昨日は、朝5時半、今朝は朝6時半と2日間連続で、朝早い電話がありましたが、夜中の電話とか、早朝の電話は、あまり良い電話ではない場合が多いのですが、たいていはそのような電話なのです。
このような時間帯に電話をかける人は、よほど困っているか、急な要件を伝えなければいけない電話で、先方にとってはたいへん重要な要件であるのです。
今は忘れてしまっていますが、多分、私が若かったころは反対に、このような電話での頼みごとをたくさん、人様にお願いしていたこと思います。
若いころは、今より多くの失敗をしていて、多くの人たちのお世話になり、助けられて今日があるのですが、今は反対に助けられるより、お役に立たなければいけない場合が多くなっているのは、年齢的に当たり前なのです。
経営講義の教科書「ラーメン・うどん・蕎麦店の教科書」の第2章「ビジネスの成功=アイデア×コミュニケーション×アイデア」の人間力のページの一貫性のある行動⑥で、「人は私を助けたがっている」という項目があります。
この項目の内容を、多くの生徒さんが理解出来ず、「人は私を助けたがっている」と、思っていない人が多く、そんなに善意の人は少ないと思っている人が多いように思います。
私は、過去、多くの先輩方に助けられてきたので、「人は私を助けたがっている」というのは、その通りであると、理解出来ます。
このことが理解出来易い人ほど、前向きに、フレキシブルに、多くの人たちに役立とうと生きている人たちではないかと思います。
そして、助けられた経験のある人ほど、自分が助ける順番になれば、人を助けているのではないかと思います。
従って、過去、私を助けてくれた多くの恩人もまた、先輩方に助けられてきた人たちではなかったかと思います。
私の亡くなった叔母さんの1人が、絶対に人に面倒をかけていけないという主義の人がいました。
だから、叔母さんの子供たち、即ち、私にとってのいとこがたくさんいたのですが、折角帰省していても、迷惑になるからと言って、私の家には絶対に寄らせないのです。
私のいとこたちだから、久しぶりに会いたいと思っても、来ないのです。
こうなってくると、せっかくの親戚とかいとこであってもだんだんと、疎遠になってしまいました。
そのような人生を生きることは、淋しいと思います。
若いころは、むしろ積極的に人に助けられ、齢を重ね、人を助けてあげることが出来るようになれば、積極的に人を助けることが、素晴らしい生き方ではないかと思うようになりました。
一般的に若いころは、お金もなく、知識もなく、経験も十分ではないので、当然、たくさんの失敗をし、たいへんな状態に陥ることが多いのです。
そのような時代は、助けることが出来る能力がある人に助けを求め、助けて貰い、たくさんの失敗をしながら力を付けて、自分が助けることが出来るようになれば、多くの人たちを助けてあげれば良いのです。
私は最近、新規で開業する生徒さんたちを見ていて、助けを求める人たちが非常に少ないことが気になるのです。
もっと、分からないことを聞いて欲しいのに、質問が非常に少ないのと、要望も少ないのです。
たいへんなリスクをとってビジネスを始めようとすると、もっとたくさんの心配事、聞きたいこと、要望等があるはずなのですが、経営講義の時間中に質問をしない生徒さんが多いのです。
この人たちは、積極的に自分の人生を生きていないのではないかと思うようになりました。
積極的に自分の人生を生きていれば、多くの人たちに頼みごともしなければいけないし、助けられなければいけないことも多いはずです。
以上のようなことも、若いころには十分に分かっていなかったのですが、若いころには分からないことでも、年を重ねて分かるようになることは多いのです。
本年2月21日から始まった、91日間に及ぶ、「イノベーションと起業家精神」の学びを終え、さらに学びを深めるために、5月26日より7月5日まで41日間の復習を進めてきましたが、さらに理解度を増すため、再再度、チャレンジし、自分自身を大きく変えるのに役立てていきます。
「予期せぬ失敗」
予期せぬ成功とは異なり、予期せぬ失敗は、取り上げることを拒否されたり、気付かれずにいることはないのですが、それが機会の兆候と受け取られることは殆どないので、現実にビジネスでもっとも多いのは予期せぬ失敗で、件数が多いだけに、単なる失敗とか、警告と受け取らずにイノベーションのための機会と、とらえることにより、新しい可能性が開け、麺専門店開業における失敗も、ほとんどすべてが、本人にとっては予期せぬ失敗で、開業に当たって、本人は当然成功すると信じて開業しているので、上手くいかないのは、予想外の予期せぬことですが、自分の過去の考えと現実が大きく食い違い、下記のデータのように、新規開業者の約3分の1が1開店年以内に、約半数が、開店2年以内に閉店しているのです。(シンクロ・フードの過去に閉店した飲食店の特徴より)
(http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000090.000001049.html)
■営業年数別の閉店割合
1年未満:2243件(34.5%)
1〜2年:987件(15.2%)
3〜5年:1364件(21.0%)
6〜10年:1113件(17.1%)
11〜15年:380件(5.9%)
16年以上:407件(6.3%)
「失敗が教える機会の存在」
予期せぬ失敗の多くは、単に計画や実施の段階における過失、貪欲、愚鈍、雷同、無能などの結果に過ぎないのですが、慎重に計画し、設計し、実施したものが失敗したときには、その失敗そのものが、変化とともに機会の存在を教えることが多く、製品やサービスの設計、マーケテイングの前提となっていたものが、もはや現実と乖離するに至っているのかもしれないし、顧客の価値観や認識が変わっているのかもしれず、同じように売れ続けていたとしても、同じものを買ってはいるが、違う価値を買っているのかもしれず、かっては一つの市場、一つの最終用途であったものが、まったく異質の2つ、或いはそれ以上の市場や最終用途に分かれてしまったのかもしれないのです。
「それらの変化はイノベーションの機会である」
ドラッカー自身、ハイスクールを出て社会に入った早々、予期せぬ失敗を目にし、ドラッカーが見習いとして働いていた商社は、英領インド向けに100年以上も前から金物、とくに錠前を輸出し、毎月、船1隻分の錠前を輸出し、それらの錠前は、ピンで簡単に開けられる安物だったのですが、1920年代当時、インドでは所得が上がってくるにつれて、錠前の売れ行きは伸びるどころか、かなり急激に減り始めたので、ドラッカーの雇用主は、当然の対策を講じ、錠前を頑丈なものに、つまり上等なものに設計し直させ、しかも余計なコストをかけずに品質を向上させたが、新しい錠前はまったく売れなかっただけでなく、この錠前の輸出の不振が原因となって、この商社は4年後に倒産したのですが、その商社の10分の1の規模しかない、生き残るだけで精一杯だった弱小の競争相手が、この予期せぬ失敗の中に、大きな変化の兆候があることを知ったのです。
インド人のほとんどを占める田舎に住む農民にとって、錠前は神秘的な存在であり、いかなる泥棒も、錠前を開けようとしなかっただけでなく、鍵がかけられることはなかったし、たいてい、鍵はどこかに無くされていたので、ドラッカーの雇用主が生産コストを抑えつつ、苦労して作った頑丈な錠前は、鍵なしでは開けられず、農民にとっては便利などころか、不便極まりない代物だったのですが、一方で、当時成長しつつあった中流階級は頑丈な錠前を必要とし、そもそも錠前が売れなくなったのは、彼らが安物の錠前を買わなくなったことが原因であり、彼らにとっては、改良後の錠前でさえ十分に頑丈ではなかったので、ドラッカーの働いていた会社の競争相手は、インド向けの錠前を2種類作り、1つは、価格はそれまでの3分の1、利幅は2倍という押しボタン式の超安物の鍵なし錠前、もう一つの価格は2倍、利幅も大きい3つの鍵を付けた頑丈な錠前で、いずれの売れ行きは好調で、その商社は、2年足らずでヨーロッパ最大のインド向け金物輸出業者になり、そして10年後、第2次世界大戦によってヨーロッパのインド向け輸出が中断されるまで、その地位は続いたのですが、これは昔の面白い話の1つに過ぎないし、コンピュータ、市場調査、ビジネススクール出身の経営学修士(MBA)の時代である今日では、われわれは少し賢くなっているのです。
新規開業者が失敗する理由の大半が、過去の常識、過去のノウハウ、過去の知識で開店しているのですが、現在は、既に変わってしまった未来で、過去ではなく、多くの人が現在だと思っている、既に過ぎ去った過去は次の通りです。
1.生産年齢人口の減少に伴う、働き盛りの人口の大幅な減少(売上減少、人手不足に拍車)。
2.サラリーマンの小遣いの半減(サラリーマンから、女性とシニアへ)
3.世帯構成の変化で、一人世帯の大幅な増加
4.世界的に草食男子化、肉食女子化で、女性パワー増大
5.機能的ベネフィットから、感情的ベネフィットへ
6.インターネットの発達による、パラダイムの変換
(事例:①95点以上の高い商品力、②開店チラシ、開店広告は絶対にやってはいけない、③一番でなければ生き残れない、④小が大に勝つ戦略しか有効でなくなる(●競争変数を増やす、●強烈な個性で勝負する)、⑤競争は絶対にしない、⑥学ぶ人とそうでない人のギャップが非常に大きくなる)
以上のように、われわれを取り巻く環境は、われわれが気付かない間に、大きく変貌し、さらに変化が加速していこうとしているので、われわれは日々、学びの時間を確保しないと成功しない時代に生きているので、これからの時代を見据えて言えるのは、一生懸命に努力する1%以下の人たちだけが成功の恩恵に預かれて、その他大勢の人たちは日々、生きていくだけに汗を流し、そんなに楽しくない人生を送らざるを得ないのです。
われわれは、真剣に学びの時代に生きていることを自覚しなければいけないのですが、当社の麺學校に入学する、どちかと言えば比較的意識レベルの高いはずの人たちでさえ、十分にマネッジメントの教科書を読んでいなかったり、理解せずに経営講義に参加する生徒さんが多いのが現状で、当社の麺學校に来ないで開店する、99%の人たちのほとんどは、十分なマネッジメントの学びをなしで、開店しているので、上手くいく方が珍しいので、学びには情熱とエネルギーが必要であるのと、日々継続の忍耐と習慣が必要なのです。
「ビジネスの成功=責任×夢×情熱×意志力×集中力×経験×直観力×忍耐」
そして、技術革新によるイノベーションのほとんどは、予期せぬ失敗を起点とし、エジソンの電灯の発明のための何千回にわたる失敗、ダイソンの掃除機の開発の途上で起きた5千回の失敗もすべて、予期せぬ失敗を繰り返し、克服したので成功したので、予期せぬ失敗をイノベーションに活用している多くの事例は、技術革新の分野に見られるのです。
画像は、本日のラーメン学校での一コマです。
松原先生と三ツ井さんの合同の作品のフルーツの混ぜ麺です。
今日も最高のパワーで、スーパー・ポジテイブなロッキーです。