ラーメン屋開業・うどん屋開業・そば屋開業で繁盛店を目指す|名言集 17-64 ピーター・ドラッカー解説(コミュニケーションの極意)

ラーメン開業・うどん開業・そば開業のための経営講義

昨日で、本社では今年初めての経営講義が終わり、私は本日からドリーム・スタジオ大阪で開催のパワー・アップ・イベントに参加します。
http://www.yamatomfg.com/events/detail.php?id=1771&ref=top

今回のイベントから夜の部を始めたのですが、夜の部のお客さまのご参加も活発で、たいへん賑わっているようです。

スタッフたちは夜遅くなるのでたいへんですが、皆、たいへん頑張ってくれているのです。

昨日までの2日間の経営講義は、比較的に熱心な生徒さんが多く、経営講義が終わった後も、生徒さんの質問に付き合って、午後7時半位になりました。

更に今朝も早朝から、下記のドラッカー・マネッジメントのコミュニケーションについて取り組んでいると、コミュニケーションに対する私の理解度が未だ低かったころが改めてよく分かりました。

今までは、ダイアモンド社のドラッカー塾で学んだことで、ドラッカー・マネッジメントをほぼ理解出来たような気持でいたのですが、それが出発点であったことを再度認識しました。

やはり、96歳まで生きたドラッカーが、一生涯かけて創り上げた知識体系の奥行の深さには驚くことばかりです。

学ぶことはたいへん興味を引き、面白いのですが、幾ら学んでも到達する地点が果てしなく遠い先のような感じです。

そして、ドラッカーの知識体系を自らの手足として、道具として、完全に身につけて、自由に使えるようにするためには、まだまだ修行が必要です。

このような学びもまったく筋トレと同じで、学べば学ぶほど深まり、さらにもっと先があることが分かります。

生きている限り、日々、精進を続けることになりそうです。

人生は考えてみれば、単純な筋トレのような繰り返しであり、いかにその単純な日々の繰り返しに飽きないで続けることが出来るかが問われているのです。

それを習慣化して、飽きずにやり切る自己管理が大切だったのです。

昨日も新入社員とある有名なオーナー企業のオーナーの振る舞いの話になり、新人からそのような話を聞くと、自分自身の思考と行動の参考になります。

2日間の生徒さんたちとのやり取りからも、経営講義の授業におけるコミュニケーションの課題も見つかりました。

コミュニケーションのように、受け手の心の中を観察するようなことを続けていくことが、エクスターナル・マーケテイングであり、インターナル・マーケテイングであることがよく分かります。

コミュニケーションは、マーケテイングのツールであり、マーケテイングを成功させるためには、欠かせないツールであり、お客さまの発する言葉(Wants)ではなく、本音(Needs)を見つけ出すことが、コミュニケーションの大きな役割であったのです。

従って、正しいコミュニケーションこそ、イノベーションを起こすための、ニーズを引き出す方法であったのです。

本日も、ドラッカーの名言の解説で、今日のテーマは「コミュニケーションの極意」です。

71.コミュニケーションの極意

コミュニケーションで最も大切なことは、相手の言わない本音の部分を聞くことである。
The most important thing in communication is to hear what isn’t being said.

(解説)「ビジネスの成功=アイデア×コミュニケーション×人間力」と、言われていますが、コミュニケーションはビジネスで成功するには欠かせない、大切な要素です。

ところが、私は元々、エンジニアであったために、マネッジメントを本格的に学ぶまでは、コミュニケーションがビジネスの成功において必須な要素であることを理解していなかったし、どちらかと言えば、苦手な分野であったのです。

ウイキペデイアによれば、コミュニケーションによって、受け取られる、または伝えられる情報の種類は、感情、意思、思考、知識など、さまざまであり、受け 取るまたは伝える ための媒体としては、言葉、表情、ジェスチャー、鳴き声、分泌物質(フェロモン等)などが用いられているのです。

コミュニケーションとは、上記のように、言語とか表情、文字、形状、デザイン等、主に人間が作ったものを媒体として伝達されるために、伝え方と受け手の問題で、正しく伝わらないことが多いのです。

もし、人の心を完璧に読むことが出来る機械があって、瞬時に相手の心の中に入ることが出来れば、コミュニケーションは非常に楽になるのです。

例えば、Aさんがいて、Aさんの心の中をコピーする機械で読み取り、それをBさんに複写する仕組があれば、コミュニケーションは、ほぼ完ぺきに行なえるのです。

ところが、われわれの持っているコピー・マシンは往々にして、正確にコピーしていないので、伝えたいことが正しく伝わっていないことが多いのです。

ドラッカーによれば、コミュニケーションの定義とは「思想、意見、情報を伝達しあい、心を通じ合わせるプロセス」のことを指すのです。

情報とコミュニケーションは違うもので、「情報は感情、価値、期待などの人間的属性を除去すればするほど、有効となり、信頼性が高くなる」ので、コミュニケーションは情報伝達と混同せず、共通認識ができるまで、根気よくやっていくという姿勢が必要なのです。

ドラッカーは、コミュニケーションの本質について、「人がいない森で木が倒れたとき音はするか」という禅問答に似た喩えをもって説明し、音を認識するのは 私たち人間であるから、森に人がいないのであれば、人が聞く音は存在しないことになり、よってこの答えは、「音はしない」となり、この喩えから、コミュニ ケーションの本質を知ることができるのです。

それは、コミュニケーションは受け手によって成立するということであり、勝手に木が倒れても、受け手である人が存在していなければ音はしない、つまり、受け手が前提であり主導権を持っているのである。

次にマネッジメントの翻訳を行なっている上田敦夫先生の『マネジメント 基本と原則』- P.F.ドラッカー著 上田惇生翻訳より引用します。

「コミュニケーションを成立させるのは受け手である。コミュニケーションの内容を発する者ではない。彼は発するだけである。聞く者がいなければコミュニケーションは成立しない。」

コミュニケーションというものを考えるとき、『自分の思いを伝えたい』『会話術を磨きたい』『なぜ伝わらないのか』などなど、どうしても私たちは自分のことに執着してしまいます。

コミュニケーションは発信者だけでは成立せず、受け手側がいなければならいので、発信者と受け手がいるだけでは十分条件とならず、コミュニケーションを成立させるのは、むしろ受け手側だとドラッカーは言っているのです。

つまり、コミュニケーションは受け手の言葉を使わなければ、受け手の経験に基づいた言葉を使わなければ成立せず、経験のない言葉で話しかけても理解されないのです。

「受け手が期待しているものを知ることなく、コミュニケーションを行うことはできない。期待を知って初めてその期待を利用できる。あるいはまた、受け手の期待を破壊し、予期せぬことが起こりつつあることを認めさせるためのショックの必要を知る」

従って、コミュニケーションは聞くことによって始まり、コミュニケーションの向上は、送り手ではなく受け手によってもたらされ、コミュニケーションを成立させるものは受け手なのです。

次に伝える側と受け手との共通認識が出来るようになるために、ドラッカーは4つのコミュニケーション原則を挙げているのです。

そこで、ドラッカーはコミュニケーションを正しく行なうための注意点として、次の4つの原則を挙げているのです。

【ドラッカーのコミュニケーション4大原則】
(MOTリーダーのドラッカー「マネジメント」入門より引用)

1.コミュニケーションは知覚である

人は知覚できるものしか知覚しないので、コミュニケーションは受け手の言葉を使わなければ成立しないし、受け手の経験にもとづいた言葉を使わなければならないのです。

要するに、受け手の知覚(perception)に合わせなければいけないのです。

知覚とは「感覚器官への刺激を通じてもたされた情報をもとに、外界の対象の性質・形態・関係および身体内部の状態を把握する働き」であり、自分とその周囲 のものとの差を感じるということで、人が五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)で感じることだけでなく、場の雰囲気や喜怒哀楽などの心象も含まれ、ここで コミュニケーションは受け手によって成立することから、受け手の知覚の範囲に収まるものしか、受け手は知覚できないということになります。

受け手の知らない言葉や知識を使って何かを伝えようとする努力ほど、空しいものはなく、受け手の知識や価値観、言葉や文化などをコミュニケーションの前に調べておくくらいの用意が必要になる場合もでてくるのが当然のことだといえるのです。

また、コミュニケーションしている最中に、受け手の意見と自分の意見が違うことが発見された場合、いらだってはいけないのは、受け手は自分と違うものを見ているか、同じものを見ていても知覚の内容が違っていることが判明したに過ぎないのです。

受け手と自分とは別の知識や価値観を有しており、知覚の内容が違うという現実を冷静に受け止めることが必要なので、受け手の分かる言葉で話し、立場を考え、つまり、相手の立場に立つということであるのです。

相手との違いをきちんと把握し、相手に合わせた手段でもって人と接する必要があり、ドラッカーは「大工と話すときは、大工の言葉を使え」というソクラテスの言葉を引用しています。

言葉だけでなく、自分の持っている情報と相手の頭にある知識は異なるので、どのような言葉を使えば相手にストレートに伝わるのかを考えながらコミュニケーションをとる必要があるのです。

2.コミュニケーションは期待である

人は期待しているものだけを知覚し、期待しているものを見、期待しているものを聞き、期待していないものは受けつけないので、コミュニケーションは、受け手の期待(expectation)を考えて行う必要があるのです。

ドラッカーは、受け手は期待するものを見て、聞くと言い、受け手が期待していないものを伝えるとき、受け手は反発するのが普通であり、それどころか、伝えたいことは無視されるというのです。

例えば、仕事のやり方を指示する場合などで、「これからはこんな風にしてくれないか」と、唐突に部下に指示した場合、素直に受け入れてもらえることが少ないのは、その仕事の現状を維持したいという受け手の期待に反することになるから、反発を受けることは必至なのです。

しかし、何かの理由で部下の期待に敢えて反して、コミュニケーションを行う必要に迫られる場合がある場合は、受け手の現状を維持したいという期待を断ち切 るコミュニケーションを意識的に行う必要があり、関係者を事前に一緒に参画させて、一緒に考えたという共通の体験(これもコミュニケーション)を事前に積 むことによって、受け手の反発を和らげることができるのです。

人間は自分が知覚しようと期待するものだけを知覚でき、例えば、街で何かを探しているとき、その他の存在は目に入らず、人は自分が期待していないものを知 覚できない生き物だとドラッカーは言い、期待していないものには意識がいかず、誤解が生じたりすることにつながるので、相手の期待に反するようなことを伝 えると相手に上手に伝わらないのはそのためです。

今のやり方を維持したい部下に対して違うやり方を一方的に伝えても、それは相手の期待に反することであり、本当の意味で伝わることは難しくなり、そのような場合には、最初のやり方を変えるところから一緒に話し合い、納得してもらう必要があります

3. コミュニケーションは要求である

コミュニケーションは、受け手に何かを要求し、受け手が何かになること、何かをすること、何かを信じることを要求し、それは常に、受け手の気持ちに訴えるのです。

したがってコミュニケーションは、それが受け手の価値観、欲求、目的に合致しないとき、まったく受けつけられないか抵抗されるので、要求(demands)を受け入れてもらえる環境をつくることは重要です。

例えば、「仕事の仕方をこのように変えて欲しい。」と上司が部下に言うとき、「私も丁度、少し改善をした方が良いのではないかと思っていたところです。 さっそく改善することにします。」という答えが受け手からあったとすれば、受け手の価値観や期待に沿っていることを要求したことになり、弊害は少ないので す。

また、受け手には何かをしたいという欲求があるので、受け手が何をしたいかということを日頃から知覚しておくための観察やコミュニケーションが不可欠であり、そうすれば、こちらが伝えたいことを受け手の期待の範囲で、受け手の言葉で話すことが出来やすくなるのです。

発信者の伝えたいことが受け手に的確に伝わったとき、受け手の考え方を変えたり、行動を引き出すことに成功するので、このことから考えると、むしろ、受け 手に伝えたいことを受け手が自分で言い出し、行動するという環境を作り出すことが、コミュニケーションを成功させる要諦なのです。

少なくても部下からの言葉の投げかけに対して誠実に答えることは、このような環境づくりの第一歩であるといえ、部下からのメールや声掛けに対して、いい加減な対応をする上司を、部下はコミュニケーションの対象とはしないに違いないのです。

伝える方には要求があり、伝えられる方も要求が強ければ深く伝わり、弱ければ(もしくは聞く気がなければ)伝わらず、それには、その人の人生観、倫理観、 包容力、愛情、使命感など、多くの精神力を借りて、相手と会話していくことが必要になり、相手の期待の範囲を知ることが大切です。

コミュニケーションをとるということはつまり、相手に何らかの要求があるということで、自分の話を聞いて何かを変えたいと思うから、人は誰かとコミュニケーションをとろうとするのです。

それが受け手の価値観に合致したとき、その要求は相手に伝わりますが、合わない時にはそれは反発され受け入れられず、コミュニケーションが難しいとされるのは、相手に何かしらの変化を与えることの難しさからくるのでしょう。

相手に何か変化を与えたいと思ったとき、それは相手の期待の範囲内で行われる必要があり、上記にあるように、人は自分の期待の範囲外の要求に対して、反発 する生き物であり、相手がどのような期待を持っているのか、それを観察することで、自らの要求を伝える最適な手段を導くことができます。

4. コミュニケーションは情報ではない

情報は論理の対象であり、形式であって意味はなく、記号であり、受け手が意味を知らなければ、情報は使われるどころか受け取られることもなく、情報が受け 取られるには、送り手と受け手の間に、あらかじめ何らかの了解、すなわちコミュニケーションが存在しなければならないのです。

コミュニケーションは人間的で、情報と大きく違い、コミュニケーションとは、相手と共通の経験を持つことであり、「情報は感情、価値、期待などの人間的属性を除去すればするほど、有効となり、信頼性が高くなる」のです。

ドラッカーは、コミュニケーションと情報とは別のものであるが、相互に依存関係があると言い、相互依存関係(interdependent)にある情報を上手く使うことが大切です。

情報の特徴は、数値で表すことであり、論理(理屈)が通じる世界のものであり、コミュニケーションは知覚であり、どちらかというと、感性や心象、知覚の世 界にあることから、正反対だといえるのですが、ものを表現する場合には、両者が適度に混在して使われることで、発信者の伝えたいことが受け手に伝わりやすくなることは、絵画の構図(名画に見られる黄金比など)に明らかなのです。

例えば、絵画の構図などという論理を受け手は知らなくても、良い絵画を知覚して素直に感動するのであり、仕事で情報を伝達しようとするとき、コミュニケーションの役割が飛躍的に増大するのです。

一方で、コミュニケーションは、情報をいつも必要とせず、共通の体験を持つことによって互いの価値観や思い、期待が通じ合うことがいくらでもあり、コミュニケーションは人間が行う知覚という行為なのです。

コミュニケーションは決して情報ではないのですが、両者は相互依存関係にあり、情報は人間的要素を必要とせず、むしろ感情や感想、気持ちなどを排除したものの方が信頼される傾向にありますが、情報が存在するためにはコミュニケーションが不可欠です。

最後に、コミュニケーションは下から上へ進めるのが正しく、コミュニケーションは、受け手がいなければ成立しないことから、上から下へ向けては機能しないということを意味しているのです。

受け手の理解したいことや期待することを、まず発信者が理解することから、つまりコミュニケーションは下から上に向けて行われる必要があるのです。

この仕組みが、ドラッカーが提唱した自己目標管理であり、現在、行われている目標管理制度とはかなり違うので注意が必要であるのです。

ドラッカーは、この自己目標管理と合わせて、業績評価や自己開発の進路相談は、仕事上のコミュニケーションの基礎であると述べていて、日本の新人教育で取り上げられる「報告・連絡・相談」(ホン・レン・ソウ)も、コミュニケーションの基礎だといえるのです。

発信者と受け手が、ある事実を別々に見ていることや考えていることが互いに違うということを知ることは、コミュニケーションの目的の一つであり、間違って もコミュニケーションを、自分の言いたいことや、仕事上の指示を伝えるための手段だと思わないことが大切であるのです。

下から上に向けて気楽にコミュニケーションがとれるという組織作りこそ、リーダーの役割であるのです。

画像は、昨日の経営講義で、飛行機の絵を書いて説明をしているところです。

生徒さんの質問は何でもありで、どんな質問にも答えるのです。

今日も最高のパワーで、スーパー・ポジテイブなロッキーです。

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