昨日は、今月の本社でのラーメン学校の最終日で、味の確認と生徒さんの作品チェックの日でした。
生徒さんの作品も修正前に既に、一般的なラーメン店で提供されているレベルと比べると、ほとんどの作品が、決して負けていないレベルに到達しています。
しかし、そのレベルでは新たに既存店の中に割り込んで参入しても、目立たないし、勝てないのです。
古くから営業しているライバル店をはるかに超えていなければならないのです。
特に、女性客と余裕のあるシニア客を呼ぶには、盛り付けのきれいさ、美味しさは譲れないのです。
本日は、昨日の継続で、土光敏夫の名言集です。
17.仕事の報酬は仕事
(藤原銀次郎は、王子製紙社長で、日本の製紙王と呼ばれた人物であり、戦前の三井財閥の中心人物)
「仕事の報酬は仕事である」とは、藤原銀次郎さんの言葉である。
賃金と仕事の関わり合いについては、いろんな立場からの様々な議論があろう。
けれどもそれらを超えていることは、人間の喜びは金だけからは買えないという一事である。
賃金は不満を減らすことはできても、満足を増やすことはできない。
満足を増やすことのできるのは、仕事そのものだといわねばならぬ。
どんな仕事であろうと、それが自発的主体的に行動できるような仕事になってくれば、人々はそこから働きがいを感ずるようになるのだ。
18.上司は部下を管理するより先に、自分自身を管理せよ
人が人に向かってとる態度には、四つの類型がある。
(1)自分にも甘いし、相手にも甘い。
(2)自分には甘いが、相手には厳しい。
(3)自分には厳しいが、相手には甘い。
(4)自分にも厳しいし、相手にも厳しい。
ある心理学者によれば、職場における上司の自己評価は3、4に集中し、部下に上司を評価させると1、2に集中する。
ここで言いたいのは、人に向かって厳しさに欠けることがあるのは、自分自身に厳しくなかった証拠だ。
管理者が部下をよく管理するためには、まず自らを管理することが必要なのである。
19.リーダーは上役へのリーダーシップも要求される
上司へのリーダーシップをうまく取れない人が、どうして部下へのリーダーシップをうまくこなすことができようか。
上へのリーダーシップといえば、奇矯というかもしれぬ。
しかし我が国では、あまりにも上下の差別が強すぎると思う。
たしかに、年齢や勤続年数や賃金では上下の差がある。
だが一人一人が担う職能は、横に並んでいると考えたい。
横に並んで切磋琢磨するのである。
このように考えれば、リーダーシップは上へ向かっても発揮されなければならない。
20.人間と機械を原価計算で比較するな
人と機械の原価計算をして、どちらが安くつくかという考え方では、これからは通らなくなる。
人間には人間らしい仕事をしてもらうという立場から、取り組むべきだろう。
そうでなければ人々は喜んで企業にとどまってくれなくなる。
21.利益とはリスクの対価
リスクの大きさと利益の大きさは比例するものだ。
リスクが小さければ、誰もがその機会を追及するから、利益も小さい。
逆にリスクが大きければ、得られる利益は大きい。
利益とは、リスクに対する対価だと言わねばならぬ。
22.経営者は問題を作り出せなくてはいけない
問題とは、けっして日々解決を迫られている目前の問題をさすのではない。
真に我々が取り組むべき問題とは、現状にとらわれずに「あくあるべき姿」の中に見出す不足部分をさすのである。
問題意識を持つことは、このギャップを意識することを言う。
問題はかくあるべき姿を求めて、日々真剣に自己の任務を掘り下げ追求し続ける意欲のある人の目にのみ、その真の姿を現す。
問題とは、発見され創造されるものなのだ。
22.役職が上の人間ほど早く出社しろ
私どもの東芝では、上位者ほど早く出勤するという習慣がすでに定着している。
私に言わせれば、当然のことといえる。
上位者ほど忙しいはずである。
その日の準備段取りは、部下が来る前に済ませておかねばならぬはずである。
格別の美談でもなんでもなく、先進国のエグゼクティブやマネジャーがとっくに実行していることなのだ。
そんな上司の姿を見て部下たちも変わってきた。
古い言葉だが率先垂範こそ、人が人に向かう基本原理だと信ずる。
23.ビジョンは末端の人がイメージできるくらい具体的に
従業員はビジョンを感得することによって、自分がその集団に所属する意味を見出す。
私どものある工場に勤める女性から次のような要旨の手紙をもらったことがある。
「私は今まで単純な作業に従いながら、来る日も来る日も無自覚に過ごしてきました。
ある日上司から、長期計画の話を聞きました。
この工場を世界一のモーター工場にするので、私にも参加してくれと言われました。
自分の仕事がこんなに素晴らしいものだと感じたのは初めての経験でした」
24.どんな不況でも研究開発費を削ってはならない
我々のようなメーカーにとって、研究開発こそは企業の生命を左右する。
それゆえ私は、予算を大幅に削減せざるを得ない時期にあっても、研究所に対してだけは申請通り認めてきた。
金が成果と結びつくというよりも、金を減らしたために所員の士気が低下するのを恐れたからである。
26.ナポレオンのような人物は好きじゃない
私はナポレオンのような人物は、あまり好まない。
権力をもってロシアを征服したいとか、アルプスを越えてイタリアを征服したいといった野望を持つのは嫌いです。
僕は覇権を好まないんだ。
社長といえども、命令するなんてことはできないはずだ。
ただ、社長としてはあらゆる計画を必ず実行する責任がある。
業績の見通しと、配当を決めたからには、すべて社長の責任となる。
決めたことに対しては、責任上私はシビアにならざるを得ない。
27.部下にはできるまで100回でも200回でも教えろ
石川島播磨重工の社長のとき、こんなことがあった。
ある部長がきて「部下に何回もアドバイスしても仕事が思うようにはかどらない」と、ほとほとまいっていた。
そこで僕は言ったんです。
それじゃ君、息子さんに下駄をそろえろと言って、三べん言ったらそろえるか?と。
自分の子供が洟(はな)を垂らしていたら洟をかむまで、100ぺんでも200ぺんでも注意するだろう。
ところが自分の肉親とは違うからといって、社員に三べんいってもやらんからと、放り投げるのはおかしいじゃないか。
その社員が仕事をやるまで忠告しろ。
28.失敗を成功の母にする方法
大きな事業でも小さな仕事でも、一つの失敗がそれだけで命取りになることがある。
その失敗にくじけ、しっぽを巻いてしまうからだ。
一回限りの失敗は、実はまだ失敗とは限らぬ。
肝心なことは、とことんまで失敗の原因を見極め、同じ失敗を二度と繰り返さないことだ。
そうすると失敗は成功の母となる。
29.変化することが企業の本質
十年間でどういうふうに変化するのかということについて常に我々は一応の見通しを持たなければならない。
それから超産業社会に進みつつあるという一般的な知識をもっと重視する必要があろう。
変化することが企業の本質であり、変化に先んじて変化を作り出す企業が必要ではないか。
30.入社試験不合格者も大切なお客様
入社試験の時に、多くの志願者に「あなたの家では何か東芝商品をお持ちですか」と尋ねたところ実に90%近くの人が何かしら持っていた。
そこで考えた。
不合格者だとて東芝製品の潜在的愛用者なのだから、おろそかに扱っては罰が当たる。
その人たちがたとえ不合格になっても、東芝にいいイメージを持ち、固定ファンになってくれればありがたい。
ということで不合格者への通知にも、十分な神経を使い、心のこもった文章をつづった。
人を見たら、誰でも客と思うべきだ。
画像は、昨日のラーメン学校の生徒さんの作品事例です。
今日も最高のパワーで、スーパー・ポジテイブなロッキーです。