うどん学校・ラーメン学校・そば学校・パスタ学校で開業&成果アップ|「イノベーションと起業家精神」「ニーズを見つける 第三の機会、ニーズはイノベーションの母、プロセス・ニーズ、労働力ニーズ」

「麺笑コムギの夢」の野田さんご夫婦

来週6月22日(月)から、明日24日(水)までの3日間、ドリーム・スタジオ大阪にて開催され、私のセミナーは23日(火)、24日(水)で、レジメは次の通りで、①については、未発表のレジメです。
① 麺専門店のレイアウト・事業計画書のポイント!(NEW)
② 富裕層客の獲得必勝法!(4月東京支店)
③ 人材を制す者は、売上げをも制す!(6月ドリームスタジオ高崎)
http://www.yamatomfg.com/events/detail.php?id=2175&ref=top

本日のテーマは、「取り組む真剣さ」です。

当社の麺学校の経営講義の前には必ず、事前アンケートを取り、質問内容は以下の通りです。

1.麺学校に参加しようと思ったきっかけ 
2.麺学校で何を学びたいか 
3.麺学校に参加することで、どのような結果を得たいか
4.今一番悩んでいること 
5.今のお店(環境)で改善したいと思っていること 
6.藤井校長に直接質問したいこと、また伝えたいことは何か 
7.テキストで分からなかった所

以前は、以上の質問に関するアンケートだけであったのですが、最近はさらに生徒さんの実現したい夢、事業の骨格を明確にし、生徒さんのビジネスの成功率を高めるために、以下の【究極の10の質問】に対する回答を求めています。

1.使命の明確化、情熱の確認

一体、何のために、このビジネスを始めるのか、始めなければいけないのか?
始める理由は何か、そして目的は何か?
始めようとしているビジネスは、本当に自分に合っているか?
一生、情熱を傾けることが出来るビジネスか?
世の中が必要としているビジネスか?

2.コンセプトの明確化(コンセプト=ビジネスの本質)

どのようなコンセプトでこのビジネスを始めようとしているのか?
なぜ、そのコンセプトでやりたいのか?
そして、このビジネスは今まであるビジネスと比べて、どれだけ優れているのか?
このビジネスは、お客さまの抱えているどのような問題を解決しようとしているのか?
(コンセプトを明確にすると、このビジネスの本質が見えてくる)

3.対象顧客の明確化

対象とするお客さまは誰か、なぜ、そのお客さまを選ぶのか?
本当にそのお客さまで良いのか、もっと他に、良いお客さまはいないのか?

4.商品の明確化

商品は何か、そしてその商品は他のライバルと比べて、どれだけ優れているのか?
その商品の完成度は十分に高いのか、今までの商品と比べてどれだけ優れているのか?
その商品は選んだお客さまに合っているのか?

5.投資額の明確化

幾ら位の資金を投資することが出来るのか?(自己資金は幾らか?)
手持ちの資金で、考えているビジネスには足りるのか?
もし、不足していると、いくら位、新たに外部より調達可能か?

6.適切な人材の明確化

この事業を遂行していく上で、一緒にサポートしてくれる価値観が共有出来る人はいるか?
いるとすると、何人いて、人数は十分か?

7.将来の時流への適合

これから先の時流、大きなトレンドに合っているか?
多くの人たちに支持されるビジネスか?

8.地域一番店とかトップへの確認

このビジネスは地域一番店、或いはトップになれるビジネスであるかどうか?
(事例:既に最強の地域一番店がある場所で同じようなビジネスはやらない)

9.収益の確認(ビジネス・モデルの確認)

このビジネスは収益が充分に上がり、再投資が出来、周りに人たちを幸せに出来るビジネスか?
収益が充分得られるようなビジネスモデルが組み立てられるかどうか?
(収益の上がらない、負け戦を行なう人が非常に多い、事例:郊外型で少ない席数、駐車場台数)

10.無益な競争にならないかの確認(戦略の再確認)

ビジネスの本質は強いライバルと競争しないことです。
無益な競争に陥る可能性はないか?
競争しないで楽に一人勝ち出来るかどうか?
ライバルが絶対に真似できない、自店の強みは何か?

以上の質問を自分自身に問い、深く思考すると、以下のことが分かります。

1.このビジネスは本当に自分に合っているのか、情熱を持てるビジネスか?

2.本当にたった1回しかない貴重な人生をかけて、やりたいビジネスなのか?(悔いのない人生を送ることが出来るビジネスであるかどうか?)

3.このビジネスは、周りの多くの人に貢献出来るビジネスであるかどうか?

4.このビジネスは収益が上がり、進化、成長出来るビジネスであるかどうか?

5.このビジネスは、自分を含め、周りの多くの人を幸せに出来るビジネスであるかどうか?

そして、生徒さんたちの回答のすべてを経営講義の開始前に目を通しておくと、書いている内容によって、生徒さんのこの事業にかける真剣さが透けて見え、経営講義で生徒さんたちをどの様にガイドすれば良いのかに、非常に役立つのです。

そして、回答集を見れば、この生徒さんはモノになるかどうか、成功するかどうかも分かるのです。

そして、当社のスタッフたちの仕事ぶりを見ても、同様なことが見て取れ、入社年度に関係なく、どのような仕事にも手抜きなく真剣に取り組み、常に期待以上の成果を上げようとする人か、或いは、常に期待通りか、或いは期待以下の成果しか上げてくれない人かがいつも決まっています。

生徒さんたちを見ても、スタッフたちを見ても、この人たちが将来どの様になるかは、今やっている仕事で決まっているのです。

本年2月21日から始まった、91日間に及ぶ、「イノベーションと起業家精神」の学びは、最近、一応終えたのですが、さらに、学びを深めるために、大切な部分の復習を進めていきたいと思います。

更に、イノベーションと起業家精神を磨き、会社を大きく変えるのに、役立てていきます。

第五章 ニーズを見つける 第三の機会

1.「ニーズはイノベーションの母」

第二章では、すでに存在している(イノベーションの)機会(予期せぬ成功、予期せぬ失敗、ギャップ)について見てきたのですが、「必要は発明の母」という、まだ存在していないもの、すなわちイノベーションの母としてのニーズについて検討を加えると、イノベーションの母としてのニーズは、限定されたニーズであり、漠然とした一般的なニーズではなく、具体的でなければならず、前回の事例の天ぷらを揚げたあとの廃油の処理のように、具体的になっている必要があり、予期せぬ成功や失敗、ギャップは企業や産業の内部に存在しますが、ニーズは、企業の外のお客さまの中に存在し、ニーズは、まだ、自分の会社や仕事の中に表れていないもので、ニーズというのはお客さんが持っているものなのです。

例えば、ステイーブ・ジョブズがipodを発明したのも、ニーズを明確に捉えることができたためであり、その後に続いたipad、iphoneも同様で、ニーズを明確に捉えることが、イノベーションの絶対条件であり、プロセスのイノベーションは次の3つからなり、①プロセス上のニーズ、②労働上のニーズ、③知識上のニーズなのです。

「プロセス・ニーズ」

イノベーションの機会としてのプロセス・ニーズの利用は、他のイノベーションとは異なり、環境からスタートすることはなく、課題からスタートし、状況中心ではなく、課題中心であり、それは、知的発見によって、すでに存在するプロセスの弱みや欠落を補うためのイノベーションであり、関係者ならば、誰でもそのようなニーズの存在を知っているのですが、誰も手を付けていないのですが、ひとたびイノベーションを行なうや、直ちに当然のこととして受け入れられ、標準として普及していくのです。

既に一つの例については、プロセス・ギャップの利用の項で述べたウイリアム・コナーは、ある酵素を白内障の手術に欠かせない製品に転換し、白内障の手術そのものは昔から行われており、数世紀かけて改善が重ねられていて、他方、その酵素の存在も、数十年前から知られていたので、そこでコナーは、酵素の保存薬を開発するというイノベーションを行ない、こうして、ひとたびプロセス・ギャップが改善されるや、眼科手術医のうち1人として、コナーの酵素を使わない手術など想像出来なくなったのです。

このイノベーションほど、的が絞られていたのも珍しく、プロセス・ニーズを理解することが、直ちに問題の解決に繋がったのですが、このようなことは、プロセス・ニーズによるイノベーションのすべてとまではいかなくとも、そのほとんどについて言えることで、ここに同じように、プロセス・ニーズによるイノベーションの例があります。

オットマー・メルゲンターラーが植字機を設計したのは1885年であり、それまでの数十年というもの、新聞、雑誌、書籍等、あらゆる出版物の発行部数が、識字率の向上と、輸送手段や通信技術の発達に伴って急速に伸びていて、同時に、出版に関わるほとんどあらゆる技術が進歩していき、高速の製紙機械が開発され、高速の印刷機械が作られたのですが、植字作業だけは、400年前のグーテンベルクの時代から変わっておらず、長い徒弟時代を経た高度な熟練工を必要とする、時間と金のかかる作業だったのです。

メルゲンターラーは、コナーと同じように、ニーズを明確にすることから始め、そして必要な活字を機械的に選ぶキーボード、活字を行に揃えるメカニズム、そして(最も難しい技術として)使用した活字を基に戻す技術を開発し、長い年月と数々の工夫が必要だったのですが、ひとたび生まれるや、植字工たちの激しい抵抗にも関わらず、わずか5年で標準的な機械として普及し、これらのニーズは、プロセス・ニーズから生じていたのです。

麺ビジネスにおけるプロセス・ニーズは、うどんの製造工程における熟成庫の導入があり、過去、うどん業界では、熟成という概念がなく、熟成工程が取られていなかったのですが、当社が熟成の必要性を見つけ、熟成庫「寝太郎」を開発し、販売し、熟成温度も明確に定め、ミキシング直後の第一熟成は、25度Cであれば、3時間、28度Cであれば、2時間の熟成時間であり、プレス後の第二熟成は、1晩の場合は18度C、2晩の場合は16度Cで行ない、この熟成工程を導入することにより、麺質が年中安定するようになると同時に、誰が作っても安定して美味しいうどんを作れるようになったのです。

「労働力ニーズ」

労働力ニーズもまた、きわめてしばしばイノベーションの機会となり、1909年頃、AT&Tの調査部門が、15年後の人口と電話交換手についての予測を行なったのですが、その予測によれば、アメリカでは、電話交換を手作業で行っている限り、1925年ないし30年には、17歳から60歳までの女性のすべてが電話交換手にならなければならず、AT&Tの技術者たちが自動交換機を開発したのは、その2年後で、この問題は解決し、同じように、今日のロボット・ブームも、主として労働力ニーズによるものであり、ロボットに必要な技術は、何年も前から開発されていたのですが、日米を初めとする先進国の製造業が、少子化の結果を身近に感じるようになるまで、半熟練の組立工をロボットに代えるニーズは、大きくならず、ロボットの設計のほとんどは、アメリカからの輸入だったので、日本がロボット先進国となったのは、技術上の優位によるものではなく、日本は、アメリカよりも4,5年早く、ドイツよりも10年早く最初の少子化に襲われたためであり、日本においても、アメリカやドイツと同じように、労働力不足が認識されるようになるには10年の歳月を要したのですが、日本では、その10年がアメリカよりも先に始まっていたのです。

メルゲンターラーによる植字機もまた、かなりの程度、労働力ニーズの圧力のもとに実現し、出版物の爆発的な伸びが、6年から8年の徒弟制度を必要とする植字工の供給を逼迫し、賃金を非常な勢いで押し上げ、その結果、印刷業者たちは、労働力ニーズを痛いほど感じるようになり、高賃金の職人5人を半熟練工に変えてくれる機械には、かなりの金額を払っても良いと思うようになっていたのです。

日本のうどん蕎麦店はもともと手打ちで麺を作っていたのですが、製麺機が開発され、機械で麺を作るようになり、久しいのですが、美味しい麺が作れる製麺機のお蔭で日本のうどん蕎麦、ラーメンが世界に飛躍するようになったのです。

中国の蘭州は、ラーメンの発祥の地であり、4千年の歴史がありますが、麺作りは、今でも手延べであり、職人による手作りで作られていて、100年前に、中国からラーメンが伝わってきた日本は、100年の間に独自に進化し、蘭州のラーメンと日本のラーメンの差は、①手作りか、製麺機であるかということと、②元ダレを使っているかどうかが大きな差で、世界中に広まっているラーメンは、中国のラーメンではなく、日本のラーメンで、麺作りを手作りではなく、製麺機で、楽に美味しい麺が作れるような仕組みが出来ているのが大きな差であり、うどん蕎麦業界における製麺機の活用は、90%をはるかに超え、ラーメン店における自家製麺の比率も急激に上昇を続けているのです。

一昨日のドリームスタジオ高崎でのセミナーには、いつも熱心にご参加戴いている「麺笑コムギの夢」の野田さんご夫婦が参加されました。

いつもご夫婦一緒で、ラーメン學校にも、セミナーにも、たいへん仲睦ましい、素晴らしいご夫婦です。

今日も最高のパワーで、スーパー・ポジテイブなロッキーです。

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