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うどん学校・ラーメン学校・そば学校・パスタ学校で開業&成果アップ|「イノベーションと起業家精神(最終)」「資金構造を超えた成長、フランチャイズ成功の原則、死活問題、突然の不能」

昨日羽田空港国際線で見た、つるとんたんを初め、面白いメニュー、提案を取り上げました。

本日のテーマは「守・破・離」です。

昨日は日本時間の午後6時、現地時間の午後5時にチャンギ空港に到着したのですが、外気温は31度Cでまさに真夏の気候でした。

今回の生徒さんは5名ですが、ドイツ、イラン、モーリシャス、ニユージーランドと世界中からの参加で、どの生徒さんも同じように無添加、無化調を求めているのです。

日本のラーメン学校に参加する生徒さん以上に、無添加、無化調へのこだわりが強いことが分かり、当社の麺学校は開校以来ずっと、無添加、無化調でやっているので、生徒さんたちも安心して参加しているのです。

そして、生徒さんの出身国は、韓国、イラン、中国系の人たちで、シンガポールへ世界中から参加する生徒さんたちの出身国をみると、中華系の人たちが一番多いのです。

ラーメンはもともと、中国の民族食ですが、このように日本人がやっているラーメン学校に中華系の人たちが参加することがおかしいのですが、日本のラーメンは元もと中国から渡って来たラーメンを日本人が単なる真似ただけではなく、イノベーションを起して創り出した食べものなのです。

日本での茶道、武道、芸術等をマスターする手法であり、左記の文化が発展、進化してきた創造的な過程のベースとなっている思想でもある守破離がありますが、守破離の守はModeling、破はModify、離はInnovationを意味し、3つの段階を経て、単なるコピーで終わらずに、最終的にイノベーションを起したのがiphoneで、イノベーションを起こすのに成功したので、世界の人たちのライフスタイルを変えることが出来たのです。

まさに日本のラーメンは食の世界のiphoneのような存在であり、日本の誇れる新しい食文化であるのです。

ラーメンの世界はその土地の気候風土、食習慣に合せて、ますます進化を続けているので、こんなに世界中の人たちに好まれていて、これはすしの世界でもまったく同じで、日本の伝統的なすしはこれだからこれ以外は、やってはいけないと言っていると、こんなに世界中に広まることはなかったのです。

守破離の離、即ち、何ごとにおいてもイノベーションを起し続けることは欠かせず、どんなビジネスにおいても、変わり続けていくことは避けることが出来ないのです。

だから、安心領域(コンフォート・ゾーン)に居続けていたいのであれば、いつの間にか安心領域ではなくなり、これは最近のうどん蕎麦業界とラーメン業界の違いを見ていると非常に良く分かるのです。

ラーメン業界は、国内でも変化を起こし続けている人たちが非常に多いのですが、うどん蕎麦業界は、丸亀製麺の登場以来、大きな変化が見られないのが残念ですが、これからはうどん蕎麦とラーメン、パスタ業界の垣根が小さくなってくることが想定されます。

昨日も羽田空港の国際線で見たつるとんたんのメニューはまさにイタリアンのパスタと変わらないスープになっています。

そして、盛り付けも今までのうどんの概念を超えた盛り付けで、非常にきれいな盛り付けで、過去のうどん業界の常識を破ろうとしている意識が明確に分かります。

ラーメンの場合も、最初は中国から渡ってきたラーメンのままであり、昔ながらの中華そばがどちらか言えば、原型に近いラーメンですが、博多トンコツ、札幌ラーメン、和歌山ラーメン等、地方ごとに、たくさんの特徴あるご当地ラーメンが登場し、次にはラーメン業界で博多一風堂を初め、今までにない特徴のあるラーメンを創作する人たちが登場し、ラーメン業界の常識を作り変え続けてきたのです。

以上のように、バラエテイ溢れるラーメンが日本中に溢れたのですが、次に登場したのはつけ麺で、濃厚魚介のつけ麺が日本中に広まったのです。

これまでのラーメンはスープが付いているのが当たり前で、スープを取るのに時間を取り、スープ作りがラーメン店内での作業のうち大きな比重を占めていたのですが、最近ヒットしている混ぜ麺の場合は、スープ取りの作業が要らないので、作業が非常に楽なのです。

このように、ラーメンの場合は次つぎと、過去にないイノベーションを起しているのです。

うどんの場合も、過去はこのような大きな変化を起こして、市場が拡大してきたのですが、最近は、うどん業界にイノベーションを起こす人たちが非常に少なくなってしまったのです。

うどんもラーメンと同じように、かけうどんだけだったのですが、高松にある老舗の川福の創業者が約60年前にざるうどんを発明し、その後、釜揚げうどんが出来、さらにその後、生醤油うどんとか、ぶっかけうどんが出来、新しいうどんメニューが出来る度に、日本のうどんの代表であるさぬきうどん市場が拡大を続けたのです。

だから、当社のうどん学校、蕎麦学校、ラーメン学校では今までに誰も見たことのないような斬新なメニュー提案を続けているのです。

ところが、ほとんどの生徒さんは、イノベーションの大切さを理解していないので、誰も真似をしようとしないで、既存のヒットしているメニューの真似で終わってしまっているのです。

本日は、ラーメン学校がスタートしていますが、世界中から来ているので、生徒さんたちのリクエストも非常にバラエテイがあるのです。

イランから参加の生徒さんは、アルコールを含んでいる味醂等も一切使わず、豚も使わない製法を教えて欲しいとか、ニュージーランドは牛肉が安いので、牛肉のスープのラーメンを教えて欲しいとか、ドイツから参加の生徒さんは、完全なベジ・ラーメンが希望なのです。

本日も当社の価値感を掲げ続けます。

1. 顧客に深くフオーカスし、絶えざる奮闘精神で、価値ある奮闘を長期にわたって続ける(顧客との深いコミュニケーション)
2. 自己批判(内省、フィードバック、自己とのコミュニケーション)
3. オープンな姿勢と進取の精神(アライアンス、イノベーション)
4. 効率の追求(利益、コスト)

丁度1年前の昨年2月21日から始まった、半年間以上に及ぶ、「イノベーションと起業家精神」の学びの最終のまとめに取り組んでいきます。

◆資金構造を超えた成長

ベンチャー・ビジネスは、キャッシュフローの分析と予測と管理を必要とし、ここ数年、(ハイテク企業を例外として)アメリカのベンチャー・ビジネスの経営状態がよくなっているのは、新しい起業家たちが、起業家精神には財務上のマネジメントが不可欠であることをようやく理解するようになったためであり、財務のマネジメントは、キャッシュフローの予測によって容易に行うことができるのですが、ここでいう予測とは、希望的観測ではなく、最悪のケースを想定した予測であり、キャッシュフローの予測と計画については、昔から、「債務は思ったよりも2か月早く決済しなければならず、債権は2か月遅く決済される」という経験則があるので、ベンチャー・ビジネスにとっては慎重すぎるということはなく、たとえ慎重すぎたとしても、資金が一時的に余るだけの話であるのです。

つねに1年先を見て、どれだけの資金がいつ頃、何のために必要になるかを知らなければならず、1年の余裕があれば、資金の手当てはほとんど可能であるのですが、切迫した状況のもとで資金を調達することは、事業がうまくいっている場合でも困難であり、法外なコストがかかり、重要な時期に、最も重要な人材に寄り道をさせることになり、数か月間にわたって金融機関をまわり、財務の見通しの練り直しに時間とエネルギーを使わされ、挙げ句は、わずか3か月の資金繰りのために、事業そのものを抵当に入れざるを得なくなり、再び時間と頭脳を事業に集中できるようになった頃には、取り返しのつかない大きな機会を逃しているのは、ベンチャー・ビジネスの本質からして、機会が最も大きくなるとき、資金繰りは最も苦しいからであるのです。

成功しているベンチャー・ビジネスは、自らの資金構造を超えて成長し、これまた経験則によれば、新しい事業は、売り上げを40パーセントから50パーセント伸ばすごとに、それまでの資金的基盤では開に合わなくなり、資金構造も変えなければならなくなり、ベンチャー・ビジネスは、成長するに伴い、オーナー自身や家族、あるいは友人という私的な資金源では問に合わなくなり、株式の公開、既存企業との提携、保険会社や年金基金からの資金調達など、大きな資金源をもたなければならなくなり、増資によって資金を調達してきたのであれば、長期の借入を行わなければならなくなり、その逆もあり、成長によって、それまでの資金構造は陳腐化し、障害とさえなり、事業経営には、資金は欠かせず、幾ら赤字であっても資金さえ続けば、事業はやっていけるのですが、資金が途絶えた途端に事業は駄目になるのです。

そして、資金について、現在の時代に余計に難しくなっているのは、ほとんどの資金の動きは目に見えず、コンピュータ・システムで処理されていて、われわれの目には見えないので、会社の資金だけでもなく、家庭のお金も同じで、ほとんどのお金は、ITにより処理されて、ますます見えなくなっているので、この点からも余計に現金の管理は大切なのです。

◆フランチャイズ成功の原則

もちろん、資金計画が比較的容易なベンチャー・ビジネスもあり、レストラン・チェーン、病院チェーン、専門店チェーン、住宅建設業など、各地で類似の事業を展開しているベンチャー・ビジネスでは、各事業単位がそれぞれ独自に資金繰りをすることができ、フランチャイズ制をとったり、あるいは、地元の人たちに有限責任のパートナーとして参加してもらうことができ、このようにすれば、成長と拡大に必要な資金を段階的に調達していくことができ、1つひとつの事業が成功すれば、それが次の事業に対する投資家への保証と誘因になっていくのですが、この方法が機能するためには、以下の3つの原則があるのです。

1.事業単位のそれぞれをできるだけ早く、遅くとも2、3年以内に採算に乗せなければならない。

2.素人のフランチャイジーや外科センターの所長など、マネジメント能力のあまりない人たちでも、本部からの指示なしに無事にマネジメントできるよう、事業内容を定型化しておかなければならない。

3.事業単位のそれぞれが、かなり早い時期に、追加資金を必要としなくなり、むしろ次の事業単位を資金的に助けられるようにならなければならない。

以上のようなマネッジメント・レベルを上げ続けるのは、大きな課題であり、財務のプロは必ず必要なのです。

◆死活問題

このような独立した事業単位として資金を調達することのできないベンチャー・ビジネスにとって、資金計画はまさに死活問題であるのですが、そのようなベンチャー・ビジネスであっても、つねに3年先を見越し、最大の必要資金量を想定して計画しておくならば、必要な資金を、必要なときに、必要な方法で調達することができるのですが、資金源や資金構造を超えて成長してしまったあとでは、自らの独立はもちろん、その生命まで危険にさらすことになり、うまくいっても、創業者は、あらゆる起業家的なリスクをおかして、懸命に働いた挙げ句、他の豊かな者をオーナーにしただけとなり、自らは雇われの身となり、新しくやってきた投資家がオーナーとなり、事実、以上のことは、成長したために起きる、不幸な出来事なのです。

◆突然の不能

ベンチャー・ビジネスは、成長のマネジメントに必要な財務システムを確立しておかなければならず、素晴らしい製品をもち、市場において素晴らしい地位を占め、素晴らしい成長の可能性をもつベンチャー・ビジネスが、次から次へと登場してくるのですが、その多くが、突然、マネジメント不能となり、未収金、在庫、製造コスト、管理コスト、アフターサービス、流通、そのほかあらゆるものをマネジメントできなくなり、1つをコントロールできなくなると、あらゆることをコントロールできなくなり、それまでのシステムを超えて成長してしまったためであり、しかも、ようやく新しいシステムができた頃には、市場は失われ、顧客は、反感とまではいかなくとも不信を抱くようになっていて、流通業者は信頼しなくなり、当然であるのですが、最悪なことに、従業員がマネジメントを信用しなくなっているのです。

急激な成長は、つねに既存のコントロール・システムを陳腐化し、ここでも、成長率にして40パーセットから50パ-セントが、1つの段階として重要な意味をもち、1度コントロールの能力を失うと、取り戻すことは難しいのですが、予防することはかなり容易であり、自社にとって最も重要なこと、たとえば、アフターサービス、未収金や在庫、製造コストについては、財務の観点から検討しておかなければならず、最重要項目が4つないし5つを超えることはほとんどないのです。

これに加えて、マネジメント関連のコストについても気をつけておかなければならず、マネジメット・コストの増大は、マネジメントの人間の雇い過ぎを意味し、マネジメントの構造と仕事の仕方が、事業の変化に追いつけなくなり、コントロールできなくなったことを示し、マネッジメントの人間の雇い過ぎと、マネッジメントの不足はどちらもいけないのですが、バランスを取ることが大切なのです。

それよりも、今の日本で、最も難しくてたいへんなのは、マネッジメントを理解出来る人たちを採用したり、育成したりすることで、プロのマネッジメントを創れるような人材の確保と育成であり、ベンチャー・ビジネスが成長していくためには、それらの最重要項目について、つねに3年先を見越し、コントロールのシステムを確立しておかなければならず、細部にわたるシステムは必要ないし、数字も大雑把でよく、重要なことは、それらのことを意識し、注意し、必要に応じて迅速に対応できるようにしておくことであり、最重要項目に注意さえしていれば、通常、混乱は生じないのです。

3年先を見通しておくことの大切さはその通りで、ほとんどの企業が3年先を、既に起きている未来として理解出来ていないのが問題で、財務上の見通しには、さほど時間はかからないのですが、つねに検討しておかなければならず、そのための技術的な手法は簡単に手に入り、会計の教科書に説明してあるとおりであるのですが、自ら行わなければならないのです。

画像は、昨日羽田空港国際線で見た、つるとんたんを初め、面白いメニュー、提案を取り上げました。

世界中からのさまざまな生徒さんに接すると、さまざまな要求があり、要求に応えることにより、われわれのノウハウは広がり続けるのです。

今日も最高のパワーで、スーパー・ポジテイブなロッキーです。

Picture of 藤井 薫(ロッキー藤井)

藤井 薫(ロッキー藤井)

株式会社大和製作所、株式会社讃匠 代表取締役。
令和5年 秋の叙勲にて「旭日単光章」受章。

1948年5月、香川県坂出市生まれ。国立高松工業高等専門学校機械工学科卒業。川崎重工株式会社に入社し、航空機事業部機体設計課に配属。その後、独立し、1975年に大和製作所を創業。

過去48年以上にわたり、麺ビジネスを一筋に研究し麺ビジネスの最前線で繁盛店を指導。麺専門店の繁盛法則について全国各地で公演を行う。小型製麺機はベストセラーとなり、業界トップシェアを誇る。
「麺店の影の指南役」「行列の仕掛け人」として「カンブリア宮殿」「ありえへん∞世界」「スーパーJチャンネル」等、人気TV番組に出演するほか、メディアにも多数取り上げられる。
また、2000年4月にうどん学校、2004年1月にラーメン学校とそば学校を開校し、校長に就任。

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