昨日は朝の便で、高松空港から羽田に入り、迎えの車に乗り、品川の東京支店まで直行しましたが、悪天候だったので、都内の渋滞はひどく、東京支店までいつもの2倍程度の時間がかかりました。
昨日は、初めてのセミナー「オリンピック景気必勝法」でしたが、参加していたお客さま方とやり取りした結果の結論は次の4つでした。
1.既にオリンピック商戦はスタートしている。
2.人手不足が本格化、過激化するので、人手対策が重要。
3.一見客である、マナーの悪い外国人を締め出し、既存客を大切にする。
4.グローバル化のチャンスとして、活用する。
レジメを書き始める前は、上記の項目の2以降は、それほど気づいていなかったのですが、書き始めて気づき始め、昨日、セミナーの途中で参加者の方がたと議論していく途中で、確信に変わりました。
本日のセミナーのレジメは「富裕層客の獲得必勝法!」ですが、参加者の方がたと議論していく中で、どのような結論になるか、楽しみです。
私がレジメで書いているのは、さまざまな仮説ですが、参加者と議論していく中で、さらに方向性が明確になり、確信が持てるようになります。
このように、新しいセミナーのタイトルを貰うたびに、新しい学びがあり、進化の大きなチャンスなのです。
昨日は、セミナーとセミナーの間で、個別相談が2組あり、相談に応じたのですが、予算の都合等で、初めから負け戦に突入しようとしている人がいました。
そのような気持が分からないでもないのですが、人生で一番貴重な時間のロスを考えた場合は、絶対に勧められないのです。
一旦、店を開けてしまうと、間違ったと分かっても、簡単にリセット出来ないので、リセットする必要のない方法で、最初から取り組むことが大切なのです。
このようなことは言うはたやすく、実行は難しいのが現実で、一回失敗すれば良く分かるのですが、脱サラして始める人たちにとって、ほとんどの場合、2回目はないのです。
だから、1回目で成功すること、出来れば大成功することが重要であり、ほとんどの人たちは、1回目で成功していないので、2回目が来ないのです。
そして、ほとんどの起業者が話すのは、1回目はよく分からないから、小さい店でテストして、2回目以降からキチンとした店を始めると言うのですが、2回目まで行けずに、1回目でダウンしてしまうのです。
昨日のセミナー「オリンピック景気必勝法」でも話しましたが、人手不足の深刻度合は更に厳しくなるので、人手が集まり易い程度の規模の店も重要です。
本日のイノベーションの部分でも述べている通り、知識によるイノベーションは、さまざまなことを同時にたくさん配慮しなければいけないのです。
うどん蕎麦店、ラーメン店の新規開業も以前と比較すると、比較にならない位、難易度が高くなると同時に、複雑になっているのです。
同時に、昨日のセミナーで述べたように、これからの日本で開業する場合は、利益率の高いビジネスにする必要があります。
そうしないと、優秀な人材の採用が出来ず、前向きの再投資も出来ず、進化を続けることが出来ないのです。
従って、収益性の高いビジネス・モデルの麺専門店を開発しなければいけないのです。
要するに、うどん蕎麦店、ラーメン店業界にイノベーションを起こすくらいの覚悟でこのビジネスを始め、業界の人たちが真似たくなるような成功するビジネスにすることなのです。
世の中には、たくさんの麺専門店がありますが、それらは既に古いビジネス・モデルのままで営業していて、収益性は高くないのです。
従って、収益性の高い、誰もが真似たくなるようなビジネス・モデルを作り、日本中だけでなく、海外展開も出来るようなビジネス・モデルを作り上げることに、努力するべきなのです。
ビジネス・モデル作りに時間をかけた方が、後の見返りは大きいのです。
もし、そのようなビジネス・モデルを作りたい、この業界にイノベーションを起こしたいという方がいらっしゃれば、幾らでもお手伝いを致します。
一年ぶりの新潟でのパワー・アップ・イベントが、いよいよ来週からスタートで、4月14日(火)~16日(木)で、私もセミナーで参加します。
https://www.yamatomfg.com/company/dream-studio/
私のセミナーは、以下の3つで、今年になってから訪問した、ロンドン、香港、台中、LAの最新店舗のご紹介を致しますので、既存店の方がたにとっても、今から開業する方がたにとっても、世界の最新外食情報を知るチャンスです。
1.従業員満足度UP=いい人材確保~そのために店づくりをどうしなければならないか~
2.利益倍増計画~多店舗展開へのステップアップ~
3.オーナー様、店長、スタッフ必聴!~スタッフのモチベーションアップセミナー~
本日も、ドラッカー選書「イノベーションと起業家精神(上)」(ダイアモンド社)に基づき、イノベーションについて、深くドラッカーから学んでいきます。
ぜひ、一緒にイノベーションと起業家精神を磨いていきます。
◆知識によるイノベーションの報酬
科学や技術の分野における新しい知識にもとづくイノベーションこそ、リスクの最も大きなイノベーションであり、もちろんホットな分野であるほどリスクは大きくなり、それはかって、パソコンであり、バイオであったのです。
これに対し、地味な分野のイノベーションは、単に時間的な余裕があるというだけでも、リスクは、はるかに小さく、社会的なイノベーションにおいても、リスクはそれほど大きくないのですが、知識によるイノベーションには、ほかのイノベーションよりも大きなリスクがつきものなのです。
しかしそのリスクは、それが世に与えるインパクト、そして何よりもわれわれ自身の世界観、われわれ自身の位置づけ、そしてゆくゆくは、われわれ自身にさえ変化をもたらすことに対する代価でもあるのです。
だが、それらハイテクのイノベーションに伴うリスクでさえ、イノベーションの機会としての新しい知識を、予期せぬ成功や失敗、ギャップの存在、あるいはニーズの存在と結合させることによって、大幅に小さくすることができるのです。
そのとき、社会がイノベーションを受け入れるかどうかは、すでに確定していて、容易かつ確実に調べることができるのです。
しかも、イノベーションを完成させるうえで必要な知識も、かなりの精度で、規定することができ、これがまさに今日、開発研究なるものに人気がある理由なのです。
(注記)研究開発(けんきゅうかいはつ、英: Research and development、R&D)とは特定の対象を調査して、基礎学問の研究や、目的に応じた応用研究の模索、将来的に発展する技術等の試験を行い、技術的な優位を得るための活動であり、英語ではResearch and developmentを用いることが多く、20世紀の初頭以降に用いられるようになった言葉です。
開発研究においては、システム的思考と自己規律が必要とされ、組織的かつ、目的であることが不可欠であり、このように、知識によるイノベーションを行おうとする者は、より多くのことを要求されるのです。
ほかのイノベーションとは、要求されるものがまったく異なり、直面するリスクが異質であり、そもそも時間が敵であるのですが、リスクが大きければ、それだけ報酬も大きいのです。
この典型的な事例としては、かってはスマートフォーン、現在は、スマート・ウオッチ、更には、スマート・グラスがこれに当たります。
ほかのイノベーションでも富を手に入れることはできるのですが、知識によるイノベーションでは、名声まで手に入れることができるのです。
第10章 アイデアによるイノベーション
アイデアによるイノベーションは、ほかのあらゆる種類のイノベーションを全部合わせたよりも多く、10の特許のうち7つか8つは、この種のものであり、起業家や起業家精神についての文献で、取り上げられている新事業の多くが、アイデアにもとづき、ジッパー、ボールペン、エアゾール缶、缶のフタの類であるのです。
企業の開発研究と称されているものの多くも、朝食用のコーンフレークやソフトドリンクの味つけ、新しい運動靴、焦がす心配のないアイロンなど、アイデアを発見するための作業です。
◆あまりの曖昧さ
アイデアは、イノベーションの機会としてはリスクが大きく、成功する確率は最も小さく、失敗する確率は最も大きいのです。
この種のイノベーションによる特許のうち、開発費や特許関連費に見合うほど稼いでいるものは、100に1つもなく、使った費用を上回るかを稼ぐものは、おそらく500に1つという少なさです。
しかも、アイデアによるイノベーションのうち、いずれに成功のチャンスがあるか、いずれに失敗の危険があるかは誰にもわからないのです。
たとえば、なぜあのスプレー式のエアゾール缶は成功したのか、ほかに似たような発明がたくさんあったのに、それらはなぜ失敗に終わったのか、なぜあの万能スパナが売れて、ほかのものは消えたのか、なぜジッパーは、あれほど引っかかりやすいにもかかわらず、ジッパーの引っかかりほど厄介なものはないにもかかわらず、広く受け入れられ、ボタンに取って代わったのか、分からないのです。
アイデアによるイノベーションの成否を事前に知るための方法も、とくに改善されているわけではなく、アイデアによるイノベーションで、成功する者に共通の個性、姿勢、性癖を知ろうとする試みも、同じようにうまくいっていないのです。
「イノベーションに成功する者は発明しつづけ、何でも試し、そのうちに成功する。」というのですが、続けていればやがて成功するという考えは、ラスベガスのスロットマシーンで儲けるには、レバーを引きつづければよいというのに似ているのです。
スロットマシーンは、胴元が70パーセントの確率で勝ち、レバーを引くほど負けの確率は大きくなり、スロットマシンで勝つ方法に根拠がないように、アイデアの追求において、執拗さがよい結果を生かなどという説を裏づける証拠はないのです。
ただ一つのアイデアで成功し、それでやめる人がいて、ジッパーの発明者、ボールペンの発明者がそれで、他方、40の特許をもちながら、1つも成功しないという大が大勢いるのです。
もちろん、進歩はありうるのですが、それも、正しい方法を実行したとき、すなわちイノベーションの機会を体系的に分析したときだけです。
アイデアによるイノベーションの予測が難しく、かつ失敗の確率が大きい原因はかなり明らかであり、そもそもアイデアなるものが、あまりに曖昧であり、ジッパーを発明した人以外で、衣類をとめるのにボタンやホックでは、不都合だと考えた人が何人いたか、あるいは、ボールペンを発明した人以外に、あの19世紀の発明たる万年筆に欠陥があり、その欠陥が何であるかを考えた人が何人いたか、1960年代のヒット商品だった電動歯ブラシによって、いかなるニーズが満たされたか、つまるところ、電動式歯ブラシもまた、手でもたなければならないことに変わりはなかったのです。
しかも、たとえニーズが明らかになったとしても、問題の具体的な解決策は、自動的には出てこないのです。
交通渋滞の車中に気晴らしのニーズがあるということは、さほど気づきにくいことではないのですが、1965年頃、ソニーがこのニーズを満たすものとして開発したカーテレビは、かなり高価なカーステレオが成功したにもかかわらず、なぜ失敗したのか、あとになって答えることは容易ですが、事前に答えることは出来ないのです。
起業家たる者は、いかにもろもろの成功物語に心惹かれようとも、単なるアイデアによるイノベーションに手をつけるべきではなく、つまるところ、ラスベガスでも、毎週誰かがスロットマシーンで大儲けしているのですが、スロットマシーンで遊ぶ、彼や彼女にできる最善のことは、あとで困るほど金を注ぎ込まないようにすることぐらいなのです。
これに対し、計画的に行動する起業家は、明確な目的意識をもって、本書で述べてきたイノベーションのための7つの機会を分析し、それら7つの機会についてだけでも、個人として、あるいは企業として、さらには社会的機関として、なすべきことは十二分にあり、とうてい利用しきれないほどあるのです。
しかもそれらの機会のそれぞれについては、いかにものごとを見、何を探し、何をなすべきかが明らかであるのです。
アイデアによるイノベーションを志すと、いう人たちに対してできることは、数の困難を乗り越えて成功し、かつ成長を続けていくためには、成功したあと何をしたらよいかを教えることぐらいであり、すなわちベンチャー・ビジネスの心得であるのです。
起業家精神についてのもろもろの文献が、イノベーションそのものではなく、ベンチャー・ビジネスの設立と、そのマネジメントの問題だけを扱っている理由もそこにあるのです。
昨日の東京支店のセミナーでは、悪天候にもかかわらず、多くのお客さまがご参加し、熱心に聞いて戴きました。
質問もたくさん出て、面白い結論に達したのです。
今日も最高のパワーで、スーパー・ポジテイブなロッキーです。