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ラーメン・うどん・そば・パスタ開業で成功店に!|「イノベーションと起業家精神(下)」「最初の負担は軽く」

ソウルの牛のスープの繁盛店

昨日、早朝からソウルへ移動し、昼前に本社から直行した当社のスタッフと合流し、金さんの運転で大きな市場に買い出しに出かけ、本日からのイベントの材料を買い集めました。

食材費は、日本の約半額に近い位で、たくさんの材料を買い込むことが出来ましたが、日本の盛り付けで使っているような洒落た野菜類はなかったのです。

大きい市場のためか、梱包の単位が大きく、日本と比較しても、一人当たりの購入量は多いように思いました。

一昨日の経営講義から始まったラーメン学校は、経営講義のときにはたいへんおとなしかったので心配していたのですが、昨日、松原先生からの報告では、実技に入り、だいぶ元気になってきたとのことで、安心しました。

今回のラーメン学校には、ラーメン店をやっている若い生徒さんが2名と、既にビジネスに取り組んでいる生徒さんが2名いるので、最後まで、そのような生徒さんたちがリードして、頑張って欲しいと思います。

金曜日の最終日に、どのくらい、変化しているか楽しみです。

私を含めて、スタッフたちは、いつも生徒さんのことをたいへん気にしているのですが、多くの生徒さんたちは遠慮して、あまり相談に来ないのですが、一部の熱心な生徒さんだけが、コンセプトを送って来たり、その後の進行状況を連絡して来ます。

最近のうどん学校の生徒さんの一人で、たいへん熱心な生徒さんがいて、学校を終えた後、作成した店名とか、コンセプトを送ってきたので、チェックしてみましたが、チェックを受けると、問題点がよく見えてきたそうです。

多くの生徒さんにこのようなことを望んでいるのですが、自分で作ったコンセプトを送ってくる生徒さんは非常に少なく、このような熱心な生徒さんの場合は、開店前後にチェックに行きたくなるのです。

同時に、このような熱心な生徒さんほど、成功率は高く、当社の麺学校は生徒さんの成功率を高めるためにやっているので、問題点がある場合は常に相談して欲しいのです。

以前から、ビジネス上における日本人の悪い癖は、①遠慮がち、②殻から出ない、殻を破れない、③結論を出さない、引き延ばすと言われています。

ビジネスを始めるのであれば、遠慮がちを無くし、思い切り、殻を破り、即実行が重要で、即ち、過去の自分との決別が大切なのです。

最近の韓国は、ウオン高で、たいへんな不景気だそうで、不景気にはうどん蕎麦店、ラーメン店等の麺類店が強くなるのです。

その上、ウオン高で、円安なので、当社のような日本メーカーの機械を購入するには、チャンスになります。

少し前までは、円高であり、日本の機械が韓国のお客さまに対しては高かったことが嘘のようになり、世界が目まぐるしく変化していることが、よく分かります。

昨日は私が到着したのは、金浦空港であったのですが、インチョン空港から金浦空港までは自動車で30分くらいであったのですが、金浦空港からソウル市内までは、相変わらず渋滞がひどく、市内に入るのに、1時間半位かかりました。

世界の大都市で、自動車の渋滞なく中心まで早くたどり着けるのは、シンガポールで、最近の東京では道路が整備されてきて、渋滞が以前より改善されてきたのです。

日本がもっと景気の良かった時に、道路がもっと整備されていたら、日本の景気に良い影響があったのではと、思います。

世界のほとんどの都市では、渋滞が大問題で、特に新興国ほど課題が大きいのですが、未来を読み解く大切さを感じざるを得ません。

自動車時代の到来は、先進国の状況を見れば、未来を見通すことはどの新興国のリーダーにとっても、リーダーシップをキチンと発揮出来れば、出来ないことでは無かったのです。

このようにして、世界の国々を見ると、国民一人当たりのGDPの高い、北欧4カ国とか、スイスのリーダーシップは素晴らしいと思います。

このように、世界のさまざまな国を比較してみると、われわれ自身の会社においても、企業においても同じことが言えるのです。

問題は、リーダーの先見性であり、行く先を見る力によって、企業の盛衰がまったく異なります。

リーダーにカリスマ性がなくても、必要なことを理解し、必要なことを行なえる力が必要なのです。

われわれの周りには、学ぶに必要な教材は溢れているのです。

シンガポールでのパワー・アップ・イベント(来週27日(月)~29日(水))がスタートします。
https://www.yamatomfg.com/company/dream-studio/dream-studio-singapore/)

私は初日だけの参加で、今年になってから訪問した、ロンドン、香港、台中、LAの最新店舗のご紹介を致しますので、既存店の方がたにとっても、今から開業する方がたにとっても、世界の最新外食情報を知るチャンスです。

1.「コンセプトの重要性、コンセプトがビジネスの成功を左右する」
2.利益倍増計画~多店舗展開へのステップアップ~

本日も、ドラッカー選書「イノベーションと起業家精神(下)」(ダイアモンド社)に基づき、イノベーションについて、深くドラッカーから学んでいきます。

ぜひ、一緒にイノベーションと起業家精神を磨いていきます。

◆最初の負担は軽く

新しい事業や、イノベーションにかかわる仕事を独立させて行う理由は、もう1つあり、初期の負担を軽くするためであるのです。

新市場に参入したばかりの新製品に、既存の事業に課しているのと同じ負担を負わせることは、6歳の子供に60ポンドの重さのリュックを背負わせるようなものであり、遠くまで行けるはずがないのです。

既存の事業については、会計、人事、報告のシステムが確立しているのですが、新しい事業については、それらのシステムとは異なるシステム、ルール、評価基準が必要であるのです。

たとえば、新しい事業を担当する部門の人たちの、企業年金への加入の問題があり、まだ拠出額に相当するものを稼ぎ出していない彼らにとっては、今、企業年金に加入するよりも、将来の利益の一端に直接あずからせてもらうことのほうが、意味があるのです。

さらには彼らの報酬の問題があり、成人になっている事業については機能する報酬システムが、赤ん坊を殺してしまうことがあるのです。

とくに中核的な人材に対する適切な報酬とはならないことがあり、今日、大企業で人気のある資産収益率や投資収益率に連動させた報酬システムは、新しい事業にとっては障害となるのです。

ドラッカーはこのことを何年も前に、ある大手化学品メーカーの例から知り、このメーカーのある事業部では、ある新材料を開発しなければならないということがわかっていたのです。

開発研究の計画は手元にあり、基礎的な研究もすんでいたのですが、それ以上は何もせず、毎年、何か言い訳を見つけていたのです。

しかしある年、ついに事業部長が、全社レベルの経営会議で次のように発言したのです。

「私をはじめ事業部の人間は、投資利益率にもとづいて報酬が決められている。ところが、あの新材料の開発に資金を投入すると、事業部の利益率は、少なくとも4年間は半減する。そもそも会社が、そのような低い利益率に我慢してくれるか、はなはだ疑問である。たとえ利益があがりはじめる4年後まで、誰も首にならなかったとしても、事業部のマネジメント全員の報酬が大幅に下がる。私としてはそのようなことはできない。」

この結果ようやく、新材料の開発費は、報酬の基礎となっていた投資利益率の計算から外され、1年半後には、新材料が無事開発され、その2年後には、今日まで維持することになったトップの地位がもたらされ、事業部の利益も、4年後には倍増したのです。

しかし、イノベーションの活動に対する報酬と報奨については、何を行ってはならないかを明らかにするよりも、何を行うべきかを明らかにするほうが難しく、行うべきことは、かなり矛盾しているのです。

新しい事業に、担うことのできない負担を負わせてはならないのですが、同時に、新しい事業を担当する人たちを、しかるべき報奨によって動機づけなければならないのです

ということは、新しい事業を担当する人たちには、過度の報酬は払えず、といって、報酬を以前より下げることも現実的ではないということであり、しかも、既存企業において新しい事業を担当する人たちは、もともと、かなりの収入を得る能力のある人たちであり、内外を問わず、どこでも高い報酬を得られるのです。

したがって当初の報酬は、新しい事業を担当する直前の水準に合わせておくことが妥当であり、新製品や新市場、あるいは新サービスの開発に成功し、事業として発展させた暁には、3Mやジョンソン・エンド・ジョンソンのように、担当副社長や事業部長に任命し、相応の地位やボーナス、あるいはストックオプションを与えることとすべきで、これはかなりの報奨ですが、企業にとっては、成功報酬にすぎないのです。

あるいは、税制次第ではあるが、新しい事業による利益の一部を担当者に直接与えてもよいのです。

たとえば新しい事業を独立した企業とみなし、その株式の25%分を与えることとし、後日、その持ち分を買い取ることにしてもよいのですが、それだけでは十分ではなく、新しい事業を担当する人たちは、いわば冒険をしているのであって、企業の側も相応のことをしなければ公平といえないのです。

イノベーションを担当する人たちは、たとえ失敗しても、元の仕事、元の報酬に戻れるようにしておくべきであり、失敗をほめる必要はなくとも、挑戦に罰を与えてはならないのです。

以上は、新しいビジネスを始め、新しいイノベーションを起こす場合の貴重な注意点でありますが、新しいビジネスには、もう一つの視点があることを忘れてはいけないのです。

それは、商品のライフサイクルであり、既存のビジネスだけではいつしか限界が来て、今日ではこのサイクルが以前より早くなっているのです。

従って、企業を次の世代に引き継ぎ、永く繁栄をもたらすには、常に新しいビジネスの発掘は欠かせず、それを行なうことにより、企業の寿命を長くするだけではなく、節税効果が大きいのです。

新しいビジネスに先行投資する費用は、コストですから、当然、利益を圧迫し、その分だけ納税金額を少なくすることが出来るのです。

従って、新しいビジネスに投資することにより、合理的な節税をしながら、次の時代のための新しいビジネスを創出することが出来るのです。

1つのビジネスがライフサイクルの山を越える前に、次のビジネスが準備出来、常に、ビジネスの谷間がないように、山が山脈のように右肩上がりで連続して連なるようにすべきであるのは、ダイアモンド社のドラッカー塾で国永先生から学んだ貴重な教訓でした。

これはなかなか難しいのですが、意識してしないと出来ないし、そうすることにより、現在、出ている利益で次のビジネスの準備が出来るのです。

上記のように、ビジネスの秘訣は連続性にあり、途切れないように、下がらないようにすることが不可欠であり、これも私の過去のたくさんの失敗の反省であり、次世代の経営陣への伝言でもあるのです。

当社でも、過去において、イノベーションと呼べるようなものは、麺専用塩46億年とか、幾つかありましたが、当社にとって一番大きなイノベーションは、ラーメン学校でした。

ラーメン学校を振り返ってみると、確かに別組織で運営し、現在も本体から、少し距離を置いた組織でやっていますが、完全に切り離していないのです。

この部分が、麺学校の成長にとっての問題かも知れないということを、上記のことで思いつきました。

昨日の経営講義の後、すしの学校の講師の方からお聞きしたのは、すし学校の規模が既に、40~50名の規模になっていることでした。

生徒数も常時、40名~50名抱えているそうで、1年コース、半年コースがあるので、期間も当社とは比較にならないくらい長いのです。

組織の中には、常にイノベーションを恐れないで、むしろ、イノベーションが絶対に必要で、イノベーションこそが生き残り、成功するために必須であるというDNAを打ち込んでおくことの大切さを感じた次第です。

画像は、昨日、ホテルの近くで夕食を食べに行った、牛のスープの繁盛店で、巨大な鍋の大きさから、繁盛度合いがよく分かります。

店頭の大きな2つの回転釜で、スープを炊き続け、出来上がったスープは隣にある大きなシンクで冷却していました

当社の麺学校と同じようなことをやっていました。

今日も最高のパワーで、スーパー・ポジテイブなロッキーです。

Picture of 藤井 薫(ロッキー藤井)

藤井 薫(ロッキー藤井)

株式会社大和製作所、株式会社讃匠 代表取締役。
令和5年 秋の叙勲にて「旭日単光章」受章。

1948年5月、香川県坂出市生まれ。国立高松工業高等専門学校機械工学科卒業。川崎重工株式会社に入社し、航空機事業部機体設計課に配属。その後、独立し、1975年に大和製作所を創業。

過去48年以上にわたり、麺ビジネスを一筋に研究し麺ビジネスの最前線で繁盛店を指導。麺専門店の繁盛法則について全国各地で公演を行う。小型製麺機はベストセラーとなり、業界トップシェアを誇る。
「麺店の影の指南役」「行列の仕掛け人」として「カンブリア宮殿」「ありえへん∞世界」「スーパーJチャンネル」等、人気TV番組に出演するほか、メディアにも多数取り上げられる。
また、2000年4月にうどん学校、2004年1月にラーメン学校とそば学校を開校し、校長に就任。

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