本日のテーマは「何でも楽しむ」です。
昨日は朝の便でシンガポールを出て、羽田には夕方6時半に到着し、羽田から高松には最終便で、夜9時半に高松空港に到着し、そのまま自宅に帰りました。
昨日はほとんどが機内で、昼間はウオーキングが出来ないので、朝早くから5千歩はシンガポールで歩き、シンガポールのチャンギ空港で2千歩、羽田空港で残りの3千歩をカバーして、やっと1万歩を超えたのです。
毎日1万歩を歩き始めて3ヶ月以上経過したのですが、途中では足腰の痛いところがあちこちにあったのですが、スッカリ良くなり、足腰の粘りが強くなったような気がします。
1日も休まずに歩き続けていると、足が歩くのに慣れて、痛い所もなくなり、不思議なくらい、快適に歩くことが出来るようになりました。
シンガポールでは5千歩を歩くと汗ビッショリになり、シャツを着替えないと、我慢が出来ないくらい、シャツが汗一杯になります。
今朝も朝からウオーキングをしましたが、今日の昼間は、うどん学校最終日で盛り付けのチェックがあり、昼間は歩けないのが分かっていたので、朝の時間で7千歩歩いたのですが、外気温が7度Cで少し寒いですが、心地良い寒さで、7千歩歩いても、今は汗をかかないのです。
社内のスタッフたちは、寒いと言っていますが、私は寒さをほとんど感じず、今の服装は、秋の服装でまだ冬の服装は必要なく、こうしてみると、以前と比べて体調が良くなっていることが分かります。
昨日まで、暑いシンガポールでいたことが嘘のようで、本日から日本での生活に戻り、相変わらず、忙しい喧騒の中に戻ってきたのです。
昼の昼食の時間は、久しぶりに美味しくて健康に良い社内給食を食べましたが、食べている途中で、うどん学校から呼び出しの電話があり、生徒さんたちの作品チェックを始めました。
事前に講師が作品を作り、過去の参考作品を事前に見せているので、生徒さんたちの作品も2~3年前にと比較すると、比較にならないくらいに良くなったのですが、細かく見ていくと、問題点は随所にあるのです。
最初は、生徒さんの作品の問題点を他の生徒さんに指摘して貰い、私も問題点を指摘し、再度、作品の修正を行なって貰います。
修正の終わった作品を再度チェックし、今度は問題のある個所を、私が直接に修正をかけていくのです。
2回目でも、再修正の必要のない生徒さんはほとんどおらず、何らかの修正は必要で、ほとんど修正してしまわなければいけない生徒さんもたくさんいます。
今回は秋の季節であったので、あしらいに紅葉した葉を使った生徒さんが何人かいて、せっかく秋を感じさせるのですが、食材が、明らかに秋でないものが混じっていたりして、一貫性のない食材の使い方もあったのです。
今回は、湯葉を使った作品事例もあり、チェックしていて、湯葉等は盛り付けの難しい食材であることが分かりました。
実際に盛り付けてみると、なかなか感心するような盛り付けにならないで、私にとって、湯葉は今後の課題になりました。
今まで使ったことのないような食材の場合は、その食材の良さを引き立てるのではなかなか難しく、こうして振り返ってみると、あの盛り付けは、次回からこうすればもっときれいに見えるという反省が浮かぶのです。
従って、生徒さんの盛付指導の最中に浮かばなかったことでも後で、頭の中で、解決するので、多分、頭の中の深い部分では、ずっと考え続けていたのです。
最近は、常に盛り付けには、非常に神経を集中していて、何か手に取った雑誌に斬新な盛付の画像があったり、外で面白い盛り付けがあれば、カメラに収めて、後で必ず、学校の中で試しているのです。
今回の学校の中でも、頭の中にあった盛り付けの画像を試作してみましたが、試作することで、その盛り付けをきれいに見せる勘所も分かり、新しいレパートリーが広がるのです。
盛り付けにこんなに興味を持つことが不思議なくらいですが、仕事を楽しんでいるので、次つぎと興味が沸くのです。
改めて、仕事を楽しむ重要性が分かります。
本年2月21日から始まった、半年間以上に及ぶ、「イノベーションと起業家精神」の学びの最終のまとめに取り組んでいきます。
◆先行者の5つの悪い癖
新規参入者が起業家的柔道を使い、先行者を負かし急成長し、トップの地位を得ることが出来るのは、下記のように、先行者の悪い癖が5つもあるためなのです。
1.アメリカ英語でいうところのNIH(Not Invented Here-自分たちの発明ではない)という態度、自分たちが考えたもの以外には、ろくなものがないという傲慢さであり、この傲慢さのゆえに、先行者は、かって、アメリカの大手電機メーカーがトランジスタについて行ったように、新しいイノベーションを鼻であしらうのです。
2.最も利益のあがる部分だけを相手にするという、いいとこ取りであり、これは、ゼロックスが行い、その結果、日本のコピー機メーカーに機会を与える結果になったものであり、ゼロックスは、大手ユーザーすなわち大量にコピー機を買ってくれる顧客や、高性能で高価なコピー機を買ってくれる顧客に的を絞っていて、ほかの客を相手にしないわけではなかったが、力を入れなかったので、当然、ほかの客は、サービスに不満をもっていたのです。
正確には、サービスの悪さに不満をもっていて、そのため、ゼロックスの競争相手にとっては参入がしやすくなっていたので、市場のいいとこ取りは、経営学的にも経済学的にも、初歩的な間違いで、それはつねに市場の喪失という罰を受け、ゼロックスは財産(過去の遺産)に安住し、たしかに大きな財産であり、大きな利益があがっていたのですが、いかなる事業といえども、財産に頼りつづけるわけにはいかないので、いいとこ取りは過去の財産への依存であり、しかも1度この性癖を身につけると、それはずっと続き、起業家的柔道の攻撃を受けやすくなっていくのです。
3.さらに大きな弱みとして、価値についての誤解があり、実は、製品やサービスの品質は供給者がつくるものではなく、顧客が引き出し、対価を払うものであり、製品は、メーカーが考えがちなように、生産が難しく、金がかかるから価値があるのではなく、それは単に、メーカーとしての無能を示すだけであり、顧客は自分にとって有用なもの、価値あるものを提供してくれるものに対してのみ対価を払い、それ以外のものは価値ではないのです。
1950年代、アメリカの大手電機メーカーは、真空管を使う自分たちのラジオが、より大きく、より精緻であり、まさに20年におよぶ努力の結晶であるがゆえに価値があるとし、彼らは、トランジスタラジオが未熟練工でも生産できるのに対し、自分たちのラジオは高度の技能を要することをもって、価値があるとしたのですが、消費者からすれば、トランジスタラジオのほうが、軽く、浜辺やピクニックに持って行け、故障することなく、真空管を取り変える必要もなく、安く、音域や音質も優れていたので、明らかに価値があり、肝心なとき、16本の真空管のうち必ず1本は切れてしまう最高級ラジオより品質も、優れていたのです。
4.いいとこ取りや、価値についての誤解に関係のあることとして、創業者利益なる錯覚があるのですが、創業者利益こそ、つねに競争相手に対する招待状なのです。
19世紀初めのフランスのJ・B・セイやイギリスのデヴィッド・リカード以来、すでにおよそ200年にわたって、経済学は、完全独占以外で大きな利益を得る方法は、コストと価格との差しかないと認識してきたのですが、コストと価格との差によって利益を得る試みは必ず失敗し、それは、競争相手に傘を差しかけてやるだけのことであり、トップの地位を確立している者にとって、今日、大きな利益に見えるものも、数年後には覇権を唱えるに至る新規参入者に対する補助金にほかならないのであり、創業者利益は、株価上昇をもたらす喜ぶべきものというよりも、自らに対する脅威と見るべきものであり、それは危険な弱みであるのですが、創業者利益なる高利益の幻想は、それがつねに起業家的柔道に門を開くものであるにもかかわらず、今日、あまりに一般化しているのです。
第5に、すでに地位を確立している企業によく見られ、かつ必ず凋落につながることとして、過剰な機能の追求があり、それは、製品やサービスの最適化ではなく、最大化を求めることであり、典型がゼロックスで、市場の成長に伴い、1つの製品やサービスによって、すべてのユーザーを満足させようとすることであるのです。
たとえば、化学反応をテストするための新しい分析機器を開発したとすると、当初、市場は企業の研究所に限られているのですが、やがて、大学の研究所や専門の研究機関、あるいは病院が購入しはじめ、それぞれが少しずつ違うものを要求すると、そこでメーカーは、新しい顧客を満足させるために新しい性能を加え、さらに次の顧客を満足させるために次の性能を加え、こうして単純な機器だったものを複雑きわまるものになり、機器の機能を最大化し、その結果、その機器は、誰も満足させられないものになるのです。
なぜならば、皆を満足させるということは、誰も満足させることができないということだからであり、しかも価格は高くなり、使い方や補修も難しくなるのですが、それにもかかわらず、メーカーのほうは自信満々であり、新聞の全ページ広告では、64種類もの機能を列挙するのですが、そのようなメーカーが起業家的柔道の犠牲となるのは、ほとんど確実であり、まさに強みとするものが仇となるのです。
新規参人者が、1つの市場、たとえば病院用機器を開発すると、病院が必要としない機能、病院が毎日必要とはしない機能は、何1つつけていないのですが、病院が必要とする機能はすべて備えていて、しかも、多目的な機器よりも機能が優れているので、この新規参入者は、次に、研究所用、政府機関用、産業用の機器を開発し、ユーザー別の機器によって、すなわち最大化ではなく最適化をはかることによって、すべての市場をもっていくのです。
日本のコピー機メーカーは、特定のユーザー、歯科医、医師、校長室向けなど小さなオフィス用のコピー機を開発して、競争に参入してきて、ゼロックスが誇りとしていた高速性や鮮明度では対抗しようとせず、彼らは、小さなオフィスが必要とするもの、簡単で安いコピー機を導入し、ひとたび市場で地歩を固めるや、次の市場にとって最適の機器を開発し、その市場に参入していき、同じようにソニーも、まず最初に安いポータブルラジオから参入し、そこで地歩を固め、次の市場へと移っていったのです。
起業家的柔道を使う者は、たとえば、シティバンクがファミリェンバンクを設立したとき反撃しなかったドイツの銀行のように、すでに地位を確立したトップ企業が本気で守ろうとしない海岸の一角を確保し、そこで市場と売り上げを手に入れると、次の一角を確保し、やがて島全体を確保し、しかも、つねに同じ戦略をとり、それぞれの市場向けに最適の製品やサービスを設計し、すでにトップの地位にある企業が闘いに勝つことはほとんどなく、彼らは、新規参入者に支配権を奪われるまで、それまでの事業のやり方を変えようとしないのです。
以上より、起業家的柔道戦略は、中小企業で余りリスクを掛けることが出来ない企業に向いた戦略であり、非常に効果が大きいのですが、市場を押さえる戦略なので、あらゆる方向からの深い思考が伴っていないと、危険な戦略でもあるのです。
画像は、本日のうどん学校の生徒さんたちの盛り付けです。
秋の季節に相応しい色合いです。
今日も最高のパワーで、スーパー・ポジテイブなロッキーです。