昨日は、朝一便で羽田から高松に移動し、本社に帰社しました。
いつもの月曜日のように、午前中は大和の経営会議、午後から讃匠の経営会議と続き、夕方から海外部門の打合せがあり、ほぼ1日中、本社での会議でした。
年の瀬が迫っているので、打ち合わせの内容も主に来年の予定で、特に海外部門とは1月7日から始まるロンドン、パリ、ドイツ、スイス、ハンガリーへの出張のスケジュール調整を行ないました。
ロンドンでは当社のユーザーさまのラーメン店が大成功し、パリではうどん店がたいへん成功しているので、お客さま訪問を繰り返しながら、さまざまな最新店舗、特にカフェを視察して来る予定です。
今回の訪問先のうち、ロンドン、スイス、ハンガリーは初めての訪問先なので、たいへん楽しみにしています。
帰国後すぐに、1月の後半では東京支店とドリーム・スタジオでは、パワー・アップ・イベントがあるので、視察旅行の報告を行ないます。
それ以外にも、時流に合った、人手対策等の新しいセミナーを盛りだくさんに準備しています。
東京(https://www.yamatomfg.com/company/dream-studio/dream-studio-tokyo/)
大坂(https://www.yamatomfg.com/company/dream-studio/dream-studio-osaka/)
本日のドラッカーの名言録にも触れている通り、成果を上げることが出来るかどうかは、自分自身で学ぼうとするかどうかです。
特に経営者にとって、学びは必須であり、日々の真剣な学びは欠かせないのです。
私自身が経営者として、たくさんの失敗を繰り返してきているので、学びの大切さは骨身に沁みるほど、理解しているのです。
そして、企業はトップのレベルは勿論、スタッフのレベルを上げ続けるしかないのです。
私は最近まで、創業者のDNAを、一貫性を持って継承している大企業として、ホンダを取り上げていたのですが、昨日朝、ANAのラウンジで雑誌「BOSS」で、ホンダも創業者のDNAが失われて迷走していると掲載していました。
同じころ起業して、大成功した企業としてソニーがありますが、ソニーが先にDNAの継承がおかしくなり、現在も迷走を繰り返していますが、ホンダだけは、本田宗一郎が命を賭けて、DNAの継承に情熱を傾けていただけに、昨日の雑誌の内容は、私にとってショックでした。
大企業になっても、創業者のDNAが一貫性を持って、継承されている企業は日本企業ではなく、ヨーロッパとか、アメリカの企業になってきている気がします。
永く繁栄する企業を目指すには、企業規模が拡大する中で、いかに一貫性を持ち、DNAが継承されるかを組み込んでおくことが私のこれからの大切な仕事になってきました。
そのためにも、ますます、自分自身の進化を遂げ続けることは欠かせなく、ドラッカー・マネッジメントの探求もエンドレスに行なわなければいけないのです。
私にとって、学び続けることは生活の一部であり、仕事の一部であり、遊びの一部でもあるのです。
日々の楽しい日課になっているのです。
そして、当社の幹部になればなるほど、学び続けることが人生の一部であり、そのような人に次の時代を担って貰いたいと思っています。
いや、そうでないと、次の時代を担うことは出来ないのです。
本日も、ドラッカーの名言の解説で、今日のテーマは「企業が新しいものを創造する3つの方法」です。
36.企業が新しいものを創造する3つの方法
組織は新しいものの創造に専念しなければならない。
具体的には、あらゆる組織が3つの体系的な活動に取り組む必要がある。
第一に、行うことすべてについて耐えざる改善を行う必要がある。
第二に知識の開発、すなわちすでに成功しているものについて、さらに新しい応用法を開発する必要がある。
第三にイノベーションの方法を学ぶ必要がある。
イノベーションは体系的なプロセスとして組織化することができるし、まさにそのように組織化しなければならない。
(解説)本日は、私のドラッカー・マネッジメントの師である国永先生のドラッカー名言集より、面白い解説を見つけたので引用します。
ドラッカー名言録14「人間は単能マシーンではない」
その昔、人間機械論という議論がフランスの学者によって論じられたことがあった。
それを受けてドラッカーは、「たとえ人間を純粋に機械であるとみなしても、人間は単脳の道具ではない」と反芻している。
人間の生産能力は、ある一つの作業だけに最大の能率を発揮することにあるのでなく、ほとんど無限ともいえる作業を組み合わせ、統合化することにあると主張したときの発言が、今号の表題である。
したがって、拙劣に設計された単能式の工作機械(マシーン・ツール)のように人間を使うなどというのは、人間をまことにもったいなく使っていることになり、非能率的に、不手際に使っているのだ・・・・・とドラッカーはいう。
そうして、早くから人間を資源としてみなしてきたドラッカーは、人間という資源の特性から、その独特な教育論に入っていく。
すなわち、「人間の発展や能力開発は、他の資源と違って、最終的には外からは、どうすることもできないものである。
人間のディベロップメントは、結局は成長であり、それも内からの成長である。
だから、仕事も、仕事のさせ方も、こうした内から個人の成長を刺激し、誘発し、促進し、支援するものでなければいけない」と強調する。
ということは、内外で最近はやりはじめた「コーチング(直接指導)」「メンタリング(後見役活動)」の重要性を、すでに45年も前から指摘していたことになる。
そして、さらにおもしろい発言としては、この成長というものは、いついかなる場合においても本人の努力の結果であるとし、したがって自ら努力しない人の進歩や発達について、組織や企業が責任を感じるなんて、全くもってナンセンス!だと論じていることである。
また、人間の多能性・可塑性を信じるドラッカーは、自分の仕事のほかに何も知らないような人間は、会社や組織という観点からみても、決して成績のいい人間とはいえないと断じる。
というのは、自分の仕事以外にはなんの生活にも関心を持たないような人間には、肝心の成長ができないからである。
しかもドラッカーは、成長に時間がかかること、非常に時間を消費するものであるうえに、人間は時間を浪費するので、ことさら大変であると指摘する。
人間の多種多様な事柄を成し遂げ得る能力に着目し、一種の多目的道具とまで考えるドラッカーは、その持つ大きな潜在力を生産的に活用するには、どうしても「集中」が不可欠になるとして、有名な集中論、焦点絞り論を、うるさいほど力説するのである。
そして人間を社会や組織のための特定の資源として創造しなかったのは、神様の深いおぼしめしが、その簡単な理由だと、ちょっぴりユーモラスに片目をつぶって語るのである。
以上のように、成長が欠かせないのですが、自分で成長しない限り、成長があり得ないということにほとんどの新米経営者は気付かず、誰を採用しても、教育によって人は成長すると思っているところがあります。
私は46年間の自分自身のビジネスマンとしての生活を通じて感じるのは、誰を採用するかの大切さです。
この部分は、「ビジョナリー・カンパニー②」に詳しく書かれていますが、最初に適切な人を採用し、バスに乗せてから行き先を決めるのです。
決して、行き先を決めるのが先ではなく、適切な人を採用するのが先なのです。
多くの経営者が間違っている点がこの部分であり、ほとんどの経営者は行き先を先に決めて、人の採用で妥協しているのです。
私も以前はこの理屈が分からずに、人を採用するのを考え方ではなく、能力で採用していました。
従って、本日の課題である、企業が新しいものを創造しようとすると、前提条件として、成長志向の、適切な人の採用が重要な要素になります。
適切な人がいた上で、次に組織が取り組むべき、3つの体系的な活動は次の通りなのです。
1.行うことすべてについて耐えざる改善を行う必要がある。
2.知識の開発、すなわちすでに成功しているものについて、さらに新しい応用法を開発する必要がある。
3.イノベーションの方法を学ぶ必要がある。
上記1の日々の改善、改良は基本的に日本企業の得意分野であり、トヨタ生産システムに代表されるように、日々の改善活動です。
例えば、1週間に1%の進化を続けると、1年間では170%の進化に繋がり、1年後にはほぼ違った形に進化していて、人間であれば、ほぼ別人に進化していることになり、休まない日々の積み重ねほど、大切なものはないのです。
ドラッカーの指摘する、上記2の知識とは、われわれが普段、考えている知識とは少し違い、ドラッカー名言録22「知識は、本の中にはない」で、次のように説明をしているのです。
「知識は、本の中にはない、本の中にあるのは情報のみであり、知識とは、それらの情報を仕事や成果に結びつける能力である。
そして知識は、人間、すなわちその頭脳と技能のうちのみに存在するというのがドラッカーの主張であり、さらにドラッカーは「知識は事業でもある」とも指摘し、物やサービスは、企業が持つ知識と、顧客が持つ購買力との交換の媒体であるにすぎないということも見抜いている。
そして企業は、人間の質いかんによって、つくられも壊されもする人間組織なのであり、労働はいつの日か、完全にオートメ化されるところまで機械によって行われるようになるかもしれない。
しかし、「知識は、すぐれて人間的な資源である」と知識の重要性はトコトン強調し、人間能力に関しては、ほかの者と同じ能力を持つだけでは十分ではなく、そのような能力では、事業の成功に不可欠な市場におけるリーダーの地位を手に入れることはできない。
そこで、他に抜きん出ること、すなわち、卓越性だけが利益をもたらすとし、さらに純粋の利益は、こうしたエクセレントな力でイノベーションを果たす革新者の利益だけであるともいう。」
そして、更にドラッカーは、「改善の目的は、製品やサービスを改良し、2、3年後には、まったく新しい製品やサービスにしてしまうことである。」と、厳しく指摘しているのです。
以上のように、たゆまぬ日々の努力、進化こそがどこにでもあるような、ありふれた企業を世界的な企業に成長させているのです。
本日は早朝に自宅を出て、JRで新大阪に出て、京都に来ています。
画像は、JRから見た本社の全景で、まだ早い時間だから、スタッフの車が、ほとんど見当たりません。
今日も最高のパワーで、スーパー・ポジテイブなロッキーです。