うどん学校・ラーメン学校・そば学校・パスタ学校で開業&成果アップ|「イノベーションと起業家精神(最終)」「創業者はいかに貢献できるか、創業者の問題、千差万別、手を引くこともある」

先週の蕎麦学校の盛付の事例
本日のテーマは「NPS(ネット・プロモーター・スコア)」です。

本日の午前中に、地元地銀の支店長が40周年記念のお祝いに蘭の花を持って来社され、銀行等の方が来られた場合、このような場ではいつも出る話ですが、私の後継ぎの話が出るのです。

銀行の場合は、経営者がある程度の年齢に達している場合、次世代の経営者が明確になっているかどうか、或いは、次世代の経営者に能力があるかどうかは大きな関心事であるのです。

同時に、世間話を通じて、経営者が打っている戦略は正しいか、これからの時代に合った戦略を練り、実行しているかどうかを常に確認しているのです。

銀行との取引関係において、何か問題は発生していないかどうか、或いは問題を抱えていないかどうかを常に正しく把握しておく必要があるのです。

そのようなことは、もし、自分が相手の銀行の立場に立てば、よく分かることばかりであり、本日もその辺をわきまえて話をしたのです。

銀行に対して、オープンにしておかなければいけない社内情報を次々と話していくうちに、反応を見ていると、銀行がもっとも関心を持っていること、収集したい情報は何かが分かるのです。

この様に、来社した銀行マンの意図を探るのは、それほど難しいことではないのですが、お店を経営している人たちにとって難しいのは、来店しているお客さまの反応を理解し、来店頻度が上がるような対策を立てることなのです。

一番分かり易いお客さまの反応は、料理の食べ残しであり、食べ残しの量で、料理が合っているかどうかが判断出来るのです。

以前に私がスタッフと一緒に行った行列が出来るラーメン店で、スタッフがかなりの量の食べ残しをすると、女将と思われる女性が店を出たわれわれを追って、食べ残しの理由を聞きにきたのです。

商品力に命を懸けている店では、これは当たり前で、お客さまの食べ残しを非常に気にしているのです。

次にお客さまの分かり易い反応としては、レジでお金を払う際のお客さまの状態で分かり、料理が美味しかったり、接客のレベルが非常に高い店では、お客さまが帰り際に、「今日は、本当に美味しかった、有り難う!」或いは、「楽しかった、有り難う!」というような、お礼の言葉を戴けるお客さまの数で分かるのです。

日本人のお客さまは一般的に無表情で、反応のあるお客さまの数は多くはなく、お客さまが本当に満足しているかどうかを判断するのは難しいのですが、もう一つの分かり易い指標は、売上高の推移で、売上高が前年比で伸びているか、落ちているかで分かります。

要するに、お客さまの数が増えているのであれば、満足度が高まっていて、反対に減少しているのであれば、満足度が下がっているのです。

これらと別途にアンケートを取る方法もありますが、普通の店舗に置いているような、アンケートは満足度調査にはあまり役立たず、最も信頼性が高いアンケート調査方法は、NPS(ネット・プロモーター・スコア)です。

NPSは評価の高いロイヤリティ判断指標で、さまざまな企業がビジネス戦略作りの材料として顧客の意見を把握するために活用され、顧客ロイヤリティを把握するには従来型の顧客満足度調査よりも良い指標になると広く評価されています。
NPSの方法論は、リピートと推奨の両方の可能性を予測できる「当店を友人や同僚に勧める可能性はどの程度ですか?」という一つの質問を顧客に問いかけることをベースにし、顧客は 0 から 10 までの尺度で回答し、顧客が提示する回答は以下のグループに分けられます。

• 0–6 = 批判者— 不満を持つ顧客で、ネガティブな口コミによって御社のブランドを傷つける可能性があります。
• 7–8 = 中立者—御社に満足はしているが特にファンでもない顧客で、競合他社になびく可能性があります。
• 9–10 = 推奨者— ロイヤリティの高い顧客で、これからも御社の製品を購入し続け、他の人にも勧めてくれるでしょう。

顧客にNPSの質問をするということは、すなわち顧客に、時間を割いて自店の良い点を伝える気持ちがあるかどうかを聞いていることになり、この質問をするのは、突き詰めれば口コミがすべてであるからで、ソーシャルチャネルやオンラインフォーラム、レビューサイトを通じて口コミが一気に広まる現代においては重要です。
自店のNPSを把握することで、顧客の目に自店がどう映っているかを最も簡単に見極めることができ、NPSの高さと利益の伸び率には高い相関関係があるということは過去の実績からも示され、小さな新興企業から世界的大企業まで、さまざまな企業がNPSを使って顧客満足度を把握しようとしています。
ネットプロモータースコアの算出手順は、次の通りで、NPSのアンケートをターゲット層に配信し、アンケートの回答 を Excel スプレッドシート にダウンロードし、スプレッドシート内で、「批判者」、「中立者」、「推奨者」ごとに全回答を分けて集計し、各グループの合計数をアンケート回答者の合計数で割り、全体に占める各グループの割合を算出し、「推奨者」合計の割合から「批判者」合計の割合を差し引いた結果が NPS となります。

例: 回答数が100件であった場合
スコア 0–6 (批判者) 10 件
スコア 7–8(中立者) 20 件
スコア 9–10 (推奨者) 70 件
各グループの割合はそれぞれ、10%、20%、70%となり、70%(推奨者)から10%(批判者)を差し引くと60%になりますが、NPSは常に整数値で表示され、割合では表されないため、NPSは単純に60となり、基本的に60以上が優れた評価になり、60以上がお客さま満足度が高い基準になります。
以上のように、われわれは常にお客さまの正しい反応を知り、それを日々の経営に活かしていかねばならないのです

本年2月21日から始まった、半年間以上に及ぶ、「イノベーションと起業家精神」の学びの最終のまとめに取り組んでいきます。

4創業者はいかに貢献できるか

◆創業者の問題

ベンチャー・ビジネスのマネジメントに関して重要なことを1つだけあげるとすると、チームとしてのトップ・マネジメント・チームの構築であるのですが、それは創業者自身にとっては、それは事の始まりにすぎず、ベンチャー・ビジネスが発展し、成長するに伴い、創業者たる起業家の役割は変わらざるをえないのであり、これはたいへん難しいことではあるのですが、これを受け入れなければ、事業は窒息し、破壊されるのです。

もちろん創業者たる起業家は、これらのことについて「そのとおり」と同意するのは、事業の変化に対応せず、事業とともに自らをも挫折させてしまった他の創業者たちの悲惨な話を知っているのですが、何かをしなければならないことは知っていても、自らの役割をいかに変えたらよいかを知っている者は、ほとんどおらず、殆どの人は「何をしたいか」から考え、あるいはせいぜい「自分は何に向いているか」を考えるのですが、正しい問いは、下記の4つとその順序が大切なのです。

1.「客観的に見て、今後、事業にとって何が重要か」であり、急成長しつつあるベンチャー・ビジネスでは、創業者たる起業家は、この問いを、事業が大きく伸びたとき、さらには、製品、サービス、市場、あるいは必要とする人材が大きく変わったとき、必ず自問しなければならないのです。

2.「自分の強みは何か。事業にとって必要なことのうち自分が貢献できるもの、他に抜きんでて貢献できるものは何か」であり、この問いについて徹底的に考えたあと、はじめて次項目を質問するのです。

3.「本当は何を行いたいか。何に価値をおいているか。残りの人生とまではいかないまでも、今後、何をしたいか

4.「それは事業にとって本当に必要か。基本的かつ不可欠な貢献か」を問うことができるのです。

第2次大戦後、大きな成功をおさめたニューヨークのペイス大学の例があり、エドワード・モートラ博士が1947年に創立したこの大学は、今日では水準の高い大学院をもつ学生数2万5000人というニューヨーク第3の大学にまで育ち、彼のイノベーションは攻撃的なものだったのですが、彼は、1950年前後という、ペイス大学がまだ小さかった頃、すでに強力なトップ・マネジメントチームをつくりあげていて、そのメンバーは、それぞれが責任を負い、リーダーシップを発揮すべき担当分野をもっていて、彼自身は総長になり、そのうえ、助言と支援を得るために、独立した強力な評議員会を設置したのです。

◆千差万別

ベンチャー・ビジネスが必要とすることや、創業者たる起業家が強みとすること、あるいはその起業家がしたいと考えていることは、まさに千差万別であり、ポラロイドカメラの発明者エドウィン・ランドは、1950年代の初め頃まで、すなわち会社創立後の12年ないし15年間、自らマネジメントにあたっていたのですが、会社が急成長を始めた後は、トップ・マネジメントのチームをつくってマネジメントを任せたのは、自分にはトップ・マネジメントの仕事は向いていないと判断したためであり、彼が貢献できるのは科学的なイノベーションだったので、彼は、自らを研究者と位置づけ、基礎研究担当の相談役になり、マネジメントはほかの者に任せたのです。

マクドナルドを構想し、創業したレイ・クロックも同じ結論に達し、彼は80歳すぎで他界するまで、社長をしていたのですが、日常の業務はトップ・マネジメントに任せ、彼自身は「マーケティングの良心」の役割を果たし、他界する直前まで、毎週自分の店を2、3軒訪れ、品質や清潔度や親しみやすさを点検し、顧客を観察し、話しかけ、耳を傾け、こうしてマクドナルドは、少なくとも彼が亡くなるまでは、ファーストフード業界トップを維持するうえで必要な変革を行いつづけることができたのです。

アメリカ太平洋岸北部のある建材商社では、若い創業者が、自分の役割はマネジメントではなく、小さな町や郊外にある、200か所の営業所の所長たちの面倒を見ることであると結論し、事実上、事業を行っていたのは、彼ら営業所の所長で、彼らは、調達、品質管理、債権管理については、本社の支援を受けていたのですが、営業そのものは、本社の支援をほとんど受けずに、各地域においてセールスマン1人とトラックの運転手2人という陣容で彼ら白身が行っていたのです。

したがって、この建材商社の営業は、彼ら孤立した素朴な人たちの意欲、活力、能力、熱意にかかっていて、大卒は1人もおらず、高卒さえわずかで、この商社の創業者は、1月のうち12日から15日は、彼ら営業所長を訪ね、半日をともに過ごし、仕事や計画や目標について話し合うことを自分の仕事にして、この建材商社がほかの商社と違ったのはこれだけで、ほかはすべて同じだったのですが、創業者たるCEOの働きによって、同社は競争相手よりも3倍から4倍の速さで成長したのです。

今日、大手の半導体メーカーとして成功しているある会社は、3人の科学者によって設立され、この会社の場合、事業にとって必要なものは何かという問いに対する答えは3つあり、1つは経営戦略、1つは開発研究、もう1つは人材、とくに科学技術分野の人材育成で、3人は、それぞれについて誰が最も向いているかを明らかにし、それぞれの強みに応じて活動を分担したのですが、実際には、人材育成を引き受けたのは、イノベーションに強い科学者で、その分野では学界の大物だったのですが、彼は、自分がマネジメントや人事にかかわる仕事に向いていると考え、ほかの2人もその考えに同意して、人材育成を担当することになり、彼は「本当にやりたい仕事ではなかったのですが、それが私の最も貢献できることだった」と言っているのです。

◆手を引くこともある

創業者がいかに貢献できるかという問いが、創業者とそのベンチャー・ビジネスの双方にとって、つねに完全に満足のいく結果をもたらすとはかぎらなく、ときには、創業者が手を引くこともあり、アメリカで最も成功している金融関連のベンチャー・ビジネスの1つにおいて、創業者の下した結論がこれで、彼は、トップ・マネジメントチームをつくり、会社が必要としているものは何かを自問し、自分自身と自分の強みについても考え、会社が必要とするものと、自分がしたいことの間にはもとより、自分の能力との間にさえ共通するものがないことを知り、やがて彼は、「1年半をかけて、後継者を育て、事業を引き継がせ、辞任したのです。」

彼はその後、金融以外の分野でベンチャー・ビジネスを3つ創業し、いずれも中堅企業に育て、そのいずれからも手を引き、新しい事業を育てることを好んだが、マネジメントは好まず、彼は、事業と別れることが、事業にとっても、自分にとっても幸せであるという事実を受け入れていたのです。

以上のように同じ状況にあっても、起業家によって達する結論は異なり、ある有名な医療機関の創業者であり、その分野では主導的な地位にある人が、同じようなジレンマに直面し、それは、その医療機関がマネジメントと資金調達の両方ができる人を必要としていたのに対し、彼自身は研究者や臨床医であることを望んでいたことだったのですが、自分が資金調達を得意とし、かつ大きな医療機関のCEOになる能力をもっていることを知っていて、「そこで私は、自分自身の希望を抑え、CEOとしての仕事と資金調達の仕事を引き受けることが、自分のつくったベンチャーと同僚に対する義務と考え、もちろん、自信がなかったり、理事会や相談相手が、君なら大丈夫と言ってくれなかったならば、そのような役は引き受けなかった」と、言っているのです。

本章を通して、私が一番肝心に考えていることは、起業家は変わり続けることが出来なければ、起業家で居続けることも、事業家で居続けることも出来ないということで、もし、変わり続けることが嫌であれば、起業家にはなってはいけないのであり、早い段階で、誰かに譲るべきで、そしていつかはこの世を去る時が来るのですから、いずれにしてもトップ・マネッジメント・チームは早い時期から作っておくことなのです。

画像は、で、野菜中心の蕎麦です。

シンプルな方が、簡単できれいに見える場合が多いのです

今日も最高のパワーで、スーパー・ポジテイブなロッキーです。

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