昨日は、朝一便で仙台空港から伊丹空港まで移動し、同行のスタッフたち(藤澤本部長と松原先生)と、新神戸駅で別れ、私だけ本社に直行しました。
今回は、左手が不住な私へのスタッフたちの特別の計らいで、総務の岩野さんを岡山駅まで迎えに寄こしてくれて、一緒に本社まで帰社しました。
本社に到着するとほぼ1時で、うどん学校の生徒さんたちの最終製品のチェックの時間でした。
昨日は、ある生徒さんから、「器の色が盛り付けにどのような変化を起こすか?」との質問があり、私は実際に、同じ盛り付けを、黒い器、白い器、紺色の器と3種類の色を変えてやってみました。
すると、白い器ほど、華やかで軽い感じがするのですが、黒とか、紺色は重いイメージで、高級感はありました。
しかし、黒とか、紺色が決して悪いわけではなく、好みと、お客さまに合せる必要があると感じました。
このように、器の色を変えただけでも、盛り付けの趣はうんと変わるのです。
器の色だけではなく、器の形、器の素材によっても、盛り付けの雰囲気は大きく変わるので、盛り付けの第一歩は器選びが大切で、器の選定が盛り付けに与える影響は非常に大きいことが分かります。
ほとんど新規開業者は、器選定に大きな関心を持っていないように思います。
今週は仙台でのイベントでしたが、来週は東京支店でのイベントで、私のセミナーが3つあり、3つとも新しいテーマで話をします。
いつも、セミナー・タイトルは当社のスタッフが、私のために、現在の時流に一番フィットしたテーマを考えてくれます。
今回は、東京支店担当の柿本さんが下記の3つのタイトルを準備してくれたのです。
1. 超繁盛店の人材確保術と教育法!
2. 藤井流 麺ビジネスにおける顧客価値を上げ続ける方法!~顧客価値を上げ続ければ、どんなビジネスでも勝てる~
3. これからの麺ビジネスの重要な視点はこれだ!~消費税増税後も影響が出なかった麺ビジネス~
どれも面白い、私自身が聞きたくなるようなテーマで、これらのテーマに従って、私はせっせとセミナーの内容(コンテンツ)を準備しなければいけないのです。それぞれのテーマについて、私なりの視点で、今まで一般的に言われている内容とは異なった内容のコンテンツを準備していきます。
私のセミナーは、10日(水)と11日(木)ですから、それまでにこれら3タイトルのセミナー・レジメを準備します。
このような仕事も非常に楽しい、ワクワクするような仕事です。
例えば、最初のセミナー・タイトルである、「超繁盛店の人材確保術と教育法!」は、これからの日本におけるどんなビジネスにも避けて通ることが出来ない、たいへん重要なテーマなのです。
現在、生産年齢人口(15歳から64歳までの最も働き盛りの人口)がすでに、19年前の1995年にピークを打ち、現在、ピークから既に12%減少していて、更に減少を続けている日本において、人材確保はどんな企業においても、最優先課題であるのです。
当然、麺専門店においても同様で、最近では募集しても人がぜんぜん来ないのが当たり前の状態が日本全国で続いており、有名なチェーン店では、人手不足のための閉店しなければいけない店が続出しました。
従って、優秀な人材の確保こそ、これからの企業では最優先課題であることをわれわれは理解しなければいけないのです。
従って、人手がますます採用しにくくなる状況の中で、重要なことは従業員の立場で、働きたくなる職場作りが欠かせないのです。
それには、以前に学んだ従業員の価値方程式が役立つのです。
従業員にとっての価値=(顧客に価値を提供する能力+ワークライフ・クオリテイ)÷((1÷総所得)+アクセス・コスト)
上記を詳しく解説すれば次のようになります。
1.顧客に価値を提供する能力とは、仕事の結果のクオリテイを上げるために、顧客との長い接触による信頼の構築、明瞭な問題解決方法の提示、解決策の十分な準備等)
2.ワークライフ・クオリテイとは、仕事のプロセス、環境についてで、働き易くて、清潔な職場環境、良好な人間関係、人としての尊厳、仕事と私生活との両立のバランス
3.総所得は、業界水準に基づいた報酬
4.アクセスコストとは、通勤に便利な立地条件
以上を簡素化すれば、次のようになります。
従業員にとっての価値=仕事を通じて得られる心の満足×実質的な報酬
要するに、仕事を通して得られる心の満足と報酬の高さの双方の積になっているのです。
次に、従業員サテイスファクションについてですが、従業員サテイスファクションを高める要素は、主に仕事の要素が多く、従業員ロイヤルテイを高めるには、人間味あふれる要素がもっと重要です。
従業員サテイスファクションを高める要素は以下の通りです。
1つ目は、従業員のやる気(モラール)を高める対策で、具体的には、
1.資格取得者に対する報償制度、
2.職務拡大などスキルを生かせる仕事を与える、
3.目標管理制度等を活用した透明性・納得性の高い評価制度,
等があります。
2つ目は、従業員の能力開発を支援する対策で、具体的には、
1.社外の技術トレーニングへの参加を推奨する、
2.自社内でのジョブ・ローテーションやOJT(On-the-Job Training)による教育訓練の実施,
3.CDP(Career Development Program)など自分のキャリアを磨くことができる仕組みの導入,
等があります。
3つ目は、標準化の推進で、具体的には、
1.仕事が効率よくこなせる業務プロセスや情報システムの整備,
2.マニュアルや手順書等による作業の標準化,
等があります。
職務への定着には、次の3つの独立した側面があります。
(1) 適合…自分は組織や周囲の地域社会に適合し、満足していると感じている。たとえば、雇用主と自分は同じ価値観を持っており、自分の知識やスキルは自分の職務の要求にマッチしていると思っている。また、会社が所在している地域社会への帰属意識を持っている。
(2) 絆…組織内の他の人々や地域社会の人や集団と強力で好ましいつながりを持っている。
(3) 犠牲…この組織やこの地域社会から離れることになれば、おもしろいプロジェクト、得るところの大きい職場の人間関係、職場の外での豊かで有意義な社会生活など、自分が価値を置いている多くのものを犠牲にしなければならないと感じている。
以上のようなさまざまな側面を踏まえた上で、われわれは素晴らしい従業員を確保するために、そして確保した従業員をシッカリとした戦力に育成するために以下のような職場を目指さなければならないのです。
1.体力的、環境的、学びのある職場(成長し続けることが出来る場所であること)
2.働く人に負荷をかける職場(体力だけではなく、思考的な部分が重要)
3.働き癖をつけることが出来る職場
4.そこにいるだけで、心が高まるような職場
5.カスタマーに高い価値を提供し続けることが出来る職場
上記については、明日詳細に記します。
当社の場合は、この10年間で女性たちが大勢入社してきました。女性スタッフたちは、一貫性を持って、古い体質のおかしな部分を指摘します。
新しく入社した人たちは、過去のいきさつを知らないので、あくまで理想を追求します。すると、古くからいて旧体質を引きずっているスタッフたちにとっては、煙たい存在になります。
ここで、社内にジレンマが起きますが、これは古い体質を改めるためには、避けて通ることが出来ない儀式のようなものです。
こうして、社内に軋轢が生じても、無理やりでも、正していかなければ、会社は変わることが出来ないのです。これは、社内だけではなく、われわれ自分自身の中でも起きていることなのです。
新しい自分に変わろうとすると、過去の自分を捨てなければ変わることが出来ないのです。
だから、自分自身が素直で柔軟でないと、変わることが出来ないのです。
年齢を重ねても、常に柔軟で、素直で少年のような純粋な心を保ち続けることの大切さを改めて感じる次第です。
画像は、昨日夜の讃匠の慰労会での様子で、昨日は、従業員の子どもさんたち18人も参加して、大盛り上がりの慰労会でした。
今日も最高のパワーで、スーパー・ポジテイブなロッキーです。