うどん学校・ラーメン学校・そば学校・パスタ学校で成果アップ|「イノベーションと起業家精神」「変化を利用するもの、創造的破壊、変化を当然とする、起業家のリスクは低い、最もリスクが小さな道」

ベンツが初めて創り出した、自動車のモデルを展示

本日のテーマは、「上手くいくのは、せいぜい10のうち一つ」です。

昨日は朝7時にスイスのホテルを出て、チューリッヒ空港からシュツットガルト空港に向かい、5ヶ月ぶりにアルガイヤー恵子さんとお会いしました。

アルガイヤー恵子さんは、シュツットガルトで日本料理店を経営していて、いつもドイツに来る度にお世話になり、常にドイツの食に関する情報とか、さまざまな情報を提供して貰っているのです。

アルガイヤー恵子さんとは、6年余りの知り合いで、今回も訪問予定のドイツ最大のパスタ・メーカーであるALBGOLD社を紹介して貰い、5年前にも一度訪問しているのです。

その折には、ALBGOLD社の創業社長であり、エネルギッシュで、ドイツ紳士であったフライガーさんを紹介して戴いたのですが、2,3年前に自転車の事故で、残念ながら亡くなってしまったのです。

フライガーさんの元々のビジネスは養鶏で、卵を生産していたのですが、途中からパスタに転向し、パスタ業界でたいへんな成功を収めたのです。

パスタのビジネスで大成功した、フライガーさんが、生前に口癖のように言っていたのが、自分が過去やってきたことで、上手くいったのはせいぜい10のうち一つで、九つまでは失敗であったとのことでした。

フライガーさんは、日本の当社へも一度来られたことがあり、私も非常に尊敬していたのですが、ドイツでトップのパスタ・メーカーになるためには、相当ポジテイブにさまざまなことに取り組んだのです。

パスタ工場は、見学工場になっていて、パスタ製造の様子を見て、料理体験も出来、施設内のレストランでパスタ料理を食べ、大きなお土産コーナーで、パスタ とか、パスタに関連した書籍から、調理道具、食材等、大規模な店舗を持ち、併せて、これらの施設の前には、大人も子供も遊べる公園まで備えていたのです。

従って、パスタの見学工場を含めた遊園地のようになっていて、5年前に訪問したおりには、電車の駅まで出来ていて、年間65万人が訪れているとのことでした。

そして、ドイツでトップのパスタ・メーカーになったのは、ALBGOLD社が、斬新な経営でパスタ業界で成功したために、ALBGOLDより規模の大きなパスタ製造会社から買収を依頼されて、幾つかの会社を買収したために、トップの規模になったようです。

そのように、ドイツのパスタ業界で大成功したALBGOLD社ですが、そのオーナーであったフライガーさんの口癖が、「上手くいくのは、せいぜい10のうち一つ」だったのです。

私も今年創業40周年を迎えて、「事業は、上手くいかないのが当たり前」或いは、「事業は、簡単に上手くいかないのが当たり前」であり、簡単に上手くいく方がおかしいとの、実感と信念を持っています。

要するに、たくさん失敗しないと、成功を得ることが出来ないのです。

失敗をするリスクを取り、果敢に挑戦し、何度失敗してもめげないで、挑戦し続けるしか、ビジネスというゲームに勝つ方法はないのです。

そして、40年間もたくさんの失敗を繰り返してきているので、ある程度は、失敗をし難くなっているのですが、それでも世の中の進化がもっと激しいので、失敗の内容、レベルも更に難しくなってきているのです。

そして、失敗の中でも絶対にやってはいけない失敗は、一旦業界でシェアトップになれば、絶対に譲ってはいけないということです。

昨日は、アルガイヤー恵子さんにベンツの組み立て工場を案内して貰いました。

その工場ではベンツのEクラスとSクラスの組み立てを行なう、高級車部門であり、一つひとつの部品から始まり、最終組み立てまでのラインをガイドが、お客さまたちを2時間かけて案内していたのです。

ドイツ語と英語のクラスがあり、われわれ一行は英語のクラスで案内して貰ったのですが、最新の巨大な多くのロボットが動き回っている工場を見学することが出来、機械工学出身の私は、夢中になり、見とれていました。

そして、作業の隅々まで見学出来たので、最新の車作りのラインとか、車作りのコンセプトがよく分かり、技術者としての私にとって、最新のモノづくりのたいへんな参考になりました。

見学しながら、感じたのは、昔はベンツのような高級なプレミアムカーの中では、ベンツがトップで、BMWは2番手であり、AUDIはもっと下位メーカーであったのです。

ところが、現在はBMWが販売台数でトップになり、AUDIが2番手、ベンツは3番になっていて、一度、譲ってしまったトップを取り返すのは、現在では非常に難しくなっているので、絶対に譲ってはいけなかったのです。

本年2月21日から始まった、91日間に及ぶ、「イノベーションと起業家精神」の学びは、昨日で一応終えたのですが、さらに、学びを深めるために、大切な部分の復習を進めていきたいと思います。

更に、イノベーションと起業家精神を磨き、会社を大きく変えるのに、役立てていきます。

「変化を利用するもの」

本人が自覚しているか否かに関わらず、あらゆる仕事は原理に基づいていて、起業家精神もまた、原理に基づき、起業家精神の原理とは、変化を当然のこと、さ らに言えば健全なこととすることであり、常に世の中は変化していて、世の中の変化を良しとして、その変化を活用することが出来るのが起業家なので、世の中 は常に変化しているので、その変化を捕え、自ら変化する、すなわち、安心領域にはとどまらないことが欠かせず、ある程度のポジションを獲得して安心した り、安住の地を求めることは、あり得ないのです。

「創造的破壊」

起業家精神とは、すでに行っていることをより上手に行なうことよりも、まったく新しいことに価値、特に経済的な価値を見出すことであり、これこそまさに、 およそ200年前、J・B・セイが「起業家」なる言葉を作ったことの本質で、これは、権威に対する否定の宣言であり、起業家とは、秩序を破壊し解体する者 であり、シュンペーターが明らかにしたように、起業家の責務は「創造的破壊」であるのです。

古典派経済学は、すでに存在するものの最適化をはかり、ケインズ学派、フリードマン学派、サプライサイダーなど、今日の経済学の主流も最適化を目指し、そ れらはすべて、既存の資源から最大のものを得て、それらを均衡させ、セイを最初に再発見した経済学者がジョゼフ・シュンペーターであり、シュンペーターは その古典的名著「経済発展の理論」(1912年)において、20年後のジョン・メイナード・ケインズよりも徹底して、それまでの伝統的な経済学とたもとを 分かったのです。

シュンペーターは、最適配分や均衡よりも、起業家によるイノベーションがもたらす動的な不均衡こそ経済の正常な姿であり、経済理論と経済活動の中心に位置づけるべき現実であるとしたのです。

「変化を当然とする」

セイの関心は経済の領域にあり、彼は資源について論じ、資源の用途は、伝統的な意味の経済活動とは限らず、教育は経済活動ではなく、教育の成果は、いかな る基準が妥当であるかは別として、少なくとも経済的な基準で評価することは出来ないのですが、教育の資源は経済的な資源であり、それは、例えば石鹸を製造 するというような明らかな経済活動に使う資源と同じであるのです。

つまるところ、社会的な活動に使う資源は、すべて経済的な資源であり、現在の消費を控え、将来の期待のために配分する資金にせよ、土地、とうもろこしの 種、銅、教室、病院のベッドなどの物的資源にせよ、労働力やマネッジメントや時間にせよ、すべて経済資源であり、起業家精神という言葉は、経済の世界で生 まれはしたものの、経済の領域に限定されるものではなく、人間の実存に関わる活動を除く、あらゆる人間活動に適用されるのです。

しかも、われわれは、その領域が何であろうとも、起業家精神そのものには、ほとんど違いがなく、教育界、医療界における起業家も、経済界や労働界における 起業家とほとんど同じ資源を使い、ほとんど同じことを行ない、ほとんど同じ問題に直面し、同じように成果をあげ、起業家は変化を当然かつ健全なものとする のです。

「彼ら自身は、それらの変化を引き起こさないかもしれないが、変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する。」のが、企業家および起業家精神の定義であるのです。

私も自分の人生を思い返せば、川崎重工の造船事業部で勤務中に、上司から次々と新しい仕事を与えられましたが、その頃の造船事業部ではESSOを始め、多 くの船主から、同じような船型のタンカーの受注を受けていたので、多くの先輩は、同じような船型の場合、以前書いた図面を流用し、必要な部分だけを修正し て提出していたは、その方が、はるかに手間が要らず、早く図面を提出することが出来るのです。

しかし、私は新しい仕事を与えられるたびに、その仕事の本質、即ち、その設計しなければいけない部分の本質を理解し、その本質を全うできるような図面を新 たに起こしていたので、赴任した初期の頃は、1枚の図面にも相当時間がかかりましたが、慣れるに従い、時間は短くなり、最適な図面を書けていたと思いま す。

要するに、私は過去からずっと行われたいたことに常に疑問意識を持って取り組んでいたので、自分自身の過去を振り返ってみると、既にサラリーマン時代に起業家精神を持っていたのだと分かりました。

「起業家のリスクは低い」

一般には、起業家には大きなリスクが伴うと信じられていて、マイクロ・コンピュータや遺伝子工学など目立ち易いハイテクのイノベーションは、失敗の確率が 高く、成功の確率どころか、生き残りの確率さえかなり小さいのですが、しかし、なぜ、起業家精神には、大きなリスクが伴わなければいけないなどと言えるの でしょうか。

「最もリスクが小さな道」

起業家はその本質してから、生産性が低く成果の乏しい分野から、生産性が高く成果の大きな分野に資源を動かすので、そこには成功しないかもしれないという リスクはありますが、しかし、多少なりとも成功すれば、その成功はいかなるリスクを相殺しても余りあるほど大きいのです。

従って起業家精神は、単なる最適化よりも、はるかにリスクが小さいというべきであり、イノベーションが必然であって、大きな利益が必然である分野、すなわ ちイノベーションの機会がすでに存在する分野において、単なる資源の最適化にとどまるほど、リスクの大きなことはないのです。

したがって、論理的にいって、起業家精神こそ、もっともリスクが小さな道であり、起業家精神のリスクについての通念が間違いであることを教えてくれる起業 家的な組織は、われわれの身近にいくらでもあり、たとえば、AT&Tのイノベーションの担い手たるベル研究所があり、この研究所は、1911年頃の自動交 換機から1980年の光ファイバーの開発に至るまで70年以上にわたって、トランジスタや半導体、コンピュータに関わる理論やエンジニアリングなど、次つ ぎにイノベーションに成功してきたのです。

ベル研究所の過去の記録は、ハイテク分野でさえイノベーションと起業家精神のリスクを小さくすることが出来ることを示していて、IBMもまた、コンピュー タという進歩の早いハイテク分野において、しかも電気や電子の専門企業と競争しながら、今日のところ、大きな失敗を犯していないのです。

同様に、最も平凡な在来型企業である小売業において、世界で最も起業家的なイギリスのマークス・アンド・スペンサーも、大きな失敗をしておらず、消費財最 大手メーカーであるプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)も、同じように完璧に近い、イノベーションの成功の歴史を誇っていて、ミネソタ州セントポー ルのミドルテク企業であるスリーエム(3M)も、過去60年間にわたって100種類以上にのぼる新事業や新製品を手がけ、その8割を成功させているので す。

これらは、低いリスクのもとにイノベーションを成功させてきた起業家的な企業のごく一部に過ぎず、神の助け、まぐれ当たり、偶然とするには、あまりに多く の企業がイノベーションを成功させていて、起業家精神のリスクについての通念の間違いを教えてくれる個人起業家も大勢いるのです。

昨日は、ドイツに入り、アルガイヤー恵子さんにベンツの工場見学に連れて行って貰いましたが、顧客センターの中でベンツが初めて創り出した、自動車のモデルを展示していたのです。

自動車がまだ存在していなかった1886年(129年前)に、ガソリンエンジンを始めて創り出し、自動車の原型を創り出したのがカール・ベンツで、私はこの自動車を写真でしか見たことがなかったのですが、現物を目の前で見ることが出来、感激しました。

詳しくメカニズムを見てみると、技術者魂に火が付き、129年も前に自動車として、完成させたことと、1888年にカール・ベンツの妻のベルタ夫人が子供を2人、横に載せて、初めて106kmも離れた町まで運転して、行ったことに驚きました。

現物を見ると、道路が整備されていない時代に、女性が簡単に運転できるような現在の自動車とは、まったく別物であったのです。

今日も最高のパワーで、スーパー・ポジテイブなロッキーです。

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