昨日の大和の経営会議では、企画部門の課題について、企
画並びに営業企画全員を集め、当社が取引すべき、お客さ
まの分類につき、打ち合わせを行ないました。当社は、お客さまの分類を価値感で分けていたはずであっ
たのですが、うかつにも、過去、すべてのお客さまに対し
て、毎年DM等の送付資料をお送りしていたのです。
今回は、当社独自の新しい分類方法が見つかり、今後はピンポイントで、効率よく、資料提供が出来るようになりそうです。
このような分類も、10年前には不可能であったのですが、インターネットの進化で、さまざまな多くのポータル・サイトの出現により、可能になってきたのです。
ITの進化の目覚ましさと、それを使いこなすノウハウの大切さを実感します。
必要なデータは、ほとんどすべて社内とネット上にあり、あとはいかに、それらのデータを分析し、当社に必要な形に作り直すかのノウハウと思考です。
今の時代は、過去は出来なかったことで、出来ることがたくさん増え、ほとんどの人たちはそれに気づいていないのです。
トップとか、戦略家は、かなりの時間をこのことに費やす必要性を感じます。
そして、一般的に知られていることとか方法ではなく、自社独自の自社に一番合った方法を見つけなければいけないのです。
そのためには、自社のビジネスについて、寝ても覚めても思考し続けないと、そのようなイノベーションは起きないのです。
本日のドラッカー・マネッジメントは、私の企業人人生に大きなインパクトを与えてくれました。
一番イノベーションを起こすのが難しいのが、当社のような、長くやっている既存企業であると言うのです。
「既存の事業が、イノベーションと起業家精神の障害となり、問題は、過去および現在の事業の成功にあり、官僚的体質や煩雑な手続き、あるいは自己満足などの病ではなく、現在の健康さにあるのです。」
そして、「既存企業が起業家としてイノベーションに成功するには、特別の努力を必要とし、すでにある事業、日常の危機、若干の収益増へと、その生産資源を振り向けてしまいがちだからであり、昨日を養い、明日を飢えさせる誘惑にかられるからであり、それは死にいたる誘惑であるのです。」
このように、既存企業はイノベーションが起こせないと、徐々に死に至ることがよく分かり、それは既に消えてしまった多くの企業が証明してくれているのです。
当社に勤務している当社のスタッフたちも、既存企業に勤務している普通の従業員たちも、善人であり、誰も企業の明日を良かれと思って日々、仕事に取り組んでいるはずです。
ところが、その程度では、イノベーションが起きず、徐々に企業がマンネリ化し、死に至るというのです。
このことは、私のように日々、もがきながら、熱心に事業に取り組んでいると、非常に良く分かります。
多くの既存企業に属している人たちは、イノベーションの大切さを理解出来ていないのです。
要するに、現状の仕事のやり方、販売している製品、サービス等について、進化をさせ、イノベーションを起こさなければいけないことをリーダーが必死に説いていかないと、スタッフたちは理解出来ないのです。
そして、イノベーションは、社内の仕事の開発等の特殊な部分ではなく、あらゆる部門で起こさなければいけないのです。
例えば、総務、製造、販売、メンテナンス、各拠点等々、一般的にはイノベーションとは無縁だと思われるような部門にこそ、イノベーションが大切であり、そのような部門でもイノベーションこそ、目立たないのですが、効果が大きいのです。
従って、イノベーションは日々の仕事の一部なのです。
今回の学びで、イノベーションの大切さと、一般に言われているような、イノベーションが特別なものでなく、また、既存企業こそ、イノベーションを起こし難いことがよく分かりました。
一年ぶりの新潟でのパワー・アップ・イベントが、いよいよ本日からスタートで、4月14日(火)~16日(木)で、明日から私もセミナーに参加します。
https://www.yamatomfg.com/company/dream-studio/
私のセミナーは、以下の3つで、今年になってから訪問した、ロンドン、香港、台中、LAの最新店舗のご紹介を致しますので、既存店の方がたにとっても、今から開業する方がたにとっても、世界の最新外食情報を知るチャンスです。
1.従業員満足度UP=いい人材確保~そのために店づくりをどうしなければならないか~
2.利益倍増計画~多店舗展開へのステップアップ~
3.オーナー様、店長、スタッフ必聴!~スタッフのモチベーションアップセミナー~
本日も、ドラッカー選書「イノベーションと起業家精神(下)」(ダイアモンド社)に基づき、イノベーションについて、深くドラッカーから学んでいきます。
ぜひ、一緒にイノベーションと起業家精神を磨いていきます。
第13章 既存企業における起業家精神
起業家たること
昔から「大企業はイノベーションを生まない」と言い、そのように見えるのですが、たしかに、今世紀の大きなイノベーションは、既存の大企業からは生まれていないのです。
鉄道会社は、自動車やトラックを生まなかったし、試みようとさえせず、他方、自動車メーカーは、航空機産業に参入しようとした(フォードとGMは航空機産業のパイオニアだった)のですが、今日の大手航空機メーカーは、自動車メーカーとは関係のないベンチャー・ビジネスから発展したのです。
同じように、今日の大手医薬品メーカーの大部分は、50年前に近代医薬が開発された頃はまったくの小企業だったか、存在さえしていなかったのです。
電機メーカーの巨人たち、アメリカのGEやウェスチングハウスやRCA、ヨーロッパ大陸のジーメンスやフィリップス、日本の東芝などはみな、1950年代にコンピュータ分野に殺到したのですが、いずれも成功しなかったのです。
今日この分野を支配しているのは、40年前には中堅企業とさえいえなかったような企業、しかも当時ハイテクとは無縁のIBMであるのです。
◆大企業によるイノベーション
しかし、大企業はイノベーションを行えず、行わないとの通念は、半分も事実ではなく、まったくの間違いであり、例外が多く、起業家として、イノベーションの担い手として成功した大企業は多いのです。
アメリカでは、衛生や医療機器のジョンソン・エンド・ジョンソン、工業用や民生用の技術製品の3Mがあり、世界最大の民間金融機関であるシティバンクは、創立100年を超えて、金融分野でイノベーションを行っているのです。
ドイツでは、世界最大の化学品メーカーの1つ、125年の歴史をもつヘキストが、医薬品産業でイノベーションに成功し、スウェーデンでは、1884年に設立し、今から6、70年前に大企業になっていたASEAが、長距離送電や工場のオートメ化(FA)のイノベーションに成功しているのです。
しかし、大企業は、ある分野では起業家としてイノベーションに成功し、ある分野では失敗しているという事実が、問題を複雑にしていて、アメリカのGEは、航空機用エンジン、高級プラスティック、医療用電子機器では成功したのですが、コンピュータでは失敗したのです。
RCAは、カラーテレビでは成功したのですが、コンピュータでは失敗し、事態は、世間が思っているほど単純ではなく、規模の大きさそのものは、イノベーションや起業家精神の障害にはならないのです。
よく問題にされる大組織の官僚的体質や保守的体質は、イノベーションや起業家精神にとって深刻な障害となるのですが、それは中小の組織においても同じなのです。
企業であれ、社会的機関であれ、最も起業家精神に乏しく、最もイノベーションの体質に欠けているのは、むしろごく小さな組織であり、既存の起業家的な企業には大企業が多く、世界中には、そのような大企業が優に100社を超え、イノベーションを行っている社会的機関のリストにも大組織がたくさんあるのです
加えて、起業家的な企業の多くは、かなりの規模の中堅企業であり、たとえば1980年代半ばの時点でいえば、年間の売り上げが5億ドル程度の中堅企業であり、これらの大企業や中堅企業とは対照的に、既存の小企業は、起業家的な企業のリストにはあまり入ってこないのです。
◆障害は既存の事業
イノベーションや起業家精神にとっての障害は、規模の大きさではなく、それは既存の事業そのものであり、とくに成功している事業であるのですが、大企業や中堅企業は、小企業に比べるならば、この障害をかなり容易に乗り越えているのです。
既存の工場、技術、製品ライン、流通システムは、マネジメントに対し、絶えざる努力と不断の注意を要求し、日常の危機は、つねに起こり、先に延ばすことはできず、直ちに解決しなければならず、既存の事業は、つねに優先し、優先し続けることは、当然であるのです。
これに対し、新しい事業は、成熟した既存の事業の規模や成果におよばず、つねに小さく、取るに足りず、将来性さえ確実でなく、むしろ、新しいくせに大きく見えるものは、疑いの目で見るべきであり、成功の確率は小さく、すでに述べたように、イノベーションに成功する者は、小さく、しかも単純にスタートするのです。
多くの企業が「10年後は、売り上げの90パーセントは、今日、存在していない製品がもたらすことになる」と言うのですが、多くの場合、誇張であり、既存の製品の改善があるし、手直しがあり、市場や最終用途の拡大があるのです。
新製品のリードタイム(実るまでの時間)は長く、現在成功している製品やサービスをもっている企業は、10年後もその収益の4分の3を、今日の製品やサービス、あるいは、その延長線上の製品やサービスから得ている可能性が大きく、今日の製品やサービスが継続的に収益をもたらしてくれないならば、イノベーションに必要な投資さえできないのです。
既存企業が起業家としてイノベーションに成功するには、特別の努力を必要とし、すでにある事業、日常の危機、若干の収益増へと、その生産資源を振り向けてしまいがちだからであり、昨日を養い、明日を飢えさせる誘惑にかられるからであり、それは死にいたる誘惑であるのです。
イノベーションを行おうとしない企業は、歳をとり、衰弱していき、とくに今日のように急激な変化の時代、起業家の時代にあっては、衰弱のスピードは急速であり、ひとたび後ろ向きになってしまえば、向きを前に変えることは至難であるのです。
既存の事業が、イノベーションと起業家精神の障害となり、問題は、過去および現在の事業の成功にあり、官僚的体質や煩雑な手続き、あるいは自己満足などの病ではなく、現在の健康さにあるのです。
だからこそ、常時イノベーションに成功している既存企業、とくに起業家として成功している大企業や中堅企業の例が、重要な意味をもち、それらの例は、成功がもたらす障害、すなわち既存の事業がもたらす障害が、克服可能であることを示していて、しかも既存の事業と新しい事業、成熟した事業と幼い事業の双方の成長が可能であることを示しているのです。
起業家、イノベーターとして成功している大企業、ジョンソン・エンド・ジョンソン、ヘキスト、ASEA、3M、あるいは少なからざる数の中堅企業が、いかにこれを実現したかを教えてくれるのです。
通念の誤りは、その前提とするものにあり、イノベーションと起業家精神は、自然の衝動、自然の創造、自然の行動であるとしているところにあり、そしてイノベーションと起業家精神が大組織で生まれないのは、組織がそれを抑えているためであるとしていて、しかも、起業家としてイノベーションを行っている既存企業の少なさをもって、決定的な証拠としているのです。
起業家精神は自然発生的なものではなく、自然の創造でもなく、それは仕事であり、正しい結論は、通念とは逆であり、かなりの数の中堅企業、大企業、巨大企業が起業家としてイノベーションに成功しているという事実が、イノベーションと起業家精神が、いかなる企業においても実現できることを示しているのです。
ただしそのためには、意識的な努力が必要であり、学ぶことが必要であり、既存の起業家的な企業は、起業家精神の発揮を自らの責務とし、そのため自らに規律を課し、そのために働き、それを実践するのです。
以上より、明確なのは、当社のような既に30年、40年を経過した規模の大きくない、既存企業にイノベーションが起こり難いことであり、過去の成功体験と、現在の成功による安心領域の心地よさがイノベーションに乗り出すことを邪魔しているのです。
われわれは、常にそれを克服し続けなければいけないのであり、この章を学び、そのような弊害に陥り易い、われわれの課題がよく分かりました。
このような時に本書に出会えたことを本当に感謝します。
昨日は1日中社内でいて、オーガニック・レストランでの昼食で、月曜日の恒例のカレーでした。
日々、食堂のスタッフたちは、全員のために素晴らしい料理を作ってくれています。
日々、こんな素晴らしい料理が食べることが出来ることに感謝です。
今日も最高のパワーで、スーパー・ポジテイブなロッキーです。