パスタ学校・ラーメン学校・うどん学校・そば学校で成果アップ|イノベーションと起業家精神(下)」「起業家精神のマネッジメント、マネッジメントの適用、脱大組織化の始まり」

典型的なロンドンの朝食メニュー

 本日のテーマは、「レストラン・ビジネス=トータル・エンターテイメント」です。

昨日で、ロンドンは3日目で、本日からスイスへの移動で、ロンドンでは、毎日1万歩以上、多い日は1万6千歩、距離にして12kmくらい歩いていましたが、子供たちが誕生日プレゼントにフィットネス・トラッカー「UP」(https://jawbone.com/up)を貰ったために、常に歩数を伸ばそうと、努力しているためなのです。

ロンドンは2回目だったので、今回は歩いて、いろんな店舗を見て歩くことが出来、街中を1軒、1軒、なめるように見て歩いたので、通りかかった店舗はすべて見て、これはと思う店には入り、食べてみました。

ロンドン市内の街並みの特徴は、100年、200年と経った、古い建造物が非常に多く、古い建造物を活用しての店舗がほとんどなのです。

ヨーロッパの国々は、古い建造物の活用が非常に上手く、ロンドンだけではなく、パリ、ドイツ、スイス、ハンガリーも古い建造物を大切に、上手に使っていますが、古い建造物を手入れしているかどうかによって、街並みのきれいさがぜんぜん違って見えます。

ロンドンの街並みは非常にきれいでしたが、ハンガリーの街は昼間見ると、手入れされていないので、街全体が薄汚れたように感じ、ところが夜景になると、ぜんぜん違って見えるナポリの街を思い出すのです。

街の景観を整えることは、観光産業にとってはとても大切なことが、非常によく分かり、日本の事例であれば、京都が成功しているのは、府が建築物に規制をかけて、街の景観を守っている成果は大きいことが分かります。

ロンドン市内とか、パリ市内にあるマクドナルドの店舗等も、あの原色を使う事は許されていないらしく、街の景観に溶け込んだ、雰囲気のある店舗になっていて、これがマクドナルドかと見間違うような店舗です。

次回の東京オリンピックを控えて、観光立国を目指している日本にとっても、日本の美を残し、伝えることは、大きな課題であるのです。

ロンドンには、タクシーにしても、他の都市にはない、丸っこくて、特徴のあるロンドン・タクシーだけが走りまわり、バスも同じように、すべて2階建てで、 赤い色のロンドン・バスが走りまっているので、観光客にとっては、他の都市にない、独特のエンターテイメントを感じるのです。

要するに、ロンドンは、街全体がエンターテイメントを演出していて、さらにバッキンガム宮殿の毎日のパレードに、何万にも観光客が釘付けになっていました。

今回も、行列になっている店に入ってみて、毎回のように気づくのは、単に料理が美味しいだけではなく、繁盛している店の特徴は、エンターテイメント性があることで、要するにお客さまを楽しませていることでした。

商品力の源である、料理その自体も美味しいのですが、美味しいだけでなく、見て楽しく、料理の盛り付け自体でお客さまを驚かせたり、楽しませたりしていて、盛り付けも差別化された特徴があり、非常にきれいでした。

店作りにしても、エンターテイメント性があり、そこで居るだけで、楽しい店作りがなされていて、お客さまにとって楽しいだけでなく、長時間そこで働いている従業員にとっても、居るだけで楽しい店なのです。

従業員も笑顔があり、ユーモアがあり、フレンドリーで、常にお客さまを楽しませようとする、素晴らしい素質を持っています。

要するに、「飲食ビジネス=エンターテイメント・ビジネス」であることをオーナーが理解し、あらゆる要素に、エンターテイメントを取り入れているのです。

昨日報告した、食べログの点数にしても、総合点の点数に影響を及ぼしているブロガーたちが採点しているのは、料理の完成度は4割程度であり、その他の要素、雰囲気等が6割を占めていて、単に料理の美味しさだけではないのです。

しかし、一旦点数が決まってしまうと、多くのお客さまはその点数で判断してしまうので、食べログの点数も無視は出来ないのです。

これからの時代のレストラン・ビジネスのあり方を教えてくれた今回のロンドンの視察旅行でしたが、一緒に同行した、世界各国の飲食店を見慣れている、役員 スタッフたちもロンドンの素晴らしさに感動していたのは、単に料理とか、店作りではなく、飲食店ビジネスの本質を突いているレストランが、余りにも多いの が原因だったのです。

前回初めてロンドンに来る前までは、ロンドンは料理が不味く、良いレストランが少ないと聞いていて、その常識を覆されてしまったのですが、2回目の今回の出張で、それを再確認することが出来たのです。

ロンドン市内には、日本の普通の和食の店とか、すし店を、ロンドンに持ってきただけのような店舗も幾つかありましたが、そのような店はロンドンでは、ひと昔もふた昔も前の、色あせた飲食店に見えてしまい、ぜんぜん、魅力のない店舗でしかなかったのです。

「飲食ビジネス=トータル・エンターテイメント・ビジネス」の理解なくして、これからのグローバルで成功する飲食ビジネスを構築することは難しいと、改めて感じた次第です。

そして、今回もロンドンで頑張っている「一風堂」とか、ラーメン店を見て、新しい飲食文化の生み出す努力を、非常に強く行ない、頑張っていることを再発見しました。

ロンドンの飲食ビジネスは本質を突いていないと、成功しない、成熟した飲食の世界であり、ロンドンで成功したら、本物であると思いました。

本年2月21日から始まった、91日間に及ぶ、「イノベーションと起業家精神」の学びは、昨日で一応終えたのですが、さらに、学びを深めるために、大切な部分の復習を進めていきたいと思います。

更に、イノベーションと起業家精神を磨き、会社を大きく変えるのに、役立てていきます。

「起業家精神のマネッジメント」

アメリカで1965年から85年までの20年間に、膨大な雇用を生み出した起業家精神が一国の経済において大きな役割を演ずるようになる原因は、経済的な ものではなく、価値観、感性、生き方、人口構造の変化、更には、1870年前後に、ドイツとアメリカにおいて見られたような起業家的な銀行の誕生など、制 度的な変化、或いは教育の変化にあるのかも知れないのです。

そして、この時代のアメリカでは、若者たちの間に大きな変化が起きていて、1960年代のアメリカの若者たちの快楽主義、出世主義、順応主義は、どこへ 行ったのかと思われるくらいに、アメリカの若者たちの価値観や生き方に、大きな変化が起こった結果、まったく予測しがたいものになったのです。

即ち、1970年頃、物質的な価値、金、モノ、世俗的な成功に背を向け、牧歌的とまでいかなくとも、のんびりした幸せなアメリカを回復してくれるはずだと言われていた若者たちは、どこかへ消えてしまったのです。

大組織の安全よりもリスクを好み、がむしゃらに働く若者たちが、突然大勢現われ、起業家経済の出現により、経済的、技術的現象であると同時に、文化的、社 会心理的現象であり、原因が何であるにせよ、その結果は極めて経済的で、大きな影響を及ぼし、この新しい世代の価値観や生き方や行動を可能としたものが、 新しい「技術」としてのマネッジメントだったのです。

「マネッジメントの適用」

まさにアメリカにおいて起業家経済の出現が可能になったのは、次のような、過去マネッジメントとまったく無縁であった分野におけるマネッジメントの新しい「技術」の適用だったのです。

1.新しい事業(ほとんどの人たちは、マネッジメントは既存の事業のためのものとしていて、新しい事業に適用すると考えていなかった)
2.小さな事業(ごく数年前までは、ほとんど人たちがマネッジメントは大企業のためのものとしていた)
3.医療や教育などの社会的機関の事業(ほとんどの人たちはマネッジメントという言葉を見ると企業を連想する)
4.田舎の食堂など、事業とさえ呼べないような事業
5.イノイベーションそのものであり、人間の欲求とニーズを満たすための機会を探し、実現するための活動

テクネー、すなわち「役に立つ知識」としてのマネッジメントは、電子工学、固体物理学、遺伝学、免疫学などの今日のハイテクの基礎となっている知識と歴史 の長さは変わらず、マネッジメントのルーツは、第1次世界大戦前後であり、その萌芽が見られたのは、1920年代の半ばであるのです。

マネッジメントは、工学や医学と同じ意味で「役に立つ知識」であり、そのゆえに体系としてよりも、まず実務として発展し、1930年代末には、既にアメリ カの幾つかの大きな事業体、特に大企業が、デユポンと、その姉妹会社というべきゼネラル・モーターズ(GM)、或いは大手小売業のシアーズ・ローバックが がマネッジメントを利用したのです。

また大西洋の対岸ヨーロッパでは、ドイツのジーメンスや、イギリスの百貨店チェーン、マークス・アンド・スペンサーがあり、マネッジメントが一つの体系と してまとめられたのは、第2次世界大戦の直後で、マネッジメントについてのドラッカーの最初の著作「会社という概念」(1946)と「現代の経営」 (1954)がマネッジメントを一つの体系としてまとめ、提示した最初の試みであり、世界的規模のマネッジメント・ブームは1955年頃始まり、マネッジ メントは一部の企業による試行錯誤の実践から一つの体系へと急速に発展し、他のいかなる科学技術上の革新にも劣らない影響、恐らくはそれ以上に大きな影響 をもたらしたのです。

第2次世界大戦後、あらゆる先進国が組織社会となったのは、マネッジメントの発展だけが原因ではなく、主たる原因でなかったかもしれないのですが、あらゆ る先進国において、とりわけ学歴の高い、多くの人たちが組織で働くようになり、それら組織の長でさえ、その多くが所有者ではなく、経営専門管理者になった のも、マネッジメントの発展だけが原因でなく、主たる原因でなかったかもしれないのですが、少なくとも、マネッジメントが一つの体系として出現していな かったらならば、今日、先進国で見られる社会、即ち、組織化社会や従業員社会は実現していなかったに違いないのです。

もちろん今日でも、マネッジメントについて、知識労働者のマネッジメントについては、未知のことが数多く残り、マネッジメントの基本については、かなり明 らかにされているのですが、マネッジメントはごく最近まで、多かれ少なかれ、企業のもの、特に大企業のものとされてきて、1970年代の初め、アメリカ経 営者協会(AMA)が中小企業の社長たちにマネッジメント講座の案内を出しても、「わが社にマネッジメントは必要ない。大企業ではない。」という返事しか 返ってこなかったのです。

「脱大組織化の始まり」

第2次世界大戦の終わりから1970年までのかなり長い期間、組織の進歩とは大規模化を意味し、この25年間における企業、労働組合、病院、学校、大学な どあらゆる分野で見られ、大規模化には、いろいろ原因があり、大企業はマネッジメント出来るが、中小企業はマネッジメント出来ないという思いこみが、その 最大の原因の一つであったことは間違いなく、アメリカにハイスクールの大規模化をもたらしたのも、この思い込みだったのです。

教育は専門家によるマネッジメントを必要とし、そのマネッジメントは、中小の組織ではなく大組織においてのみ可能であるとされたのですのですが、遂にこの傾向が逆転を始め、今やアメリカは、脱工業化ではなく、脱大組織化を始めたのです。

今日われわれは、すでにある程度マネッジメントが行なわれている大組織よりも、中小の起業家的な組織においてこそ、マネッジメントが必要とされ、かつ大き なインパクトを持つことを知り、特に、われわれは、マネッジメントが既存の事業にとってと同じように、新しい起業家的な事業にとっても大きな力になること を知っているのです。

アメリカでは19世紀に生まれたハンバーガー店が、第2次世界大戦後に、あらゆる街角で見られるようになり、それら無数にあったハンバーガー店の中で、マ クドナルドは、それまでの運任せのパパママ・ストアに、初めてマネッジメントを適用し、最大の成功物語となったのですが、マクドナルドで行なわれたマネッ ジメントとは、下記の通りです。

1.マクドナルドは、最終製品を規定した
2.次に製造プロセスを規定した
3.設備を再検討し、牛肉、玉ねぎ、パン、フライドポテトの一片に至るまで、同一のものを、同一の時間で、自動的に生産できるようにした
4.顧客にとっての価値が何であるかを考え、それは品質と同質性、サービスの速さ、清潔さと親しみやすさであると結論した
5.そして仕事の基準を定め、従業員を訓練し、給与システムを決めた

以上がマクドナルドのマネッジメントであり、きわめて進んだマネッジメントだったのです。

「マネッジメントの原理と方法」

第2次世界大戦後のアメリカ経済を起業家経済として成功させたのは、科学や発明ではなく、このマネッジメントという名の「技術」であり、マネッジメントと いう「技術」が、アメリカ社会そのものを起業家社会に変え、しかもマネッジメントは、やがてアメリカのみならずあらゆる先進国において、教育、医療、政 府、政治、企業や経済に対してより大きなインパクトを与え、あらゆる先進国社会が切実に必要としている起業家精神そのものが、新しい問題や機会へのマネッ ジメントの適用なくしては成立しなくなっているのです。

今やイノベーションと起業家精神についても、40年前に経営一般について行われたとおなじことが必要とされていて、すなわち、イノベーションと起業家精神にかかわるマネッジメントの原理と方法を確立することであるのです。

昨日1日中も同じように、ロンドンの街を歩き、歩数にして1万5500歩、距離にして11.7kmを歩いていました。

昨日も、早朝から歩き始め、人気のあるレストランで朝食を摂りましたが、ロンドンには、シッカリした朝食を出す店が非常に多いのが特徴で、昨日訪問した店もオーガニックの朝食を提供し、比較的規模の大きいレストランであったのですが、朝からにぎわっていました。

画像は、典型的なロンドンの朝食メニューで、ボリウムもシッカリしていました。

今日も最高のパワーで、スーパー・ポジテイブなロッキーです。

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