うどん・ラーメン・そば屋開業・繁盛店を目指す|名言集 17-26 ピーター・ドラッカー解説(知識労働には3つの種類がある)

ソウルのうどん店「香川」が経営している焼き肉店


昨日まで、寒かったソウルで、2日間の旅程でしたが、今回は変わり行く外食ビジネスの最先端を見ることが出来、改めて、ソウルの飲食ビジネスの世界の大きな進化と寒さの厳しさを感じました。

ソウルと東京の飲食ビジネスを比較すると、ソウルのようなアグレッシブな日本の飲食は、ラーメン業界の一部にみられます。

ラーメン業界だけは常に進化していて、アグレッシブな優秀な人材が常に供給されているので、ラーメン業界は競争が激しいし、海外へ出ても十分に戦える飲食ビジネスになっているのです。

恐らく、フレンチ、イタリアンに対抗できる日本の飲食ビジネスはラーメン業界ではなかろうかと思います。

しかし、ラーメン業界でも進化し続けているのは、ほんの一部だけで、世界で勝負出来るのは、全体ではないのです

ラーメン業界がこんなに活性化しているのも、業界に多くの素晴らしい人たちが集結しているのです。

業界人と併せて、それを評価する評論家の人たち、支持する理解者である一般消費者に恵まれて、ラーメン業界は強固な業界になったのです。

ボストン・コンサルテイング・グループが提唱するアドバンテージ・マトリックスの4つのグループのうち、競争変数の多い分散型ビジネスと、際立った個性で勝負する特化型ビジネスになっているのです。

従って、大企業が参入しづらく、個性の際立つ店が大成功しているのです。

ラーメン業界は、素晴らしい人たちが創り上げた、素晴らしい日本オリジナルの食文化になったのです。

但し、ラーメン業界にしても、本当に進化していて強い店、強い会社は業界内のほんの一部であり、大半の店はそうではないのですが、一部の進化した人たちが頑張れば、業界は大きく変わるのです。

私は、この様にして国内、海外のさまざま店舗を見て回っているので、今後の日本においての麺類飲食店のあるべき姿についても、徐々に見え始めてきました。

来年は、それらを大きく表現していきたいと思います。

日本には、大きな社会の問題として、生産年齢人口の大幅な減少に伴う、労働力の不足とサラリーマン客の減少があります。

それらの現象を理解した飲食ビジネスが、現在、比較的に上手くいっているのです。

今日は東京支店での蕎麦学校の実技の最終日で、生徒さんたちの作品事例のチェックと修正があります。

明日からは2日間、蕎麦学校とラーメン学校の経営講義が行われます。

私は常に経営講義とか、授業を通じて、世界の最先端の飲食ビジネスの情報、テクニックを生徒さんたちに指導しています。

飲食ビジネスに初めて取り組もうとしている生徒さんたちには、まだまだ理解されませんが、非常に重要なことであると思っています。

一部のフレキシブルな生徒さん、或いは、経営の学びを深めている生徒さんだけに理解されているのです。

本日も生徒さんと楽しい蕎麦学校を進めていきます。

本日も、ドラッカーの名言の解説で、今日のテーマは「知識労働には3つの種類がある」です。

32.知識労働には3つの種類がある

知識労働は3種類ある。
第一に、仕事の成果が純粋に質の問題であるもの。
第二に、質と量を共に成果とすべきもの。
第三に、仕事の成果が肉体労働と同類の仕事が多数あるもの。
知識労働の生産性を高めるには、その仕事が成果に関して、いずれの範疇に属するかを知っておく必要がある。


(解説)私はこの名言に出会うまで、知識労働について3種類あることを知らなかったのですが、知識の活用の仕方について、このように分類が出来ることがよく分かります

当社の仕事の中にも、このような3種類の仕事があり、基本的に役職が上がるごとに、知識の活用度合いが増すのです。

従って、経営幹部は、仕事の成果が純粋に質の問題であり、仕事に費やした時間と成果は比例しないのです。

中間管理職と一般社員のうち、創造的な仕事(営業、企画、麺学校、メンテナンス等、サービス関係の仕等)をしている人は、質と量を共に成果とすべきものであり、仕事に費やした時間と成果は部分的に比例するのです。

一般社員のうち、創造的な仕事よりはむしろ、肉体を使う仕事(生産現場に携わる人たち)は、仕事の成果が肉体労働と同類の仕事が多数あるもので、仕事に費やした時間と成果は、ほぼ比例するのです。

以上のように、同じ社内であっても、仕事の種類は大きく分かれ、これからの課題は、どのような部門であろうと、知識を多用する仕事への転換が企業の成否を決めるように思います。

振り返れば、当社も創業の頃は、ほとんどの従業員の仕事は現場作業がほとんどで、上記の3に属する人たちが一番多かったのです。

ところが、時間の経過と共に、徐々に1のジャンルの社員が増え、今ではほとんどのスタッフが1または2に属しているのです。

従って、ドラッカー・マネッジメントが成果を上げるためには、重要な要素になっていて、エンドレスの学びが必要なのです。

上記の3種類の仕事を麺専門店に当てはめてみると、店長の仕事は上記1に、ホールは2に、調理場の仕事も少なくとも、3ではなく2に属します。

麺専門店の仕事は、ほとんどの場合、パート、アルバイトが担当していますが、それでも知識労働者なのです。

従って、パート、アルバイトのスタッフも腰掛仕事だと思わないで、常に学びによる進化が必要な大切な仕事であるのです。

日本中の麺専門店で働いている人たちに、知識労働者としての自覚が芽生えると、日本の麺専門店のレベルも非常に上がることと思います。

ここで、私のドラッカー・マネッジメントの師である国永先生のドラッカー名言録6 「NIH(お山の大将)根性を捨てよ」を引用します。

アメリカのビジネス関係で、よくいわれる言葉に“NIH(症候群)”というのがあるのですが、かねてから、ドラッカーは、こうした態度をとることが大嫌いなのです。

それをハッキリ言い切ったのは、いまから15年前に革新に関する画期的な提言である『イノベーションと企業家精神』を発表したときです。
「アメリカの言葉にある『NIH』(not invented here・・・このアメリカで発明、発見、製造されたものでないものは、取り上げるに値しない)という高慢な態度は、5つの間違った習性の1つである」と言い切ったのです。

これは全く傲慢な態度であり、それゆえにアメリカの家電メーカーは、真空管を盲信し、ソニーなどのトランジスター活用を鼻先であしらったので手痛い目にあった、とドラッカーは厳しく指弾するのです。

アメリカ生まれの経営者や経営学者や経営コンサルタントは、お山の大将意識や大国根性が強いのに反して、“旧大陸”のオーストリアで生まれ、イギリスで働き、その後アメリカに渡ったドラッカーは、そうした鼻持ちならぬアメリカ大国主義やアメリカ・ナンバー・ワンという誤った考え方に汚染されていないのです。

そして、アメリカの企業でもしっかりしているところは、絶えず冷静に自らのパフォーマンスを見詰め直し、東に優れたものがあらば直ちに赴き、西に傑出したものがあれば、すぐに吸収しにいくといった行動哲学を有していると指摘するのです。

特に、知識時代になり、知識労働者の時代となりつつある今日、ドラッカーは、それがアメリカであれアジアであれ、また企業規模の如何にかかわらず、虚心坦懐に学び、絶えず手持ちの知識や技術の更新をすることを決して忘れていないというのです。

そして、こうしたアメリカの企業、特に驕り高ぶった大企業の脇の甘さを衝き、すでに安定して確固たる地位に就いていると思い込んでいる、こうした、うぬぼれ屋の企業を打ち負かし、自らをその業界のリーダーの地位に就かせることができるとするのです。

そして、かつてドラッカーは、これは「起業家的柔道」の技の一つと、ややユーモラスに呼んでいました。

産業や市場において、リーダーシップ支配力の獲得を狙いとしたあらゆる戦略の中で、この「アントルプルヌーリアル・ジュードー」こそ、ずば抜けてリスクが少なく、成功の公算が大だと説きます。

それどころではない。ドラッカーは現在の優位性の上にあぐらをかいている企業は「常習犯」と同じだ、とさらに厳しいことを言います。

それは、いつも同じもので罪を犯すからであり、同じ手口で金庫を破り、同じ手口で侵入し、同じような特有の明確なサインを現場に残し、しかも何度、逮捕されてもそうした習性から抜けきれない……と断じるのです。

変化に対して鋭い感性を磨き、外界の変化を敏感にモニターし、しかも迅速に対処することを、いつも口やかましく説くドラッカーからすると、こうしたお天狗根性や鈍感な居直りは腹にすえかねるのです。

日本のビジネスマンもドラッカーから、こうした激しい叱責を蒙らないように心したいものです。

昨日の本記事に書いたように、われわれは往々にして、常に一定の思考習慣に陥っているので、「既存の思考習慣を壊すメンタルモデルの修正」を行ない続ける必要があるのです。

これは常にフレキシブル・マインドを持ち続けないと出来ないことであり、簡単ではないのですが、自分自身のビジネスを過去のビジネスにしないためには、必須であり、われわれビジネスマンには、常に既存のビジネスモデルを超え、現状の安心領域から逸脱し続けることが求められます

要するに、自分自身をイノベーテイブな状態に保ち、組織自体もイノベーテイブな組織にして、変化に対応し続けることが心地よいと思えるような組織にすることが大切なのです。

要するに、ビジネスはどこまで行っても、自分自身との闘なのです。

画像は、昨日訪問したソウルの古くからのお客さまで、ソウル市内で繁盛しているうどん店「香川」が経営している焼き肉店で御馳走になった、ワタリガニのキムチ、ケジャンです。

生のカニをコチュジャンに浸け、最高に美味しいキムチで、私の大好物の韓国料理のうちの一つです。

「香川」は現在改装中で、来年2月にオープンの予定です

今日も最高のパワーで、スーパー・ポジテイブなロッキーです。

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