うどん学校・ラーメン学校・そば学校・パスタ学校で開業&成果アップ|「イノベーションと起業家精神」「プロセス・ギャップ、いかに見つけるか」

昨日の経営講義の風景
本日のテーマは「イノベーションのキーはそこにある」です。

本社でいるときは、毎朝、自宅前のグリーンベルトを散歩しますが、東京支店での経営講義の朝には、品川のホテルに宿泊し、品川宿の旧街道を散歩します。

東京支店を開設したのは4年前ですが、4年前の品川の旧街道と現在の旧街道はまったく別物と言っていいくらい、大きく変貌を遂げました。

4年前は夜は暗く、人通りの少なく、寂れた商店街で、そのころは電信柱が立っていたのですが、途中で、電線が地下埋設になり、電信柱が品川宿にピッタリの情緒あるデザインの街路灯に変わり、路面のタイルも石が敷き詰められ、その後、街の景色も徐々に変わり始め、最近では4年前には考えられないような景色に変わりました。

古い家屋が徐々に新しいマンションに変わり、街の景色が大きく変わっていっているのです。

まだ、古い家屋もだいぶ残っていますが、特に変わったのは、夜の人通りで、今では夜の居酒屋等も多くなり、夜も多くの人で賑わっているのです。

そのような古い宿場町の中で、当社の蕎麦学校の卒業生の1人が蕎麦店を経営し、この街の活性化に一役買っているのです。

開店当時はそれほど多くのお客さまではなかったのですが、店内は50名余り十分収容できる規模の店なので、夕食代わりに立ち寄ると、最近は、満席に近い状態になっていて、家族連れとか、近所の方がた、多くのお客さまが賑やかに、夜の時間を楽しんでいるのです。

旧品川宿の蕎麦店の雰囲気が出て、卒業生の店主の提供する蕎麦も腕が上がり、本当に美味しい蕎麦を提供出来ているのです。

店舗の規模も大きいので、家族連れも入り易く、多くのお客さまを収容し、収益も上がり易いのです。

昨日から経営講義が始まったのですが、今回の経営講義でも規模の小さい店とか、出来るだけ小資本でうどん店を始めようとしている人が、多く見受けられるのです。

小資本で始めることは、何ら問題ないのですが、資本をかけなければかけないほど、用意周到な準備と、大胆な戦略の構築が重要になってくるのです。

特に、麺料理の場合は、店内で茹でるのに大きなエネルギーを費やさなければいけないので、店内飲食の形式にすると、どうしても大きな投資が必要になるのです。

同じ麺ビジネスでも、店内飲食だけでなく、テークアウトもあれば、移動販売もあれば、通信販売もあり、あらゆる選択肢があるのです。

特に、これからの日本は生産年齢人口の大幅な減少、緩やかな人口減少時代を迎え、店内飲食だけの時代ではなくなってきているのです。

成功しているレストランビジネスは、あらゆる収入源を持ち、オーナーが本の出版、講演、調理器具の販売、食材の販売、調理済み商品の販売等々、あらゆるチャンスをものにしているのです。

レストランビジネスはお客さまに料理を食べさせるだけでなく、あらゆる機会を活用して、可能性のあるさまざまなビジネス展開を行ない、お互いの相乗効果を出し、あらゆる方面から、本業のレストランビジネスの強化を図っているのです。

最近、海外に出て、人気にあるカフェ、レストランに行くと、多くの場合、オーナーの書いた本を販売しているのを目にします。 

本を通して、オーナーの価値感、考え方、料理に取り組む真摯な姿勢を訴え、更にレストランのイメージを高め、ブランド力をアップしているのです。

従って、これからのレストランオーナーは作家でもあり、講演家でもあり、戦略家でもあり、スーパービジネスマンでもあるのです。

昨日の経営講義の授業の中で、日本における、これからの麺ビジネスのあり方について、ある生徒さんから質問がありました。

私は流通業の衰退の歴史を例えて、次のような話をしました。

われわれが小さいころの街には、八百屋、魚屋、酒屋、米屋、肉屋等、○○屋と名前が付いた、小さい規模の単一ビジネスの店がたくさんありました。

ところが、そのような店のほとんどは、今は消えてなくなり、代わりに、コンビニ、スーパーに変わってしまいました。

コンビニに行けば、酒も売っているし、弁当、食品、雑貨、書籍等、ありとあらゆる物を販売し、物だけでなく、ATMを置き、銀行の代わりをして、さまざまなサービスまで提供しているのです。

このように、昔の酒屋、魚屋、八百屋、米屋、肉屋等すべてのお店の代替わりをするだけでなく、さらに新たなサービスをたくさん付加しているのです。

このように、ビジネスの世界は、非常に複雑な方向に大きく変貌し続けていて、そのような解決されていないお客さまのニーズを先取りし続けている一握りの人たちだけが勝ち組になり、生き残っているのです。

もし、現状のビジネスに行き詰っていても、それは大きなイノベーションの入り口であり、そのカギを見つけた人だけが生き残ることが出来るのです。

本年2月21日から始まった、91日間に及ぶ、「イノベーションと起業家精神」の学びを終え、さらに学びを深めるために、5月26日より7月5日まで41日間の復習を進めてきましたが、さらに理解度を増すため、再再度、チャレンジし、自分自身を大きく変えるのに役立てていきます。

4.「プロセス・ギャップ」

1950年代の末、ある製薬会社のセールスマンが、独立して事業を興そうと医療のプロセスにギャップを探し、直ぐに見つけ、当時、最も一般的に行なわれていた手術の一つに、老人性白内障があり、手術は定型的かつ機械的なもので、完璧なダンスのように途切れることなく、すべてを掌握して行なえる手術だったのですが、ただ、1ヶ所だけ、流れの切れるところがあり、ごく小さな筋肉を切開し、血管を縫合しなければならなかったので、血が流れ、眼球を損なう恐れがあり、手術自体は、優しい手術だったが、そこだけは手術をする者にとって気掛かりで、手術の流れが変わることが不安の種になっていて、何度手術をしても怖い部分だったのです。

製薬会社のセールスマン、ウイリアム・コナーは、ちょっと調べてみたところ、筋肉組織を瞬時に溶かすことが出来る酵素が、既に1890年代に分離されていることを知ったのですが、当時は、その酵素を数時間しか生かしておくことが出来なかったのですが、酵素を保存する技術は長足の進歩を遂げているはずであり、事実、コナーは数か月足らずで、酵素の効力を失うことなく保存期間を延ばす保存薬を見つけ、数年後には、世界中の眼科手術医が、コナーの会社アルコン・ラボラトリーズの酵素を使うようになり、20年後、彼はその事業を高い値で、ある多国籍企業に売ったのです。

ここにもう一つ、教えられることの多い例があり、O・M・スコットは、芝生関連の器具、種、肥料、殺虫剤の最大手メーカーであり、現在は大企業の子会社になっているが、芝生業界におけるトップの地位は、同社がまだ中小企業の一つに過ぎなかった頃、シアーズ・ローバックやダウ・ケミカルのような大企業との競争の末、勝ち取ったもので、同社の製品は確かに優れていましたが、競争相手の製品も負けず劣らずで、O・M・スコットは、定量を均等に播くための器具としてスプレッダーという簡単な手押し車を開発し、その後の地位を得たのです。

芝生の肥料や殺虫剤は、すべて徹底した科学的実験に基づいて調合しているということが売り物であり、散布する量も、気温や土壌の質によって厳密に処方していて、あらゆるメーカーが、科学的とまではいかなくとも緻密でなければならないことを消費者に説いていたのですが、O・M・スコットのスプレッダーが登場するまで、そのための器具を消費者に提供したメーカーはなく、それがないことが、芝生を育てるプロセスの中で、消費者を不安にさせるプロセス・ギャップになっていたのです。

要するに、プロセス・ギャップとは、何か1つの作業を行う一連のプロセスの中で、不安に感じたり困ったりする部分で、例えば、少し前、マンション住まいの奥さま方は、天ぷらを揚げた後の廃油の処理に困っていて、彼女たちは、新聞紙にフライパンの廃油を浸み込ませ、牛乳パックをカットして、その中に丸めていれて、ゴミとして捨てていたので、アメリカのジョンソンは彼女たちに、次のような質問をし、「本当はやりたくないけれど、やらざるを得ないので、やっていることは何ですか?」と聞いたところ、マンション住まいの主婦たちは、天ぷらを揚げたあとの廃油の処理と回答したので、ジョンソンはイノベーションを起こして、「テンプル」を開発し、天ぷらを揚げたあとの廃油の処理が非常に楽になったのです。

以上のように良い流れが途中で切れている場合は、必ず、プロセス・ギャップが起きていて、イノベーションのチャンスが横たわっていて、プロセス・ギャップは、われわれの身の回りにたくさん存在しているのですが、改めて気にしなければ、それが当たり前になっているので、気付かないのです。

ギャップの1番目の業績ギャップが起きている原因の一つでもあり、流れが途切れていて、スムーズに流れていないので、業績の悪化が、起きている場合があり、うどん蕎麦店等では、厨房の作業の流れの中で、天ぷらを揚げる作業も往々にして、プロセス・ギャップになり、メニューの中に天ぷらのメニューが多かったり、天ぷらメニューが多いのに、フライヤーの油面が小さかったり、このバランスが取れていない場合によく起きているのです。

新規開業者がよく起こしているプロセス・ギャップは、開店時の練習不足で、十分な練習をしないで開店し、開店時にお客さまを長く待たせ、怒らせたり、品質の悪い商品を提供して、悪い評判を取っている場合が多く、開店までの流れを一連のプロセスと考えると、多くの新規開業者が陥っている問題点は、最初の計画をキチンと立てていないのと、開店前の練習不足であり、最初の計画の部分は、麺學校の経営講義に参加すると、十分に理解が出来、練習不足に関しては、当社の場合、新規開業者の開店前チェックとして、当社のスタッフを派遣する有料サービスがあるので、開店出来るレベルになっているかどうか、どこに問題があるのかを明確に指摘するので、開店における失敗を未然に防ぐことが出来るので、以上のように、流れの中で、スムーズに流れていない部分に着目すると、どこに問題点があるかがよく分かり、肝心なことはこのような棚卸を行なう時間を改めて取ることで、普段、忙しい日々を送っていると、忙しさに流されて、気付かないことがあるのです。

「いかに見つけるか」

では、そのようなプロセス・ギャップは、運や勘によって見つけられるものか、それとも、体系的、組織的に見つけるべきものかですが、ウイリアム・コナーは、手術のプロセスの中に不安になる部分がないかを医師に聞いて回り、小さな芝生用品のメーカーだったO・M・スコットは、何か困っていることはないかを、デイーラーや消費者に聞いて回り、その結果、スプレッダーを開発し、そのスプレッダーを中心として製品ラインを組み、全国的な中堅企業に成長したのですが、プロセス・ギャップは、なかなか見つけられないような代物ではなく、消費者がすでに感じていることであり、眼科の手術医は、目の中の筋肉組織にメスを入れるとき、常に不安を感じ、そのことを人に話していて、金物屋の店員は、芝生の庭を持つ顧客の不安を知っており、そのことを話していて、欠けていたものは、それらの声に耳を傾けることであり、真剣に取り上げることであったのです。

製品やサービスの目的は消費者の満足にあり、この当然のことを理解していれば、プロセス・ギャップをイノベーションの機会として利用することは容易であり、しかも効果的なのですが、それでも深刻な限界があり、プロセス・ギャップをイノベーションの機会として利用できるのは、その世界のなかにいる者だけだということであり、決して、外部の者が容易に見つけ、理解し、イノベーションの機会として利用出来るものではなく、以上のように、プロセス・ギャップを見つけるのは、関係者だけであり、案外容易に見つけることが出来、従って、プロセス・ギャップを活用したイノベーションも大きな効果を発揮することが出来そうです。

昨日の経営講義は、スタッフの計らいで、映画「ロッキー」のテーマソングで入場しました。

いつもの経営講義は、凛とした、緊張感で始まるのですが、昨日の経営講義は和やかな雰囲気でスタートしたのです

今日も最高のパワーで、スーパー・ポジテイブなロッキーです。

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