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うどん学校・ラーメン学校・そば学校・パスタ学校で開業&成果アップ|「イノベーションと起業家精神(最終)」「マネッジメントへの挑戦、しかも、予期せぬ成功は腹が立つ、気づかない成功」

昨日のラーメン学校の最終日で、讃匠の会議の後、麺学校のスタッフたちと一緒に美味しい、栄養価の高い昼食を取った後、ラーメン学校に入りました。

本日のテーマは「経営ノウハウの高みを求め続ける」です。

昨日金曜日の午前中は、讃匠の会議があり、昼からラーメン学校の生徒さんの作品チェックで、まずスープのチェック、その次は、盛り付けのチェックを行なったのです。

午前中の讃匠の会議では、来期予算の最終の詰めで、特に卸部門の詰めが残り、なかなか予算に到達するような新しい提案が出なかったのです。

新しい予算の積み上げで、特に注意したのは、1年以内に発生した予定外の良かった事例で、想定外に成功した事例を分類、選別したのです。

すると、普段は忘れてしまっていることを思い出し、さまざまな成功事例が出てきて、こんなことも出来る、あんなことも出来ると、いろんな成功事例を引っ張り出してきたのです。

この部分は、まさにドラッカー・マネッジメントのイノベーションの7つの機会の1番目の予期せぬ成功、失敗、事象を参考にしたのです。

このような何か問題について、集中して思考すると、普段は忘れてしまっていた大切なことに気づくことが出来るのです。

午後からのラーメン学校では、最近見つけた新しいスープ作りのノウハウを活用しているので、スープのレベルが数段上がってようです。

最近のスープ作りでは、最近見つけた新しいノウハウを取り入れて、スープを作り込んでいるので、尖った感じがなく、深く広がった味で、バランスの良い味を創り上げることが出来るようになったのです。

奥行きがあり、深みのある、この味を見つけ出してからは、今まで美味しいと思っていた味が、尖っていて、バランスの良くない、独りよがりの味のように思えるようになったのです。

味の世界も上には上があり、これで終わりという部分はなく、エンドレスに進化を続けていかねばならない世界だということが改めて分かり、今までは最高だと思っている味もいつしか、最高ではなくなり、もっと上位のレベルに遭遇するのです。

味の世界でレベルを上げ続けるためには、よりレベルの高い味に触れ続けていれば、この味を自分の実力で作れるかどうかが分かるのです。

最初は出来なくても、いろいろと試していると、いつしか作り上げることが出来て、出来た時には、今までの延長線上ではない、新しい味作りのノウハウが完成しているのです。

このようなチャレンジは、非常に楽しいチャレンジで、興味のあるチャレンジで、同じようなことが盛り付けにも言えるのです。

以上は、味とか盛り付けの話でしたが、会社経営についても同じようなことが言えるのです。

永く会社経営をやっていると、いつしか、今までのレベルでは上手くいかなくなり、新しい概念、新しい知恵を取り入れないと解決出来ず、新しい概念、知恵を習得すると、経営者としてのレベルが一段上がっているのです。

従って、経営者としてのレベルアップも鍛錬の継続で、一歩一歩手堅く進化を続ける他に成功する近道はないのです。

経営において怖いのは、実力がないのに環境変化の好転により、業況が良くなる場合で、環境が悪い方向に傾くと、一気に状態が悪化してしまうのです。

だから、注意しなければいけないのは、実力以上に上手くいっている場合で、そのような場合は、今上手くいっているのは自分の実力ではない、従って、いつしか逆の局面になる可能性があるので、その場合でも耐えていくことが出来る実力を常に付ける努力が重要なのです。

上記のようなことをやろうとすると、自己否定出来ることが欠かせず、現状を否定し、自己を否定できることで、上手く運んでいればいるほど、難しいことであるのです。

以前に韓国のLGの常務に、生意気にも、「ライバルのサムソンは何故あんなに強いのですか」と聞いたことがあったのです。

すると、LGの常務は、「サムソンの会長は、業績が良いときも悪い時も、決して手綱を緩めない。」と言っていたことを思いだします。

これを聞いた時は、サムソンの会長は、常に油断をしない人だとしか思わなかったのですが、今になれば、サムソンの会長こそ、自己否定が出来る人であったことがよく分かります。

ビジネスの成果を上げるには、自己否定能力は欠かせない能力であるのです。

丁度1年前の昨年2月21日から始まった、半年間以上に及ぶ、「イノベーションと起業家精神」の学びの最終のまとめに取り組んでいきます。

「マネッジメントへの挑戦」

「しかも、予期せぬ成功は腹が立つ」

長年の主力商品、シンボル的な製品の改善と完成に力を入れている企業が、花形セールスマンからの要求、大事な顧客の求めを無下に断れなく、それまでの製品に殆ど意味のないような手直しを加え、そのような代物が売れるはずがないと思い、そのようなものが売れることなど望んでもいないのに、その代物が市場を席巻し、主力商品と目論んでいた売上を食った場合、不愉快に感じ、庇を貸して母屋を取られたとこぼすのです。

その反応は、半生を注いできた愛すべき婦人服の座が、望みもせず、好きでもない家電に取られてしまったメーシーの会長と同じであり、まさに予期せぬ成功は、マネッジメントに対する挑戦であり、前述の鉄鋼メーカーの会長は、電炉の提案を却下するとき、「もし電炉が機会であるなら、われわれのトップ・マネッジメントがとうに手を打っていたはずだ」と言ったのですが、トップ・マネッジメントが報酬を支払われているのは、世の中の変化に合った正しい判断力に対してであり、無知に対してではなく、マネッジメントは、自らの過誤を認め、受け入れる能力に対して報酬を支払われているのですが、このことを理解しているものは稀であり、以上の話はスタッフたちにも特に聞かせたい話で、正しい判断力が要求されるのは、トップ・マネッジメントだけではなく、マネッジメントも階層が上にいくほど、判断力の正しさは厳しく要求されるのですが、今日では社内のあらゆる部門が大切な仕事をして、日々、自分で判断することが要求され、特に営業関係者、開発関係者、メンテナンス、総務、企画部門とあらゆる部門が日々、刻々と変化する情勢の中で、常に間違わない判断を要求され、幾ら価値基準を明確にしておいても、出張中の現地での判断で間違えてしまったり、普段の仕事の中での判断を間違えてしまい、成果を上げることが出来ないスタッフがいて、成果が上がっていない部門は特に、判断のミスが多く見受けられ、マネッジメント専門家の場合の判断ミスは、誰にその仕事をさせるかという場合のミスが多く、彼では無理かもしれないが、他に適当な人がいないので、しょうがないから、彼にやらせようとした場合は、ほとんどの場合、問題が起きているのです。

そして、何でもないようなところで、判断ミスをして泣きたくなるような場合もあり、余りにも判断ミスが多い人は、社内での信頼がなくなり、大切な仕事はまず来なくなり、従って、何ごとを行なう場合も、自分は常に正しい判断をしているかどうかを、自分自身で確かめる必要があるのですが、自分がやろうとしている仕事の本質を深く思考し、理解すると、判断ミスすることはほとんどなく、仕事の本質、本当の意味が理解出来ていないので、判断ミスをしてしまうのです。

動物用医薬品業界において、世界の主導的な地位を占めているスイスの医薬品メーカーがあるのですが、扱っている動物医薬品のうち、自ら開発したものは1つもなく、それらの医薬品を開発したメーカーが、動物用医薬品市場に進出するのを嫌ってくれたために、扱えるようになったに過ぎなく、抗生物質を中心とするそれらの医薬品は、もともと人間用に開発したものだったので、獣医たちが注文を寄こしたとき、開発したメーカーは、喜ばなかっただけでなく、ときには売ることを拒否さえし、動物用に調合を変えたり、包装を変えるようなことはしなっただけでなく、1953年頃には、抗生物質を動物の治療に使うことは、「貴重な医薬品の濫用」であると主張するある医薬品のメーカーの医師さえいたので、スイスのその動物用医薬品メーカーは、動物用医薬品としてのライセンスを簡単に取得出来ただけでなく、困った成功から解放されて喜ぶメーカーさえあったほどだったのですが、その後、人間用医薬品は、世界中で激しい価格競争に晒され、しかも行政による厳しい規制を受けるようになった結果、今日では、動物用医薬品が医薬品業界で最も利益率の良い分野になり、その利益を享受しているのは、それらの医薬品を開発したメーカーではないのです。

われわれの周りには、深く理解しようとすれば、上記のスイスの製薬会社が見つけ出したようなブルー・オーシャンの市場は必ず存在するのでが、われわれは、それを探し出す努力をしていないだけで、このスイスの製薬会社も予期せぬ成功を見逃さなかったので、得ることが出来たチャンスであり、われわれの得意分野の中で、常に新しいブルー・オーシャンのマーケットを探し出すことをトップ・マネッジメントの仕事にするべきで、トップ・マネッジメントのうちの1人だけが、他の仕事は何もしないで、この仕事だけに取り組んでも、大きな価値があり、世の中と、世の中の価値観は変化を続けているので、昨日までは大きな意味がなかったビジネスでも、いつの間にか、ビッグ・ビジネスになり得る可能性があり、われわれは、無限の可能性の海の中で生きているのです。

「気づかない成功」

さらによく起こることとして、予期せぬ成功は気付きさえしないだけでなく、注意もしない、利用もしないまま放っておき、そこへ誰かが現われ、利益をさらっていき、これが起きると、最も危険な状況で、取り返しがつかないことになるのです。

ある病院用機器メーカーが、生物実験や治療テスト用の機器を開発した結果、良く売れ、しかも突然、企業や大学の研究所から注文がきたのですが、マネッジメントは、誰もその報告を受けなかったし、気付かず、狙った市場ではなかったので、多くの優良な顧客がいることを認識せず、セールスマンを訪問させることもしなければ、アフター・サービス網も作らなかったので、5年から8年ほど経ったとき、その市場は他のメーカーに奪われ、しかも市場規模からくる事業の大きさゆえに、新しく現れたメーカーは、病院市場でトップだったそのメーカーよりも、安い価格と優れたサービスを武器に病院市場にも進出してきたのです。

予期せぬ成功に気づかないのは、普通の会社の今日の報告システムが、注意を喚起するどころか、予期せぬ成功の報告をする仕組みがなく、企業や社会的機関の月ごとあるいは四半期ごとの報告書は、その1ページ目において、目標を達成できなかった分野や問題を列挙し、定例の経営会議や取締役会では、目標以上の成果を上げた分野でなく、問題の起こった分野に関心を向けることになり、機会に関心を持つのではなく、問題に関心を持っていて、先ほど紹介した病院用機器のケースのように、予期せぬ成功が新しい市場という定性的なものであるならば、今までに存在しなかった市場なので、毎月の売上数字だけの報告では、その存在さえ教えてくれないのです。

以上のような事件は、中小企業のジャンルで常に起きていて、その市場に依存している中小企業は、いつも脅威に晒されていて、経営資源の乏しい中小企業ほど、外からの脅威に対して、あらゆる方向に注意していても、注意し過ぎと言うことはなく、実は、これとよく似たことが外食の世界でも起きているのです。

例えば、新規開業者がたまたま素晴らしい立地に出会い、大繁盛したとすると、外食の大手だけでなく、あらゆる外食企業が、鵜の目鷹の目でどこかに良い立地はないかと探しているので、思わぬところで繁盛店を見つけると、そこには新たなお客さまがいることが分かり、その繁盛店のレベル、即ち、商品力、サービス力、店舗力を判断して、その立地に参入しても勝てると判断すると、あとから強いライバルが続々と参入してくるので、繁盛したことがあだになって、たいへんな競争状態を引き起こす可能性があるのです。

従って、もし繁盛してもあとから、強いライバルが参入して来ないような立地で開業することが大切で、そこが1等立地、2等立地であれば、後から強いライバルが参入してくる可能性が高いのですが、3等立地であれば、可能性が低くなり、3等立地では、2店舗が戦え、生き残るのに十分な市場がないためであり、上記の病院機器の場合も、大きな市場があだになったのです。

画像は、昨日のラーメン学校の最終日で、讃匠の会議の後、麺学校のスタッフたちと一緒に美味しい、栄養価の高い昼食を取った後、ラーメン学校に入りました。

今回の生徒さんたちは、真剣な生徒さんたちが多く、私も短時間で生徒さんたちのスープのチェック、盛り付けのチェックを行ないました。

昨日の生徒さんのスープの味の仕上がりは素晴らしかったのですが、盛り付けでは苦戦している生徒さんが多かったのです。

昨日も9名の生徒さんたちがラーメン学校を巣立って行ったのです。

今日も最高のパワーで、スーパー・ポジテイブなロッキーです。

Picture of 藤井 薫(ロッキー藤井)

藤井 薫(ロッキー藤井)

株式会社大和製作所、株式会社讃匠 代表取締役。
令和5年 秋の叙勲にて「旭日単光章」受章。

1948年5月、香川県坂出市生まれ。国立高松工業高等専門学校機械工学科卒業。川崎重工株式会社に入社し、航空機事業部機体設計課に配属。その後、独立し、1975年に大和製作所を創業。

過去48年以上にわたり、麺ビジネスを一筋に研究し麺ビジネスの最前線で繁盛店を指導。麺専門店の繁盛法則について全国各地で公演を行う。小型製麺機はベストセラーとなり、業界トップシェアを誇る。
「麺店の影の指南役」「行列の仕掛け人」として「カンブリア宮殿」「ありえへん∞世界」「スーパーJチャンネル」等、人気TV番組に出演するほか、メディアにも多数取り上げられる。
また、2000年4月にうどん学校、2004年1月にラーメン学校とそば学校を開校し、校長に就任。

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