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ラーメン・そば・うどん屋開業・繁盛店を目指す|名言集 17-10 ピーター・ドラッカー解説(経営者は人を動機付けろ)

亀城庵の鍋焼きうどん

今月は今年最後の月なので、普段訪問出来ていない各地のお客さま方を訪問する予定です。

当然、各地の営業担当者は熱心にお客さま訪問を繰り返し、さまざまな情報が届いていますが、同時に自分自身の目で、耳で、真実を理解するためにも、直にお客さまにお会いし、現場を見なければいけないのです。

年中、私は多くのお客さま方とセミナーとか、経営講義でお会いしていますが、それだけではなく、実際にお客さまを尋ねてみると、先週の鹿児島のように、想定外のことに遭遇することが非常に多いのです。

お客さま訪問を真摯に繰り返せば繰り返すほど、われわれの思い込み、決定事項と普段の行動の問題点が見えてくるのです。

併せて、今月は今期が4月からスタートして9ヶ月目で、ほぼ今期の成績の結果が見えています。

同時に、来年4月から始まる来期の計画を始める月でもあるのです。

当社も毎年、12月にその期の見通しを立て、期末対策を行ない、同時に来期の計画を立て始めます。

ドラッカーの長所の理解のフィード・バックも9ヶ月なので、9ヶ月目くらいが一番結果の出ていることではないかと思います。

今年は12月1日と共に寒い冬が一気に到来し、秋から明確に冬になったことがよく分かりました。

冬は活動的な時期ではないので、深く思考し、次の春以降の新しい季節に備えるには、最高の月ではなかろうかと思います。

朝はそれほど早朝に起きなくても外は暗く、気温も低く、引き締まり、深く沈思黙考するには最高の季節です。

今日も客先訪問に向かう旅の空で、ドラッカーの思考に触れながら、普段の経営課題に取り組みながら、お客さま方の問題解決を行なうのは素晴らしいことであると思います。

本日も、ドラッカーの名言の解説で、今日のテーマは「経営者は人を動機付けろ」です。

16.経営者は人を動機付けろ

人々を動機付ける能力がなくては、経営者とは言えない。

(解説)日々こうしてドラッカーの名言を深く噛みしめていると、日々の生き方を改めて問われ、ドラッカーのひとこと、一言が身に染みわたります。

私のように長く経営をやっていると、動機付けにおいて最も難しいのは、昔から一緒にやってスタッフに改めて、常に新しい動機付けをしなければいけないことです。

昔からやっているスタッフにとって難しいのは、昔は今のように難しいことを言わないでも良かったし、今のように難解なことに取り組む必要がなかったのです が、会社を大きく進化させようとすると、過去やっていなかったこと、まだ出来ていないことに、片時も休みなく、エンドレスで取り組み続けなければいけない ことです。

そのために、学び続け、変わり続けなければいけないことを真に理解して貰わなければいけないことなのです。

同時に、大きな課題は、それらの古いスタッフの年齢がだんだん上昇していることなのです。

私は責任上、常に、進化し続けなければいけないことを肝に銘じているのですが、長く一緒にやってきたスタッフを見ていると、今まで頑張ってやってきたので、もうそろそろゆっくりしたいと思っているかも知れないのです。

しかし、そのようなことが許されないような時代になったことを心から理解して貰わなければいけないのです。

古くからいて、過去貢献して貰ったスタッフたちには 、出来るだけ高い地位を確保してあげたいと思っているので、その分だけ余計に進化して欲しいし、新しいことにどんどんチャレンジして変わり続けて欲しいと思うのです。

私のように長く経営をやっていると、特に古くから貢献してくれたスタッフに対する動機づけの難しさを感じるのですが、新しく入社した人たちにとっては、既 に上がっているレベルが当たり前になっているのですが、古くからいた人たちはそうではないので、この部分の難しさを感じてしまいます。

ドラッカーもこの点については、以下のように、たいへん厳しい指摘をしています。

「会社と社員が両方成長する必要性あり、急成長会社では、無能な者が要職にいる。それは、会社の成長についていけなかった人々である。」

急成長会社で往々にして、このような現象が起きていたり、或いは、生え抜きの社員ではなく、急成長した後に、外部から社内に来た人たちが要職を独占し、元々いた人たちが隅の方に押しやられている場合が多いのです。

私にとって一番良いのは、昔からいた人たちにもどんどん進化して貰い、進化した会社の中で要職に就いて貰い、活躍して欲しいのです。

反対に、会社は急成長してたいへん素晴らしい会社になったが、トップ以外の経営層はすべて入れ替わり、昔頑張ったスタッフたちがぜんぜん残っていないのは、私にとって淋しいのです。

昔、規模が小さかった時代に入社した人たちにとって、現在が昔とまったく異なり、地域での知名度も上がり、それなりの規模になっていたりすると、現在の会社の状態は家族とか、近所の人たち、友人に対しての自慢になっているかも知れないのです。

トップの一番難しい仕事は、特にそのような人たちに新たな動機づけを行ない、進化し続けることが出来ることなのです。

難しい仕事だと思いますが、これが出来なければ、進化はないのです。

また、最近、気付いたことですが、経営者でも非常に若くして成功した人と、私のようにたいへん遅咲きの経営者がいます。

若くして成功した経営者についても、途中で情熱が薄れ、息切れがしている場合が見受けられます。

社内のスタッフでも同様で、若くして力を発揮したスタッフと、若い時はそうでもなかったのですが、中年以降で徐々に力を発揮し始めたスタッフがいます。

社内のスタッフについても、ある程度以上の年齢になっても力を発揮し続けているスタッフは、情熱を持ち続けることが出来ているのです。

動機付けをしようとした場合に、動機付けをすることが出来るスタッフとそうでないスタッフの差は、情熱の有無が大きい要素であると思います。

他人を動機付けするということは、情熱を持たせることに他ならず、情熱を持てる分野の仕事を与えるかどうかに大きく関連しているのです。

スタッフの力を発揮出来る分野の仕事、即ち、新たな強みを見つけて、強みの強化をすることが大切なのです。

ここで大切なことは、スタッフの新たな強みを見つけることにチャレンジし続けることなのです。

以下は、私の著書「情熱」より、引用です。

https://www.yamatomfg.com/company/books/jyonetsu/

2014年12月3日、満66歳の私、藤井薫が、今まで命がけで一生懸命生きてきたなかで、見つけてきたことを人生の少し先輩として、若い皆さん方と一緒に共有したいと思います。

私たちにはすでに、1人ひとり、素晴らしい宝物が与えられていて、そしてその宝物は、顔や指紋が1人ひとりまったく異なるように、世界で2つと同じものはないのです。

ところが、ほとんどの人たちは自分が持っている素晴らしい宝物の存在に気づかないで、貴重な人生を終えているような気がします。

ではその宝物を見つけるためにはどうすればいいのかと言えば、熱中できる対象、自分自身の「情熱」を傾けられる何かを見つけることです。

小さなことでもかまいませんし、人から見たら、くだらないというようなことでもかまわないのです。

もし、私が小学校4年生のときに、お袋にそろばん塾に通わせてもらっていなかったら、小学校5、6年の頃、模型飛行機作りに熱中していなかったら、今の私はなかったかも知れません。

そろばんで数学が得意になったことがその後の人生のすべてに自信を持たせてくれましたし、模型飛行機作りは、時間を忘れるような楽しい作業で私に集中力を与えてくれました。

幼い頃は、来る日も、来る日も、飛行機のことを考え、模型飛行機作りに熱中したことを今でもハッキリ覚えていますが、今は模型飛行機作りには興味がなくなってしまいました。

あの頃、欲しくてたまらなかったのに、高くて買えなかったラジコンの模型飛行機も、今では簡単に買えても作ろうとは思わなくなりました。

こうして、今までの人生を振り返ってみると、その時々で、熱中できる対象が次々と変わったことに気がつきます。

幼い頃はそろばんと模型飛行機作りに明け暮れ、20歳代のころは、機械設計に熱中し、30歳代には、会社を立ち上げ、製麺機の開発、販売に熱中し、徹夜が 当たり前のような日々で、40歳代は、麺以外の新しい食品機械の開発に挑戦し、苦手であった販売の勉強とあわせて、繁盛店を作るための研究に熱中しまし た。

50歳代は、直営店を作り、うどん学校、ラーメン学校、そば学校を開校し、マーケティングとマネジメントの勉強に熱中し、60歳代になってからは、大和麺 学校と経営講義、本の出版を通じて、生徒さん、お客さま一人ひとりの人生の成功ストーリー作りのお手伝いに熱中しています。

そして、66歳になった現在、昔は人前で話すことがとても苦手だったのに、最近は、麺学校や講演などで、これまで学んできたことを多くの皆さんにお伝えすることに非常に興味が湧いています。

私の場合は興味の対象が年代順に徐々に変わってきましたが、その中で一番長く興味を持ち続けているのは、麺に関することで、製麺機の製造からはじまり、麺に携わってから39年間、今もなお、いや、これまでに増してますます情熱を傾け続けています。

そうして、物事に情熱を傾けた結果、成果はさまざまな分野で出ていて、麺類の製造・販売を行う関連会社「讃匠」で販売している讃岐うどんは、10年連続で、楽天市場でグルメ大賞を受賞しました。

http://www.kijoan.com/

また、大和麺学校がさまざまなメディアで取り上げられ、受講生の人数も毎年増えていて、学校を卒業した生徒さんやユーザー様の中から、食ベログの上位にランキングされるなど、評判を呼ぶ成功店がたくさん生まれています。

麺学校も最初の頃は成果が出ていなかったのですが、うどん学校は14年間ラーメン学校は10年間、日々継続して進化し続けてきたおかげで、麺業界、飲食業界でも名前が通るようになりました。

こうして長年、いろんなことに取り組み、たくさんの失敗を繰り返した結果、自分自身の得意な分野、取り組むべき分野と、自分の[使命]といえるものが何か、明確に分かってきました。

私の知識の多くは本から得ていますが、もし、本を読むだけで終わり、なにも行動していなかったら、決して分からなかったことです。

本を読むことはとても大切ですが、本を読むこと以上に、行動に移すことがもっと重要で、行動に移し、失敗しながら、失敗の原因を確認して初めて得意な事と苦手なことが分かるようになります。

早いうちから小さい失敗をたくさん経験することが、自分の得意分野を見つける近道だと思います。

私は比較的に早い時期に、情熱を傾け、熱中できるものを見つけることができたので、大変幸せであったと言えます。

この本では、皆さんがすでに、自分の中にある宝物を見つけるための心得を掲載しています。

その中で、少しでも心に響くものがあれば、ぜひ、毎日声を出して読んでみると、きっと、あなたの中に眠る宝物が目を覚ますはずです。

画像は、来年の年賀状用に準備した、亀城庵の鍋焼きうどんです。

今日も最高のパワーで、スーパー・ポジテイブなロッキーです。

Picture of 藤井 薫(ロッキー藤井)

藤井 薫(ロッキー藤井)

株式会社大和製作所、株式会社讃匠 代表取締役。
令和5年 秋の叙勲にて「旭日単光章」受章。

1948年5月、香川県坂出市生まれ。国立高松工業高等専門学校機械工学科卒業。川崎重工株式会社に入社し、航空機事業部機体設計課に配属。その後、独立し、1975年に大和製作所を創業。

過去48年以上にわたり、麺ビジネスを一筋に研究し麺ビジネスの最前線で繁盛店を指導。麺専門店の繁盛法則について全国各地で公演を行う。小型製麺機はベストセラーとなり、業界トップシェアを誇る。
「麺店の影の指南役」「行列の仕掛け人」として「カンブリア宮殿」「ありえへん∞世界」「スーパーJチャンネル」等、人気TV番組に出演するほか、メディアにも多数取り上げられる。
また、2000年4月にうどん学校、2004年1月にラーメン学校とそば学校を開校し、校長に就任。

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