開業で繁盛店を目指すラーメン・うどん・そば・パスタ|「イノベーションと起業家精神(上)」「需要側か供給側か」

無化調・オーガニックの大切さ。ホール・フーズのレジ袋

昨日は夕方5時過ぎの便で成田を出発するはずであったのですが、フライトが遅れて実際に出発したのは、6時で到着したのは日本時間の早朝4時前、現地時間11時前でした。

いつものことですが、10時間近くのフライト中はほとんど睡眠を取ることが出来なかったので、充実した仕事の時間になりました。

特に現在学んでいるイノベーションについて、以前に通ったドラッカー塾で学んでいたはずでしたが、理解が浅かったことと、普段の仕事に完全に組み込まれていなかったことが大きな反省です。

改めて、普段の仕事に組み込まれていて、社内全員がイノベーション体質になっていないと、普段のビジネスで起きている、イノベーションを起こすための兆候を見落としてしまっているのです。

自分自身のことを振り返ってみても、若いころからずっとイノベーション体質で、何を行なうにしても、現状と同じことを行なうことは良しとしなかったのです。

川崎重工でサラリーマンをしていたころから、先輩がやっていた仕事を同じようにはやりたくなかったのです。

同じような仕事でも何か新しい、自分らしいことを組み込んでいないと、気が済まなかったのです。

その方が同じ仕事をしても、はるかに楽しいし、自分の意志が込められているので、遣り甲斐がはるかにありました。

この体質は、今も変わっておらず、毎回の経営講義は、最も自分らしい経営講義ではないかと思っています。

一応教科書を作っていますが、教科書をなぞるようなことは一切しないで、生徒さんたちからの質問に答える形式の授業なので、毎回、生徒さんたちからの質問は異なるので、毎回が新鮮でワクワクするような授業になっています。

この様にすると、同じようなことを教えるにしても、講師自身がぜんぜん退屈しないし、飽きないのです。

生徒さんが楽しむ以前に、講師自身が授業を楽しんでいることが大切ではないかと思っています。

本日は、LAの空港に到着後、迎えに来たスタッフたちと一緒に、2日の月曜日から始まるミニ学校の準備のための食材のチェックにホール・フーズに行きました。

使いたい食材はほとんど、ホール・フーズにあり、生徒さんたちがビックリするような盛り付けを披露してみようと思っているのです。

そして、ホール・フーズの店内を見て回ると、ラーメン・スープに使いたいような出来合いのスープがたくさん並んでいました。

チキン・ブロス、ターキー・ブロス、ビーフ・ブロス、ベジタブル・ブロス、トマト・ブロス等々、書ききれないくらいのたくさんの種類で、幾つか、実際にテストしてみます。

特に野菜類は、北米の場合、ニーズが高そうです。

野菜類を使った作ったスープも結構美味しいのです。

野菜類のスープの場合は、下処理が悪いと、濃度の高い、品質の高いスープが出来ないのです。

野菜の下処理が終わった段階で、野菜自体を食べてみて、最高に美味しい状態になっていないと、雑味のあるスープが出来てしまいます

元ダレを入れる前のスープ・ベースの状態もまったく同じで、スープ・ベースが美味しくないと、幾ら元ダレと香味油で味を調整しようとしても出来ないのです。

何ごとも基礎、基本、ベースが大切なのです。

以前からお知らせしているように、次回の補助金のセミナーは次の通りで、ドリーム・スタジオ札幌で、3月16日(月)15時30分です。
http://www.yamatomfg.com/events/detail.php?id=1851&ref=top

本日も、ドラッカー選書「イノベーションと起業家精神(上)」(ダイアモンド社)に基づき、イノベーションについて、深くドラッカーから学んでいきます。

ぜひ、一緒にイノベーションと起業家精神を磨いていきましょう。

「需要側か供給側か」

もちろんイノベーションを需要と供給のどちら側の概念と捉えるかは、具体的なケースによって異なるのです。

鉄鉱石を原料とする高炉から鉄屑を原料とする電炉への移行は、供給サイドのイノベーションであり、これに対し、テープ・レコーダーやビデオの発明は、同じように技術的イノベーションではあっても、消費者の価値や満足という需要サイドのイノベーションであるのです

1920年代にヘンリー・ルースが創刊した「タイム」「ライフ」「フォーチューン」などのニュース雑誌や、1970年代後半から80年代前半にかけて発展したマネー・マーケットなどの社会的イノベーションもまた、需要サイドのイノベーションであるのです。

私が創業した40年前になかったもので、最近の車のほとんどに装着しているナビゲーション・システムとか、ETCも技術的なイノベーションですが、これらも消費者の価値や満足という需要サイドのイノベーションなのです。

これらのお蔭で、車でのドライブ、ビジネスにおいてどれだけ便利になったか分かりません。

パソコンとか携帯電話も需要サイドのイノベーションで、われわれの生活をどれほど変えたか、分かりません。

少し考えてみれば分かるのですが、われわれの周りはイノベーションに取り囲まれ、イノベーションのお蔭で、江戸時代のお殿様さえ体験出来なかった生活をわれわれは日々、楽しむことが出来ているのです。

同様に、われわれはお客さまに対して、イノベーションを提供し続け、価値や満足を高め続けなければ、われわれの存在価値がないことになるのです。

「イノベーションの体系」

われわれはまだ、イノベーションの理論を構築していないのですが、イノベーションの機会をいつ、どこで、いかに体系的に探すべきか、さらには、成功の確率と失敗のリスクを、いかに判断すべきかについては十分知っているのです。

まだ輪郭だけですが、イノベーションの方法を発展させる上で必要な知識も、十分に得ているのです。

19世紀における技術史上の最大の偉業は、「発明の発明」であるとされていて、1880年以前には、発明は神秘的なものであり、19世紀の文献は「天才のひらめき」という言葉を繰り返しているのです。

発明家なる者は、屋根裏で何かいじっている夢見る変人だったのですが、第一次世界大戦が勃発した1914年頃には、すでに発明は、開発研究、すなわち目的とする成果と、実現可能な成果について計画を立てる体系的なものになっていたのです。

イノベーションについても、これと同じ発展が必要であり、今や起業家は、体系的にイノベーションを行なわなければいけない時期にきているのです。

起業家として成功する者は、「女神の口づけ」や「アイデアのひらめき」を持っていないだけでなく、彼らは仕事をして、大穴は狙わないのです。

産業革命をもたらし、10億ドル・ビジネスを生み出し、一夜で成金になるようなイノベーションを求めたりはしないのです。

大金持ちになるのは間違いなしという、アイデアをもとに事を起こす起業家、特に急ぎ過ぎる起業家は、必ず失敗し、失敗を運命づけられているのです。

今日イノベーションと称しているものの多くは、単なる科学技術上の偉業に過ぎないのですが、これに対し、マクドナルドのような、科学技術的には何ら特筆するところのないイノベーションが、高収益の大事業に発展するのです。

企業以外の事業、すなわち社会的機関のイノベーションについても同じことが言えるのです。

起業家として成功するものは、その目的が金であれ、力であれ、或いは好奇心であれ、名声であれ、価値を創造し、社会に貢献することなのです。

しかも、その目指すものは大きく、既に存在するものの修正や改善では満足しないで、彼らは新しい価値や満足を創造し、単なる素材を資源に変えたり、或いは、新しいビジョンのもとに既存の資源を組み合わせるのです。

われわれのビジネスに置き換えてみると、博多ラーメンを世界に広めようとしている「博多一風堂」もイノベーションの旗手であり、同じく「讃岐うどん」を世界に広めている「丸亀製麺」もイノベーションを起こしていると言えるのです。

私も含め、多くの日本での起業者は、ビジネスは自分の売りたい商品、サービスを出来るだけたくさん販売すれば成功し、ビジネスで成功するには、売りたいものを売ることだと思って、ビジネスを始める人は多いのです。

ところが、ドラッカーの言うビジネスはそのようなものではなく、われわれはお客さまに対して、イノベーションを提供し続け、価値や満足を高め続けなければ、われわれの存在価値がないことになり、ビジネスではないのです。

起業家として成功するものは、大きな価値を創造し、社会に貢献することだったのです。

その価値を理解するための方程式が顧客価値方程式であり、この方程式は黄金方程式と言っていいくらい、われわれのビジネスには切っても切り離せないものなのです。

価値=(「結果」のクオリテイ+結果を得るための「プロセス」のクオリテイ)÷(「売価」+「手に入れるのに必要なコスト」)

上記を単純化すると、「価値=クオリテイ÷コスト」になります。

お客さまにとっての価値とは、詰まるところ、クオリテイとコストとのバランスであったのです。

これは、うどん蕎麦店等で、食べた時に得られた商品の品質の満足感と支払った価格とのバランスであるとも言えます。

要するに価値が大きいほど、お客さまに再利用して戴ける頻度が高まり、売上が上がり、利益が上がり易くなります。

更に、上記の価値をもっとさまざまな視点から深く掘り下げていけば、さらに多くの学びが得られます。

クオリテイについて、コトラーは次のような項目を挙げています。

「結果」のクオリテイについては、以下のように商品力に相当するのです。

① 商品そのもののクオリテイ(提供する商品の機能・品質・性能などの提供価値のコアになるもの、カスタマイズによる魅力度アップも含む)

②イメージ・クオリテイ(ブランド価値であり、企業や商品のブランドそのもので、商品の機能ではなく、取引自体や保有することに価値を感じる)

 

「プロセス」のクオリテイについては、以下のようにサービス力に相当します。

① 従業員のクオリテイ(従業員の能力・人間性・信頼性がこの価値の源泉、また、顧客は従業員が社内の内部資源をどれだけ顧客のために調達できるかを見てい る、他にソリューション・クオリテイとして、顧客の課題を持っている経営資源を活用しながら解決すること、顧客が気付いていない課題を抽出し、それを解決 することで価値が高まる)

②サービス・クオリテイ(アフター・サービスや支払い条件、購入のし易さ、付属景品などのコア価値以外の補助的なもので取引の魅力度を高める、他に提供タ イミング・クオリテイとして、顧客の購買タイミングに合わせて提案すること、顧客が欲しい時に提供出来ること、顧客が求める情報をタイミングよく提供出来 ること)

コストについては次の通りです。

「売価」については、

① 金銭的コスト(顧客が商品、サービスを購入するために支払う金額のこと、価格を下げることにより、価値を上げる側面もある)

② 心理的コスト(初回購入時の不安・購入時のストレスなど)

「手に入れるのに必要なコスト」

①時間的コスト(顧客が商品、サービスを手に入れるために要する時間)

②エネルギーコスト(労力コスト等のことで、購入するまでに情報を集めたり、社内で根回ししたりする手間、商品探索や購入時の手続き、店舗から自宅に持ち帰る労力等)

以上のように、われわれのビジネスは、お客さまにとって価値のある、商品力とサービス力を磨き続けることと共に、適正な価格で、お客さまが手に入れやすく なる努力を行ない続けることにより、お客さまの満足を高め続けることが出来、顧客ロイヤルテイが高まり、商品、サービスの購入頻度が高まり、企業の成果が 上がるのです。

そして、われわれのビジネスは、顧客価値を高め続けることしか、永く生き残ることが出来ないのです。

顧客価値を高める最高の方法が、マーケテイングとイノベーションの組合せであり、マーケテイングとイノベーションとも、普段の仕事の仕組みの中に取り入れられ、特別のこととしてではなく、普段の仕事として遂行されなければいけないのです。

画像はホール・フーズのレジ袋で、袋の側面には、次のようなことが書いてあります。

「私たちが提供している食品には、人口着色料、人口香料、人口甘味料、硬化油、或いは水素添加油は一切含まれていません。」

この企業は、身体に良い食品しか販売していない企業なのです。

今日も最高のパワーで、スーパー・ポジテイブなロッキーです。

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