ラーメン屋開業・うどん屋開業・そば屋開業で繁盛店を目指す|名言集 17-52 ピーター・ドラッカー解説(変化したいなら言うより行え)

アルガイヤー恵子さんの店「Tokio Dining」

 昨日は、早朝6時にパリのホテルを出発し、パリのシャルル・ドゴール空港を経由して、昼前に人口60万人のドイツの地方都市である、シュツットガルト空港に到着ました。

シュッツットガルトは、昔は馬を沢山飼っていた公園があったので、地名はその由来で、現在はポルシェとダイムラー、ボッシュ等の本社のある工業都市で、現在、不況に悩んでいるヨーロッパの中でも非常に景気の良い街でした。

古い宮殿、寺院、さまざまな歴史的建造物の残っている、風光明媚な地方都市で、私が泊まっているホテルも、古い皮のなめし工場跡をホテルに改造した、古い良さと近代的な施設の融合した素晴らしいホテルでした。

今回のシュッツットガルト入りの目的は、以前から当社の麺学校を通じてよく知っていて、シュツットガルトで和食レストラン「Tokio Dining」を経営している、アルガイヤー恵子さんの店を初めて訪ねるためだったのです。

6年前もシュッツットガルトへ一度来たことがあったのですが、その頃はまだ恵子さんは店を始める前だったのです。

空港ではアルガイヤーさんの友人に出迎えて戴き、市内のカフェを見て回り、その後、1時間半離れているフランクフルトに列車で向かいました。

フランスとかドイツの列車に乗って、違和感を感じるのは、駅に改札がなく、駅の外と中を遮断するゲート等は一切なく、乗り降りが自由なのです。

切符を買うのは、本人の意思に任せているのですが、騙す人はほとんどいなく、日本のように改札があっても、隙をついてキセルをするような人はほとんどいないそうです。

往復3時間かけて、フランクフルトまで行ってみると、恵子さんお勧めのカフェは今まで私が見てきたカフェの概念を超えていますが、非常に繁盛していたカ フェで、国際色豊かで、隣には韓国人、反対側には中国人、ドイツ人がいたり、あらゆる国籍の人たちが時間を楽しんでいるカフェでした。

食事の特徴は、日本とパリの融合で、主に食事は日本食の寿司、どんぶりで、スイーツはフランスと日本の融合色の強い、カレーパンであったり、コロッケパン であったりで、なかなか美味しく、スイーツもさまざまなケーキ類が、ドイツの甘さが強い、大きなサイズではなく、日本的なサイズで甘さも抑えていました。

従って、ドイツの人たちにとっては、非日常の世界であり、店舗の内装は、自分の自宅のような雰囲気に仕上げてあり、決してゆったりと席は取っておらず、狭い部屋に、詰め込まれている状態でした。

この店舗が出来て既に、10年近く経ち、近隣に似たようなコンセプトの店が出来、競っていましたが、この店ほど繁盛している店はどこにもありませんでした。

この様に、繁盛している店とそうでない店の差がどこにあるかを探求するのは、今回のような視察旅行の醍醐味です。

フランクフルトは人口約70万人の、シュッツットガルトより大きく、都会の雰囲気のある街で、さまざまな飲食店もはるかに洗練され、街並みも古い歴史的な建造物の間に、新しいビルが立ち並んでいる一角があり、先日訪問したロンドンに似た雰囲気がありました。

フランクフルトの散策を楽しんだ後、フランクフルト駅に戻ると、6年前にドイツに来た時に食べてたいへん美味しかった、大きい魚の酢漬けを挟んだサンドイッチを見つけたので再び、食べてみると、やはりたいへん美味しく、懐かしさがひとしおの食べ物でした。

列車でシュッツットガルトに戻り、恵子さんの店を訪ねると、店内はデイナーのお客さまで一杯の人気のあるレストランであることが伺え、楽しい夕食を御馳走になりました。

かなり、お腹も一杯だったので、刺身とすしの盛り合わせと、味噌ラーメンを食べてみました。

刺身とすしの方はまったく問題がなく、美味しく、味噌ラーメンの方は少し課題があったので、修正点をお教えしました。

ドイツのレストラン事情をお伺いしながら、楽しい食事の後、ホテルへ案内して戴きましたが、このホテルは今回のホテルの中で最高の雰囲気のあるホテルでした。

歴史的な建築物を上手く使い、最新設備にしつらえた快適なリゾート・ホテルで、恵子さんの気遣いを感じる素晴らしいホテルでした。

本日もシュッツットガルトを散策の後、午後のフライトでスイスのチューリッヒに向かいます。

本日も、ドラッカーの名言の解説で、今日のテーマは「変化したいなら言うより行え」です。

59.変化したいなら言うより行え

本物の変化とは人が行うことであり、一時の変化とは人が言うことである。

(解説)行動の大切さで、そして言動の一致の大切さであり、言動が一致していないと信頼がないのです。

ドラッカー・マネッジメントの師である、国永先生のドラッカー名言録10 「アクション(行動)によるフォローアップ(追査)なきプロジェクト(計画)はパフォーマンス(実績)を生まない」より、ドラッカー博士はこの問題を下記のように厳しく指摘しているのです。

この5月末に、半年ぶりでドラッカー教授の謦咳(けいがい)に接する機会があったのが、その中で実際に出てきたのが、標記の一節であり、博士の生の声の一端を皆さんにお伝えしたいので、今回は特にほぼ原語のままで掲載してみました。

どんな事業でも、仕事でも、プロジェクトでも、具体的な行動計画と、その実施(インプリメンテーション)がない限り、すべては単なる話合いや、希望的観測や、机上の空論で終わってしまうことを改めて戒めたのが、この言葉であるのです。

実績、成果、結果を重んじるドラッカーの現実主義的な経営哲学においては、絶えず実際の行為や行動が伴うことを重視するのです。

もちろん、調査やデータの探索や議論を軽んじるわけでなく、衆知を集めて議論しあうことも、アイデアを出し合うのも、相互批判するのもよいのです。

しかし、とどのつまりは、戦略もプランも、特定のシナリオなりアクション・プランにブレークダウンして落とし込むことと、さらに大事なのはそれを実践に移すことが出てこなければ、すべてはナンセンスのまま終わるというのです。

しかも、いくら実行しても何がどれだけなされ、どこがダメで、どこが思いもかけずよく、どれが未達成のままで、それはなぜというフィードバックが行なわれ ない限り、真の成果には結びつかないというのが、かねてからの主張であり、これをいつも、口を酸っぱくして説いているのです。

面白かったのは、ドラッカー博士の最近のコンサルティング活動に関して、上述のプロセスをどう当てはめているかについての発言です。

かつては、経営コンサルティングをした後に少なくとも10~20ページのリポートを出していたが、最近はこれをコンサルタントとしての博士は一切やらず、その代わりにクライエント(依頼先)のほうで評価リポートを書いてもらうのです。

これは別に横着しているからではなくて、特定の問題点や企画や実践状況やその成果を知りたいからであり、すると、到達、未達、要改善などの勘ドコロが、こちらが勝手な思い込みで書くのよりも、ずっと生きたものとして浮かび上がってくるというのです。

そして、「ごくたまに『ブリリアントなアイデアをいただいてありがたいが、どうぞお引取りください』という依頼先も出てくるがね」と皮肉たっぷりに話していたのも面白かったのです。

人間は、とかくこうした当たり前のことを、当たり前のようにやることが苦手ですが、実は、この当たり前のことを、その背後での苦労の跡を一切見せずに料理するのがプロとして一番難しい、と言い添えてくれたことも印象に強く残っています。

更に、行動については、われわれが普段気付かない重要な指摘を下記のようにしてくれているのです。

ドラッカー名言録7 「物事は、人が思ったり、言ったりすることの2倍かかる」より、引用します。
ドラッカーは自分の主張なり提言を「原則」ということはあっても、「法則」などと呼んで絶対視することはないのですが、一つだけ「ドラッカーの法則」と自ら称したことがある―――実は半分冗談として、かつて述べたものです。

しかしユーモラスに述べたものとはいえ、かなりの〝実践的〟真理を含んでいるルールであり、それが、標題に掲げた「物事は2倍かかる」の原則です。

これは別に科学的な裏付けのある法則ではなくて、ドラッカーが時おり行なう一種の“断定的叙述”といえるものの一つであり、これをかつて発したときは、 マーフィーの法則「悪いことは必ずもっと悪くなる」とかピーターの「役人の数は仕事の量と関係なく増える」とか「人は無能のレベルまで昇進する」といった 疑似法則が何かとはやっていたのでした。

そんな折「君たちは『ドラッカーの法則』というのがあるのを知っているか」とイタズラっぽくいい、「事柄は当人がこれだけかかるといっている時間の2倍かかる」がそれだと、言われたのです。

なるほど、これは部下や他の人々が所要時間や見込み時間について話したときに、この倍を心の中で予期していれば、遅れたとか、裏切られたとか、約束を破っ たなどとカリカリしなくてよいので、まことに役立つ実際的なガイドラインであり、また、逆に自分が設定する締切りやターゲット時間に関しても、甘く見積 もったりするのを事前に防ぐ妙法でもあり、お互いの精神衛生上、大変によろしいルールだといえるのです。

時間管理については、かねてからドラッカーは、人間の貴重な資源として、集中化とか、コマギレ分散化の排除などをすすめ、相当な関心を抱いているが、いかにもドラッカーらしいリアリスティックな提言であるといえます。

これはまた、ドラッカーが「われわれ人間は、たいていの場合、自分の能力や自分の重要性を過小評価するよりは過大評価しがちである」という別の場の発言にも関わるものです。

さらに、「マネジャーは、非常に効果的な人ですら、いまだ数多くの不必要な、そして非生産的な仕事をしている」という洞察にも関係した発言であるのです。

そして、ドラッカーは「自分がそうだと思い込んでいる主観的な時間の使い方と、実際に調べてみて判明する客観的な費やし方との間には、非常に大きなギャップがある」ことをつとに指摘していますが、そのことにも関連しているのです。

何事にもすぐに安易に飛びつきやすい筆者などは、このドラッカーの2倍の法則ではいまだ不十分で、少なくとも3倍くらいかかると考えるべきと、正直思っています。

その昔、リコーの創業者の市村清が、「アイデアを生むのは1、それを企画にまとめるのにはその2倍、実行するには100倍の時間とエネルギーがかかる」と洩らしていたのをここで思い出さざるを得ません。

以上の様に、ドラッカー他、いろんな人たちが実行の大切さと難しさを訴えていますが、私も自分自身のビジネス体験を通じ、成果が上がるように実行するのが難しいのと、実行に一番時間がかかり、当初目論んだことが実際にやってみると、殆ど目論んだ通りにはいかないのです。

併せて、行動することの大切さを強く感じ、成功したのは行動した人たちだけであり、行動しないと失敗もしないし、成功もないのです。

成功の陰には、その何倍、何十倍、何百、何千倍の失敗が隠れているだけなのです。

古くはエジソンの電灯が有名であり、新しくはダイソンの掃除機が有名ですが、成功の陰には、それぞれ5千回程度の失敗が隠れているのです。

誰しも、成功の栄光には目が行きますが、その陰で数えきれないくらいの数の失敗があることには、気付かないのです。

行動するのは、情熱が源泉であり、責任の重さでもあるのです。

画像は、昨日訪問した、アルガイヤー恵子さんの店「Tokio Dining」で、恵子さん、シェフと同行の次男、三井 暁と記念写真です。

今日も最高のパワーで、スーパー・ポジテイブなロッキーです。

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