昨日は、スイスに本社があり、中小企業でありながらグローバル展開している会社の幹部の方がたが当社に来られました。
42年前に創業した会社で、グループ全体で30社以上になっているのです。
創業者は来社していなかったのですが、72歳で月のほとんどはスイス以外を旅行しているそうです。誰かの将来を見るような方のようです。
スイスの大きさは高速道路で端から端まで4時間半程度で、面積は四国の約2倍強で、人口は人口800万人弱なので、人口が400万人の四国のほぼ2倍、従って、人口も面積も四国のほぼ2倍程度の国のサイズです。
周囲をドイツ、フランス、オーストリア、イタリアの4カ国に囲まれている山国で、言語は、ドイツ語、フランス語、イタリア語が使われています。
スイスを代表する有名な企業はネスレがあり、グローバル展開している世界的に成功している多くの企業があり、元々自国に市場がないので、中小企業であっても、世界に打って出る気質になっているのは、日本との大きな違いです。
以下は、ウイキペデイアより引用です。
IMFによると、2013年のスイスのGDPは6508億ドルであり、世界第20位でで、同年の一人当たりのGDPは81,323ドルであり、世界でもトップクラスの水準です。
世界で最も国際競争力の高い国の一つであり、2011年の世界経済フォーラムの研究報告書において、世界第1位の国と評価され、富裕層も非常に多く、9.5%の世帯が金融資産で100万ドル以上を保有しているのです。
主な産業として、金融業(銀行、保険)、観光業、精密機械工業(時計、光学器械)、化学薬品工業が挙げられ、通貨のスイスフラン(CHF)は「金(ゴール ド)よりも堅い」と言われるほどの世界で最も安定した通貨であり、1870年代の硬貨が未だにデザインも変更されずにそのまま製造され、流通しています。
国内の物価および賃金水準は高く、国民の貯蓄高も、日本並みに高く、輸入関税率は低く、高級外車などが比較的安く購入できるのです。
スイスの欧州連合(EU)加盟の賛否を問う国民投票において、国民の過半数が反対票を投じる重大な理由はここにあり、すなわち、スイス国民にとってEU加盟は何らメリットが見出せないのです。
以前から私は、ドイツ、イタリア等の中小企業経営にたいへん興味を持っていましたが、スイスもそれ以上にユニークな側面を持ち、国自体が世界でトップ・クラスのあらゆる面で優れた国であることがよく分かりました。
来年1月初めには、スイスも訪問し、スイスの国情を肌身で感じてくる予定です。
同時に、イギリス、フランス、ドイツ、ハンガリーも訪問するので、それらの国情の違いも肌身で感じることが出来るでしょう。
本日も、ドラッカーの名言の解説で、今日のテーマは「成果をあげるには習慣的な力が必要」です。
26.成果をあげるには習慣的な力が必要
成果をあげる人の共通しているのは、自らの能力や存在を成果に結びつける上で、必要とされている習慣的な力である。
企業や政府機関で働いていようと、病院の理事長や大学の学長であろうと、まったく同じである。
私の知る限り、知能や勤勉さ、想像力や知識がいかに優れようと、そのような習慣的な力に欠ける人は成果をあげることができなかった。
成果をあげることは一つの習慣である。
習慣的な能力の蓄積である。
習慣的な能力は、常に習得に努めることが必要である。
習慣になるまで、いやになるほど反復しなければならない。
(解説)この話を聞くと、いつも思い出すのは、小さい頃から何度となく聞かされた、ウサギとカメの話です。
元々は、イソップ寓話で、あらすじは次の通りです。
ある時、ウサギに歩みの鈍さをバカにされたカメは、山のふもとまでかけっこの勝負を挑んだ。
かけっこを始めると予想通りウサギはどんどん先へ行き、とうとうカメが見えなくなってしまった。
ウサギは少しカメを待とうと余裕綽々で居眠りを始めた。
その間にカメは着実に進み、ウサギが目を覚ましたとき見たものは、山のふもとのゴールで大喜びをするカメの姿であった。
われわれは習慣化された力の偉大さを忘れてしまっているのです。
同時に、このことはコビー博士の7つの習慣の第二領域(重要であるが、緊急ではない)も思い出させるのです。
第二領域の重要ではあるが、緊急ではないことを習慣化すると、重要で、緊急な第一領域が起きないのです。
次に、私のドラッカー・マネッジメントの師である国永先生のドラッカー名言録ドラッカー名言録42「経営管理の96%は、ルーティーン的な定例反復業務であることを、ゆめ忘れてはならない」より、以下のように引用します。
ドラッカーに、最近のマネジメントをめぐって気に食わないのは何か……と尋ねたときに返ってきたのが、今回引用したこの言葉である。
とにかく、マネジメントがいまやファッション化してしまい、次から次へと、やれダウンサイジングだ、リエンジニアリングだ、コア・コンピタンスだ、サプライチェーンだ、と、次から次へと新しいコンセプトだ、ニュー・スキルだ、新ビジネス・モデルだと打ち出してきている。
しかし、マネジメントの大半は、日々の地道な管理業務をキチンとこなすことであることを忘れ去ってはいけない……と諭し、そこで出してきたのが先の発言なのである。
いろいろと勉強するのはよい。
しかし、マネジメントは流行の衣裳をまとうのとは違うのだから、身に合った着物をまとい、また、それが正しく着こなせるようにすることのほうが肝心だと主張するのである。
さもないと、いつも木に竹を接いだようなことばかりして、しっかりした樹木を育てることはできない。
ダウンサイジングだ、リエンジニアリングだといっても、これはすでに四半世紀も前に自分がマネジメントの革新と裏腹にある重要な要素は、廃棄(アバンドン)することであると述べたのと同じ趣旨であるとする。
また、コア・コンピタンスなども、同じく自分が「強み」のある本業と本務を磨き抜いて栄養失調にさせるな、と指摘したことと同じ線上にある発想である……とドラッカーは言う。
さらに、このところ口を開けばチームワークの重視を説くが、これも目に余るともいえる、上っつらの流行だと断じる。
成功し、真に効果性を発揮できる有効なチームを社内で数多く形成することは、決して一朝一夕でできるものではない。
何年もかかるのに、チーム・ビルディング演習をやればインスタントにチームができると勝手に思い込んでいる。
チームというのは、なかなかうまくは動かぬ代物であり、それをマネジメントするのも難しい。
チームの活用がその真骨頂を発揮するのは、ごく限られた状況下においてなのである。
また、一口にチームといっても、高い凝集性と相互信頼の存在を前提とする卓球やテニスのダブルスのようなトップ・マネジメント・チームもあれば、各ポジションが最優秀水準の専門家で固められているベースボール型のチームもある。
また、ポジションも一応決まっているが、球の動きに対応しつつ相互支援の妙味を十全に発揮しないと勝てないサッカー型のチームもある。
それなのに、これまた、あまりにも安直にチーム、チームと騒いでいるのも気に食わないというのがその発言の真意である。
ドラッカーは次々と興ってくる新しいマネッジメントの概念をファッションのようだと捉えていて、新しいファッションを流行に合わせて身にまとうのではなく、確固として習慣の大切さを訴えているのです。
同じく、ドラッカーのドラッカーに学ぶ「次世代の育成 継続的に学ぶ習慣」より引用します。
21歳までに学んだことは、5年から10年で陳腐化し、新たな理論、技能、知識と替えるか、少なくとも磨かなければならないのです。(ピーター・ドラッカー『イノベーションと起業家精神』より)
目標と現在の自分を正確に知ることで、何を学ぶべきかが見えてきます。
ドラッカー教授は、歴史、文明、国際、福祉、法律、政治、経済、経営、事業、組織、人間、脳、心理学等々、あまりに広い知見の持ち主でした。
それぞれの専門分野は、学問として学習可能な状態に形成されたもので、ものの一側面に過ぎません。
自然界と同じように社会もすべてがすべてとつながっています。
ドラッカー教授は、ものを書くときも、ものを語られるときも、全体を全体と捉えるために、何かの専門分野を中心に置くということはされませんでした。
ドラッカー教授は、天才的な頭脳を持っていたうえに、常に猛勉強されていて、「3カ年学習計画」と名づけたもので、3年ごとにテーマを設け、さらに1年ごとに区切って、3カ月ごと様々な分野を学習していく方法を実践されていました。
ドラッカー教授が、ひとつの専門分野だけに傾注していく人と一線を画し、異色を放っていたのも頷けるところです。
ドラッカー教授は、常に自分で自分を陳腐化させ、最新の自分でいることの重要性をお教えくれている気がします。
既にあるものをさらに磨き、既に持っている強みをさらに強くしていくことで、いま持っていないものを手に入れていくのが重要なのです。
更に、「ドラッカーに学ぶ次世代の育成 成果をあげる習慣を身につける」より、引用します。
成果をあげることは一つの習慣であり、実践的な能力の積み重ねであるのです。
実践的な能力は、修得することができ、それは単純であり、あきれるほどに単純なのです。(ピーター・ドラッカー『経営者の条件』より)
何か物事をひとつ成就すればあとはその満足が永遠に続くことはなく、わたしたち人間は、本然的に成長し続けることを求めています。
成長し続ける自分がいて、成果をあげ続ける自分がいて、それをドラッカー教授は、自己実現と表現しています。
成果をあげ続けることは、一部の特別な才能を持った人だけが行えるものではなく、成果をあげることは誰でも習得できるとドラッカー教授は述べられています。
成果をあげることは、学ぶことはできても教わることはできないのです。
ドラッカー教授は、成果をあげるということはひとつの習慣だと言っており、その習慣とは次の5つです。
1. 何に時間を使っているかを知る。
2. 外の世界に対する貢献に焦点を合わせることである。
3. 自分の強みを知る。
4. 成果をあげる領域に集中する
5.成果をあげるよう意思決定を行う
画像は、社内のオーガニック食堂の昼食です。
毎日健康的な食事を摂ることが出来るのはたいへん幸せです。
今日も最高のパワーで、スーパー・ポジテイブなロッキーです。