ラーメン・うどん・そば・パスタ開業で成功店に!|「イノベーションと起業家精神(上)」自動車産業の「第二の波」

 鯛といちごのうどん盛り付け例

昨日は、本社でのうどん学校の実技最終日、生徒さんたちの作品チェックの日でした。

私の最終チェックは午後1時からなのですが、それまでに松原先生他講師たちが先にチェックしているので、以前のように、レベルの低い作品とか、大幅な修正は少なくなってきています。

それでも、生徒さんの作品をチェックしていくと、相当無理な盛り付けとか、盛付の速度を理解していないような盛り付けも見受けられます。

また、日本人は右利きが多いので、盛付の高低差も右手前ほど、低くして、左奥に行くに従い、高くするような盛り付けも必要なのです。

昨日の私の作品は、ガラスの食器を使い、冷たいかけうどんの上に、鯛の刺身を載せた斬新なメニューを試してみました。

他にも、鰹のたたきを使ったり、イチゴとバナナの天ぷら、タコの天ぷら等、新しいメニューにチャレンジし続けたのです。

或いは、玉ねぎを花のようにカットして、天ぷらに揚げてみたのですが、衣に少し工夫をすると、きれいに揚がりました。

色んな工夫をして、生徒さんが思ってもいなかったような美味しそうなメニューを次々と作っていくと、生徒さんたちはたいへん喜び、驚いていました。

前回から、マイクロ野菜を取り入れて、盛付を始めましたが、マイクロ野菜も使い方によっては、非常にきれいな演出が出来るのです。

今回は葉物だけでなく、ニンジンのような根野菜も使ってみると、楽しい盛り付けになるのです。

まさに盛り付けは、生け花の世界と同じで、まったくのアートの世界になっています。

さらに、冷たいかけだしにカット・フルーツを使うと、フルートの酸味、甘味が冷たいかけだしと上手くバランスし、非常に美味しいスープになるのです。

盛り付けについても、打ち込んでいくと、想像も出来ないような、深い世界にだんだんとはまり込んで行くことが分かります。

盛り付けには、無限のバリエーションがあり、それぞれ個人の持っている強みを中心に、広がりをみせていくのです。

私の盛り付けには、私の特徴があり、多分、誰が見ても私の盛り付けだと分かるのではないかと思います。

それをベースにして、さまざまな食材を使い、さらにその食材のカット方法を変えて、さまざま、意表を突くようなアレンジが出来るのです。

盛り付けにおいて、私が閾値を超えることが出来たのは、昨年で、最近です。

熱心に取り組むことにより、いつしか閾値を超えることが出来るのです。

経営講義においても、閾値を超えたのは、数年前だと思います。

閾値を超えると、超えた瞬間は気が付かないのですが、後から振り返ってみると、分かります。

閾値を超えると、何ごとにもとらわれないで、自由になっているのです。

盛り付けにおいても、閾値を超えてから、自由度が大きくなり、何にでも挑戦できるのです。

ラーメンのスープ合わせにおいても、閾値を超えたのは数年前で、超えた瞬間から自由度が大きくなり、フレキシブルになり、何にでもチャレンジ出来、それが案外うまくいくようになるのです。

生徒さんのリクエストにより、抹茶のスープ、コカコーラ、カルピス等々、何にでも自由にチャレンジ出来るようになったのです。

閾値を超えることの大切さを理解したので、次の閾値のテーマは、マネッジメントで、まず、マーケテイングとイノベーションです。

来週、3月24日(火)には、東京支店では新規開業セミナーを開催し、熱血講師の藤澤常務が担当します。
http://www.yamatomfg.com/events/detail.php?id=2022&ref=top

新規に開業を志している方がたへ、自分にとって麺専門店を開業することが、正しい人生であるかどうかの素晴らしい判断材料になり、方法を誤らないための指標になります。

本日も、ドラッカー選書「イノベーションと起業家精神(上)」(ダイアモンド社)に基づき、イノベーションについて、深くドラッカーから学んでいきます。

ぜひ、一緒にイノベーションと起業家精神を磨いていきます。

自動車産業の「第二の波」

そして再び、1960年代から80年代にかけて、世界の自動車市場の構造が大きく変化し、第一次世界大戦後の40年間というものは、世界の自動車市場は国別に分かれ、それぞれの国のメーカーが、自国市場をほぼ独占していたのです。(国内市場中心の時代)

イタリアの道路や駐車場ではフィアットが大勢を占め、若干のアルファロメオとランチアが見られ、同様に、フランスで見られたのはルノー、プジョー、シトロエン、ドイツではメルセデス、オペル、ドイツ・フォード、アメリカではGM、フォード、クライスラーだったのです。

ところが1960年頃、自動車産業がグローバル産業になり始め、ここでも、各メーカーの対応はまちまちで、それまでほとんど輸出をせず、国内市場に専念していた日本のメーカーが輸出に取り組み、1960年代末に一度失敗したが、体制を立て直し、戦略を練り直したのです。

アメリカ車並みのスタイル、内装、性能でありながら、小型、低燃費、高品質のものを生産し、優れたアフターサービスを行ない、彼らは1979年の石油ショックという2度目の機会をとらえ、大きな成功を収めたのです。

フォードは、「ヨーロッパ戦略」によってグローバル化し、10年後の1970年代の半ばには、ヨーロッパ市場で1位の座を奪うまでになりました。

フィアットもまた、単なるイタリア企業からヨーロッパ企業へと脱皮し、イタリア市場第一位の座を確保しつつ、ほかのあらゆるヨーロッパ諸国で2位の座を狙ったのです。

GMは当初、あくまでもアメリカ企業としてとどまり、アメリカ市場で50%のシェアを占め、アメリカとカナダの自動車産業の総利益の70%を確保しようと して成功し、10年後の1970年代の半ばには、海外戦略を変更し、ヨーロッパでフォードやフィアットに挑むことを決意し、そこでも成功し、さらにその 10年後の1983年から84年にかけて、ついに真のグローバル企業となることを決定し、 何社かの日本車メーカー、初めに比較的小さな2社(スズキ、いすゞ)、そしてついにはトヨタと提携したのです。

ドイツのメルセデスも世界戦略を変え、高級車、タクシー、バスに特化しつつも、やはりグローバル企業となる事を決意し、これらの戦略は、いずれもかなりの成功を収めたのです。

これらのうち、いずれが、最も成功したかを判定することは難しいのですが、困難な選択を行なうことを拒否し、或いは何かが起こっていることを認めることさ え拒否した幾つかのメーカーは、高い代償を払わされ、生き残れたのは、単に政府が倒産を許さなかったからだったのです。

その最も顕著な例がクライスラーで、クライスラーの人たちも、何が起こっているかを知っていて、自動車産業の人たちはみな知っていたのですが、クライス ラーは、戦略を立てる代わりに一時しのぎの対策に走り、「アメリカ」戦略と取ることによって、世界最大の市場たるアメリカ市場に全資源を投入することも出 来たのです。

あるいは、ヨーロッパの自動車メーカーと提携し、欧米という2つの大市場において、3位の座を確立することも出来たのです。

当時はメルセデスが、クライスラーとの提携に関心を持っていたのですが、クライスラーは関心を示さなかっただけでなく、代わりに、その資源を小刻みに浪費 していき、多国籍軍(グローバル企業)に見せかけるために、業績の悪いヨーロッパの企業を買収し、その結果、何も得ることなく失敗し、アメリカ市場で機会 をつかむうえで必要な資金まで失ったのです。

1979年の石油ショックとともに審判の日がやってきたとき、クライスラーはヨーロッパ市場に何も持たず、アメリカでもほとんど何も持たない状態で、周知のように、クライスラーを助けたのは、アメリカ政府だったのです。

かってイギリス最大の自動車メーカーであり、ヨーロッパ大陸の覇権を争ったことさえあるブリテイッシュ・レイランドにも、同じようなことが起こり、フランスの大手メーカー、プジョーにも起こったのです。

両社はともに、意思決定が必要であるという事実を受け入れることを拒否し、その結果、急速に市場を失い、利益を失い、今日では、クライスラーはフィアット の傘下に、ブリテイッシュ・レイランドは倒産し、市場から消え去り、傘下の多くのブランドのうち、Jaguar、Daimler、Lanchester、 Rover、Land Roverはタタ・モーターズが買収し、MG、Austin、Morris、Wolseley、Vanden Plas(北米市場以外)は南京汽車が買収し、MINI(Mini)、Riley、TriumphはBMWが買収し、プジョーは限界的な企業になっている のです。

「ニッチ市場での成功」

しかし、ここで最も重要かつ興味があるのは、これらの企業よりはるかに小さな企業の例であり、当時は、大手も中小もすべて、変化に対応しない自動車メーカーは斜陽の運命にあったのです。

ボルボ、BMW、ポルシェという3つの小さな企業が、この自動車市場の変化をイノベーションの機会として捉えたのです。

世界の自動車市場が急激に変化しつつあった1960年頃、これら3社は、来るべき生存競争のなかで完全に姿を消すものと見られていたのですが、3社はいずれも危機をしのぎ、今日では、自ら創造したニッチ市場においてトップの座を占めているのです。

これが可能だったのは、自らの事業そのものを大きく変えたイノベーションのお蔭だったのです。

1965年当時、ボルボは赤字すれすれの小企業であり、危機的な状況のもとで、かなりの赤字を出していたので、そこで、ボルボは再生をはかり、「センスの ある車」、安くはないが高くもなく、流行を追わない代わりに、しっかりした作りの車として、世界中とくにアメリカで攻撃的なマーケテイングを行なったので す。

自らの成功を車によって誇示する必要はないが、その判断力についての評判は気にするという人たち、とくに自由業の人たちの車としてマーケテイングしたのです。

同じく1960年代には、ボルボと同じように弱体の自動車メーカーだったBMWが、イタリアやフランスで成功したのです。

仕事でかなりの成功を収めているものの、まだ若いと思われたい「これからの人たち」、違いが分かると思われるためには、喜んで金を払う人たち、金持ちではあるが、自由人だと思われたい人達のための車として、マーケテイングしたのです。

キャデラックやメルセデスが、元首や社長のための車だったのに対し、BMWは、タフガイのための「究極のマシーン」とされたのです。

その最後が、(フォルクス・ワーゲンに毛の生えたような)ポルシェで、ポルシェは、自動車を単なる輸送手段ではなく、心躍るものとする人たちのための、唯一の車、唯一の「スポーツカー」のメーカーとして位置付けたのです。

しかし、これら3社のようなイノベーションを行なわず、自らの新しい位置付けを世に示すことが出来ず、旧態依然たるままだった中小の自動車メーカーはすべて、市場構造の変化の犠牲となったのです。

イギリスのMGは、30年前には最高の「スポーツカー」として、今日のポルシェと同じ地位にあったのですが、今では消え去ったと同然なのです。

40年前、シトロエンは技術のしっかりした頑丈な作りで、中流階級からの信頼の厚い車であり、ボルボが今日奪い取った市場こそ、シトロエンの市場だったのですが、シトロエンは、自らの事業について、分析しなかっただけでなく、イノベーションも行なわなかったのです。

その結果、戦略もなければ、売るべき車もない状況に追い込まれ、プジョーの傘下になったのです。

自動車産業の歴史を振り返ると、われわれのビジネスの先を行き、先生のような立場にあることがよく分かります。

先ず、第一の波でそれぞれの使命を明確にし、第二の波で自国内に閉じこもることを諦め、リスクを取って、グローバル化を図り、チャレンジをした会社だけが生き残ることを許されているのです。

もう一度、世界の自動車生産台数のランキングを見ると、以上の歴史からは、想像できないようなことが、実際には起きているのです。

世界上位10社中、日本の会社が4社も入っていて、私が30年前に韓国に行き始めた頃には、ブリキ細工のような自動車と思っていた、現代自動車が5位に入っているのです。

1位(1)トヨタ 998万台 (2%)
2位(3)VW 973万台 (5%)
3位(2)GM 971万台 (4%)
4位(4)日産・ルノー 826万台 (2%)
5位(5)ヒュンダイ 756万台 (6%)
6位(6)フォード 633万台 (12%)
7位(-)FCA 435万台 (3%)
8位(7)ホンダ 428万台 (12%)
9位(8)PSA 282万台 (▲5%)
10位(9)スズキ 269万台 (2%)

上記のランキングを見ると、成功するビジネスは、リスクを取り、果敢にチャレンジする企業しか、生き残れないことがよく分かるのです。

そして、私が自動車会社の中で注目しているのは、VWとBMWで、危機を何度も乗り越え、強い個性を貫き、マネッジメントにおいても、非常にしたたかなのです。

VWは、トヨタと世界一を争うほど、大規模になっているのに、強烈な個性を放ち続けていて、傘下にベントレー、アウデイ、ポルシェ等、有力なブランドを持ち、マネッジメント・レベルでも突出しているのです。

BMWも、ホンダのようにオートバイも持っているのですが、オートバイは、大型だけで、特徴のあるメカニズムで根強いファンを世界中に持っており、自動車のジャンルでも、量産よりも強い個性で勝負しているのです。

日本のメーカーの中でも、最近は、強い個性で勝負しているのが、スバルであり、次にマツダで、弱小メーカーではあるのですが、存在感は徐々に大きくなってきているのです。

これからの時代は、規模の大小よりも、圧倒的な存在感、したたかなマネッジメントが大切な時代になっていくものと思います。

画像は、昨日の私の作品事例で、鯛の刺身を使い、冷たいかけうどんの上に、カット・フルーツ、グリーン・レモンで爽やかな色と味をつけて、イチゴの天ぷらとマイクロ野菜をあしらってみました。

これからの夏の暑い時期に、面白い一品です。

今日も最高のパワーで、スーパー・ポジテイブなロッキーです。

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