昨日は、朝一番で大和の全体朝礼があり、責任の大切さの話と、コミュニケーションは必ず、下から上に向いて行なわなければいけないことを話しました。
これもドラッカーの学びで得たことですが、社内のコミュニケーションの良否が成果に大きく影響を及ぼすのです。
社内でコミュニケーションがスムーズに行われるような企業風土が重要であるのは勿論ですが、途中入社の人たちの中には、コミュニケーションの大切さを理解していない人もいるので、過去の悪い癖付を治すのには、時間がどうしてもかかるのです。
本人は、悪意も何もないのですが、コミュニケーションの悪さが仕事の成果を遅らせたり、歪めてしまうのです。
そして、コミュニケーションの良さ、仕事の成果に責任を持つこともすべて、習慣なのです。
当社の場合、途中入社の人たちが多いので、この点について良い癖付が出来ている人とそうでない人の差は非常に大きいので、本人ために、早く良い習慣に改めて欲しいと思って、厳しく指導をしています。
昨日、午前中は大和の経営会議、午後からは讃匠の経営会議でしたが、最近はイベントが多く、なかなか、経営会議の時間が取れなかったので、久しぶりであり、期末に近いので、来期の計画を始めました。
いよいよ新しい期の更に進化を期すための新しい計画がスタートするのです。
そして、昨日夕方からは、本日午前中の便での香港出発のために関西空港まで移動し、昨晩は関西空港近くのホテルで一泊し、本日から香港と台湾へ向かい、金曜日中に帰国の予定です。
香港はお客さまにお会いするのと、香港の外食事情を視察するためで、最近はしばらく、香港に来ていなかったので、5~6年間の変貌ぶりが楽しみです。
今年ロンドンに行ってたいへん感心した和食の店「ROKA」の既に5~6年前には、香港の店に来ていたのです。
香港とかシンガポールは、元々イギリス領で、イギリスの影響を色濃く受けて、東南アジアにおいても、たいへん進化した都市なのです。
従って、外食の進化を見るのも、香港とか、シンガポールは非常に参考になる街なのです。
私は常に世界中を回り、外食の進化の様子をウオッチしていますが、今まで私が訪問した都市の中では、NY、LA、サンフランシスコ、シアトル、ラスベガス、バンクーバー、ソウル、香港、シンガポール、ロンドン、パリ等が大変参考になりました。
今年も更に、カナダのバンクーバーを含め、バンクーバー以外の都市を回る予定です。
まさに、セブン・イレブンの弁当売り場を定点観測するように、世界の都市の外食の進化を見続けていきたいと思います。
今回は、短期間ではありますが、本日から始まる香港、台湾の様子をレポートしていきます。
本日も、ドラッカーの名言の解説で、今日のテーマは「まずは「学び方」を学べ」です。
79.まずは「学び方」を学べ
学ぶという事は一生続く、変化に遅れないようについていくためのプロセスだという事実を、私たちは今では受け入れている。
そして、最も緊急な課題は人々に学び方を教えることである。
(解説)学び方については、『明日を支配するもの(P・ドラッカー)』に下記のように事例で詳しく説明を加えているのです。
「学び方」
仕事の仕方について関連して知っておくべきもう一つのことが学び方であり、学び方は、今日、読み手と聞き手の問題以上に深刻な状況にある。
何故ならば、世界中のあらゆる国のあらゆる学校が、「学び方には唯一の正しい方法があり、それは誰にとっても同じである」との前提にたっているからである。
ウィンストン・チャーチルをはじめ、世界の一流の著述家の多くは学校の成績が悪く、本人たちも学校は苦痛だったと言っている。
もちろん彼らの同級生全員が学校や先生について同じ思い出を持っているわけではなく、彼らにとって、学校は面白くないどころか、退屈そのものの最悪の場所だった。
原因は、後に著述家になった彼らが、『聞くことや読むことによっては学べなかった』ことにあり、彼らは、『自ら書くことによって学ぶ』という種類の人たちだった。
だが、そのような学び方を許している学校はなく、そのため成績が悪かったのだった。
学校の定める学び方に従って学ぶことは、まさに地獄であって、拷問にすぎなかった。
学び方は人によって違い、ベートーヴェンは膨大な量の楽譜の断片を遺したが、彼自身のいうところによれば、作曲するときにそれらを見ることはなかった。
「なぜ楽譜に書くのか」と聞かれて、「一度書かないと忘れる、一度書けば忘れない、だからもう見る必要はない」と答えたという。
GMを世界一のメーカーに育て上げたアルフレッド・スローンは、小さな会議を開いては自由に意見を言わせ、会議が終わると、部屋に戻り、会議に出席していた誰かに手紙を書いた。
会議で検討され提起された問題、得られた結論、答えの出なかった問題について書き、ある時それらの手紙が話題になったとき、彼は、「すぐに考えを書き留めておかないと忘れる、だから書いている」と答えたという。
1950年代から60年代にかけて、同族経営の平凡な中小企業を世界でもリーダー的な大企業に育て上げたあるCEOは、平均して週一回、主な経営幹部を集 めて半円形に座らせ、2、3時間ほど一方的に話をし、意見を聞いたり、質問をさせることはほとんどなく、自問自答していた。
例えば、技術はあるがうまくいっていない中小企業の買収を提案し、必ず答えを3つ出した。
イエスと、ノーと、条件付きイエスであり、彼が必要としていたのは、話を聞いてくれるものであり、これが彼の考え方だった。
たしかにこのCEOは極端であるが例外ではなく、成功している法廷弁護士のなかには、このタイプが多く、診断を専門とする医師にも多い。
学び方には何種類もあり、ベートーヴェンのように、膨大なメモを取ることによって学ぶ人がいる。
スローンは会議中にメモを取らなかったし、前述のCEOもメモをとらなかった。
なかには、自分が話すのを聞きつつ、学ぶ人がいたり、あるいは実際に仕事をしつつ学ぶ人がいる。
かつて私が、優れている学術書を書いたアメリカの大学教授について調べたとき、かなりの人たちが、「教えているのは自分が話をするのを聞きたいからだ、そうすることによって、はじめて書けるようになる」と答えていた。
自ら学び方がどのようなものであるかは、容易に分かる部類に属し、得意な学び方とはどのようなものかと聞けば、ほとんどの人が答えられる。
では実際にそうしているかと聞けば、そうしている人はほとんどいないが、この自らの学び方についての知識に基づいて行動することこそ、成果を上げる上での鍵である。
あるいは、それらの知識に基づいて行動しないことこそ、失敗を運命付けるものである。
人がもつ強みは千差万別で、弱みではなく強みによって成果があげられます。
成果をあげ続けるために、強みのうえに強みを築いていくことが求められ、わたしたちは、自分が得意とする学び方を知るということは重要な意味を持ちます。
自分に合った学び方は人それぞれ千差万別で、いずれにしても自分が得意する方法で学ぶことが、強みを活かし、強みをさらに伸ばし、成果をあげる近道であり、自分が得意とする方法に基づいて学ぶことで、成果をあげることを習慣化することであり、主な学び方は以下の通りです。
1.他者の話しを聴くことで学ぶ(聴覚系)
2.他者の話しを観ることで学ぶ(視覚系)
3.自分が話すのを聞いて学ぶ(聴覚系)
4.自分が話すのを観て学ぶ(聴覚系)
5.他者の言葉を書くことで学ぶ(言語系)
6.行動という経験で学ぶ(体感系)
上記でも指摘されているように、学び方は人によってそれぞれで、その人に合った学び方でなければ、成果が上がらないのです。
私の場合は、手書きの代わりに、PCに入力して保存しておき、後で見直して何度でも再利用する方法が合っているようです。
そして、習ったことをすぐに社内の勉強会とか、麺学校の経営講義、セミナー等で使う、加速学習が合っています。
そして、早朝の時間を活用したり、少しでも細切れの時間が出来れば、それに合ったことを行なうようにしているのです。
「学習は、学習するものが学ぶことによってのみなされ、学習は教師によってなされ得るものではない。教師はせいぜい学習の助けとなるだけで、むしろ学習の邪魔になることすらある」(『断絶の時代』より)。
知識時代の到来をいち早く説き、知識労働者へのシフトをいち早く見抜き、知識資本をいち早く重視することを唱道したドラッカーは、知識の根幹に関わる、学ぶことを昔から極めて重要なものと考えていたのです。
しかも、マネジメントに関する最初の作品である『現代の経営』においても、成長も学習も本人の努力の結果であるから、自ら努力しない人々の進歩について、企業が責任を感じることほど馬鹿げたことはないとすら断定しています。
そして、人的資源は他の資源と違って、外からはどうすることもできない、という見地から、人間の発展や能力開発はいつも成長であり、しかも、こうした成長 は内側から行われるものであり、人間の携わる仕事は各個人の成長を促進し、また支援するものでなければならないと主張している。
しかもそうした仕事についても、ドイツ語で書かれた唯一の論文集である『明日のための思想』の中で、「自分の仕事のほかに何も知らない人は、会社という立 場からみても、決して成績のよい人間と言えぬ」と言っていて、自分の仕事以外には、何の生活にも関心を持たないようなときには成長できないとしているので す。
以上のドラッカーの言葉の端々から、幾らロバを水飲み場に連れて行っても、水を飲むのはロバ自身であり、連れて行った人の責任ではないのです。
当社も学びの場をスタッフたちに与えているのですが、自覚して成長しようとしている人と、そうでない人の差は年々大きくなっていくばかりで、さらに、学習については、次のように指摘しているのです。
1.まず学習者当人の自覚と努力がなければ成り立たないこと、
2.いわゆる勉強もいいが、仕事なり、所定の課題達成とリンクしたものでないと、個人的また職能的成長や自己開発もしにくいこと、
3.しかも、いつものドラッカーの主張である“表の風”に吹かれ、狭い己の中に閉じ込もっていないことが成長と学習発展の要諦
ドラッカーは、96歳で亡くなるまで、いわば「一匹狼」として、博学多識を保った背後には、絶えず学び続ける努力が存在していることを自ら語ったものともいえるのです。
そして、人間とは行動すると同時に認識し、また習慣的に事を処理すると同時に内省し、というような両面を持っているが、この両者が合わさってこそ真の知識 が形成されるという考えから、最近、はやっている、いわゆる現実から学ぶ「アクション・ラーニング」の基本を早くから説いていたともいえるのです。
画像は、昨日朝の朝礼で、2月生まれのスタッフの誕生日のお祝いの様子です。
今日も最高のパワーで、スーパー・ポジテイブなロッキーです。