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うどん学校・ラーメン学校・そば学校・パスタ学校で開業&成果アップ|「イノベーションと起業家精神」「起業家の特性、変化を利用するもの、創造的破壊、変化を当然とする、起業家のリスクは低い、最もリスクが小さな道」

カフェ併設の店舗での野菜天ぷらの蕎麦

明日7月12日(日)から7月14日(火)までの3日間、ドリーム・スタジオ東京にて、「麺専門店繁盛支援イベント」を開催し、さまざまなセミナーがあり、13日は、私も参加します。
https://www.yamatomfg.com/company/dream-studio/dream-studio-tokyo/)

7月20日(月)、21日(火)の2日間、シンガポールで「1day ramen school」と「1day udon school」を開催し、2日間とも、私も参加します。
https://www.yamatomfg.com/company/dream-studio/dream-studio-singapore)

本日のテーマは「店舗規模と手打ち、機械打ち」です。

昨日は、福井県のユーザーさまである宗近製麺の宗近専務の案内で、業態の大きく異なる、福井県の越前そば店を合計7店見て回り、越前そばに関してのさまざまな情報を1日で得ることが出来ました。

以前から、招待されていて、面白い店があるので案内したいと言われていて、ぜひ、行きたいと思っていたのが、名古屋のイベントがあったので、ついでに訪問することが出来たのです。

最初にお伺いしたのは、もともとは製麺業で、大型バスの入るドライブイン形式で規模の大きい、有名な店で、個人客よりも団体の観光客対象の見学工場にもなっている施設です。

このような団体客用の施設は、全国各地にありますが、以前よりは下火になっているようで、国内の団体客の観光旅行が減少しているのです。

次は、最近、繁盛して大きな店舗に建て替え、更に繁盛している有名店であったのですが、残念ながら、水曜日定休日で入ることが出来なかったのです。

3番目は、地元志向で、地元客対象の昔からあるタイプの古い、小さい店舗で、店舗前にずっと行列が出来ていて、お店の前の行列が少しでも隣の家の前に、はみ出していると、お店の人がお客さまにきつく注意をしているのを見て、並んでいたのですが、この店で食べるのは諦めて、次の店に向かいました。

4番目の店も、もともと先ほどの店と同じような地元客対象の店であったのですが、数年前に改装して、きれいな店になっていましたが、3番目の店ほど繁盛はしていなくて、蕎麦はどちらも完全手打ちで、多分、美味しさはほとんど同じであると思います。

5番目に訪問した店も住宅街にあり、大きくて、きれいな日本住宅を改装した店舗で、席数も多く、カフェを併設してあり、昼を過ぎてもたいへん繁盛していました。

カフェと麺ビジネスの融合の素晴らしいモデルであり、蕎麦料理の出来栄えも素晴らしく、女性客が多く、各個室からきれいな庭を見ながら食事を楽しむことが出来る、今後のたいへん参考になる店舗でした。

オーナーともお話をしましたが、オーナーはもともと建築が専門で、部屋の作りも素晴らしい出来栄えで、全国展開が可能なレベルの店でした。

6番目に訪問したのは、福井県内で大型店舗をチェーン展開している店で、100席は十分ある大きい店舗で、店舗の周りには堀を巡らしている立派な店舗でしたが、最近は展開が止まっている様です。

最後に訪問したのも大型店で、たいへん繁盛している単独店ですが、最初は市内にあって繁盛していたので、郊外に店を大きくして移転して、今もずっと繁盛しているようでした。

今回、越前そば店のさまざまな業態を一度に見て回り、ビジネスとして成功するのは、規模が大切であることを改めて感じることが出来、20席、30席の店であれば、家業として、家族労働を犠牲にしては成立するが、永く繁盛するためには、規模の上からも危ういことがよく分かりました。

最近は、食べログが発達し、以前は余り見向きもされなかった規模の小さい、家業の手打ちの店に多くのお客様が押し寄せるようになり、急にお客さまが増えたので、席数も足りなければ、駐車場も足りない状態で、近所にも迷惑をかけるようなことが起きている様です。

食べログの影響は思ったよりも大きく、越前そばのような地方の麺類にも大きな変化をもたらせているのです。

今回もさまざまな店を訪問し、7軒訪問したうち、もっとも時間外まで多くのお客さまを集めていたのは、立派な住宅を活用したカフェ併設の蕎麦店で、時代の大きな変化を感じることが出来たのでした。

訪問した7軒のうち、手打ちと機械打ちは半々くらいでしたが、手打ちだから繁盛していて、機械打ちだから繁盛していないということはまったくなかったのです。

一昨日訪問したそば店も、古い立派な民家を活用した店舗であり、このような趣のある、古い遊休資産の活用は、これからの飲食ビジネスの大きなテーマであることを改めて感じた次第です。

そして、改めてカフェの要素の大切さも感じ、時代の変化、お客さまのライフスタイルの変化を感じ取ることが出来ました。

企業のトップとして、このように各地で起きている変化の息吹に触れ、出来るだけ多くのモノを見て、出来るだけ多くの人に会い、多くの生々しい情報を仕入れることは必須であることを改めて感じたのです。

本年2月21日から始まった、91日間に及ぶ、「イノベーションと起業家精神」の学びを終え、さらに学びを深めるために、5月26日より7月5日まで41日間の復習を進めてきましたが、さらに理解度を増すため、再再度、チャレンジし、自分自身を大きく変えるのに役立てていきます。

「起業家の特性」

社会的機関も、すべてが起業家的だというわけではなく、そうでないものの方が圧倒的に多く、数少ない起業家的社会的機関も、そうでない社会的機関と同じような性格を持ち、同じ問題を抱えていますが、「起業家的な社会的機関を、そうでない機関と分けるものは何か?」を考察してみると、起業家精神という言葉は、英語圏では新しい小さい企業を連想させ、ドイツ語圏では、誤解を招きやすい権力と財産を連想させ、起業家(アントレプレナーentrepreneur)のドイツ語訳(ウンターネーマーunternehmer)は、企業を所有し経営するオーナー経営者を意味し、今日でもそれは、専門経営者や雇われ経営者と区別するために使われているのです。

体系的な起業家精神の発展を目的とした資金調達の最初の試みは、1852年のペレール兄弟によるクレデイ・モビリエの創設に始まり、ライン川を越えたドイツのゲオルク・ジーメンスによるドイツ銀行創設において本格化し、さらには、大西洋を渡ってNYにもたらされた若き日のJ・P・モーガンによる起業家精神のための起業家的な銀行の創設は、企業の所有を目的としたものではなく、初期の銀行家であるロスチャイルド家は、自ら事業の所有者となり、鉄道への融資も自己資金で行なったのですが、これに対し、起業家的な銀行は、自らは事業の所有者にならず、彼らは、設立時に出資した事業の株式を売って利益を得、しかも出資に必要な資金は市場から調達し、起業家は、他のあらゆる経済活動(そしてほとんどが非経済活動)と同じように、資金を必要としますが、企業家は資本家であるとは限らないし、投資家であるとも限らないのです。

勿論、起業家はリスクを冒しますが、経済活動に携わる者は、誰でもリスクを冒すのは、経済活動の本質は、現在の資源を将来の期待のために使うこと、すなわち、不確実性とリスクにあり、起業家は雇用者であるとは限らないし、むしろ被雇用者であることの方が多いし、勿論、独立した個人でもあり得て、起業家精神とは、個人であれ組織であれ、独特の特性を持つ何かであるのですが、それは気質ではなく、実際のところ、過去30年間、いろいろな気質の人たちが、起業家的な挑戦を見事にやり遂げていて、確実性を必要とする人は、起業家には向かないのですが、そのような人は、政治家、軍の将校、外国航路の船長など、いろいろなものに向かず、これらのものすべてに意思決定が必要であり、「意思決定の本質は不確実性にある」のです。

意思決定を行なうことのできる人ならば、学ぶことによって、起業家として、起業家的に行動することが出来、社内のスタッフに起業家精神を持たせ、社内をイノベーション体質に変えようと思えば、意思決定の権限を持たせなければならず、責任から逃れようとするスタッフは、意思決定の権限を持ちたがらず、スタッフを幹部に登用する場合は、意思決定の責任を持とうとする人以外は、幹部に登用することが出来ないし、絶対に登用してはいけないし、起業家精神とは、気質ではなく、行動であり、しかもその基礎となるのは、直観ではなく、原理であり、方法であるのです。

「変化を利用するもの」

本人が自覚しているか否かに関わらず、あらゆる仕事は原理に基づいていて、起業家精神もまた、原理に基づき、起業家精神の原理とは、変化を当然のこと、さらに言えば健全なこととすることであり、常に世の中は変化していて、世の中の変化を良しとして、その変化を活用することが出来るのが起業家なので、世の中は常に変化しているので、その変化を捕え、自ら変化する、すなわち、安心領域にはとどまらないことが欠かせず、ある程度のポジションを獲得して安心したり、安住の地を求めることは、あり得ないのです。

「創造的破壊」

起業家精神とは、すでに行っていることをより上手に行なうことよりも、まったく新しいことに価値、特に経済的な価値を見出すことであり、これこそまさに、およそ200年前、J・B・セイが「起業家」なる言葉を作ったことの本質で、これは、権威に対する否定の宣言であり、起業家とは、秩序を破壊し解体する者であり、シュンペーターが明らかにしたように、起業家の責務は「創造的破壊」であり、古典派経済学は、すでに存在するものの最適化をはかり、ケインズ学派、フリードマン学派、サプライサイダーなど、今日の経済学の主流も最適化を目指し、それらはすべて、既存の資源から最大のものを得て、それらを均衡させ、セイを最初に再発見した経済学者がジョゼフ・シュンペーターであり、シュンペーターはその古典的名著「経済発展の理論」(1912年)において、20年後のジョン・メイナード・ケインズよりも徹底して、それまでの伝統的な経済学とたもとを分かち、シュンペーターは、最適配分や均衡よりも、起業家によるイノベーションがもたらす動的な不均衡こそ経済の正常な姿であり、経済理論と経済活動の中心に位置づけるべき現実であるとしたのです。

「変化を当然とする」

セイの関心は経済の領域にあり、彼は資源について論じ、資源の用途は、伝統的な意味の経済活動とは限らず、教育は経済活動ではなく、教育の成果は、いかなる基準が妥当であるかは別として、少なくとも経済的な基準で評価することは出来ないのですが、教育の資源は経済的な資源であり、それは、例えば石鹸を製造するというような明らかな経済活動に使う資源と同じであり、つまるところ、社会的な活動に使う資源は、すべて経済的な資源であり、現在の消費を控え、将来の期待のために配分する資金にせよ、土地、とうもろこしの種、銅、教室、病院のベッドなどの物的資源にせよ、労働力やマネッジメントや時間にせよ、すべて経済資源であり、起業家精神という言葉は、経済の世界で生まれはしたものの、経済の領域に限定されるものではなく、人間の実存に関わる活動を除く、あらゆる人間活動に適用され、しかも、われわれは、その領域が何であろうとも、起業家精神そのものには、ほとんど違いがなく、教育界、医療界における起業家も、経済界や労働界における起業家とほとんど同じ資源を使い、ほとんど同じことを行ない、ほとんど同じ問題に直面し、同じように成果をあげ、起業家は変化を当然かつ健全なものとするので、「彼ら自身は、それらの変化を引き起こさないかもしれないが、変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する。」のが、企業家および起業家精神の定義であるのです。

私も自分の人生を思い返せば、川崎重工の造船事業部で勤務中に、上司から次々と新しい仕事を与えられましたが、その頃の造船事業部ではESSOを始め、多くの船主から、同じような船型のタンカーの受注を受けていたので、多くの先輩は、同じような船型の場合、以前書いた図面を流用し、必要な部分だけを修正して提出すれば、その方が、はるかに手間が要らず、早く図面を提出することが出来るのですが、私は新しい仕事を与えられるたびに、その仕事の本質、即ち、その設計しなければいけない部分の本質を理解し、その本質を全うできるような図面を新たに起こしていたので、赴任した初期の頃は、1枚の図面にも相当時間がかかりましたが、慣れるに従い、時間は短くなり、最適な図面を書け、私は過去からずっと行われたいたことに常に疑問意識を持って取り組んでいたので、自分自身の過去を振り返ってみると、既にサラリーマン時代に起業家精神を持っていたのだと分かりました。

「起業家のリスクは低い」

一般には、起業家には大きなリスクが伴うと信じられていて、マイクロ・コンピュータや遺伝子工学など目立ち易いハイテクのイノベーションは、失敗の確率が高く、成功の確率どころか、生き残りの確率さえかなり小さいのですが、しかし、なぜ、起業家精神には、大きなリスクが伴わなければいけないなどと言えるのでしょうか。

「最もリスクが小さな道」

起業家はその本質してから、生産性が低く成果の乏しい分野から、生産性が高く成果の大きな分野に資源を動かすので、そこには成功しないかもしれないというリスクはありますが、しかし、多少なりとも成功すれば、その成功はいかなるリスクを相殺しても余りあるほど大きく、従って起業家精神は、単なる最適化よりも、はるかにリスクが小さいというべきであり、イノベーションが必然であって、大きな利益が必然である分野、すなわちイノベーションの機会がすでに存在する分野において、単なる資源の最適化にとどまるほど、リスクの大きなことはないのです。

したがって、論理的にいって、起業家精神こそ、もっともリスクが小さな道であり、起業家精神のリスクについての通念が間違いであることを教えてくれる起業家的な組織は、われわれの身近にいくらでもあり、たとえば、AT&Tのイノベーションの担い手たるベル研究所があり、この研究所は、1911年頃の自動交換機から1980年の光ファイバーの開発に至るまで70年以上にわたって、トランジスタや半導体、コンピュータに関わる理論やエンジニアリングなど、次つぎにイノベーションに成功し、ベル研究所の過去の記録は、ハイテク分野でさえイノベーションと起業家精神のリスクを小さくすることが出来ることを示していて、IBMもまた、コンピュータという進歩の早いハイテク分野において、しかも電気や電子の専門企業と競争しながら、今日のところ、大きな失敗を犯していないのです。

同様に、最も平凡な在来型企業である小売業において、世界で最も起業家的なイギリスのマークス・アンド・スペンサーも、大きな失敗をしておらず、消費財最大手メーカーであるプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)も、同じように完璧に近い、イノベーションの成功の歴史を誇っていて、ミネソタ州セントポールのミドルテク企業であるスリーエム(3M)も、過去60年間にわたって100種類以上にのぼる新事業や新製品を手がけ、その8割を成功させ、これらは、低いリスクのもとにイノベーションを成功させてきた起業家的な企業のごく一部に過ぎず、神の助け、まぐれ当たり、偶然とするには、あまりに多くの企業がイノベーションを成功させていて、起業家精神のリスクについての通念の間違いを教えてくれる個人起業家も大勢いるのです。

画像は、昨日訪問したカフェ併設の店舗での季節の野菜天ぷらの蕎麦です。

天ぷらの組合せもきれいで、天ぷらもきれいに揚がっていますが、調理を担当しているのは職人ではなく、家庭の主婦でした。

今日も最高のパワーで、スーパー・ポジテイブなロッキーです。

Picture of 藤井 薫(ロッキー藤井)

藤井 薫(ロッキー藤井)

株式会社大和製作所、株式会社讃匠 代表取締役。
令和5年 秋の叙勲にて「旭日単光章」受章。

1948年5月、香川県坂出市生まれ。国立高松工業高等専門学校機械工学科卒業。川崎重工株式会社に入社し、航空機事業部機体設計課に配属。その後、独立し、1975年に大和製作所を創業。

過去48年以上にわたり、麺ビジネスを一筋に研究し麺ビジネスの最前線で繁盛店を指導。麺専門店の繁盛法則について全国各地で公演を行う。小型製麺機はベストセラーとなり、業界トップシェアを誇る。
「麺店の影の指南役」「行列の仕掛け人」として「カンブリア宮殿」「ありえへん∞世界」「スーパーJチャンネル」等、人気TV番組に出演するほか、メディアにも多数取り上げられる。
また、2000年4月にうどん学校、2004年1月にラーメン学校とそば学校を開校し、校長に就任。

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