昨日から、LAでのイベントが始まり、安心領域からはみ出して、初めてのことばかり行っているので、慣れていなくて、思うようにいかない部分がたくさんありました。
しかし、今回の反省を踏まえて、次回ははるかに良い状態に出来ると思います。
そして、明日がイベントの最終日で、明後日、木曜日にはLAを発ち、金曜日の夕方には成田に到着し、すぐに土曜日から東京支店で経営講義が始まります。
昨日の最初のセミナータイトルは、「事業計画・レイアウトセミナー(ビジネスの成功、利益差はここで決まる)」でしたが、面白い事例として、一昨日訪問した「Umami Burger」の事例を取り上げました。
「Umami Burger」の客単価は昼まで約25ドル(3000円)程度、夜では30ドル(3500円)程度と判断し、平日の昼間は2回転、夜2回転、金、土曜日の夜は3回転、土、日曜日の昼間は2回転としました。
私の計算による月間利益は、40席の場合、約300万円、80席の場合は約900万円になり、80席の場合の方が、圧倒的に利益が出るのです。
この様に、既に繁盛している店の事業内容をシミュレーションしてみて、パラメーターを変化させるたびに、利益が大きく変動するのは、たいへん分かり易く、面白いことなのです。
もし、「Umami Burger」の経営者たちが、私の作ったシュミレーションを見れば、何と言うかと思えば、たいへんおかしくなります。
更に、午後からのセミナー「利益倍増計画~多店舗展開へのステップアップ~」でも「Umami Burger」を取り上げて、コンセプトについて、検討しました。
「Umami Burger」という店名の通り、「Umami Burger」とは、日本のハンバーガーという意味合いがあるのです。
Umamiという言葉自体は、日本語なのですが、既に世界中で使われている言葉なのです。
因みに昨日、フェイス・ブックで報告した「Umami Burger」の入り口に掲げている日本語で書いた、但し書きは次の通りです。
「新参者此処に現る
無頼の者歓待の儀
橙色郡よ、感謝の所存で御座候」。
たいそうなあいさつ文で、このような日本語の古文体の表現を外国でみること自体が、奇妙なのですが、橙色郡とは、LAのOrange County(オレンジ郡)のことであると思います。
Umami=日本というコンセプトでやっているので、ハンバーガーの味は美味しく、価格も1個が15ドルと、ハンバーガーとしては破格の価格です。
典型的なアメリカの食文化であるハンバーガーを日本化している、たいへん面白い事例であり、同時にコンセプトの一貫性があれば、もっと楽しいのにと、思いました。
日本人ではなく、アメリカ人がオーナーのハンバーガー屋であるので、完璧なコンセプトの一貫性は難しいと思います。
最近、海外を回ってみて、繁盛店の多くが日本をコンセプトにしたり、日本の食文化を取り入れた店が多いことです。
世界の食文化における日本の存在感を大きいのです。
われわれ日本人はこの事実を持って知って、国内だけでなく、海外でもっと活躍しても良いのではないかと思います。
本日はイベント2日目であったので、昨日と打って変わり、われわれも慣れてきたので、セミナー、イベントもたいへんスムーズにいきました。
あちこちから来場されたお客さま方と、有意義で楽しい時間を共有することが出来ました。
帰国してすぐの3月9日より、福岡でイベントが始まり、私も当然、参加します。(https://www.yamatomfg.com/company/dream-studio/dream-studio-fukuoka/)
今回のLAの出張で垣間見た面白いレストラン事情を共有します。
本日も、ドラッカー選書「イノベーションと起業家精神(上)」(ダイアモンド社)に基づき、イノベーションについて、深くドラッカーから学んでいきます。
ぜひ、一緒にイノベーションと起業家精神を磨いていきましょう。
昨日の続きです。
トップ・マネッジメントの地位にある者の多くは、大企業、中小企業を問わず、或いは官民を問わず、特定の部門や分野から昇進してきていて、彼らにとって居心地が良いのは、それら出身部門や分野であるのです。
例えば、メイシーの会長から先の話をされた頃、同社のトップ・マネッジメントの中で、婦人服のバイヤー以外の仕事からスタートして昇進してきていたのは、人事担当の副社長だけで、その副社長以外の者にとって、家電は他人ごとでしかなかったのです。
以上の話は、多くの企業の教訓ですが、過去の成功が大きければ大きいほど、成功の罠から抜け出すのが難しいのです。
経済では、常にバブルが繰り返すように、忘れた頃に必ずバブル経済が発生し、経済が破綻し、その後回復することを繰り返しているのです。
過去のバブルを経験した人が経済界から消えたころ、必ず、新しいバブルが発生し、過去、体験しているにも関わらず、同じような轍を踏むのです。
従って、婦人服のバイヤーからスタートした役員たちにとって、自分たちにとって、心地良い安心領域から離れることは出来ないのです。
私はこれと正反対の事実を知っています。
私は高松高專が出来始めた3期目に入学したので、教官の数も足りず、民間からの一般の人たちを教師として採用したのです。
そのような人たちは、元々専門が他の分野であっても、その分野では先に他の先生が受け持っているので、自分はまったく新しい分野を担当しなければならない先生も何人もいたのです。
そのために、そのような先生方は、学生を教えるために、自分が独学で先に学ばなければいけなかったのです。
40歳代、50歳代で、再度の学びを始めなかったらいけなかったのです。
すると、高專の授業の中では、元々の専門の先生よりもむしろ、そのような先生方の授業の方が、分かり易く、面白かったのです。
要するに、そのような先生方は、過去の自分の専門分野である、安心領域から逸脱して、新しい分野にチャレンジせざるを得なかったのです。
この場合は、無理やりに安心領域から出ざるを得なかったのですが、安心領域から出ることによって、さまざまなメリットを受けることが出来るのです。
だから、われわれは常に安心領域から逸脱することを、やり続けなければいけないのです。
「マネッジメントへの挑戦」
「しかも、予期せぬ成功は腹が立つ」
長年の主力商品、シンボル的な製品の改善と完成に力を入れている企業が、それまでの製品に、殆ど意味のないような手直しを加え、市場に出したとします。
花形セールスマンが求めたらであっても、大事な顧客が求めたからであっても良いのですが、無下に断れなかっただけの話なのです。
そのような代物が売れるはずがないと思っていて、そのようなものが売れることなど望んでもいないのですが、ところが、その代物が市場を席巻し、主力商品と 目論んでいた売上を食った場合、当然、不愉快に感じ、(私自身、実際に何度も耳にしたことですが)庇を貸して母屋を取られたとこぼすのです。
その反応は、半生を注いできた愛すべき婦人服の座が、望みもせず、好きでもない家電に取られてしまった会長と同じであるのです。
まさに予期せぬ成功は、マネッジメントに対する挑戦であり、前述の鉄鋼メーカーの会長は、電炉の提案を却下するとき、「もし電炉が機会であるなら、われわれのトップ・マネッジメントがとうに手を打っていたはずだ」と言ったのです。
しかし、マネッジメントが報酬を支払われているのは、その判断力に対してであり、無謬性に対してではなく、マネッジメントは、自らの過誤を認め、受け入れる能力に対して報酬を支払われているのです。
特に、それが機会に道を開くものであるとき、このことが言えるのですが、このことを理解しているものは、稀なのです。
以上の話は、当社のスタッフたちに、特に聞かせたい話です。
正しい判断力が要求されるのは、トップ・マネッジメントだけではないのです。
マネッジメントも上にいくほど、判断力の正しさは厳しく要求されるのですが、今日では社内のあらゆる部門が大切な仕事して、日々、自分で判断することが要求されています。
特に営業関係者、開発関係者、メンテナンス、総務、企画部門とあらゆる部門が日々、刻々と変化する情勢の中で、常に間違わない判断を要求されます。
幾ら価値基準を明確にしておいて、出張中の現地での判断で間違えてしまったり、普段の仕事の中での判断を間違えてしまい、成果を上げることが出来ないスタッフがいるのです。
成果が上がっていない部門は特に、判断のミスが多く見受けられます。
われわれのような、マネッジメント専門家の場合の判断ミスは、誰にその仕事をさせるかという場合のミスが多いのです。
彼では無理かもしれないが、他に適当な人がいないので、しょうがないから、彼にやらせようとした場合は、ほとんどの場合、問題が起きているのです。
そして、何でもないようなところで、判断ミスをして泣きたくなるような場合もあります。
従って、余りにも判断ミスが多い人は、社内での信頼がなくなり、大切な仕事はまず来なくなります。
従って、何ごとを行なう場合も、自分は常に正しい判断をしているかどうかを、自分自身で確かめる必要があるのです。
併せて、自分がやろうとしている仕事の本質を深く思考し、理解すると、判断ミスすることはほとんどないのです。
仕事の本質、本当の意味が理解出来ていないので、判断ミスをしてしまうのです。
動物用医薬品業界において、世界の主導的な地位を占めているスイスの医薬品メーカーがあるのですが、扱っている動物医薬品のうち、自ら開発したものは一つもないのです。
それらの医薬品を開発したメーカーが、動物用医薬品市場に進出するのを嫌ってくれたために、扱えるようになったに過ぎないのです。
抗生物質を中心とするそれらの医薬品は、もともと人間用に開発したものだったので、獣医たちが注文を寄こしたとき、開発したメーカーは、喜びはしなかったし、ときには売ることを拒否さえしたのです。
当然、動物用に調合を変えたり、包装を変えるようなことはしなっただけでなく、1953年頃には、抗生物質を動物の治療に使うことは、「貴重な医薬品の濫用」であると主張するある医薬品のメーカーの医師さえいたのです。
従って、そのスイスの動物用医薬品メーカーは、動物用医薬品としてのライセンスを簡単に取得出来ただけでなく、困った成功から解放されて喜ぶメーカーさえあったほどだったのです。
しかしその後、人間用医薬品は、世界中で激しい価格競争に晒され、しかも行政による厳しい規制を受けるようになった結果、今日では、動物用医薬品が医薬品業界で最も利益率の良い分野になったのです。
だが、その利益を享受しているのは、それらの医薬品を開発したメーカーではないのです。
われわれの周りには、深く理解しようとすれば、上記のスイスの製薬会社が見つけ出したようなブルー・オーシャンの市場は必ず、存在するのです。
われわれは、それを探し出す努力をしていないだけだと思います。
そして、このスイスの製薬会社も予期せぬ成功を見逃さなかったので、得ることが出来た、チャンスであったのです。
われわれの得意分野の中で、常に新しいブルー・オーシャンのマーケットを探し出すことをトップ・マネッジメントの仕事にするべきではないかと思います。
トップ・マネッジメントのうちの一人だけが、他の仕事は何もしないで、この仕事だけに取り組んでも、大きな価値があるのではと思います。
世の中と、世の中の価値観は変化を続けているので、昨日までは大きな意味がなかったビジネスでも、いつの間にか、ビッグ・ビジネスになり得る可能性があるのです。
われわれは、無限の可能性の海の中で生きているのです。
画像は本日、私が披露した、冷やかけうどんです。
中央の赤いのは、いちごの天ぷらで、天ぷらに揚げると、アメリカのいちごでも甘味が出て美味しくなります。
グリーンは、グリーン・レモンで、かけだしと酸味がマッチして、非常に美味しくなります。
今日も最高のパワーで、スーパー・ポジテイブなロッキーです。