正月休みも本日で終わり、明日から通常業務が始まり、新年の最初の出勤日で、われわれにとっては、9日間のゆとりのある、久しぶりの心身の休暇でした。
私にとっても、9日間の充実した休みで、前半は教科書の改訂版の原稿作成、後半はドラッカー・マネッジメントの学び直しと併せて、2月の大和通信の原稿作成、並びに、6日の営業会議の準備になります。
2月の大和通信が紙ベースの印刷版の最後になり、5月の大和通信から完全にネット対応になります。
まだまだ、ネットに慣れていない人たちのために、最初は印刷媒体でスタートし、これからいよいよ、本番のネットだけになり、新しい情報も順次追加することが出来るようになります。
将来的には、デイリー・ニュースのような形で、新しいコンテンツを日々、発信することが出来れば、もっと多くの方がたの日々の運営に役立つことと思います。
併せて、一方的ではなく、常に双方向での情報のやり取りが出来るようになり、消費者も巻き込んだ、麺に関する面白い、新しい情報サイトになればと思っています。
過去、お送りしてきた紙媒体にもそれなりのメリットがありますが、問題点は紙を大量に消費する資源ロスと、配送コストで、肝心なコンテンツ以外の部分に余分なコストがかかり過ぎなのです。
これからは、コンテンツの充実に最もお金をかけて、無駄なことを排除するのは当然のことなのです。
どうしても紙で読みたい人は、プリントアウトという手段があるので、今の時代は困らないはずです。
このように、最新の有意義な情報を収集するにあたっても、ある程度、最新の情報機器、テクニックに頼らないと、新しい情報を入手することが難しい時代になってきました。
例えば、TVとか、新聞では手に入らないような真実の情報もネットで手に入る時代になってきたのです。
情報収集力は、変化を見つけるためには非常に重要な要素になりますが、現在は一番新しい、正しい情報は間違いなくネットに先にアップされます。
常に変化に敏感になることにより、ネットに散乱している情報から正しい情報を見つけることが出来るのです。
私のe-メールの約8割位は、ゴミのメールで、世の中には正しい情報よりも、ゴミの情報の方が散乱しているのです。
従って、今は、情報が幾らでも簡単に安く手に入る時代ですが、情報の真偽を見分ける能力が問われ、深い思考力が伴っていないと、正しい情報を入手することが出来ない時代になってきたのです。
従って、賢い人はますます賢くなり、進化する人はますます進化し、遅れた人はますます遅れる、落差の非常に大きい時代になってきたのです。
そして、ビジネスの成否は規模ではなく、このことを気付いている、ほんの一握りの人たちが大成功し、ほとんどの人は日々の生活にあえいでいるのが現状なのです。
当社の麺学校に入学する生徒さんたちを見ても、本音で言えば、大成功するのは1%よりもはるかに率が低いとしか思えないのです。
世の中の仕組みが更に大きく変化して、競争が激甚になっていることをわれわれはもっと理解しなければいけないのです。
そして、このような競争は会社の外の世界だけではなく、社内でも同様に起きていて、社内でも人知れず努力している、一握りの人たちが明日の会社を背負っていくことが出来るのです。
昨日のドラッカー名言集にもあったように、これからの時代は、「勇気」、「努力」、「信念」、そして「責任感」を持った人だけが、最後には、大成功する時代なのです。
本日も、ドラッカーの名言の解説で、今日のテーマは「流行は自分を変化させない」です。
49.流行は自分を変化させない
本物の変化とは人が行うことであり、流行とは人が言うことである。
(解説)上記の元々の文章は次のようです。
「起業家は変化を当たり前のものとして見る。
自ら変化を起こそうとはしないが、変化を探し、変化に反応し、変化を機会として利用しようとする。それが起業家である。
変化を観察しなければならない。あらゆる角度から見なければならない。
そして機会となりうるかを問わなければならない。
あらゆる変化について、本物の変化か流行かを見なければならない。
見分け方は簡単である。本物の変化とは人が行うことであり、流行とは人が言うことである。話にしか出てこないものは流行である。
そして、それらの変化を機会として捉えなければならない。
最初から脅威としてしまったら、もうイノベーションは無理である。
何ごとであれ、目論見と違うからといって無視してはならない。予期せぬことこそ、しばしば最高のイノベーションの機会となる。」(ネクスト・ソサイテイ)
次に同じような文章で、起業家精神について、次のように述べています。
「起業家は変化を当然かつ、健全なものとする。
かれら自身はその変化を引き起こさないかもしれない。
しかし、変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する。
これが企業家および、起業家精神の定義である。」(イノベーションと起業家精神)
今日、誕生したような、吹けば飛ぶような小さい企業が、大企業になることが出来るのは、世の中の変化のお蔭なのです。
もし、江戸時代の延長線上のような時代で、インターネットもなく、十分な通信手段もない世の中であるとすれば、今のわれわれの生活は、ビジネスはどうなっていただろうかと思います。
常に世の中が変化しているので、変化につれて、新しいニーズが発生し、必ず新しいビジネスが発生します。
そして、現在も大きな変化が起き続けていて、その変化をチャンスにすることが出来る企業だけが大きく進化することが出来ているのです。
例えば、日本の人口自体は大きく減少していないのですが、日本の生産年齢人口は減少し続けて、ピークから既に12%減少しているのは、変化であって、流行ではないのです。
そして、この変化を機会として捉えている企業だけが、現在でも大きく成長することが出来ているのです。
例えば、海外に進出し、或いは、国内での勝ち組の麺専門店、飲食店では女性とシニアをターゲットにしている企業である、「坂東太郎」とか、函館の「ラッキー・ピエロ」等です。
これらの企業はすべて、変化をチャンスに捕えた企業ばかりで、起きている変化を機会に出来る企業だけが生き延びて、成長し続けることが許されるのです。
従って、変化を察知することは非常に大切であり、変化を察知するためのセンサーを持たなければいけないのです。
私の場合のセンサーに当たるのが、セブン・イレブンの弁当売り場とか、デパ地下の総菜売り場を含め、世界中に行き、見るものすべてがこれに当たります。
私は、以前の民主党政権から自民党政権に切り替わった頃から、最近の日本の変化が始まったと思っています。
それまで上手くいっていたことが行かなくなり、新しい時代が始まったのです。
例えば、それまでは、ワンコイン500円玉のサラリーマンの昼食をターゲットにしていた、お手軽方向のビジネスが非常に上手くいっていました。
ところが、最近では上質方向のビジネスに大きく変わり、セブン・イレブンでも、商品の売れ筋が大きく変わってきています。
そして、最近、お客さまのお店、麺学校の卒業生の店を訪問しても、女性とシニアをターゲットにして、上質方向のビジネスをやっている店ほど上手くいっているのです。
私は流行と変化を、ノイズと大きなトレンドとして、考えます。
常にノイズは発生し、ノイズは常に上下を繰り返しますが、大きなトレンドは、時代の大きな流れを示しています。
流行は気にしないで、大きなトレンドを理解するようにしているのです。
今年は自宅の庭で、何年か前に小さい苗を買ってきて植えたミカンが、初めて大きい実をたくさんつけました。
何年ものタイム・ラグはありましたが、植えておくと実るものです。
今日も最高のパワーで、スーパー・ポジテイブなロッキーです。