本日からは、麺専門店を新規に開業しようと検討している人たちに向けた、「麺専門店の具体的な始め方」について、触れていきます。
このような書籍については、さまざまな書籍が出版されていますが、過去出版された書籍とは違った、私独自の視点で捉えてみたいと思います。
私は毎年、うどん、蕎麦、ラーメン学校を通じて、毎年約400名弱の生徒さんを送り出していて、生徒さんの成功と試練を一緒に体験している立場で、現実に即した内容で赤裸々に触れていきます。
特に、昨年1年間のうどん蕎麦店の新規開店数は2、581軒、閉店数は3、079軒、ラーメン店の新規開店数は3、817軒、閉店数は3,880軒に達しているのです。
全国のうどん蕎麦店の数が43、915軒、ラーメン店は43、365軒なので、それぞれの平均寿命は、うどん蕎麦店は約14年、ラーメン店は約11年と非常に短いのが特徴です。
そして、一番多いのが、開店して短期間で閉店する場合なのです。
折角開店しても、早期に閉店してしまうと、大切なお金と時間をロスするだけでなく、家族を含めた、人生設計が大きく狂ってしまいます。
だから、新規開業において、絶対に落としてはいけない大切なことについて、深く触れていきたいと思います。
一番大きな問題点は、麺専門店を新規に開業しようとしている人たちの大半が、過去の麺専門店のイメージを頭の中に描いたまま、開業しようとしていることです。
日本経済が右肩上がりであった、30~40年前の昭和の時代には、近隣の町には、個人経営の酒屋さん、魚屋さん、米屋さん、八百屋さんが繁盛していて、お母さん方で賑わっていました。
ところが、現在、このようなのどかで、人情味のある景色は消えてしまったのです。
そして、これらの店はほとんど、コンビニエンスに取って代わられてしまったのです。
コンビニエンスは年中無休、24時間開いていて、コンビニエンスに行けば、あらゆる食品はもちろん、アルコール類、ドリンク類、雑貨、雑誌、新聞等のモノ だけでなく、ATMで銀行の代わりをしたり、宅急便の取り扱い、公共料金の支払い等、モノとサービスを提供しているのです。
この事実だけをみても、いかにコンビニが以前の個人商店であった、酒屋さん、魚屋さん、米屋さん、八百屋さんと比較すると、非常に複雑なビジネスになっているということが分かります。
今の時代は、あらゆるものが非常に複雑な方向に向かっているのです。
例えば、20~30年前の家庭では、固定電話が主流でした。
ところが、今は、携帯電話でもとくに、より複雑なスマートフォンが主流になってきています。
固定電話の時代は、固定電話のお客さまは家庭で、提供していた価値は通話で、手段は有線でした。
ところが、携帯電話からスマートフォンに進化している現在、お客さまは個人で、提供している価値は、通話はもちろん、TV、インターネット、ありとあらゆる情報、そして手段は無線です。
まさに、手のひらの上に載ったコンピュータで、ありとあらゆることがスマートフォン1台で、何でも出来るようになったのです。
このように、世の中は急激に進化し、複雑化しています。
恐らく、新規開業する生徒さんたちが当社の麺学校での経営ノウハウ講義に参加すると、ほとんどの生徒さんは、過去から引きずっている常識と、授業の中で聞く新しい情報との大きな落差に、目を回しているのではと思います。
特にうどん蕎麦店は、日本の伝統的な食べ物の中では、比較的歴史の長い食べ物ですから、このような大きな時代の変化に晒されていなかった一面があります が、先ほどの以前の個人商店であった、酒屋さん、魚屋さん、米屋さん、八百屋さん同様、単一のビジネスは厳しくなってきています。
ラーメン店は最近でも、新しいイノベーションが次々に起こり、進化を続けていますが、うどん蕎麦店は進化から取り残されているのです。
従って、時代の大きな変化を理解して、それに対応すれば、非常に大きいチャンスがあるのです。
われわれは、そのことをもっともっと理解しなければいけないのですが、ほとんどの新規開業者は、過去の延長線上での開業しか考えていない人が多いのです。
当社の麺学校の経営ノウハウ講義は、そのような新規開業者の鉄筋コンクリートのように、固まった古い概念を叩き壊すために、やっていると言っても過言ではありません。
そのまま開業しても、その辺にある麺専門店と同じ程度、或いはそれ以下の成果しか得ることが出来ないのです。
現在は、お客さまのライフスタイルが大きく変化を続けているのです。
男性の生涯未婚率が20%を超え、女性のそれは12%を超え、一人世帯が急激に増えています。
そして、全国平均の1人世帯は32.4%、2人世帯は27.2%、双方を合計すると、約60%にもなるのです。
当社の東京支店のある品川地区ではすでに、1人世帯が50%を超えているのです。
このように、われわれの知らない間に、世の中では大きな変化が起きているのです。
だから、サラリーマンをターゲットにした小さい店の場合、4人掛けテーブルを並べたようなレイアウトではうまくいかないのです。
起きている現実を直視して、それに対応すると、ビジネスは上手くいくのです。
このような大切なことを知るためにも、ぜひ、麺学校の経営ノウハウ講義に参加することをお勧めしているのです。
画像は、フィリッピンの翻訳業者と当社の常務、海外担当の三井です。
今日も最高のパワーで、スーパー・ポジテイブなロッキーです。