うどん学校・ラーメン学校・そば学校・パスタ学校で開業&成果アップ|「イノベーションと起業家精神(最終)」「社会的機関における起業家精神、イノベーションを行なえない理由、固有の力学、予算型事業、利害関係者」

昨日で、東京支店の今月の蕎麦学校とラーメン学校の経営講義は終了し、蕎麦学校の生徒さんたちは巣立っていきました。

今週の5月19日に[関西]外食ビジネスウィーク 2016 専門セミナー】にて、午後12時20分より、私のセミナー「変化への対応、生き残るための重要な【売上UP戦略法】」があります。
http://www.k-gaisyokubusiness.jp/seminar/cat1.php

本日のテーマは「新規開業者の問題点」です。

昨日で、東京支店の今月の蕎麦学校とラーメン学校の経営講義は終了し、蕎麦学校の生徒さんたちは巣立っていきました。

今回の卒業生の中の2人の生徒さんは近々の開店で、物件も決めてしまっているのですが、昨日、コンセプト、レイアウトビジネスモデルをチェックして欲しいとのことで、チェックをしていると、さまざまな問題点が噴出したのです。

そのうちの1人の生徒さんは、先にうどん学校を受講しているので、お店の作り方は分かっているはずだったのに、不動産屋とか、工務店だけと相談し、物件を購入し、レイアウトと工事が始まってから初めて、当社への相談が始まったのです。

不動産屋とか、工務店だけと相談すると、不動産屋は物件を早く売りたいし、工務店は早く工事を行ないたいので、店舗のレイアウト上問題があろうと、このくらいのことであれば問題ないとか言って、自分のビジネスを優先する
場合が多いのです。

この生徒さんの大きな問題点は、入り口からの通路が狭いことで、女性客をターゲットにしたゆったりとした店舗をコンセプトにしているのに、通路、客席にゆとりがなくて、コンセプトと一貫性がないのです。

また、1,2階の店で、2階も客席にしようとしているのに、上げ下ろし用のダムウエーターの設置がないので、設置を促がしたのです。

このような問題点は、レイアウトでチェックできるので、レイアウトの段階で指摘しているのですが、いつまで経っても図面上で修正されないのです。

2人目の生徒さんは、東京の郊外に蕎麦店を出店しようとしていて、席数が20席しかないので、席数を増やすように促しているのですが、なかなか受け入れてくれないのです。

この方も蕎麦学校に参加する前に、物件を手当てしているのですが、以前から私の無料セミナーには何度も参加しているので、もっと早く、経営講義に参加してから事業をスタートして欲しかったのです。

私は、麺学校の参加を促す場合に、実技よりも経営講義だけでも先に受講するように勧めているのです。

経営講義に参加すると、麺ビジネスを始めることは、自分にとって最高の選択であるかどうか、また、始めるのであれば、どのように始めたら良いのかが分かるのです。

だから、物件の手当てをする前に経営講義に参加すると、その後のことで、失敗しないで済むのです。

そして、経営講義は毎月2回、本社と東京支店で行なっているので、その気になれば、誰でも参加し易いのです。

私は、過去40年間にわたり、多くのお客さまの新規開業に携わり、多くのお客さま、生徒さんが失敗する以下のような問題点を見つけ出したのです。

1.麺学校に参加するのが遅い、手遅れになっている場合が多く、麺ビジネスを始めるかどうかを検討するための検討材料として、麺学校を使って欲しいのですが、麺ビジネスの開始を決定してから参加する生徒さんが多い。(或いは、開店に失敗してから参加する方もたまにいるのです。)

2.麺ビジネスを始めるのを決定してすぐに参加すれば、まだ救いがあるのですが、物件を決定してから、参加する生徒さんも多く、多くの場合、妥協の産物で始めるので、せっかく大金をはたいて開業しても上手くいかない場合が多い。

3.麺学校に参加しても、さまざまな業者の意見を聞き、学校で教えたことを実行していない場合が多い。

4.麺学校に参加する生徒さんでさえ、大半の生徒さんがマネッジメントの大切さを理解しないで、真剣にマネッジメントを学ぼうとする人が少ない。(経営講義の教科書を熱心に熟読してくる生徒さんが少ない)

5.麺学校に参加しないで、開業するほとんどの新規開業者はマネッジメント等は無縁で起業しているので、失敗率が非常に高く、新規開業者の約4割以上が1年以内、7割以上が3年以内に廃業していている。

6.十分な準備をしないで開業する生徒さん、プロになっていないのに開業する生徒さんが非常に多い。

7.脱サラから始めて、麺ビジネスで成功するかどうかは、脱サラ前のサラリーマン時代の生き方で決まっている。(ほとんどの新規開業者は、始めてからの努力で成功するかどうかが決まると誤解している)

8.生活金融公庫で資金を借りる時に、融資専門のコンサルタントを伴なって面接にいく生徒さんがいるが、コンサルタントに依頼すると、融資に失敗する事例が続出している。(この程度の資金の場合は、自分で説明できることは必須であり、融資担当者は、新規開業者の真剣度を見ている)

9.多くの新規開業者は、現在、市中で成功している店を真似ることに汲々としていて、新しくイノベーションを起そうとしている人はほとんどいない。(自分の強みを理解し、強みを磨き、強みで勝負しようとしている人はほとんどいない)

10.トップを目指していない、トップになることの大切さを理解していない。

以上のような問題点は、常に麺学校の経営講義で、生徒さんが納得するまで説明をしているのです。

本日も当社の価値感を掲げ続けます。

1. 顧客に深くフオーカスし、絶えざる奮闘精神で、価値ある奮闘を長期にわたって続ける(顧客との深いコミュニケーション)
2. 自己批判(内省、フィードバック、自己とのコミュニケーション)
3. オープンな姿勢と進取の精神(アライアンス、イノベーション)
4. 効率の追求(利益、コスト)

丁度1年前の昨年2月21日から始まった、半年間以上に及ぶ、「イノベーションと起業家精神」の学びの最終のまとめに取り組んでいきます。

第14章 社会的機関における起業家精神

Iイノベーションを行なえない理由

政府機関や労働組合、さらには教会、大学、学校、病院、地域の非営利組織や慈善団体、職業別団体や業界団体などの社会的機関も、企業と同じように、起業家としてイノベーションを行わなければならないというよりも、むしろ企業以上に起業家的であることが必要で、社会的機関にとって、今日のような社会、技術、経済の急激な変化は、企業にとって以上に脅威であり、しかも機会であるのですが、社会的機関がイノベーションを行うことは、最も官僚的な企業と比べてさえ、はるかに難しいのは、既存の事業が、企業の場合よりも、さらに大きな障害となるためで、このことは、社会的機関についてだけ、触れているのかと思うとそうではなく、社会的機関に近い、普通の企業の総務のような、直接売上が立たない、間接部門についても言及し、社内の間接部門をこのような見方をすることは余りなかったのですが、社会的機関と間接部門が非常によく似ていることが分かります。

◆固有の力学

あらゆる社会的機関が大きくなることを好むのは、利益という評価手段がないために、規模をもって評価基準とし、成長を目標とするので、なすべきことはつねに多く、社会的機関では、既存の事業をやめて新しい事業を始めることは異端とされ、少なくとも耐えがたい苦痛となり、事実、社会的機関におけるイノベーションのほとんどは、外部の人間によって、あるいは何らかの破局によってもたらされているのです。

たとえば近代大学は、大学の外部の人間、プロイセンの外交官、ヴィルヘルム・フォン・フンボルトが創設したのですが、彼は、17、18世紀の大学がフランス革命とナポレオン戦争によって機能しなくなっていた1809年、ベルリン大学を創設し、その60年後、アメリカでも、それまでの大学が陳腐化し学生を集めることができなくなってようやく、今日の近代大学が生まれたのです。

同じように、組織についても、戦略についても、今世紀に入ってからの軍のイノベーションはすべて、不面目な機能障害や敗北のあと行われ、アメリカ陸軍の組織と戦略の見直しは、米西戦争における不名誉な戦果の後、セオドア・ルーズヴェルト政権の陸軍長官となったニューヨークの弁護士、エリフ・ルートによって行われ、その数年後、イギリス軍の組織と戦略の見直しが、ボーア戦争における不面目な戦果の後、陸軍大臣のハルディン卿によって行われ、ドイツ軍の組織と戦略の見直しも、第1次大戦の敗北の後、行われたのです。

近代政治史上最大のイノベーションたる1933年から36年にかけてのニューディール政策も、アメリカ社会そのものを解体寸前に追い込んだ、大恐慌がもたらしたのです。

社会的機関にイノベーションや起業家精神が見られないのは、退嬰的な月給泥棒、権力マニアの政治屋の抵抗によるものとされていますが、この説は、およそ500年前にマキャヴェリが指摘したときでさえ、もはや目新しい説ではなく、その後の変化は、誰が唱えるかで、今世紀の初めには、リベラルが指摘し、今日では、いわゆる新保守派が指弾しているのですが、事態はそれほど簡単ではなく、改革論者の万能薬たる「人の入れ替え」による解決などは幻想にすぎず、最も起業家的なイノベーション志向の人たちでさえ、社会的機関、とくに政府機関のマネジメントの座におかれるならば、半年後には最低の月給泥棒、権力マニアの政治屋となり、社会的機関において、イノベーションと起業家精神を阻害するのは、社会的機関そのものに内在する固有の力学なのです。

そのよい例示は、企業内の社会的機関ともいうべき企業のスタッフ部門であり、それらの部門の多くは、競争的な市場において成果をあげていた事業部門出身の人たちによって率いられているのですが、それでも、企業のスタッフ部門は、イノベーションを行うことができないのは、スタッフ部門が自らの王国を築くことに長けていて、つねに、より多くの同じ種類のことを行おうとし、すでに行っていることをやめることに抵抗し、自らの地位を確立したスタッフ部門が、あえてイノベーションを行うことは、ほとんどないのです。

当社でも、総務部門はお金を扱っているので、比較的地味であり、保守的であり、イノベーションからはほど遠い現状ですが、会社を大きく変えようとする場合は、総務の過去の状態ではいられず、総務部門においても、他部門同様に、常にイノベーションを起こし続けないと、企業の仕組みが進化しないのです。

特に、人事については、これから将来は非常にイノイベーションを社内で起こすための人事が重要になり、その中心にいなければいけない、総務部門こそ、イノベーションを理解し、イノベーションを起こせるような人材の採用、配置、そして、教育に取り組まなければいけないので、総務部門はトップのアシスト役であると共に、自らイノベーションを起こし続けることが出来るような体制は必要なのです。

◆予算型事業

社会的機関では、既存の事業がイノベーションの障害となりやすい原因が3つあり、第1に、社会的機関は、成果ではなく予算にもとづいて活動し、自らの活動に対し、ほかのものの稼ぎから支払いを受けるのです。

すなわち納税者や寄付者から支払いを受け、企業の人事部門やマーケティング部門の場合には、同じ企業の事業部鬥から支払いを受けるので、その予算は、活動が大きいほど大きくなり、しかも社会的機関の成功は、一般に、業績ではなく獲得した予算によって評価され、活動の一部を切り捨てることは、自らの縮小を意味し、それは地位と権威の低下を意味するので、もちろん失敗を認めることはできないだけでなく、さらに悪いことには、目標の達成さえ認めることができないのです。

以上のように、社会的機関においてイノベーションが難しいのは、日本の官僚を見ているとよく分かり、いったん貰った予算は絶対に翌年に回さないで、使い切ることを熱心に取り組んでいるので、3月の年度末が近付くにつれて、あちこちで土木工事が頻繁に行なわれている様子が見て取れ、これは予算制度の非常に悪い結果であり、上記のように行き詰まることがなければ、修正出来ないようになっているようで、普通の企業の場合は、ここまでの問題はないと思います。

◆利害関係者

第2に、社会的機関は、非常に多くの利害関係者により左右され、市場で製品を販売する企業では、消費者という関係者が、ほかのあらゆる関係者よりも最優先し、株主、従業員、地域社会などの関係者を満足させるのは、消費者を満足させたあとなのですが、企業内のスタッフ部門も含め、社会的機関では、活動の成果が収入の原資になっていないために、あらゆる種類の関係者が、実質的な拒否権をもち、社会的機関はあらゆる人たちを満足させなければならず、いずれとも不和になる余裕がなく、しかも社会的機関は、事業を開始したその瞬間から、廃止や修正を拒否する関係者を抱えるのです。

そして新しい事業は、つねに疑いの目をもって見られ、新しい事業は、自らを支持してくれる関係者をもつ前に、既存の事業の関係者から反対を受け、社会的機関としては、日本の場合は、農協、漁協等の協同組合等も社会的機関で、一部の農協は活発に活動をして大成功しているのですが、大半の農協は、イノベーションが遅れている見本のような存在になり、労働組合も同様で、今日では本来の役割をほぼ終えてしまっているので、新しい使命を設けて、イノベーションを起こすと、新しい未来型の労働組合が出来るのですが、誰もそれをやろうとはしないのです。

こうして考えると、社会的機関だけではなく、企業も売上を右肩下がりで落とし続けている場合は、その役割が世の中の求めているものと合っていないので、社会的機関であろうと企業であろうと、その提供する商品、サービスが、世の中が求めるものでなければならず、世の中のニーズと合っていることは絶対なのです。

今回の経営講義には、2年前のラーメン学校に参加し、経営講義の内容が理解出来なかったことに奮起して、3回連続で参加し、昨年ラーメン店を開業し、順調に推移している九州の岩崎さんとか、東京の「潮」も最後に参加し、生徒さんたちに色んなアドバイスをしてくれたのです。

この様に、現在、非常に成功している麺学校の先輩の話は生徒さんの参考になり、次回の東京の経営講義にも、「潮」の土屋さんは参加してくれるそうです。

今日も最高のパワーで、スーパー・ポジテイブなロッキーです。

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