昨日は、昼から東京支店では私の出番で、昨日までに製麺、蕎麦つゆ、天ぷらの授業が終了した、蕎麦学校の生徒さんたちの、盛り付けのチェックを行ないました。
1人の生徒さんが韓国から来ているのを除いては、全員が国内からで、さまざまなニーズを持っての参加で、1人として同じニーズを持っている生徒さんはいなかったのです。
最初に生徒さん自身で先に盛り付けを行ない、松原先生とか、他の生徒さんたちのチェックの後、修正した盛り付けを、私が最終チェックします。
既に先生方のチェックも入っているので、私のチェック時には、数年前以前とは比較にならないくらい、きれいな盛り付けが出来ていました。
しかし、盛付の法則に照らし合わせて、少しでもおかしいと思われる部分があれば、(たいていありますが、)修正を加えていくのです。
盛り付けには、使用している食器の色、形状、食材の選定、カット方法、並べ方、全体の色バランス、配置のレイアウト等々、センスが問われるのです。
当社の麺學校では、盛付のきれいさにこんなに力を入れるようになったのが、4~5年前からで、それまでは美味しさには力を入れていましたが、きれいさには、こんなに力を入れていなかったのです。
しかし、飲食ビジネスも、サラリーマンをターゲットにする時代から、徐々に女性をターゲットにする時代になってきたことが分かり、盛付のきれいさは必須であることが分かってきたのです。
昨日は、蕎麦学校終了後、私のPCに入っている、デジタル・カメラで撮影を始めた12年前からの画像を先生たちと一緒に、チェックしていきました。
すると、ラーメン学校の原型に当たるものは、既に12年前から始めていたことが分かりました。
ラーメン学校を正式に開校したのは10年前ですが、その頃のラーメン学校と現在のラーメン学校を比較すると、比較にならない状態でした。
その頃のラーメン学校は、元の研修センターで授業を行なっていて、実技が2日間で、経営講義で1日の合計3日間でした。
スープ類は、大きなガスバーナーを9台並べて炊くので、夏場はエアコンが効かず、研修センターの窓を開けて、生徒さんたちも私も、首にタオルを巻いて、落ちる汗をタオルで拭きながらの過酷な作業でした。
現在のオール電化の環境は、まさに夢のような現実です。
5年前からの当社のラーメン学校では、全部IHで教えるので、先日訪問した千葉の生徒さんの店では、学校と同じようにガスを一切使わないで、厨房を全部電気にしたところ、1ヵ月間の電気代が6万円だけだと言っていました。
沸き上がりが早いし、厨房内がぜんぜん熱くならないので、環境も最高だとのことでした。
PCの中に入っていた古い画像の中には、ガスバーナーの穴が詰まるので、私が電動ドライバーで、ふさがった穴を開けている画像が残っていました。
そして、IHと比較すると、ガスは周辺が汚れやすく、清潔な環境が保ち難く、反対に、IHの場合は、ガスと比べると沸き上がりが早く、温度管理が楽で、デジタル・クッキングに非常に向いているのです。
昨日もPCに残っている古いラーメン学校の画像をずっと見ていて、このような長年の実績を積んでいるので、現在のラーメン学校があることがよく分かりました。
当社の麺學校も一朝一夕には出来ておらず、長い年月の改善、改良の積み重ねの上に出来上がっていたのです。
過去の画像を振り返ってみると、過去の頑張っていた状態がまぶたに蘇ってきました。
このような過去の遺産を積み重ねた結果の現在であり、現在も未来に向けての遺産を作り続けていて、現在、頑張り続けていることが、未来の遺産になっているのです。
また、5年後に現在の画像を振り返って、5年前には、こんなにレベルの低いことをやっていたのだと、感心するようになっていなければいけないのです。
次には、8年後に振り返り、3年前には、こんなことをやっていたのだと、言える位にならないといけないのは、時代は早い速度で移動しているためなのです。
われわれの日々は、まさにチャレンジの日々であるのです。
ソウルでのパワー・アップ・イベントが、いよいよ来週からスタートで、4月21日(火)~22日(水)で、私もセミナーに参加します。
https://www.yamatomfg.com/company/dream-studio/dream-studio-seoul/
私のセミナーは、以下の2つで、今年になってから訪問した、ロンドン、香港、台中、LAの最新店舗のご紹介を致しますので、既存店の方がたにとっても、今から開業する方がたにとっても、世界の最新外食情報を知るチャンスです。
1.「コンセプトの重要性、コンセプトがビジネスの成功を左右する」
2.利益倍増計画~多店舗展開へのステップアップ~
本日も、ドラッカー選書「イノベーションと起業家精神(下)」(ダイアモンド社)に基づき、イノベーションについて、深くドラッカーから学んでいきます。
ぜひ、一緒にイノベーションと起業家精神を磨いていきます。
◆若手との会合
第3に、起業家的な企業では、トップ・マネジメントの人間が、開発研究、エンジニアリング、製造、マーケテイング、会計などの若い人たちと会っていて、会 合では、トップ側が「今日はこちらから話をする会ではない。話を聞きたい。みなさんの考え、とくにこの会社のどこにチャンスがおり、どこに問題があるかを 聞きたい。新事業、新製品、新市場についての考えを聞きたい」、さらには「わが社や、わが社の方針について、あるいは業界や技術や市場におけるわが社の地 位について、何でも聞いてほしい」と言うのです。
この種の会合は、頻繁に開く必要はないのは、トップの人間にとって、時間の負担が大きいためであり、若い人たち25人から30人と、午後や夜の時間を過ごすのは、トップの人間1人につき、年に2、3回でよいのです。
この種の会合は、下から上へのコミュニケーションのための優れた機会であり、若い人たち、とくに専門職の人たちが、狭い専門分野から離れて企業全体を見る絶好の機会であるので、必ずもたなければならないのです。
そのうえ、若い人たちはトップ・マネジメントが何に関心をもち、それがなぜであるかが理解できるようになり、トップの側も、若い人たちの価値観、ビジョ ン、関心を理解できるようになり、そして何よりも、企業全体に起業家的なものの見方を浸透させるうえで大きな効果があるのです。
ただしこの種の会合で行われる提案については、1つだけルール化しておくべきことがあり、それは、製品や工程、市場やサービスについて何か新しいこと、新しい仕事の仕方を提案する者には、提案の具体化についても責任をもたせるようにすることであるのです。
提案者は、しかるべき期日までに、会合を主宰したトップの人間と会合の参加者全員に対し、提案の具体化について報告し、さらには、その提案を実施するなら ば、何が起こるか、逆に、提案が意味をもつためには何をしなければならないか、顧客や市場について、何を前提としているのか、どれだけの資金や人材が必要 か、どれだけの時間が必要か、いかなる成果を期待できるかを明らかにしなければならないのです。
この種の会合から、起業家的な考えが数多く生まれ、しかしここでも、それらの成果でさえ、会合から得られる最も重要なことではなく、それは、組織全体に、 起業家的なものの見方、イノベーションに対する受容性、さらには新しいものに対する貪欲さが浸透することだというのです。
以前は、当社でも部門ごとで、社員全員とこのような会合を何ヶ月に一回、開催していて、親睦が図れていたのですが、最近は開催が出来ていないので、近々にまた、新しい形で再開します。
以前に途中で止まってしまったのも、上記のような、このような会合の持つ意味を十分に理解していなかったためなので、意味を知ることは重要なのです。
4イノベーションの評価
人は期待にそって行動し、企業自らが自らの起業家的な成果を評価して、はじめて起業家的な行動がもたらされるので、既存企業が起業家的であるためには、自らの業績評価のなかに、イノベーションの成果についての評価を組み込まなければならないのです。
ところが通常、自らの業績の評価にあたって、イノベーションの成果を含めている企業は驚くほど少ないのですが、イノベーションの成果測定、あるいは少なくともその評価を、企業自らの業績評価に組み込むことは、とくに難しいことではないのです。
「注目する数字は、改善される」と、以前から言われている通り、評価をしていない数字は注目しないので、改善されないのです。
従って、評価をすることは、たいへん大きな意味があり、評価をすることにより、成果が上がるのは、よく分かります。
◆個々のプロジェクトの評価
第1に、1つ1つのプロジェクトについて、成果を期待にフィードバックする必要があり、これによって、企業は自らの計画能力と実行能力の質と信頼性を知ることができるのです。
開発部門の経営管理者ならば、プロジェクトに着手するときに、「いかなる成果を期待すべきか。いつまでに期待すべきか。いつ進捗状況を評価すべきか」を考え、必ず成果と期待を照らし合わせているのです。
そのようにしてはじめ、「自分は楽観的すぎないか、あるいは悲観的すぎないか」、さらには「成果を性急に求めすぎないか、あまりに待ちすぎないか」「成果 のインパクトを過大評価していないか、過小評価していないか」を知ることができる。その結果、自分たちが得意とすることや苦手とすることを知るとともに、 それらの傾向を是正することができるようになるのです。
このようなフィードバックは、開発研究だけでなく、イノベーションにかかわるあらゆる活動において行わなければならない、その理由の1つは、自分たちが得 意とすることを知っておくためであり、なぜかはわからないが、人間というものは、うまく行えることはいくらでもうまく行えるからであるのです。
もう1つの理由は、よろしくない傾向を知っておくためであり、たとえばそれは、イノベーションに必要な時間を過小評価してしまうという傾向であり、逆に過 大評価してしまうという傾向であったり、あるいは、必要な開発研究の規模を過大評価しながら、その成果を製品やプロセスに結びつけるうえで必要とされる資 源を過小評価してしまうという傾向であるのです。
あるいはまた、よく見られることとして、まさに新しい事業が軌道に乗ろうとしているときに、マーケティングや販売促進の手を抜き、それまでの努力を無にしてしまうという傾向であるのです。
ある世界的な大銀行の一つは、自らの成功の要因として、韓国などの新市場への進出、あるいは機械リースやクレジットカードなど新しい事業への進出につい て、つねに成果を期待にフィードバックさせてきたことをあげていて、この銀行は、そのようにすることによって、その後の新しい事業について、「何を期待で きるか、いかに早く成果を期待できるか、いつ、どれだけの人材と資金を動員すべきか」を正しく把握することができるようになったというのです。
このようなフィードバックのシステムは、イノベーションだけでなく、警備プログラムや給与体系、その他あらゆる種類の試みについて行う必要があり、もちろ ん成果の期待へのフィードバックは、「問題が生じ、再検討が必要になることを示す最初の兆候は何か、問題が起こりそうであっても、実際にはうまくいくこと を示す兆候は何か」、さらには「予想していたよりも時間がかかることを示す兆候は何か」を知るためにも必要であるのです。
上記のように、イノベーションに取り掛かる前に、どこまでの成果を期待するのか、いつまでに終えるようにするのかの、規模と時期を明確にしておき、実際の 状態がそれとどれだけ違いが出て来ているのかを比較測定しながら、さまざまな要素をチェックしていくことがよく分かりました。
画像は、昨日の蕎麦学校の盛り付けのチェックの場面です。
9人の生徒さんの作品を1点づつ、問題点を指摘しているところです。
この後、生徒さんに修正をして貰い、更に、それを私が修正します。
今日も最高のパワーで、スーパー・ポジテイブなロッキーです。