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ラーメン・そば・うどん屋開業・繁盛店を目指す|名言集17-16 ピーター・ドラッカー解説(企業は社会に存在させていただいている)

カフェでパスタ製麺機


本日も朝から、松山方面に出て、客先訪問を繰り返していると、素晴らしい出来栄えの店に行きあたりました。

その店は、創業92年になる会社経営のカフェで、古い大きな倉庫を上手く、活用した席数の大きいカフェで、内装、外装とも素晴らしい佇まいでした。

時刻は1時40分頃でしたが、女性客がほとんどで、賑わっていました。

内装、外装ともに心地良い、シンプルで違和感のない、素晴らしい出来栄えでした。(http://www.marubun8.com/store_detail.php?ini=8)

そして、この会社は大正十二年創業で、社歴は100年近くになっていて、最近、非常に成長しています。(http://www.marubun8.com/)

多分、大正十二年頃に創業した食堂はたくさんあったはずですが、そのほとんどは既に廃業してしまっているか、或いは、片田舎でひっそりと生き残っている程度の店舗が多いのです。

このように永く生き残っているだけではなく、今、更に進化、発展して、隆々と繁盛している店舗をみると、尊敬してしまいます。

実際にオーダーを取ってみると、商品も女性向けの盛り付けで、なかなかシッカリしていましたし、客単価も千円をはるかに超えていたので、完全に女性向けの価格になっていました。

永く成功するには、片時も休まない進化を続けなければいけないことが、繁盛している事例を見れば見るほど、よく分かります。

自社に置き換えても、油断なく進化を続けていかねばならないことをひしひしと感じる次第です。

次に訪問した店は、うどん学校を卒業した生徒さんで、気掛かりな生徒さんのうちの一人で、昨年年末にも訪問し、その後も訪問して、今回も訪問しました。

今回も訪問してみて、感じたのは、女性をターゲットにした店なのに、サラリーマンが多いことでした。

客単価も平日昼が750円、土日が800円で、女性向けの客単価にはなっていなかったのです。

最近、店舗巡りをやっていて改めて気付くのは、サラリーマンをターゲットにしている店ほど業績が悪く、上質方向で、女性をターゲットにして店ほど業績が良いのです。

そして、食べログの点数が3.5以上の店はほぼ、業績が良く、3.0に近い店ほど業績が良くなかったのです。

この点数は商品力に大きく影響されていますが、開店時の点数に大きく影響を受けているのです。

点数の悪い店のほとんどが、開店時にたくさんお客さまを入れ過ぎてパニックになったり、レベルの低い商品を提供してしまった事例が多いのです。

充分な開店トレーニングをしていなかった場合が多いのです。

改めて、開店時には、プロ中のプロになっていないと、難しいことを理解して欲しいと思います。

本日も、ドラッカーの名言の解説で、今日のテーマは「企業は社会に存在させていただいている」です。

22.企業は社会に存在させていただいている

驕るな。企業は社会に存在させていただいているものだ。

(解説)これも、「21.組織は目的ではなく手段」とほぼ同じ内容になり、私のドラッカー・マネッジメントの師匠である国永先生は、この項目に関して、生前のドラッカー博士から下記のように、深い薫陶を受けているのです。
出典:セミナーズ・ポータル・サイト「5分で学ぶドラッカー」より

「第1回 何のための経営かあらためて問い直す」

ドラッカーのあらゆる思想の根底には、人を大切にする心があり、彼が生涯をかけて探求したのは、人間が人間らしく、本当の自由を感じて生きていくことのできる社会の実現でした。

現代社会がますます組織社会になるにつれ、組織が正しくマネジメントされなければ、人びとは真の自由を得られないと考えたドラッカーは、幸せな社会のなかで生きるためのマネジメント学を研究し、世の中に提唱し続けました。

「何のための経営か」という質問に対し、多くの経営学者は「会社を成長させるため」「より多くの利益を上げるため」と答えるでしょうが、ドラッカーは「人びとの幸せのため」と答えます。そうした考えに深い感銘を受けました

2000年に、初めてドラッカー先生にお会いする機会に恵まれ、以来、晩年まで毎年、教えを請いに米国を訪ねました。

初めて会うときはとても緊張しましたが、気さくに接してくださり、どんな質問にも深い洞察力をもって親身にアドバイスしてくださる、愛に溢れた方でした。

ドラッカー塾のプログラムは、先生の作られたeラーニングのカリキュラムを基に、先生のさまざまなアドバイスを参考にして完成したものです。

ドラッカーの『マネジメント』や『現代の経営』などで何度も解説されている、いくつかの質問は、非営利組織のためのマネジメントについて語られた著書やワークブックなどで、「5つの質問」として詳述されています。

これらの質問はマネジメントを体系的に組み立てていくときの骨格となり、質問の答えを考えていくことで、マネジメントとは何なのかが自然に学べるのです。

1つ目の質問は「われわれのミッション(使命)は何か?」。

この答えは「自分たちが社会にどう貢献できるのか」という内容でなくてはいけません。

世の中が何を求めているかを知り、自分たちの強みを知れば、その2つを結び付けるところに使命はあり、自分たちのことを考えた目標、「これだけの規模にしたい」「何億円企業にしたい」などは使命ではありません。

3人のレンガ職人の例を挙げると、1人目は生活の糧を得るために仕事をしていて、2人目は立派なレンガ職人になりたいと思って仕事をしていて、3人目は立派な教会を建てて人びとに喜ばれたいと思って仕事をしていて、3人目の職人の思いこそが使命です。

残念ながら、多くの企業は社是、理念など使命を掲げる一方、利益や規模の追求に目がいってしまい、日々の仕事と乖離が起きていて、使命は飾り物でしかない状態で、たとえ利益が上がっても、顧客や社会に貢献しているとは、必ずしもいえないでしょう。

「第2回 顧客に役立つことを常に追い求める」
2つ目の質問は「われわれの顧客は誰か?」で、使命が決まったら、自分たちの顧客を明確にすべきで、これを間違えると成果を上げられません。

また本当に役立ちたいと思える相手でなければ、使命を果たしたいという思いが薄れてしまいます。

ある時期、建設関係の会社の経営者が、(私が講師を務める)ダイヤモンド社ドラッカー塾に参加し、受講の後に、「顧客は誰か」を徹底的に追究すると、売り上げの2割を占める大口顧客が、じつは自分たちの真の顧客ではないと考えるに至ったのだそうです。

その顧客は自分たちを小間使いのように扱い、対応に時間と労力が多く割かれていて、結果として利益は薄かったからです。

この経営者は思い切った意思決定をしたかったのですが、営業部門は契約解消に反対したのは、翌月から売り上げが2割も減ってはたまらないためです。

まして自分たちが大切に考えてきた顧客だったのですが、これを決断した同社は、年度末には過去最高の売り上げと利益を達成し、その顧客に取られていた時間を新規開拓営業に使い、自分たちが貢献したいと思える真の顧客を獲得したからです。

同社は利益の一部を顧客に還元し、修繕する建築物に放置された不用品を無償で引き取り廃棄するサービスを始めると、顧客に喜ばれたうえ、自分たちの作業もしやすくなりました。

建物を使用する人びとが、修繕の情報を容易に閲覧できるように、無償でホームページを作り提供し、また社員が介護の資格を取り、修繕期間中に高齢者や身体障害者に配慮し、困っていたら介助することを心がけたのです。

そうした結果、顧客満足は高まり、差別化要因にもなり、同社は次の年も売り上げの一割を占める顧客を断り、増収増益を果たしています。

3つ目の質問は「顧客の価値は何か?」。

顧客にとっての価値は、顧客の区分が違えば異なり、同じ顧客でも時とともに変化するため、顧客が何を求めているのかを知り続ける努力が必要です。

顧客のところに行って、生の声を聞くことは大変有意義なことで、経営者、開発や営業担当者は顧客を回り、「なぜ、私どもの商品(サービス)を選んでいただいているのでしょうか?」「A社(他社)を利用されている理由はどんなところにありますか?」と質問すると顧客が自分たちを選んでくださる理由や、競合他社にあって自分たちにはないものが見えてきます。

飲食店に製造機などを販売するある企業は、月に1度、顧客に喜んでもらったことを話し合う営業会議を始めました

営業担当者は顧客に、なぜ当社の機械を選んだのか、何に満足しているかを聞いて回ると、意外な答えが返ってきました。

購買の決め手は機械の性能や品質だと考えていたものが、「おたくはどんな経営をすれば、店が繁盛するのかよく勉強していて、教えてくれる。そこが魅力だ」という意見が集まったのです。

それ以降、同社は「機械を売る」ことではなく、「繁盛店をつくる」ことを使命とし、徹底して繁盛店の仕組みを研究し、積極的に情報提供をしていくよう転換すると、その結果、会社の業績は2年連続前年比30%増という増収を達成し、業界ナンバーワンになりました。

「第3回 会社、組織の使命は個の仕事につながる」

4つ目の質問は「われわれにとっての成果は何か?」で、ドラッカーは「成果は組織の外にある」と言います。

売り上げや利益は組織の中にある結果であり、成果とはいわないので、自分たちの商品やサービスによって、顧客がどれだけよくなったのかが真の成果で、これを測るのは容易なことではなく、単なる売り上げとは違う成果指標をつくらなくてはなりません。

京都にユニークな金属のプレス加工会社があり、1990年代以降、国内メーカーの部品加工が海外に流出していくなかで、加工下請けから試作請負に事業をシフトしていこうと意思決定をし、営業部門はメーカーの開発担当者の「この加工ができたらなぁ」という悩みを聞き出すこと、製造部門はそれに応えることを成果指標にしました。

すると、これまで大ロットの仕事の受注に懸命だった営業は、相手企業に「難しい仕事、悩んでいることはありませんか?」と聞くように変わり、製造部門は営業が持ってくる難しい試作に取り組むことで、さらに技術力を高め、最先端の情報と技術を蓄積できるようになりました。

ドラッカーは「顧客を選ぶことは大切だが、顧客から選ばれなければならない」と言っています。この企業は試作専門企業として、まさに顧客に選ばれる企業に生まれ変わりました。

5つ目の質問は「われわれの計画は何か?」

会社のすべての仕事は、その仕事をする社員一人ひとりが、使命の実現と具体的にどのようにつながっているのかを理解し、主体的に行なわれなければなりません。

ドラッカーは「自由とは、責任ある選択ができる状態である」と定義し、自由は人間が持つ権利であり、つまり企業においては社員全員が責任ある選択をしなければならないし、そのためには、事業計画の策定にも全社員がかかわる必要があります。

ドラッカーマネジメントにおいて、社員は自分の目標よりも前に、自分が属する部門の目標をつくることに参画しなければならず、つまり部下が上司の目標設定に責任を持ってかかわるわけです。

しかし部門の目標を考えるには、部門が属するワンランク上の組織の目標を視野に入れて考えないとつくれないのです。

それは会社の「使命」につながり、社の使命を考え、部門の目標を考え、最後に自分が、今日から何をなすべきかを選択し、それらはまさに責任ある選択であり、社員一人ひとりは自由なのです。

ドラッカーが問う5つの質問は、一つひとつが別の視点を持ち、異なる答えを導き出してくれるものですが、すべては一つにつながっています。

この問いに導かれ「人びとが幸せになる社会の実現のために、企業、組織、チーム、個々のメンバーがいかにあるべきか」の答えに行き着くはずで、私が願うのは、それぞれの立場の方が、今日から行動を起こしてくださることです

画像は、本日訪問したカフェで、真鍋専務と木村店長と一緒です。

今日も最高のパワーで、スーパー・ポジテイブなロッキーです。

Picture of 藤井 薫(ロッキー藤井)

藤井 薫(ロッキー藤井)

株式会社大和製作所、株式会社讃匠 代表取締役。
令和5年 秋の叙勲にて「旭日単光章」受章。

1948年5月、香川県坂出市生まれ。国立高松工業高等専門学校機械工学科卒業。川崎重工株式会社に入社し、航空機事業部機体設計課に配属。その後、独立し、1975年に大和製作所を創業。

過去48年以上にわたり、麺ビジネスを一筋に研究し麺ビジネスの最前線で繁盛店を指導。麺専門店の繁盛法則について全国各地で公演を行う。小型製麺機はベストセラーとなり、業界トップシェアを誇る。
「麺店の影の指南役」「行列の仕掛け人」として「カンブリア宮殿」「ありえへん∞世界」「スーパーJチャンネル」等、人気TV番組に出演するほか、メディアにも多数取り上げられる。
また、2000年4月にうどん学校、2004年1月にラーメン学校とそば学校を開校し、校長に就任。

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