昨日は、朝の便で東京に発ち、うどん学校の生徒さんの盛り付けチェックを行ないました。
今回の生徒さんたちの中には、9月の私が緊急入院で出席出来なかったときにLAから参加され、先月のLA訪問では、たいへんお世話になった浅野さんたちと韓国から2名と、海外からの参加があり、国際色豊かな、賑やかなグループでした。
今回の盛り付けのチェックをしてみて、改めて盛り付けをきれいに見せる4つの要素は、①食器の選定、②食材の選定、③食材のカット、④盛り付け方法であり、特に、食器の選定で半分は決まりそうです。
本日から、2日間の楽しい生徒さんとのやり取りの経営講義が始まり、下記の質問を下さった生徒さんも参加していて、どのような経営講義になるか、たいへん楽しみです。
(質問「金儲けを目指さない店だけが繁盛する」より、 P172:福祉施設が麺ビジネスに参画とあるが、何故、 麺ビジネスを選んだのか?(その後、福祉施設に麺ビジネスを提案していくとありますが、どういう提案骨子で提案されたのでしょうか?
(回答)麺ビジネスが、たくさんあるビジネスの選択肢の中で、福祉施設の方がたでも取り組み易いビジネスだと理解したためです。
現実に福祉施設で麺ビジネスを始めて、成功事例がたくさんあり、一般店より、福祉施設が経営しているうどん店の方が成功して場合があります。
(質問)以下、「ラーメン、うどん、そば店の教科書」P17:食べログ上位に掲載されることの重要性、別書にも記載がありますが、平均評点が3.8〜4以 上の店では、当然来店する期待度は高くなります。しかし、実際訪問してみるとかなりの確率で期待を上回れません。その時の心理は、GAPがそのまま反動で のしかかるのでダメージが大きいと思います。重要な素の1つであるが、最優先ではない第二領域と認識しています。最近の食べログのあり方はどのようにお考 えでしょうか?
(回答)基本的にそんなにずれてはいないと思います。
食べログでは、3.0付近はまったく評価されない点数で、少なくとも3.5付近は必要かと思います。
繁盛店であっても3.5付近で、非常に成果を上げている店舗がたくさんあります。
従って、食べログに関しては、3.5点位、取っていれば、良いと判断出来ると思います。
(質問)P31:コラムにて、居酒屋の成功例がありますが、うどんを取り入れたことだけではなく、酒類販売にもそれが影響したということも考えられるのでしょうか。
(回答)この場合は、あくまでもうどんを取り入れたことによる成功事例を掲載しています。
居酒屋での締めに美味しいうどんを食べたいとか、今まで開けていなかった昼食のビジネスをうどんで始めることは、非常に有効な方法です。
従って、居酒屋ビジネスとして,おいしいうどんの提供による成功事例です。
(質問) P37:うどん居酒屋、うどんカフェの例であり、居酒屋、カフェ→麺を導入のアプローチですが、逆に、麺→居酒屋、カフェの要素を導入という事例はあるか。(店仕込うどん春奈さんが好事例とみていますが)
(回答)元々、東京の老舗の蕎麦店は、居酒屋を兼ねていました。
但し、関西地区のうどん店も夜は、居酒屋のような状態でした。
但し、讃岐うどんの本場香川県では、うどん店は昼だけのものでした。
近年では、うどんから居酒屋はありますが、うどん店からカフェは成功事例を知りません。
将来的にはあるかも知れませんが、現在は難しいと思います。
(質問)P43:リスクを取る..ことについて、リスクを取ることは当たり前のことであるが、更に深く考えるならば、そのリスクをコントロールできる(リスクの発生ポイントまで把握できさえすれば)ことはマネージメントの本質といえるだろうか。
(回答)ビジネスには、リスクは当たり前で、リスクを取りたくなければビジネスはやってはいけないのです。
しかし、リスクをコントロールするのも、ビジネスでは当たり前で、より可能性の高い方向にコンセプトから外れない状態で、ビジネスを方向付けることは重要です。
しかし、リスクを小さくすることばかりを考えて、本来の目的から外れてしまっては意味がありません。
例えば、はなまるに比べて丸亀製麺はリスクをシッカリ取ったので、成功したのです。
(質問)P59:注記において、プレオープンではメニューも絞り、営業時間も絞り・・・とあり同感ですが、仕込にて用意しておいた食数を超えるお客様が来店してしまいお断りしなくてはならない場合、どのような方法が最適だと考えますか。
(回答)売り切れましたで、良いのではないですか。
これはよくあることです。
(質問)P69 :夜に強い店のレイアウトにて、最低40席から50席はとありますが、東京においては相当な賃貸固定費となります。
席数を抑えて夜に強い店のレイアウトは困難でしょうか(本書では効率性追求の観点だと認識していますが)
(回答)あくまでも、グループ客、家族客を対象にしていますが、少人数のグループ客、一人客を対象にした立ち飲みに近いような、カウンターだけの店作りも考えられます。
この場合は、立地の良い場所で、カウンターだけの店で、夜でも余り長居する客ではなく、ある程度の回転の高い店を狙えます。
しかし、この場合はある程度の高い家賃は覚悟する必要があります。
(事例)新丸ビル、地下1階[酢重]
本日からフィリップ・コトラーで、アメリカの経営学者であり、マーケティング学者で、現代マーケティングの第一人者と呼ばれる権威です。
シカゴ大学で経済学修士号、マサチューセッツ工科大学で経済学博士号取得し、ノースウェスタン大学経営大学院で教授を務め、様々なマーケティング理論を構築しました。
主な著書に『コトラーのマーケティング講義』『コトラーのマーケティング・マネジメント』『コトラーのマーケティング・コンセプト』『マーケティング10の大罪』『コトラーの戦略的マーケティング』『市場戦略論』などがあります。
1.あらゆるものがブランド
あらゆるものがブランドであり、あらゆる人がブランドである。
2.歴史を知る重要性
未来を見通すためには、歴史を知らなければなりません。
3.景気後退期に企業が実行すべき4つのマーケティング基本動作
景気後退期に企業が実行すべきマーケティングの基本動作は、以下の4つあります。
① 顧客がどう変わりつつあるのかを注視すること。
② 自社の製品やサービスを再点検すること。
③ 製品が顧客の手に届くまでの全プロセスを再点検すること。
④ 販売促進の抜本的な改革をすること。
4. どれだけ顧客の深層心理に迫れるかが勝負
現代のマーケティングは、どれだけ顧客の深層心理に迫れるかの勝負です。
マーケティング部門は数字をいじり回しているだけでは存在価値がありません。
5.違う視点から市場を見つめ行動することがマーケティングの真骨頂
皆がマイナス思考に陥っているときにこそ、違う視点から市場を見つめ、大胆に行動することこそがマーケティングの真骨頂なのです。
6.市場の変化とは顧客の行動の変化
市場の変化とは、本質的に顧客の行動の変化です。
いままでは何気なくお金を使っていたけれど、これからはそうはいきません。
新しい価値をどこに見出していくのか、何が大切だと考えるようになるのか。
顧客の動きを察知し、景気後退期における価値の再定義を急がなければなりません。
7.ブランドの役割
マーケティング理論に必ず出てくる「4つのP(製品、価格、流通、プロモーション)」を結び付けて、一体化させる要がブランドなのです。
8.マーケティングとは何か
いまだに販売(セールス)とマーケティングを混同している経営者がいるのには驚かされます。
マーケティングとは、製品やサービスに意味を与える仕事です。
製造部門がつくった製品に、意味を与えて世の中に送り出すのがマーケティングの役割なのです。
9.マーケティング部門は変化を躊躇しない集団であるべき
マーケティング部門は顧客や市場の変化に社内の誰よりも敏感で、必要ならば躊躇することなく変化を起こす集団でなければなりません。
10.マーケティングの達人はビッグチャンスを見出す
マーケティングのプロたちの目には、金融危機で大騒ぎになっているいまの世の中がどのように映っているでしょうか。
少し前なら考えられなかったビッグチャンスがあちこちにゴロゴロと転がっている。
そんな情景が見えていれば、マーケティングの達人と言っていいでしょう。
11.販促予算大幅カット時にマーケティング専門家がとるべき行動
景気後退時には販促予算が大幅に削られるのが普通です。
しかし、削るだけなら誰にでもできます。
マーケティングの専門家なら、人々の心に響くような強いメッセージを効率的、効果的に伝えられているかという視点から検証するのです。
無駄がある部分は思い切って削り、何で置き換えていくのかまで考えるのです。
画像は、昨日のうどん学校で、生徒さんの作品を修正している様子です。
今日も最高のパワーで、スーパー・ポジテイブなロッキーです。