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開業で繁盛店に!ラーメン・うどん・そば・パスタ|「イノベーションと起業家精神(上)」「気づかない成功」

LAセミナーの様子

3日間にわたるイベントも、早くも終わり、昨日の夜は海外スタッフたちだけと一緒に食事を摂りながら、今回のイベントで得られた成果、これからの反省点について話し合いました。

今回のイベントでは、マネッジメントについて多くの時間を割きましたが、北米で頑張っている現役の経営者の方がたは、特に熱心に理解しようとしている様子が伺えました。

日本から渡米して起業し、成功している方も何人もいて、現在の売上と利益の関係、コンセプトの大切さには並々ならぬ理解を示していました

多分、日本の国内で起業するのと、見ず知らずの土地で起業するのでは、その難しさにおいて、多くの困難を乗り越えて来ているので、マネッジメントの大切さを余計に理解してように思えます。

日本でのイベントにおける参加者よりも、真剣さにおいては大きな隔たりがあるように思いました。

マネッジメントに関する理解度が高ければ高いほど、成功への近道を駆け上がっていることになるのです。

私も、日々、こうしてドラッカー・マネッジメントの「イノベーションと起業家精神」に取り組んでいますが、文章の端々から教えられることばかりです。

もっと若いときに、もっと真剣にマネッジメントについて学んでおけば、もっと違った状態であったはずなのにと、悔やまれます。

そして、新しいことに多くチャレンジした今回のイベントでしたが、スタッフたちと振り返っていると、実に多くの学びの得られたイベントでもありました。

今までやったことないことをやり続けると、組織自体の加速学習が出来ることがよく分かりました。

トップ・マネッジメントとして、私自身が上を目指して学び続けることは当然ですが、同時にスタッフたちの学びのレベルを上げ続けることも大切であり、今回のような今までにやったことのない、新しいことにチャレンジすることは大きな意味があるのです。

本日の熱心な参加者からの質問の中に、チェーン展開する場合にセントラル・キッチンに負担させる、役割はどの程度まで広げるべきかという質問がありました。

これに対して、私は丸亀製麺の事例を挙げて、セントラル・キッチンを置くことは、チェーン理論から判断すると正しいが、セントラル・キッチンから調理済み の食材が運ばれ、現場での作業が軽くなることによって、現場の作業員の負荷が軽くなり過ぎれば、現場の作業員が考えることをしなくなり、現場の従業員のレ ベル・アップがなくなるので、企業全体から考えると、決して良くないのではと答えたのです。

むしろ、現場の従業員には、十分な負荷をかけて、従業員のレベルを上げ続け、企業を進化させ続けることが大切であり、従業員のレベルが上がらなければ、企業が成功しないのですから。

同時に、従業員が取り組んでいる仕事に誇りが持て、楽しい状態を作ることであり、それは仕事が単純で、退屈ではないことなのです。

難しい仕事にチャレンジすればするほど、仕事は楽しくなるのですから。

私も毎日、かなりの時間を割いて学び続けていますが、この学びの時間を取っていなければ、退屈な日々を過ごしていると思います。

今回もLAでは、毎日ホテルへ帰るのは10時頃で、それからドラッカー・マネッジメントの理解と併せて、フェイス・ブックを書き終え、ベッドに入るころには、既に、12時を回っています。

朝は6時には起きて、8時前にはホテルを出るので、日々の学びのために、確実に、貴重な時間を十分に取っているのです。

日々の貴重な時間の積み重ねですが、これを1年づつ積み重ねるとその成果は決して小さいものではないはずです。

今回も参加者の皆さん、イベントの開催でお世話になった方々から日々、多くのことを学ばせて戴きました。

良い学びもあれば、そうでない学びもありましたが、その一つひとつが貴重な学びでした。

ビジネスの本質は先に与えることであり、決して先に得ることでないことも、教えられた貴重なLAでのイベントでした。

帰国してすぐの3月10日より、福岡でイベントが始まり、私も当然、参加します。(https://www.yamatomfg.com/company/dream-studio/dream-studio-fukuoka/)

今回のLAの出張で垣間見た面白いレストラン事情を共有します。

本日も、ドラッカー選書「イノベーションと起業家精神(上)」(ダイアモンド社)に基づき、イノベーションについて、深くドラッカーから学んでいきます。

ぜひ、一緒にイノベーションと起業家精神を磨いていきましょう。

「気づかない成功」

さらによく起こることとして、予期せぬ成功は気付きさえしないだけでなく、注意もしない、利用もしないまま放っておき、そこへ誰かが現われ、利益をさらっていくのです。

これが起きると、最も危険な状況で、取り返しがつかないことになるのです。

ある病院用機器メーカーが、生物実験や治療テスト用の機器を開発した結果、良く売れ、しかも突然、企業や大学の研究所から注文がきたのですが、マネッジメントは、誰もその報告を受けなかったし、気付かなかったのです。

狙った市場ではなかったので、多くの優良な顧客がいることを認識しなかったのです。

従って、セールスマンを訪問させることもしなければ、アフター・サービス網も作らなかったので、5年から8年ほど経ったとき、その市場は他のメーカーに奪 われ、しかも市場規模からくる事業の大きさゆえに、新しく現れたメーカーは、病院市場でトップだったそのメーカーよりも、安い価格と優れたサービスを武器 に病院市場にも進出してきたのです。

予期せぬ成功に気づかないのは、普通の会社の今日の報告システムが、注意を喚起するどころか、予期せぬ成功の報告をする仕組みがないからなのです。

企業や社会的機関の月ごとあるいは四半期ごとの報告書は、その1ページ目において、目標を達成できなかった分野や問題を列挙しているのです。

当然のこととして、定例の経営会議や取締役会では、目標以上の成果を上げた分野でなく、問題の起こった分野に関心を向けることになります。

要するに、機会に関心を持つのではなく、問題に関心を持っているのです。

しかも、先ほど紹介した病院用機器のケースのように、予期せぬ成功が新しい市場という定性的なものであるならば(今までに存在しなかった市場なので)、毎月の売上数字だけの報告では、その存在さえ教えてくれないのです。

以上のような事件は、中小企業のジャンルで常に起きていて、その市場に依存している中小企業は、いつも脅威に晒されているのです。

従って、経営資源の乏しい中小企業ほど、外からの脅威に対して、あらゆる方向に注意していても、注意し過ぎと言うことはないのです。

実は、これとよく似たことが外食の世界でも起きているのです。

例えば、新規開業者がたまたま素晴らしい立地に出会って、大繁盛したとします。

現在、外食の大手だけでなく、あらゆる外食企業が、鵜の目鷹の目でどこかに良い立地はないかと探しているのです。

すると、思わぬところで繁盛店を見つけると、そこには新たなお客さまがいることが分かり、その繁盛店のレベル、即ち、商品力、サービス力、店舗力を判断して、その立地に参入しても勝てると判断すると、あとから強いライバルが続々と参入してくるのです。

従って、繁盛したことがあだになって、たいへんな競争状態を引き起こす可能性があるのです。

従って、もし繁盛してもあとから、強いライバルが参入して来ないような立地で開業することが大切なのです。

例えば、そこが1等立地、2等立地であれば、後から強いライバルが参入してくる可能性が高いのですが、3等立地であれば、可能性が低くなります。

要するに、3等立地では、2店舗が戦える十分な市場がないためでり、上記の病院機器の場合も、大きな市場があだになったのです。

「機会とは要求である」

気づかない成功(予期せぬ成功)がもたらすイノベーションの機会を利用するためには、分析が必要であり、予期せぬ成功は、分析のための兆候なのです。

しかし、何の兆候かと言えば、気付かない成功(予期せぬ成功)が、単にマネッジメントの視野、知識、理解の欠如を意味しているに過ぎない場合もあるのです。

急に売上が上がるのは、大きな市場があることを示している兆候であるのに、それを理解するには、マネッジメントのレベルの高さが必要であり、先ほどの外食の場合とまったく同じで、繁盛したことは嬉しいと、喜んでいる場合ではないのです。

例えば、医薬品メーカーの多くが、動物用医薬品市場での成功を拒否したという事実は、世界の畜産市場の規模と、重要性に対するマネッジメントの認識の欠 如、第二次世界大戦後における、動物性蛋白質の需要の伸びに対する読みの甘さ、農民の知識や能力の変化に対する、理解の欠如を意味したに過ぎないのです。

メーシーにおける家電の予期せぬ成功は、ブルーミング・デイルが理解したように、消費者の行動、期待、価値観が基本的に変化したことを意味していたのです。

第二次世界大戦までは、百貨店の顧客は、特定の社会的経済的階層、特定の「所得階層」の人たちでしたが、戦後は、特定の「生活様式=ライフスタイル」の人たちが百貨店の顧客となったのです。

そしてブルーミング・デイルは、アメリカの百貨店、特に東部の百貨店のなかで、最初にこの変化を認識し、利用し、新しい大店舗小売店を生み出すことに成功したのです。

一般企業や大学の研究室における試験用機器の予期せぬ成功は、100年近くにわたって存在していた科学機器の使用者間における目的、要求、期待の境界線が、急速に消滅したことを意味していたのです。

30年或いは40年という長い期間、自らを病院用機器の設計、生産、販売に携わる者と規定し、しかもそのように規定することによって成功を収めてきたもの が、今や自らを試験用機器一般のメーカーとして規定し直し、かっての市場より大きい市場を相手として、製品の設計、生産、販売、サービスのための能力を発 展させなければならなくなっていたのですが、気付いたときには、市場の大きな部分は永久に失われていたのです。

この様に気づかない成功(予期せぬ成功)は、イノベーションの機会であるだけではなく、それはまさに、イノベーションに対する要求であるのです。

気づかない成功(予期せぬ成功)は、自らの事業の定義についていかなる変更が必要か、自らの技術と市場の定義について、いかなる変更が必要かを自らに問うことを強いるのです。

それらの問いに答えたとき、初めて気づかない(予期せぬ成功)が、最もリスクが小さく、しかも最も成果が、大きいイノベーションの機会となってくれるのです。

先ほどの外食店の事例であれば、今までとは異なるライバルと闘う必要が出たことを理解することなのです。

要するに、商品力、サービス力、店舗力において、他の強力なライバルと闘わなければいけない時期に来たことを理解しなければいけないのです。

しかし、往々にして、個人経営に近いオーナーにはこのようなマネッジメント上の理解はほとんど出来ていないのです。

飲食店の場合も、われわれのような企業の場合もまったく同様であり、企業規模が大きくなるにつれて、ビジネスは複雑になり、難しくなってくるので、企業のトップのあり方が問われるのです。

今回もLAのイベントに同行した企業から多くのことを学ばせて貰いました。

われわれのようなビジネスは、企業のトップの考え方ですべてが決まると言っても言い過ぎでないほど、トップの日々のあり方が問われているのです。

同時に、トップを支える強力なマネッジメント・チームの存在が、その企業の明日を左右するのです。

当社の場合も、強力なマネッジメント・チームの半数は女性たちで、女性たちはたいへんシビアにものごとを判断します。

また、女性たちは、将来の危機の可能性に関して、たいへん敏感で、常にアンテナを高く張っています。

従って、企業の早い時期から、シビアに判断出来る女性たちをマネッジメント・チームに入れることは欠かせないのです。

また、このテーマである気づかない成功、予期せぬ成功、予期せぬ良い兆候には、用心深さが、尋常ではないくらい、用心深くしていても構わないのです。

そんなことはあり得ないだろうと、思うことが命取りになるのです。

トップ・マネッジメントは気付かない成功に関しては、用心深さにおいて、呆れるくらいの用心深さがあっても構わないのです。

当社もこの件に関しては、改めて社内基準を作らねばと思っている次第です。

画像は本日のセミナーの様子で、事業計画書を作成して、席数と売上の関係を説明しているところです。

ペルー出身のご兄弟もいて、ぜひ、ペルーに来て欲しいとの依頼があり、昔は南米は危険地域であったが、今は安全だと強調していました。

海外の人たちの方がマネッジメントを真剣に聞いていました

今日も最高のパワーで、スーパー・ポジテイブなロッキーです。

Picture of 藤井 薫(ロッキー藤井)

藤井 薫(ロッキー藤井)

株式会社大和製作所、株式会社讃匠 代表取締役。
令和5年 秋の叙勲にて「旭日単光章」受章。

1948年5月、香川県坂出市生まれ。国立高松工業高等専門学校機械工学科卒業。川崎重工株式会社に入社し、航空機事業部機体設計課に配属。その後、独立し、1975年に大和製作所を創業。

過去48年以上にわたり、麺ビジネスを一筋に研究し麺ビジネスの最前線で繁盛店を指導。麺専門店の繁盛法則について全国各地で公演を行う。小型製麺機はベストセラーとなり、業界トップシェアを誇る。
「麺店の影の指南役」「行列の仕掛け人」として「カンブリア宮殿」「ありえへん∞世界」「スーパーJチャンネル」等、人気TV番組に出演するほか、メディアにも多数取り上げられる。
また、2000年4月にうどん学校、2004年1月にラーメン学校とそば学校を開校し、校長に就任。

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