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そば屋開業・ラーメン屋開業・うどん屋開業で繁盛店を目指す|名言集 17-69 ピーター・ドラッカー解説(高齢化より少子化の方が問題)

ラーメン学校の生徒さんの作品の盛り付け事例

昨日は、今年最初のラーメン学校の最終日であり、生徒さんのスープの味の確認と併せて、作品チェックの日でした。

生徒さんのスープを見ていると、事前に渡したスープの組み立て方程式に忠実に取り組んでいる生徒さんほど、安定した味で、私の修正が少なくても済むのです。

長年、ラーメン学校をやっていると、スープ・ベースと元ダレの組み合わせについて、ある程度、最適な組み合わせがあることが分かります。

その組み合わせのパターンを見つけ出すことにより、早くまとまったスープを作ることが出来るのです。

これは形状については、黄金比があるように、色の組合せについても、同じような概念があり、味についても、同様なことを見つけ出したのです。

この方程式を当社では独自に見つけたので、味合わせが始まる前に、生徒さん全員にこの方程式を渡しているのです。

行列が出来るラーメン店とか、老舗のラーメン店にとっては、この方程式は、門外不出の秘伝のようなものですが、当社では惜しげもなく、生徒さんたちにプレゼントしているのです。

そうすることによって、当社では更に、新しいことに取り組み、新しいコンテンツを生み出しているのです。

多くの方がたから、当社のこのようなあけっぴろげで、オープン・マインドの取り組みについて、不思議がられたり、感心されたりしますが、私はこのような取り組みは当たり前で、オリジナルなノウハウであると言って、隠しまわっていることの方が不思議な気がします。

ラーメン・スープについて、ラーメンスープの教科書を発売して、完全にノウハウをオープンにしています。

但し、本の場合は印刷の都合上、印刷が終わった翌月には既に新しいコンテンツが出来上がり、新しいコンテンツをプリントで渡しているのです。

従って、当社の場合は、さまざまな教科書の改訂版を次々と作らねばならないのです。

当社の場合は、これから目指さなければいけないのは、コンテンツ・ビジネスであり、ノウハウの販売会社であるのです。

だから、当社は既に出版会社でもあり、年間の教科書の販売額は社員2名の年収分くらいは十分にあるのです。

更にコンテンツを充実させて、教科書の種類を増やし続け、この金額を上げ続けていくのが課題です。

出版が遅くなっている、盛り付けの教科書も私の原稿はほぼ終わりました。

また、次には、開業手順書を出版の予定で、その後も連続してコンテンツを増やし続けます。

次に当社が目指しているのが放送局で、元々の機械メーカーが麺学校の経営、出版会社、放送局と多彩なソフトの能力を身につけることにより、大きく変貌することが出来ると信じているのです。

例えば、製麺機の売上よりも、それ以外の売上の方がはるかに大きい状態になれば、当社はもっともっと成功しているはずです。

今までは、ほとんどの経営者はそのようなことを考えなかったでしょうが、少子高齢化が急速に進む日本では、当たり前のことなのです。

本日のドラッカーは、少子高齢化の課題ですが、この課題を企業として乗り切るためには、スイスのように、付加価値の高いビジネスに移行するより他はないのです。

スイスの国民一人当たりのGDPがイギリス、ドイツ、フランス、イタリア、日本の国々の約2倍以上あることを、数字の上の理解だけでなく、実際にスイスを訪問して実感した意味は、私にとって、非常に大きく、衝撃でした。

少子高齢化が進む日本は、これからわれわれ自身で、ビジネスを付加価値の高いものにしないと、これからのわれわれの明日はないのです。

これは、飲食店にとっても同様なことで、飲食ビジネスも付加価値であり、飲食だけから収益を得るのではなく、飲食以外の売上を考えるべきなのです。

飲食だけに限ると、どうしてもお客さま一人づつは、胃袋が限られているので、売上がすぐに頭打ちになってしまうのです。

飲食ビジネスであっても、飲食以外の売上の方が飲食をはるかに超えているという状態になれば、未来の飲食ビジネスの姿が見えてくるのです。

本日も、ドラッカーの名言の解説で、今日のテーマは「高齢化より少子化の方が問題」です。

76.高齢化より少子化の方が問題

21世紀の最大の不安定化要因は人口の構造変化である。
ただし、先進国における最大の問題は高齢化ではない。
少子化のほうである。

(解説)これはまさに日本のために指摘されたことで、最近騒がれている生産年齢人口(15歳~64歳)の大きな減少がこれに当てはまるのです。

日本の生産年齢人口のピークは1995年で、既に20年前にピークを打ち、ピークから12%も減少し、さらに減少を続けているのです。
日本と同様に既に相当以前に生産年齢人口のピークを打っている国は、ドイツ、イタリアの第二次世界大戦の敗戦国3国です。

若い働き盛りの人口減少は、経済活動に大きなインパクトがあるのは自明の理であり、これに対する対策を国のリーダーはシッカリ立てるべきであり、企業の経営者も同様に、これに対しては十分な対策が必要なのです。
日本の場合、国のリーダーである政治家には頼れない部分があるので、むしろ企業経営者が企業を守るためにも、それぞれ自社毎に対策を立てておく必要があると思います。

この点について、ドラッカーは既に日本の将来を見通していたのです。

3分間ドラッカー 「少子高齢化が招く政治の不安定化」(上田惇生 【第96回】 2008年10月23日)より引用します。

「今後20年から30年において、先進国では人口構造をめぐる諸々の問題が政治の中心となる」(『明日を支配するもの』)

少子高齢化の危機に備えのできている国はない。

人口構造についての問題意識に従って組織された政党や政策協調は現れていない。

ドラッカーは、定年延長の主張は右翼と位置づけるべきか、左翼と位置づけるべきかと問う。

60歳以降の就業促進を目的とする所得税の高年者減税は進歩的というべきか、保守的というべきかと問う。

高齢者に働いてもらわなければ、社会が負担の重さに耐えられない。

高齢者も働きたいと思っている。

同じように、あるいはそれ以上に難しい問題が、移民の受け入れである。

人口が減少する豊かな先進国のすぐ隣に、人口が増加する貧しい途上国がある。

人の流れの圧力に抗することは、引力に抗するに似ている。

それでいながら大量移民、特に文化や宗教の異なる国からの大量移民ほど政治的な問題はない。

最も深刻なのが日本だとドラッカーは言う。

定年が早く、労働市場が硬直的である。

SARSの影響で外国人労働者が不足し地方の中小メーカーが青くなった。

看護や介護の世界では人手不足に泣いている。

すでに日本は、外国人労働者に働いてもらわなければ成り立たない社会に向かっている。

「先進国では安定した政治や強力な政府は望みえなくなる。政治は不安定たらざるをえなくなる」(『明日を支配するもの』)

以上のように、日本の今日から更に日本の未来を見通していたのです。

次にドラッカー・ラボにこの件について、的を得た掲載があったので、引用してみます。

「少子化、高齢化社会」

日本を取り巻く環境として、少子化、高齢化がすでに進行中であり、市場の変化をもたらしています。

人口構造の変更は総人口だけでなく、年齢構成、所得の動き、男女比、地域移動などが重要なファクターになります。

労働人口の減少によって、大量生産の市場から質の市場に変わっていきます。

より、個人の嗜好、個性にあった商品がこれからの市場を形成していきます。

また、労働人口の減少は女性、高齢者や外国人で担って行かないといけません。

大量生産だけで儲かる市場はいずれ終焉を迎えます。

質の市場で勝ち抜くための戦略は大きくわけて2つあります。

1つ目は、「独自化」です。

つまり、業界のオンリーワンを目指すことです。

他社にできないことをします。

オンリーワンが難しい場合、「差別化」を目指さなければなりません。

他社ができても、自社の方がよりできて、優れた商品・サービスを提供しなければなりません。

独自化と差別化なしでは、価格競争に巻き込まれ、利益があがりません。

定年年齢は次から次へ引き上げられるし、シニアの方の転職支援団体も多くなりました。

雇用形態と就労形態も環境の変化に応じて、多様化していきます。

たとえば、正社員、契約社員のみならず、アルバイト、派遣、請負、フリーランス、季節工、様々な雇用形態が誕生します。

雇用形態の多様化に従い、勤務体制の多様化も求められます。

例えば、フルタイムだけでなく、シフト制、在宅勤務の柔軟体制も必要になります。

国籍、価値観、年齢も多様化しつつあるので、一層柔軟な人事戦略が必要です。

労働人口が多様化する中、各社員がマーケティング意識を持たないといけません。

会社の理念を最後の一人の社員に浸透させる必要があります。

企業は戦略を立てるだけでなく、この戦略が有効であるために、企業、業界を取り巻く環境を正しく認識し、調査し、自社が貢献できる分野を定義し、自社の強みを生かした競争をしなければなりません。

環境の変化が早い中、市場も早く変化し、臨機応変できる企業が生き延びます。

また、知識社会では重労働や単純労働者でなく、知識労働者が重宝されます。

知識労働者は企業よりも仕事そのものに忠実心を感じます。

企業はこのような知識労働者に適した勤務形態を提供することが彼らの労働力を獲得する重要なポイントになります。

企業は自社の強みに集中して伸ばさないと競争に負けるので、今は総合的な能力ではく、専門的な能力が求められます。

企業同士もそれぞれの得意分野で協力、連携して、大きなプロジェクトに取りこむ時代になりつつあります。

以上のように、企業経営者にとっては、たいへん難しく、世界情勢、国内事情に常に注意しながら、トップを含め、スタッフ全員が学びによる、進化を続けなければいけない、非常に難しい時代に突入しているのです。

過去の延長上にはない、難しい時代に突入していることを理解しなければいけない時代であることを、シッカリ認識することが重要なのです。

これは、海外を見て歩くと、非常に良く分かり、私も今回、ロンドン、ドイツ、スイスを見て、これからの当社のあるべき姿が鮮明に見え始めました。

次にドラッカーは、「ネクスト・ソサエテイ」で次にように、未来を見通しているのです。

ネクスト・ソサエティは知識社会である。

知識が中核の資源となり、知識労働者が中核の働き手となる。

知識社会としてのネクスト・ソサエティには3つの特質がある。

第一に、知識は資金よりも容易に移動するがゆえに、いかなる境界もない社会となる。

第二に、万人に教育の機会が与えられるがゆえに、上方への移動が自由な社会となる。

第三に、万人が生産手段としての知識を手に入れ、しかも万人が勝てるわけではないがゆえに、成功と失敗の並存する社会となる。

これら3つの特質のゆえに、ネクスト・ソサエティは、組織にとっても1人ひとりの人間にとっても、高度に競争的な社会となる。

われわれは、まさに学びによる進化を続けなければ、後から参入してくる国内だけではなく、海外の企業に後れを取ってしまうのです。

画像は、昨日のラーメン学校の生徒さんの作品の盛り付け事例です。

このような参考になる、盛り付けの事例を動画で紹介するために、当社は動画放送局を開局しました。
https://www.youtube.com/channel/UCM6MYNVBTit8Q9c8-xG_Abg)

これからも、皆さんの参考になる面白い動画をお届けします。

Picture of 藤井 薫(ロッキー藤井)

藤井 薫(ロッキー藤井)

株式会社大和製作所、株式会社讃匠 代表取締役。
令和5年 秋の叙勲にて「旭日単光章」受章。

1948年5月、香川県坂出市生まれ。国立高松工業高等専門学校機械工学科卒業。川崎重工株式会社に入社し、航空機事業部機体設計課に配属。その後、独立し、1975年に大和製作所を創業。

過去48年以上にわたり、麺ビジネスを一筋に研究し麺ビジネスの最前線で繁盛店を指導。麺専門店の繁盛法則について全国各地で公演を行う。小型製麺機はベストセラーとなり、業界トップシェアを誇る。
「麺店の影の指南役」「行列の仕掛け人」として「カンブリア宮殿」「ありえへん∞世界」「スーパーJチャンネル」等、人気TV番組に出演するほか、メディアにも多数取り上げられる。
また、2000年4月にうどん学校、2004年1月にラーメン学校とそば学校を開校し、校長に就任。

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