うどん学校・ラーメン学校・そば学校・パスタ学校で開業&成果アップ|「イノベーションと起業家精神」「先行者の5つの悪い癖」

讃匠創業祭に参加して戴いた星嶋社長と

本日6月23日(火)と24日(水)の2日間、ドリーム・スタジオ大阪にて、パワーアップイベントが開催され、私のセミナーのレジメは次の通りで、①については、未発表のレジメです。
① 麺専門店のレイアウト・事業計画書のポイント!(NEW)
② 富裕層客の獲得必勝法!(4月東京支店)
③ 人材を制す者は、売上げをも制す!(6月ドリームスタジオ高崎)
http://www.yamatomfg.com/events/detail.php?id=2175&ref=top

本日のテーマは、「学びの場」です。

昨日、地元香川県のプロバスケット・チーム「ファイブ・アローズ」を率いている星嶋社長があいさつに来られ、星嶋社長の苦労談を聞いていて、5年前まで霞が関の官僚で、安泰な地位を捨て、田舎の資金力の乏しいチームを率い、資金繰りにたいへん苦労し、それにもかかわらず、めげずに頑張り続けている姿を見て感動しました。

私も若いころは、似たような体験をしてきたので、余計に星嶋社長の苦労が分かり、元官僚のエリートがその地位を投げ捨て、将来の保証のない、まして、火中の栗を拾うような仕事に飛び込み、真剣に取り組み、日本の未来のために、頑張り続けている姿に感動を覚えました。

プロバスケット・チームの未来に壮大な夢を描き、夢の実現に向かって一途に取り組んでいる姿は、企業経営の姿と何ら変わることがなく、このような経営者に出会うと、久しぶりの清々しさを感じるのです。

私は子供のころから夢を見るのが大好きで、常に楽しい未来の夢を心の中のキャンバスに描いていたのです。

そのころの夢は、今から思い起こせば、たわいのない、妄想のような夢であったのですが、いつも自分がワクワクするような夢を描き、子どものころの夢は実現した夢もあり、実現しなかった夢もありますが、夢は成長を遂げ、夢も大きく変貌を遂げていきました。

年を経て、大人になり、歳を重ねるごとに小さいころ描いたような無限の可能性を秘めた夢から、現実に近い夢を描くようになってきました。

多くの経験、多くの失敗を体験して、思考にブレーキがかかり、リミッターが強烈に働き、夢が現実的になってくるのです。

こうして考えると、われわれの日々の思考は、いかにリミッターが効いた中で思考を繰り返しているかと言うことが嫌ほど分かります。

大きな夢を見る力、夢見る力が大きければ大きいほど、大きい未来が拓ける可能性が高くなり、夢見る力を失えば、老いていくのが速まるのです。

日々、われわれが活用している自動車も、新幹線も、飛行機も先人たちの夢であり、江戸時代に生きていた人たちにとっては絵空事であったのです。

壮大な夢を描き、実現に向けて情熱を燃やした先人たちのお蔭で、われわれは、過去の時代の人たちにとっては夢のような生活を送ることが出来ているのです。

そして、われわれが現在描いている妄想、絵空事のような夢は、次世代に受け継がれ、日々の生活の中で、多くの人たちに恩恵を与えているのです。

従って、次の世代を切り拓くイノベーテイブな経営者は、夢を見るのが好きで、得意な人たちばかりであり、壮大な夢を描き、人生をかけて実現に向けて、日々、格闘を続けている人たちなのです。

この夢の素はどこから来るのかと言えば、その人たちが持っている価値感がベースになっていて、価値観の素は、足りていない、実現していない感情であり、価値観は不満足から発生し、満ち足りていない部分なのです。

満ち足りていないから、ああなりたい、あのようなことが出来たら良いなと、夢を描き続けるのです。

従って、現実に大満足していると、夢を描くのが難しく、どんなに上手くいっても、常にハングリー精神を失わないことが実業の世界では重要であり、満足してしまうと、成長が止まるのです。

従って、ビジネスの本質は現状否定であり、現状肯定ではイノベーションが起きないのです。

要するに、何を食べても美味しいという人は、飲食ビジネスには向いていないのです。

今、世の中にはたくさんのラーメン店が存在しているが、そのようなラーメン店ではなく、自分がやりたいのはこんなラーメン店なのだと、明確なポリシーを持つことが大切なのです。

そのような夢の素は、すべて自分自身の明確な価値感から起きるので、価値観とは足りないと感じている部分なのです。

私はドラッカー・マネッジメントを最初にダイアモンド社で学び、使命の大切さを教えて貰い、その使命の大本が価値感であることを突き止めたのです。

そして、夢の大本も同じく価値感であったのです。

われわれはどのような価値感でビジネスを行なおうとしているのか、持っている価値感を明確にすることは、すべての原点であり、大切なことだったのです。

そして、ビジネスの本質は現状否定ですが、人間関係の本質は、現状肯定でないと争いが止まらないのです。

本年2月21日から始まった、91日間に及ぶ、「イノベーションと起業家精神」の学びは、最近、一応終えたのですが、さらに、学びを深めるために、大切な部分の復習を進めていきたいと思います。

更に、イノベーションと起業家精神を磨き、会社を大きく変えるのに、役立てていきます。

◆先行者の5つの悪い癖

新規参入者が起業家的柔道を使い、先行者を負かし急成長し、トップの地位を得ることが出来るのは、下記のように、先行者の悪い癖が5つもあるためなのです。

1.アメリカ英語でいうところのNIH(Not Invented Here-自分たちの発明ではない)という態度、自分たちが考えたもの以外には、ろくなものがないという傲慢さであり、この傲慢さのゆえに、先行者は、かって、アメリカの大手電機メーカーがトランジスタについて行ったように、新しいイノベーションを鼻であしらうのです。

2.最も利益のあがる部分だけを相手にするという、いいとこ取りであり、これは、ゼロックスが行い、その結果、日本のコピー機メーカーに機会を与える結果になったものであり、ゼロックスは、大手ユーザーすなわち大量にコピー機を買ってくれる顧客や、高性能で高価なコピー機を買ってくれる顧客に的を絞り、ほかの客を相手にしないわけではなかったが、力を入れなかったので、当然、ほかの客は、サービスに不満を持ち、正確には、サービスの悪さに不満をもっていて、そのため、ゼロックスの競争相手にとっては参入がしやすくなり、市場のいいとこ取りは、経営学的にも経済学的にも、初歩的な間違いで、それはつねに市場の喪失という罰を受けるのです。

ゼロックスは財産(過去の遺産)に安住し、たしかに大きな財産であり、大きな利益があがっていたのですが、いかなる事業といえども、財産に頼りつづけるわけにはいかないので、いいとこ取りは過去の財産への依存であり、しかも1度この性癖を身につけると、それはずっと続き、起業家的柔道の攻撃を受けやすくなっていくのです。

3.さらに大きな弱みとして、価値についての誤解があり、実は、製品やサービスの品質は供給者がつくるものではなく、顧客が引き出し、対価を払うものであり、製品は、メーカーが考えがちなように、生産が難しく、金がかかるから価値があるのではなく、それは単に、メーカーとしての無能を示すだけであり、顧客は自分にとって有用なもの、価値あるものを提供してくれるものに対してのみ対価を払い、それ以外のものは価値ではないのです。

1950年代、アメリカの大手電機メーカーは、真空管を使う自分たちのラジオが、より大きく、より精緻であり、まさに20年におよぶ努力の結晶であるがゆえに価値があるとしていて、彼らは、トランジスタラジオが未熟練工でも生産できるのに対し、自分たちのラジオは高度の技能を要することをもって、価値があるとしたのですが、消費者からすれば、トランジスタラジオのほうが、軽く、浜辺やピクニックに持って行け、故障することなく、真空管を取り変える必要もなく、安く、音域や音質も優れていたので、明らかに価値があり、肝心なとき、16本の真空管のうち必ず1本は切れてしまう最高級ラジオより品質も優れていたのです。

4.いいとこ取りや、価値についての誤解に関係のあることとして、創業者利益なる錯覚があるのですが、創業者利益こそ、つねに競争相手に対する招待状で、19世紀初めのフランスのJ・B・セイやイギリスのデヴィッド・リカード以来、すでにおよそ200年にわたって、経済学は、完全独占以外で大きな利益を得る方法は、コストと価格との差しかないと認識してきたのですが、コストと価格との差によって利益を得る試みは、必ず失敗し、それは、競争相手に傘を差しかけてやるだけのことであるのです。

トップの地位を確立している者にとって、今日、大きな利益に見えるものも、数年後には覇権を唱えるに至る新規参入者に対する補助金にほかならないのであり、創業者利益は、株価の上昇をもたらす喜ぶべきものというよりも、自らに対する脅威と見るべきものであり、それは危険な弱みであるのですが、創業者利益なる高利益の幻想は、それがつねに起業家的柔道に門を開くものであるにもかかわらず、今日、あまりに一般化しているのです。

第5に、すでに地位を確立している企業によく見られ、かつ必ず凋落につながることとして、過剰な機能の追求があり、それは、製品やサービスの最適化ではなく、最大化を求めることであり、典型がゼロックスで、市場の成長に伴い、1つの製品やサービスによって、すべてのユーザーを満足させようとすることであるのです。

たとえば、化学反応をテストするための新しい分析機器を開発したとすると、当初、市場は企業の研究所に限られているのですが、やがて、大学の研究所や専門の研究機関、あるいは病院が購入しはじめ、それぞれが少しずつ違うものを要求すると、そこでメーカーは、新しい顧客を満足させるために新しい性能を加え、さらに次の顧客を満足させるために次の性能を加え、こうして単純な機器だったものを複雑きわまるものになり、機器の機能を最大化し、その結果、その機器は、誰も満足させられないものになるのです。

なぜならば、皆を満足させるということは、誰も満足させることができないということだからであり、しかも価格は高くなり、使い方や補修も難しくなるのですが、それにもかかわらず、メーカーのほうは自信満々であり、新聞の全ページ広告では、64種類もの機能を列挙し、そのようなメーカーが起業家的柔道の犠牲となるのは、ほとんど確実であり、まさに強みとするものが仇となるのです。

新規参人者が、1つの市場、たとえば病院用機器を開発すると、病院が必要としない機能、病院が毎日必要とはしない機能は、何1つつけていないのですが、病院が必要とする機能はすべて備えていて、しかも、多目的な機器よりも機能が優れていて、この新規参入者は、次に、研究所用、政府機関用、産業用の機器を開発し、ユーザー別の機器によって、すなわち最大化ではなく最適化をはかることによって、すべての市場をもっていくのです。
 
日本のコピー機メーカーは、特定のユーザー、歯科医、医師、校長室向けなど小さなオフィス用のコピー機を開発して、競争に参入してきて、ゼロックスが誇りとしていた高速性や鮮明度では対抗しようとせず、彼らは、小さなオフィスが必要とするもの、簡単で安いコピー機を導入し、ひとたび市場で地歩を固めるや、次の市場にとって最適の機器を開発し、その市場に参入し、同じようにソニーも、まず最初に安いポータブルラジオから参入し、そこで地歩を固め、次の市場へと移っていったのです。

起業家的柔道を使う者は、たとえば、シティバンクがファミリェンバンクを設立したとき反撃しなかったドイツの銀行のように、すでに地位を確立したトップ企業が本気で守ろうとしない海岸の一角を確保し、そこで市場と売り上げを手に入れると、次の一角を確保し、やがて島全体を確保し、しかも、つねに同じ戦略をとり、それぞれの市場向けに最適の製品やサービスを設計し、すでにトップの地位にある企業が闘いに勝つことはほとんどなく、彼らは、新規参入者に支配権を奪われるまで、それまでの事業のやり方を変えようとしないのです。

以上より、起業家的柔道戦略は、中小企業で余りリスクを掛けることが出来ない企業に向いた戦略であり、非常に効果が大きいのですが、市場を押さえる戦略なので、あらゆる方向からの深い思考が伴っていないと、危険な戦略でもあるのです。

画像は、1月31日の讃匠創業祭に、プロバスケット選手を連れ、参加して戴いた、星嶋社長(左端)です。

いつも熱心で、力一杯、誠実に頑張っておられます。

今日も最高のパワーで、スーパー・ポジテイブなロッキーです。

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