うどん学校・ラーメン学校・そば学校・パスタ学校で開業&成果アップ|「イノベーションと起業家精神(最終)」「需要側か供給側か、イノベーションの体系、変化が機会、イノベーションのための7つの機会(チャンス)」

今回泊まった帯広の北海道ホテルで、歴史の長い由緒あるホテルで、館内には、明治以前の古地図、馬車、庭ではリスが遊んでいる様子が見える、素晴らしいホテルでした。

本日のテーマは「楽でない道、難しい道を敢えて選ぶ」です。

今回は帯広で一泊し、帯広の人たちとも人脈が広がり、帯広の素晴らしさを体験し、たびたび、帯広を訪ねたい気持ちになったのです。

昨日は昼の便で十勝・帯広空港を発ち、羽田へ向かいましたが、昨日はANAのシステム障害も解決し、順調なフライトでした。

羽田空港で、1ヶ月ぶりのQBカットの後、迎えのスタッフたちと一緒に東京支店に向かうとイベントの最中で、6時から始まる私のセミナーまでのわずかな時間で、スタッフの手作りのカレーの夕食を戴きましたが、夕食を6時より前に取ることが出来た早い夕食の日は、睡眠の深さが通常と異なり、深い眠りの時間が長いのです。

夕食後、直ぐに、私のセミナーは始まりましたが、いつもの熱心な参加者の方がたが、前列に座り、たくさんの質問をして戴き、そのような熱心な方がたが、参加していると、普段にも増して、私のモチベーションは高まるのです。

昨日のセミナーでは、ラーメン学校卒業生でボストン在住のケビン・広本さんもいて、広本さんも熱心に聴講していたのです。

ケビン・広本さんは、ラーメン学校参加以来、北米でのOne day Ramen schoolを初め、さまざまな当社のイベントと私のセミナーに参加してくれているのですが、昨日、広本さんがボストンで、スーパーの経営と併せて、毎週土曜日に地元の高校の社会科の先生をしていて、社会科の授業の中で教えている経済とか経営の授業に、私の経営講義の内容が役立っているとのことを聞き、驚くとともに、感心してしまったのです。

私の経営講義に参加される生徒さんは多いのですが、実戦で役立てている生徒さんがいたことに感心したのと、役に立っていることを聞き、とても嬉しいのです。

今までも、経営講義に参加する一部の生徒さんたちには理解され、役立っているのですが、大半の生徒さんたちにとっては難易度が高く、理解度が低いのが問題で、ほとんどの生徒さんは理解した気になっているだけで、本当に理解して卒業している生徒さんは多くないのです。

或いは、理解していないのに、分かっていると言って卒業し、分かっていないので、開業しても上手くいかない生徒さんが跡を絶たないのが悩みです。

経営講義を通じて、理解が少しでも出来ない部分があれば、即、質問をして、聞くように話しているのですが、分かっていない生徒さんほど、質問をせず、積極的に授業に参加しないのです。

このような姿勢を少しでも改めて貰おうとして、さまざまな話をしますが、なかなか理解して貰えず、最近の事例では、すでにラーメン業界で非常に成功している生徒さんが、そのような他の生徒さんの姿勢に対して、きつく注意した結果、2日目から他の生徒さんの姿勢が大きく変わったのです。

経営講義に参加した生徒さんの一部の非常に負けん気の強い生徒さんだけが、最初は分からなくても、分かるようになるまで参加(通常は3回くらい)して、内容をマスターしているのが印象的で、このような生徒さんは、新規に開業してもすぐに成功を遂げているのです。

難解な経営講義の内容も分からないままにせず、分かるまで、理解が出来るまで格闘し、理解してから次へ進むことが大切で、ビジネスにおいて、多くの人たちが陥る大きな問題が妥協であり、一貫性の無さであるのです。

最近のビジネスにおける私の失敗を振り返ってみても、失敗していることのほとんどは、「これにはこのような理由があるから、この様にやらざるを得ない」との理由を付けて、妥協をしていたことでした。

その時点では、そのような妥協をしていると、波風が立たずに一見、上手くいっているように見えるのですが、後になって必ず、悪い大きな影響を出してしまい、後の修復のコストが大きくなってしまうのです。

場合によっては、取り返しのつかないような大きなつけが、回って来てしまうことがあるのです。

目先の波風を立てずに上手くいくかどうかを気にせずに、波風を立ててでも、その時点、時点でやるべきこと、やらなければいけないことを実行することであり、その大切さを反省しているところです。

場合によっては、社内のスタッフたちのほとんどを敵に回すようなことになっても、正しいことを正しく発言し、行動できることが大切で、トップであることは孤独であることと、同意語なのです。

私は自分でビジネスを始めて40年で、私と同い年の同級生たちのほとんどは、悠々自適ののんびりした生活を送ることが出来ているのですが、私はいまだにこうして全国を飛び回り、休む暇はぜんぜんないのです。

新しいことを学び続け、失敗の体験をさらに積み重ね、いつ終わるか分からない、人生の旅路を歩き続けている旅人なのです。

この世を離れるまで、恐らくこのような生活を続けることだと思います。

丁度1年前の昨年2月21日から始まった、半年間以上に及ぶ、「イノベーションと起業家精神」の学びの最終のまとめに取り組んでいきます。

「需要側か供給側か」

イノベーションを需要と供給のどちら側の概念と捉えるかは、具体的なケースによって異なり、鉄鉱石を原料とする高炉から鉄屑を原料とする電炉への移行は、供給サイドのイノベーションであり、これに対し、テープ・レコーダーやビデオの発明は、同じように技術的イノベーションではあっても、消費者の価値や満足という需要サイドのイノベーションであり、1920年代にヘンリー・ルースが創刊した「タイム」「ライフ」「フォーチューン」などのニュース雑誌や、1970年代後半から80年代前半にかけて発展したマネー・マーケットなどの社会的イノベーションもまた、需要サイドのイノベーションであり、最近の車のほとんどに装着しているナビゲーション・システムとか、ETCも技術的なイノベーションですが、これらも消費者の価値や満足という需要サイドのイノベーションで、これらのお蔭で、車でのドライブ、ビジネスにおいてどれだけ便利になったか分かりません。

パソコンとか携帯電話も需要サイドのイノベーションで、われわれの生活をどれほど変えたか分からず、少し考えてみれば分かるのですが、われわれの周りはイノベーションに取り囲まれ、イノベーションのお蔭で、江戸時代のお殿様さえ体験出来なかった生活をわれわれは日々、楽しむことが出来ているので、同様に、われわれはお客さまに対して、イノベーションを提供し続け、価値や満足を高め続けなければ、われわれの存在価値がないことになるのです。

「イノベーションの体系」

われわれはまだ、イノベーションの理論を構築していないのですが、イノベーションの機会をいつ、どこで、いかに体系的に探すべきか、さらには、成功の確率と失敗のリスクを、いかに判断すべきかについては十分知っていて、まだ輪郭だけですが、イノベーションの方法を発展させる上で必要な知識も、十分に得ていて、19世紀における技術史上の最大の偉業は、「発明の発明」であるとされていて、1880年以前には、発明は神秘的なものであり、19世紀の文献は「天才のひらめき」という言葉を繰り返していて、発明家なる者は、屋根裏で何かいじっている夢見る変人だったのですが、第1次世界大戦が勃発した1914年頃には、すでに発明は、開発研究、すなわち目的とする成果と、実現可能な成果について計画を立てる体系的なものになっていたのです。

イノベーションについても、これと同じ発展が必要で、今や起業家は、体系的にイノベーションを行なわなければいけない時期にきていて、起業家として成功する者は、「女神の口づけ」や「アイデアのひらめき」を持っていないだけでなく、彼らは仕事をして、大穴は狙わず、産業革命をもたらし、10億ドル・ビジネスを生み出し、一夜で成金になるようなイノベーションを求めたりはせず、大金持ちになるのは間違いなしというアイデアをもとに事を起こす起業家、特に急ぎ過ぎる起業家は、必ず失敗し、今日イノベーションと称しているものの多くは、単なる科学技術上の偉業に過ぎないのですが、これに対し、マクドナルドのような、科学技術的には何ら特筆するところのないイノベーションが、高収益の大事業に発展し、企業以外の事業、すなわち社会的機関のイノベーションについても同じことが言え、起業家として成功するものは、その目的が金であれ、力であれ、或いは好奇心であれ、名声であれ、価値を創造し、社会に貢献することなのであり、その目指すものは大きく、既に存在するものの修正や改善では満足しないで、彼らは新しい価値や満足を創造し、単なる素材を資源に変えたり、或いは、新しいビジョンのもとに既存の資源を組み合わせるのです。

「変化が機会」

新しいものを生み出す機会となるものは、組織の外の変化で、イノベーションとは、全社を挙げ、意識的かつ組織的に外の世界の変化を探し出すことであり、それらの変化が提供する経済的、社会的イノベーションの機会を体系的に分析することであり、従って、マネッジメント・チームの重要な仕事のうちの1つが、外部の変化に敏感になることであり、外部の変化に敏感になるためには、自社のビジネスのキーになる項目、要するに重要なセンサーのような項目に、常に注意を払うことが大切で、私の場合は、食の世界の変化を見るために、セブン・イレブンの弁当売り場とデパ地下の惣菜売り場がたいへん参考になるのは、セブン・イレブンの弁当売り場は、食の世界の変化をタイミングよく、常に先取りし、大切にすべきは、お客さま方の反応の変化で、時代とともにお客さま方も同じではなく、刻々と変化し、麺専門店に来られるお客さまも価値観の変化、ライフ・スタイルの変化を伴ない、30年前、20年前と現在では、かなり違い、30年前、20年前は、もっと家族の単位が大きかったのですが、現在は日本全国どこでも、1人世帯が一番多く、これらの変化は一刻には現れないのですが、徐々に、確実に起き、これらの変化に対応出来るかどうかで、ビジネスの成果はまったく異なるのです。

スイーツの世界では、数十年前より、甘さは控えめになり、優しい甘さが主流で、甘さの強いお菓子は食べなくなってきていて、このような変化を早く察知し、対策をたててきたスイーツメーカーだけが、生き残り、成功し、世の中の変化に敏感であることは、ビジネスを行なう上では欠かせず、グローバル・ビジネスを展開するようになれば、国内だけではなく、関係各国の為替レート、景気の変化、政変、人びとのライフスタイルの変化等々に注目する必要があり、それぞれの異なったビジネス毎に、注目すべき視点は異なり、グローバル・ビジネスを志す場合は、関連している国々への訪問は欠かせず、国々の変化を肌で感じる必要があり、注意していると行くたびに国の変化が肌で分かるのです。

通常それらの変化は、既に起こった変化や起こりつつある変化であり、成功したイノベーションの圧倒的に多くが、そのような変化を利用しているので、外の世界の少しの変化も見逃さないような、お客さまと接している人たちのセンサーの感度の良さと、それらをマネッジメントが吸い上げる社内のコミュニケーションの良さの双方がないと、外の世界の変化を見落としてしまい、イノベーション自体は組織の体質、組織文化にならなければ成功しないのです。

イノベーションの中には、それ自体が大きな変化であるというものもありますが、ライト兄弟による飛行機の発明と技術的なイノベーションなどは、むしろ例外に属し、成功したイノベーションのほとんどが平凡であり、単に変化を利用したものに過ぎず、起業家精神の基礎とも言うべき、イノベーションの体系とは、具体的、処方的な体系であり、すなわちそれは、変化に関わる方法論、起業家的な機会を提供してくれる典型的な変化を体系的に調べるための方法論であり、イノベーションとは、決してひらめきを必要とするものでもなく、日々の仕事として、組織を挙げて、コツコツとやり遂げることが大切であり、日々の探求が大きな、価値あるイノベーションに繋がっていることを社員全員が理解し、実行することが大切なのです。

「イノベーションのための7つの機会(チャンス)」

問題解決で得られるのは、目的達成の阻害要因が取り除かれ、正常な状態に戻すことだけで、環境の変化により、現在行っていること自体が問題になることがあり、成長するためには問題解決ではなく、機会(チャンス)を活かすことでしか、得られず、具体的に、イノベーションの機会(チャンス)には7つの種類があり、最初の4つは、企業や社会的機関の組織の内部、或いは産業や社会的部門の内部の事象であり、内部にいる人たちにはよく見えるものですが、それらは、表面的な事象に過ぎず、すでに起こった変化や、たやすく起こさせることの出来る変化の存在を示す事象であるのです。

第一が予期せぬことであり、予期せぬ成功、予期せぬ失敗、予期せぬ出来事なのです。

第二がギャップの存在であり、現実と、かくあるべきとのギャップなのです。

第三がニーズの存在であり、第四が産業構造の変化です。

残り3つの機会は、企業や産業の外部における事象で、即ち、第五が人口構造の変化で、第六が認識の変化、すなわち、ものの見方、感じ方、考え方の変化で、第七が新しい知識の出現なのです。

これら7つのイノベーションの機会は、歴然と分かれているわけではなく、互いに重複し、ちょうど1つの部屋に並んでついている、7つの窓に似ていて、それぞれの窓から見える景色は隣り合う窓とあまり違わないのですが、部屋の中央から見える7つの窓の景色は異なり、7つの機会それぞれが異なる性格を持ち、異なる分析を必要とし、いずれが重要であり、生産的かは分からない(さして意味のない製品の改善や、価格の変更によって生じた)変化を分析することによって、偉大な科学的発見による新しい知識を華々しく応用するよりも、大きなイノベーションが行なわれることがあるのですが、これら7つの機会の順番には意味があり、信頼性と確実性の大きい順に並べてあり、一般に信じられていることとは逆に、発明発見、とくに科学上の新しい知識というものは、イノベーションの機会として、信頼性が高いわけでも成功の確率が大きいわけでもなく、新しい知識に基づくイノベーションは目立ち、派手で、重要ですが、最も信頼性が低く、最も成果が予測しがたいのです。

これに対し、日常業務における予期せぬ成功や予期せぬ失敗のような、不測のものについての平凡で目立たない分析がもたらすイノベーションの方が、失敗のリスクや不確実性は、はるかに小さく、そのほとんどは、成否は別として、事業の開始から生まれるまでのリードタイムが極めて短いのです。

画像は、今回泊まった帯広の北海道ホテルで、歴史の長い由緒あるホテルで、館内には、明治以前の古地図、馬車、庭ではリスが遊んでいる様子が見える、素晴らしいホテルでした。

朝食のスープカレーが素晴らしく、次回は仕事ではなく、ゆっくりと来たくなるようなホテルでした。

今回は帯広から東京にかけての出張で、東京支店での3つのセミナーも終え、帰宅の途についているところです。

今日も最高のパワーで、スーパー・ポジテイブなロッキーです。

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