者であり、研究者の上田惇生氏によれば、次にように定義しているのです。
「マネジメントとは何にもましてものの考え方である」
「マネジメントとは何か。諸々の手法と手品の詰め合わせか。それとも、ビジネススクールで教えるように、分析道具のセットか。もちろん、道具としてのマネ ジメントも重要である。体温計や解剖学が、医者にとって大切であるのと同じである。だが、マネジメントの歴史、すなわちその成功と失敗の数々は、マネジメ ントとは、何にもまして、ものの考え方であることを教えている」(『チェンジ・リーダーの条件』)
それでは、マネジメントとは、いかなるものの考え方か。
第1に、マネジメントとは、人の強みを発揮させ、弱みを無意味にすることである。つまりそれは、人にかかわることである。
第2に、マネジメントとは、それぞれの国や土地の伝統、歴史、文化を仕事に組み込むことである。つまりそれは、人の関係にかかわることである。
第3に、マネジメントとは、組織の目的、価値観、目標を明確にしてから、周知徹底し、常時確認することである。つまりそれは、組織の目的にかかわることである。
第4に、マネジメントとは、組織の人間を成長させることである。つまりそれは、組織の人間の訓練と啓発にかかわることである。
第5に、マネジメントとは、意思の疎通と個人の責任を確立することである。
第6に、マネジメントとは、マーケティング、イノベーション、生産性、人材育成、人、もの、カネ、社会的責任など、成果の尺度を明らかにして、測定し、向上させることである。
第7に、マネジメントとは、組織の外に成果をもたらすことである。優れた財・サービスの提供によって、世の中に貢献することである。
ドラッカーは、マネジメントを志す者は、心理学、哲学、倫理学、経済学、歴史などを身につけよという。それらの知識によって、成果を出せという。病人の治療、学生の教育、橋の建設、ソフトの設計に使えという。
「マネジメントとは、仕事である。その成否は、結果で判定される。すなわち、それは技能である。しかし同時に、マネジメントとは、人に関わるものであり、 価値観と成長に関わるものである。したがってそれは、まさに伝統的な意味における教養である」(『チェンジ・リーダーの条件』)
要するに、われわれ、ビジネスに関係している人間が、真摯に学び、理解しなければいけない一番重要であり、一番最初に必要なものであったのです。
そして、上記の文章を理解しようとすればするほど、ドラッカーがマネッジメントについて、体験に基づき、深く思考し、人間を幸せにするための道具として、広く世の中に広めようとしていたことが分かります。
改めて、ドラッカーの弟子として、深く学ばなければと思った次第です。
次にリーダー・シップについてですが、リーダーについて、私のドラッカー・マネッジメントの師である、国永先生は次のようにまとめているのです。
「リーダーという仕事」(5分で学ぶドラッカーより)
いまほど、リーダーやリーダーシップ論が取り沙汰される時代はないかもしれません。
カリスマ的なリーダーを羨望の眼差しで研究しておられる方もお見受けします。しかしながら、ドラッカー教授の経営を学ばれれば、リーダーとは性質ではなく、ましてや地位や特権でもなく、重い責任を伴う「仕事」なのだと理解されるでしょう。
リーダーの仕事は、次の5つに分けられます。
1.目標を設定する
自分たちは何をする者かを定義し(使命の決定)、何をなすべきか、具体的なゴールを決定する。これを達成するために、何を、どのように行わなくてはならないかを、携わる人たちが理解できるようにする。
2.組織をつくり仕事を割り当てる
組織に必要な①活動、②意思決定、③関係を分析し、仕事を分類する。これらをマネジメント可能な作業に分け、それぞれの仕事に携わる人たちを各人の強みによって選ぶ。
3.動機づけを行い、コミュニケーションを図る
仕事に責任をもつ人間をチームにまとめ、インセンティブや昇進に関わる方針を定め、チーム内の不断の意思疎通を図ることによって、より高いレベルの仕事を可能にする。
4.仕事の評価測定を行う
仕事ぶりを評価測定するための尺度を設定する(組織全体の成果に焦点が合っていること、各人の仕事に焦点が合っていること、成果をあげやすくするためのも のであることが重要)。 次に仕事ぶりを分析し、評価し、解釈する。この結果を上司、部下、同僚に知らせる仕組みをつくる。
5.人材を育成する
人材の育成に取り組む。ここで自分自身の能力開発を忘れてはならない。人の強みを引き出すことが最も重要な点である。
(以上、『マネジメント』『現代の経営』(共に上田惇生訳)より引用)
ドラッカー教授は、「効果的なリーダーは、人間のエネルギーとビジョンを創造することこそが、リーダーシップの役割であることを知っている」(『未来企業』上田惇生訳)
【連載:MOTリーダーのドラッカー「マネジメント」入門 (5)】 より、たいへん参考になる、リーダー・シップ論を引用します。
チームを率いるという仕事(1)~リーダーシップがリーダーをつくる~
(経営・情報システムアドバイザー 森岡 謙仁、アーステミア有限会社 代表取締役)
世の中には、仕事で上に立つ人つまりリーダーになるのは、もって生まれた才能の役割が多いとする考え方と、教育と訓練によってそのような能力は育成できるという2つの考え方がある。
ドラッカーの説いたリーダーおよびリーダーシップにおいては、この両者の考え方は「マネジメント」において統合されている。
■ドラッカーが定義したリーダーとは
ドラッカーは、歴代の大統領であるリンカーン、アイゼンハワー、トルーマンなどを研究し、リーダーシップはカリスマ性とは無縁のものであると分析した。
スターリンやヒトラーや毛沢東などがもっていたカリスマ性は、かえってリーダーを破滅させたとまでいうのだ。
幸い現代は民主的な社会であり、企業もこの精神の基に運営されている限りにおいては、破滅を招くカリスマ性によるリーダーは支持されないであろう。
ドラッカーはリーダーについて「リーダーに関する唯一の定義は、つき従う者がいるということである。」(注1)といっている。
少し注釈がいるが「つき従う者」とは、強制力をもって従わせられた者ではなく、「そのリーダーを信頼するがゆえに自らの意志に基づいて従う者がいる」ということを意味しているのは当然である。
形骸化した職場に見られることだが、学歴があるという理由で役職上の上位にある者もいるが、部下の本音を聞けば信頼を得られずに「つき従う者」がいない、このような形だけのリーダーも現実にはいる。
MOTリーダーはこうなってはいけない。
■リーダーは仕事を通じてつくられる
リーダーとは、「つき従う者がいる」者であるから、そのためには他者からの信頼を得なければならない。
信頼とは日々の仕事の中で他者から認められ評価された結果として、積み重ねられていくべきものであり、「リーダーに相応しい日々の仕事ぶり」に裏付けられた堅実なものである。これがリーダーシップであるといえよう。
ドラッカーはこのようなリーダーシップを、第一に仕事である、第二に責任である、第三に信頼である、と説明している。(注2)
■リーダーシップとは「仕事」である
生まれながらのリーダーを日本においてあげれば戦国武将がいる。
いまだに熱烈なファンが多く、戦国時代のリーダーには確かに「つき従う者」はいた。
その反面、一部の忠義の家臣が美談になるくらいであることから猜疑心や裏切りも同居していたに違いない。
群雄割拠していた時代は、まさに生まれながらにしてリーダーとなるために生まれてきたといわれる戦国武将のオンパレードであるが、しかし今は時代が違う。
ドラッカーは、次のようにリーダーシップは仕事であるという。
第一に、組織の使命と目標を見えるように明確にして他者に示す。
第二に、目標を決め優先順位や基準を決めてそれを維持する。
ここで目標は「8つの目標領域」をさす。
第三に、自ら目標に対して行動して範を示す。
ここに生まれながらの才能は登場しない。
これらを仕事として実践するというリーダーシップを示せば、リーダーになり得るというのである。
■リーダーシップとは「責任」である
人の上に立つと勘違いする人がいて、言葉遣いまで変わる人がいて、同僚だった以前に比べて使っていた言葉も人に接する態度も高圧的になったり命令口調になる人がいるものである。
このような人はこれまで同僚だった部下に対して、偉そうな態度をとったり、命令口調や強制する言動をとることが、リーダーシップだと勘違いしているのである。
リーダーとしての仕事振り(言動)を勘違いしてもある程度部下が従うことから、勘違いリーダーシップは増長されて職場の雰囲気を悪化させる。
部下はこのような上司に気に入られようと本音と建前を平気で使い分けるようになり、部下同士の心の繋がりまでも壊すことになりかねない。
このような職場では、無責任な風潮が広まり成果が上がらなくなるのは当然であるが、そのまま放置しておけば、リーダーシップさえ放棄したことになる。
だからこそ、自ら範を示すという仕事が不可欠なのであり、ドラッカーは「最終的責任は私にある」というトルーマンの言葉を引用し、リーダーは部下の失敗に も責任をとることを心構えとするから、部下の力を恐れないどころか、「部下を激励し、前進させ、自らの誇りとする」といっている。
■リーダーシップとは「信頼」である
前述したように、リーダーシップとしての「仕事」を「責任」もって率先して取り組むことで、他者に信頼感を芽生えさせるであろうことは想像に難くなく、リーダーと部下との相性が悪い場合や好き嫌いもある。
しかし、仕事上のリーダーシップの問題は、アフターファイブや休日の人間関係ではなく、あくまでチームとしての成果を出すことが前提となっている以上、リーダーシップを発揮するリーダーであるかどうかを、部下は仕事本位で観察しているのである。
また率先して範を示した行動が、期待通りに部下の信頼を得られるかどうかは、そのリーダーの動機にも影響されそうである。
リーダーの言動は誠実であり真意にちがいないという確信がもてる場合に、部下の信頼が得られるのであるとドラッカーはいう。
■マネジメントからみたリーダー
チームを率いるという仕事は、チームとして成果を出すことであるから、リーダーシップがあるだけでは不十分である。
自分が信頼されているだけでは十分ではなく、リーダーシップを仕事だと自覚し、つき従おうとする者に対して的確に「マネジメント」する人が、リーダーになるのであり、ドラッカーの「マネジメント」の範囲は広い。
リーダーもリーダーシップも「マネジメント」の一面をとらえているに過ぎない。
リーダーシップを発揮することができ信頼を得て従う人を得た場合でも、それで終わってしまったのでは、リーダーとはいえない。
■リーダーはマネージャーでもある
リーダーが退いた後、そのチームが崩壊するのは、退いたリーダーが無能だったからに他ならないとは、よく言われることである。
自分の後任者を育成もできずにいたリーダーが良いリーダーであるはずがないし、生まれながらの才能にあぐらをかいていたか、カリスマにすぎなかったのであろう。このようなリーダーはドラッカーも否定する。
そのためにリーダーは、「仕事を通じて部下を育てるというマネジメント」をしなければならないということになる。
(注記)上記文中のMOTとは、ウイキペデイアによれば、技術経営(ぎじゅつけいえい、英語:technology management)とは、人間の生産活動や社会活動を取り扱う学問分野である。日本ではMOT(Management of Technology)と呼ぶことが多く、英語圏でもこの略称は一般的に用いられる。
「技術経営」という名称は「技術を駆使した経営」という意味に取れなくもないが、技術経営が扱うのはそうではなく、主に製造業がものづくりの過程で培ったノウハウや概念を経営学の立場から体系化したものである。
すなわち、技術を使って何かを生み出す組織のための経営学であり、そのため技術版MBAと説明されることも多い。
その目的は、産業界、または社会にあって、イノベーションの創出をマネジメントし、新しい技術を取り入れながら事業を行う企業・組織が、持続的発展のために、技術を含めて総合的に経営管理を行い、経済的価値を生み出していくための戦略を立案・決定・実行することにある。
画像は、讃匠の新年会の様子で、讃匠も女性が多いのです。
今日も最高のパワーで、スーパー・ポジテイブなロッキーです。