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うどん学校・ラーメン学校・そば学校・パスタ学校で開業&成果アップ|「イノベーションと起業家精神(最終)」「認識ギャップ、コンテナー船の例、小さなイノベーション」

昨日大阪で見つけた豆腐屋さんの看板

まずは、2つほど、お知らせです。

来週13日(火)、14日(水)の2日間、奈良市、エルトピア奈良にて、ラーメン、まぜ蕎麦等の無料自家製麺無料体験教室が開催します。

同じく、来週14日(水)、15日(木)の2日間、松山市、松山市民会館にて、自家製麺体験教室in松山があり、ラーメン、つけ麺、うどん、蕎麦の無料自家製麺実演講習会を開催します。

※イベントは終了いたしましたが、そのほか定期的にイベントを開催しております

本日のテーマは「トップの仕事は、人を育てること」です。

昨日は、朝に大津市のホテルを発ち、8時半には大阪へ入り、見学先を徹底的に見学し、サンプルをたくさん購入し、京都へ行き、昼に京都大丸デパートの地下食品売り場で、さらにさまざまなサンプルを入手しました。

買ったサンプル類を昨日中に、讃匠の社内で分析試食するために、昼食を取らずに、帰社するとすでに5時になっていました。

購入したサンプル類の画像撮影、計量、さまざまな数値の計測を行ない、最後にみんなで試食を行ないました。

ロングセラー商品には、ロングセラー商品としての良い点がたくさんあり、当社のスタッフにそれぞれの良さの理解をして貰いました。

今回は、1日半をかけて、姫路、大阪、滋賀、京都と短期間であちこちを訪問し、実際の事例から思ってもいなかったたくさんの情報を得ることが出来、私自身も素晴らしい学びを得られたのですが、一緒に同行した讃匠の若いスタッフにもたいへんな学びになったと思います。

特に、即、行動する大切さを学んで貰おうとして連れて行ったのですが、実際に行ってみると、想像以上の素晴らしい結果になったので、余計に行動の大切さが理解出来たと思います。

世の中には、すでにどこかに回答があるのに、われわれはそれらの回答に行きついていないだけであり、われわれが悩んでいるような小さいことの回答は、至るところにあるのですが、今までの環境の中とか、今までの思考の延長線上にはないだけなのです。

行動を起こせば、幾らでも新しい答えはあるのに、行動を起こさずに、昨日までと同じことをやっているので、回答が得られないだけなのです。

本日のドラッカー・マネッジメントのイノベーションと起業家精神の「コンテナー船」の事例でも、既に鉄道業界とか、トラック業界では、コンテナー輸送は当たり前であったのです。

ところが、自分の業界である船だけしか見てないから、回答が見えなかっただけで、自分の業界から離れたところに回答があり、今の日本のように、全体的には右肩下がりのビジネスの時代において、伸びている店、伸びている会社、伸びているビジネスは、時代に合っているのです。

従って、繁盛して多くのお客さまを集めている店、ビジネスはこれからの日本でのビジネスのあり方を研究するのにたいへん役立つのです。

会社の規模が小さい場合は、トップ自ら新しいビジネスの開拓を行なうのは、必須のことであり、トップが率先して外へ出ることは、必須事項であるのです。

そして、外へ出るときには、自分だけで出ないで、次に育てたい人間を必ず連れて行き、途中でトップの考え方等を徹底的に教え込む勉強時間にするのです。

一緒に出張すると、口で話すだけでなく、トップの行動を見ているので、行動からトップの考えていることを読み解くことが出来るようになるのです。

反対にトップの側でも、常に誰かを伴って行動していると、そのスタッフの考え方、レベル、長所、欠点が手に取るように分かるようになるのです。

だから、出張を一緒に出るのは、トップにとっても、部下にとっても素晴らしい学びの場になっていて、別に時間を取って勉強会をしなくても、一緒に出来るのです。

当社も毎月の各部門の勉強会が出来ていなかったので、今月から、毎月1回、私が入って、各部門の勉強会を始めるようにしたのです。

言わば、社内学校の開校で、これからは社内学校にも注力をし、スタッフたちのレベルアップを図っていこうと考えています。

社内のスタッフたちもいつかは当社を巣立っていくのですが、定年まで留まらずに、途中で事業を立ち上げる人が何人もいて、特に、韓国で独立したキム社長は、当社の機械の販売と麺の製造販売業が軌道に乗り、ビジネスを成功させているのです。

キム社長は、当社で働いたことが今のビジネスにとってたいへん役立っていて、教えられたことがなければ、今のビジネスが出来ていなかったと言っているのです。

だから、私の本当の仕事は、1人でも多くの社内のスタッフ、社外のお客さまたちのレベルを上げ続けることなのです。

本年2月21日から始まった、173日間に及ぶ、「イノベーションと起業家精神」の学びを終え、最終のまとめに取り組んでいきます。

2.「認識ギャップ」

「コンテナー船の例」

ある産業や社会的部門の内部の人たちがものごとを見誤り、従って現実について誤った認識を持っているとき、当然、その努力は間違った方向に向かい、成果を期待出来ない分野に努力を集中してしまうのですが、そのとき、それに気づき利用する者にとって、イノベーションの機会となる認識ギャップが存在し、その良い例が、今日の世界貿易の担い手たるコンテナー船なのです。

今から65年前の1950年代初め、貨物船は死滅すべき運命にあるとされていて、1次産品のばら積み以外は、航空機にとって代わられると予測されていて、海上輸送費は急速に上昇し、港での貨物の滞留がひどくなるにつれ、ますます時間がかかる様になったので、船は沖合で待機させられ、貨物はますます滞り、盗みの被害は増大し、主たる原因は、海運業界が長年にわたって、成果を期待出来ない課題に力を入れていたことにあり、彼らは、船舶の高速化、省エネ化、省力化に力を入れていて、海上、すなわち港と港の間で経済性を追求していたのです。

船舶は資本財であり、あらゆる資本財にとって、最大のコスト要因は、遊休時間であり、その間、利益を生まないものに対し、金利を払わされるので、海運業界で働く者はすべて、貨物船の最大のコストが金利であることを知っていたのですが、彼らは既にかなり低くなっているコスト、すなわち、海上にあって稼働状態にある船舶のコスト低減に力を入れ続けたのですが、問題の解決は、積み込みと輸送の分離という簡単なことであり、空間が充分にあり、事前に作業が出来る陸上で積み込みを行なっておき、後は入港した船に載せるだけのことだったのです。

それは船舶の稼働時だけでなく、遊休時のコストの削減に努力を集中することであり、それがコンテナー船であり、この簡単なイノベーションの結果は目を見張るものがあり、その後、30年間において、海上輸送は5倍に伸び、輸送コストは60%削減され、船が港に停泊する時間も、4分の3に削減され、港の混雑や盗みも減少したのです。

私もサラリーマン時代は、船の設計をしていたのですが、このようなことに疑問を持ったことはなく、私が設計していたころはタンカーの全盛時代だったのですが、その後、コンテナー船が出現し始め、コンテナー船の時代になったころには、私は既に造船設計を離れていました。

私の造船設計の時代も、燃料消費の少ない省エネ船等がテーマであり、抵抗の少ない船型の研究が主で、港での荷物の積み下ろしの高速化については、それほど、大きな課題ではなく、船だけの問題として捉えるか、輸送システム全体の問題として捉えるかによって、解決のアプローチはぜんぜん違ったものになり、今回の課題でも、船だけの課題として捉えると、運行時における高速化しか課題にならないのですが、システム全体の課題として捉えると、長い停泊時間がもっと大きな課題であり、荷物の積み下ろしに大きな時間を取られていることが分かり、そちらに目を向けることにより、大きなイノベーションの機会を見つけることが出来たのであり、部分最適を目指すか、全体最適を目指すかの差でもあるのです。

われわれのビジネスもまったく同じであり、当社の場合は製麺機だけの問題として捉えるか、麺専門店全体の問題として捉えるかによって、解決しなければいけない本当の課題がまったく異なり、要するに、システム全体を高い視座で見るか、低い視座で見るかによって、見える世界がまったく異なってくるので、常に高い視座でものごとを見ることが大切であると教えてくれているのです。

以上のことは、うどん蕎麦店、ラーメン店にとっても、同じことで、今までのうどん蕎麦店、ラーメン店の店主は、客席回転率を上げれば上げるほど、売上が上がると信じて、回転率が上げるためにサラリーマンを対象にし、女性客が入店すれば、長居するので嫌がっていたのですが、既に20年前の1995年に生産年齢人口はピークを打ち、サラリーマンの数は減少を続け、ピークより12%以上も減少しているのと、サラリーマンの小遣いが半減し、昼食に十分な支出が出来なくなっているのです。

従って、サラリーマンを対象にしている店は、業績を落としている場合が多く、これからは、シニアと女性客を対象にした方が、可能性が高いことを理解している店主は非常に少ないのが麺専門店業界の課題です。

年間のうどん蕎麦店の新規開業者数は約2千6百店、ラーメン店は約4千店で合計6千6百店ですが、当社の麺學校の卒業生が年間約350名で、そのうち、開業に至るのは約3分の1の約120名程度なので、年間の開業者のうち、当社の麺學校を卒業して開業する人たちの比率は、2%未満なのです。

年間約6千6百名にも上る新規開業者のうち、当社の麺學校卒業生はわずか120名程度しかいないので、この比率を上げることが失敗者をより少なくするための大きなポイントで、こんなに大きな差があるのは、大半の新規開業者の麺学校に対する認識のギャップであり、麺学校の大切さの理解がなされていないので、このギャップを埋めるのが、当社の課題なのです。

「小さなイノベーション」

認識ギャップは、先のコンテナー船の事例のように、間違った方向への真剣な努力が事態を改善せず、むしろ悪化させ、船舶の高速化が港の混雑と海上輸送の一層の遅れをもたらすような時には、その努力の方向性が間違っていることが多く、そのような時には、単に成果が上がることだけに力を入れるだけで、大きな成果が得られ、事実、認識ギャップを利用するために華々しいイノベーションを必要とすることはあまりなく、海上貨物の輸送と積み込みの分離にしても、トラックや倉庫について行っていたことを応用したに過ぎないのであり、認識ギャップは、産業や社会的部門全体について見られる現象であるのです。

その解決策は、通常、的を絞った単純で小さなイノベーションを行なうことであり、認識ギャップにおいて、本当の課題は、お客さまとの価値観は共有出来ていても、努力の方向性が間違っている場合が多く、例えば、先ほどのコンテナー船の場合でも、お客さまの価値観は、コストの高くない、迅速な荷物の配送であり、造船所も船の運航会社もそれに向かって、出来る範囲の努力を行なってきたのですが、ほとんどの関係者は、コンテナー船にすれば良いと見抜けなかったのです。

麺専門店に来店されるほとんどのお客さまは、美味しい麺料理を高すぎない、妥当な価格で食べたいと思っているはずですが、お店の店主はこれについて、新しいアプローチを取ろうとしないで、昔ながらのやり方を買えようとしていないので、手打ちに負けない、驚くような美味しい麺料理を、比較的低価格で提供出来る仕組みが出来ているのですが、それを取り入れようとしていないのです。

コンテナー船の技術は以前から、トラック市場ではあったのですが、貨物船市場に導入されるのが遅くなったのと同じで、一部のその技術を利用した人だけが、多くのお客さまを集めて繁栄し、今の時代は、技術面は大変進化しているので、それを利用しようと思えばいくらでも出来るのに、利用していない人が余りにも多く、成功する人とそうでない人の差は、世の中の動きに注意しているかどうかが、非常に大きいのです。

画像は、昨日大阪で見つけた豆腐屋さんの看板で、豆腐屋の場合は大豆をモチーフにすると、自家製造と新鮮さを訴えることが出来るのです。

うどん、ラーメン店の場合は、小麦の穂をモチーフにすると、もっと自家製麺を訴えることが出来るのです。

今日も最高のパワーで、スーパー・ポジテイブなロッキーです。

Picture of 藤井 薫(ロッキー藤井)

藤井 薫(ロッキー藤井)

株式会社大和製作所、株式会社讃匠 代表取締役。
令和5年 秋の叙勲にて「旭日単光章」受章。

1948年5月、香川県坂出市生まれ。国立高松工業高等専門学校機械工学科卒業。川崎重工株式会社に入社し、航空機事業部機体設計課に配属。その後、独立し、1975年に大和製作所を創業。

過去48年以上にわたり、麺ビジネスを一筋に研究し麺ビジネスの最前線で繁盛店を指導。麺専門店の繁盛法則について全国各地で公演を行う。小型製麺機はベストセラーとなり、業界トップシェアを誇る。
「麺店の影の指南役」「行列の仕掛け人」として「カンブリア宮殿」「ありえへん∞世界」「スーパーJチャンネル」等、人気TV番組に出演するほか、メディアにも多数取り上げられる。
また、2000年4月にうどん学校、2004年1月にラーメン学校とそば学校を開校し、校長に就任。

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