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うどん学校・ラーメン学校・そば学校・パスタ学校で開業&成果アップ|「イノベーションと起業家精神(最終)」「5つの前提と3つの条件、ニーズの理解、知識の入手可能性、使い方との一致」

 ラーメン学校の盛り付けの事例で、魚介系の塩ラーメン

本日のテーマは「人手不足時代の正しい対処法」です。

日本でビジネスをやっている以上、或いはこれから始めるにしろ、人手不足はますます激しくなってきます。

20年前の1995年に生産年齢人口がピークを打ち、若い人口が減り始めて、既にピークより12%以上も減少しているので、人手不足は当然なのですが、最近、人手不足が顕在化したのは、アベノミクスで経済が持ち直したためで、
顕在化していなかったのが、顕在化しただけのことであり、これからの日本で人手不足が緩和されることは期待出来ないのです。

そのために、人手不足の解消を抜本的に解決しようとすると、ビジネスの効率化を除いて他に方法はなく、人手が少なくても、今まで以上の成果が上がるような仕組み、システムの導入を企業は真剣に取り組まなければいけないのです。

当社のビジネスにおいても、本日来社された顧問会計事務所の先生から、会計部門の大幅な効率化の提案がありました。

会計部門だけでなく、他の部門、製造、企画、開発、メンテナンス、営業、学校とすべての部門において、人数をかけずに、アウトプットの最大化は、緊急の課題であるのです。

人手を省くことは、ひとつの方法としては、IT活用は今は当たり前のことですが、当社でも当社に合った、最新の活用方法が出来ていないので、せっかくITを活用しているにもかかわらず、まだまだ人手を多く要しているのです。

従って、IT活用の深い探求が必要であり、専門的な知識と自社の内情に精通していないと、IT活用も不十分なままで終わるのです。

うどん蕎麦店であれば、オーダー・エントリー・システムを導入し、ホールのスタッフの無駄な動きを無くし、お客さまとの接客時間を長く出来、厨房にすぐにオーダーが入るようにすれば、提供時間も短縮出来、サービスレベルは上がり、お客さまの数が増えると同時に、少し規模の大きい店であれば、すぐに1人分くらいの人は少なくても済むのです。

すでに導入している店舗がほとんどだと思いますが、食器洗浄機もその類で、食器洗浄機があることで、食器洗いの人手が少し省けるのです。

製麺機にしても、時間当たりの性能の高い機械とそうでない機械を使っている場合であれば、例えば、同じ生産量でも毎日1時間余分にかかると、時給千円のスタッフが作業をすれば、年間300日稼働と計算すると、人件費にして、毎年30万円のロスが生じているのです。

10年も経つと、新しい機械が1台買えるほどの差になり、機械の労働生産性を上げることも大切なのです。

次は、人の労働生産性を上げることで、これは時間で単純に測れない部分があり、その人のモチベーションの高さによっても、大きな差が出ます。

モチベーション高く仕事をするのと、嫌々仕事をするのでは、結果はまったく異なり、常に高いモチベーションを保ち続けて貰うことが大切なのです。

最近、高いモチベーションを保てる人と、そうでない人を比べていて感じるのは、入社してからの教育で決まるのではなく、誰を採用するかで決まっているような気がします。

本当は、もっとモチベーションが高く、価値観がもっと共有出来る人が欲しいと思っていても、たちまち人手が足りないので、少し足りないが、我慢しようと思って採用すると、ほとんど、途中で退社して貰わなければいけない羽目になってしまうのです。

だから、人で効率を上げようとすればするほど、誰を採用するかは、非常に重要なことで、採用では絶対に妥協してはいけないのです。

妥協して採用してしまうと、結果、辞めて貰わなければいけなくなり、コストも時間も大きくロスをしてしまうのです。

これは今のような人手不足の時代に徹底するには、非常に難しいテーマですが、これを社内で徹底するには、採用の意思決定する幹部が数名いたとして、少なくとも、1人が少しでも疑問を感じたら、採用しないことなのです。

或いは、仮採用が出来る場合は、ある程度の期間、試しに来て貰い、その間で判断することです。

次には、社内の教育、社内勉強会で1人ひとりのレベルを上げて、人手不足に対処することで、1人が何役もこなせるようになればなるほど、人手不足をカバーできるようになるのです。

或いは、今まで2人でやっていた仕事を1人で出来るようにすることです。

要するに、人手不足の時代を乗り切るのも、正当な王道だけであり、目先の損得とか、駆け引きで解決する問題ではないのです。

日本は、このような人手不足の時代になり、この時代をシッカリと生き抜いた企業だけが、次に時代に進むことが出来るのです。

本年2月21日から始まった、173日間に及ぶ、「イノベーションと起業家精神」の学びを終え、最終のまとめに取り組んでいきます。

「5つの前提と3つの条件」

前記の例、とくに岩佐多聞の成功は、ニーズに基づくイノイベーション、とくにプロセス・ニーズによるイノベーションが成功するためには、以下の5つの前提があることを教えているのです。

(1)完結したプロセスについてのものであること

(2)欠落した部分や欠陥が1ヶ所だけあること

(3)目標が明確であること

(4)目標達成に必要なものが明確であること

(5)現状より「もっと良い方法があるはず」との認識が浸透していること

つまり受け入れ体制が整っていることなのです。

「ニーズの理解」

しかも、ニーズに基づくイノベーションには3つの条件があるのです。

第一に、何がニーズであるかが明確に理解されていることであり、何となくニーズがあると感じられてだけでは不十分で、それだけでは、目標の達成のために、何が必要なのかを明らかにしようがないのです。

例えば、数学教育に問題があることは、何百年も前から感じられているのですが、数学が簡単にわかる生徒は少なく、恐らく5人に1人もいないだけでなく、残りは一生数学が分からないままであり、確かに集中的に繰り返し勉強させれば、試験で合格点を取れるようにすることは出来、日本では特に、数学に力を入れることによって合格点を取れるようにしているのですが、だからといって、日本の子供たちがとくに数学が分かっている訳ではなく、試験のために勉強するが、その後は忘れてしまうので、10年たって20代も後半になれば、欧米人と同じように合格点は取れなくなるのです。

もちろんいつの時代にも、才能のない生徒でさえ、数学が分かるようにしてしまう天才的な教師がいるのですが、誰も真似ることが出来ず、ニーズは感じられているのですが、だが理解はされていないので、数学を教える上で必要とされるのは、天賦の才か方法論か、或いは心理的、情緒的な問題が絡むのか、それについては誰も知らず、まさにニーズが充分に理解されていないために、解決策も見つかっていないのです。

これは、日本における数学教育だけではなく、英語教育についてもまったく同様であり、ニーズが明確ではなく、もし、シンガポールのように公用語のひとつが英語であれば、ニーズが明確であるので、英語教育も今のような状態ではないはずで、従って、プロセス・ニーズによるイノベーションでは、まず最初に、ニーズが明確であることは欠かせないのです。

「知識の入手可能性」

第二に、イノベーションに必要な知識が手に入ることであるのです。

製紙業界には、現在よりも無駄が少ない経済的なプロセスという明確なニーズが以前からあり、既に1世紀にわたって、多くの優秀な人材がこの問題に取り組んでいて、ニーズが何であるかは明確に理解されていて、リグニン分子のポリマー化であり、これは容易なはずであって、既にほかの分野では行われていて、十分な経験を持つ優れた人たちが、1世紀に及ぶ絶え間ない努力をしてきたにもかかわらず、そのための知識は得られていないので、相変わらず「何か別の方法を試してみよう」と言っているだけなのです。

ライト兄弟が飛行機を発明する前から、人類が空を飛ぶというニーズはあったのですが、知識が不足していたので、実現していなかったのですが、ライト兄弟が初めて、試行錯誤の結果、知識を身につけて人類による飛行を始めて可能にし、一旦知識が出来上がると、それからの飛行機の進歩はたいへんな速度で、世界中に広がったのは、写真とまったく同じであったか、写真よりも早かったのです。

最近では、同じようなものにインターネットがあり、この広がりの速度は、更に早くなっていて、知識の活用によるイノベーションは加速していくと言えるのです。

「使い方との一致」

第三に、問題の解決策が、それを使う者の仕事の方法や価値観に一致していることであるのです。

写真の素人は、初期の写真技術があまりに複雑なため、使いこなせなかったので、彼らは、とにかく簡単に、ある程度の出来栄えの写真が撮れるようになることを望んでいたので、労力や技術を不要にしてくれる、プロセスを受け入れる素地はあり、同じように、眼科の手術医は、優雅で流れるような出血のないプロセスに強い関心を持っていたので、これを可能にしてくれる酵素は、彼らの期待や価値観に一致していたのです。

ところが、明確なニーズに基づくイノベーションでありながら、当事者の仕事のやり方に合わなかったために、なかなか受け入れられない例が実際にあり、すでにかなり前から、弁護士、会計士、技師、医師などの専門家が必要とする情報の量は、それを見つける能力の向上を上回って増大していて、彼らは、専門図書館やハンドブック、或いは情報サービスで情報を探すのにかなり時間をとられるとこぼしているので、当然、優れたデータバンクが成功するはずで、コンピュータのプログラムとデイスプレーが、弁護士は判例、会計士には税制、医師には医薬品や毒物の情報を、直ちに与えることが出来たのですが、今日、それらのデータバンクは、収支に見合うだけの加入者を得るのに苦労しているのです。

例えば弁護士向けの判例検索サービスであるレキシスでさえ、必要な数の加入者を集めるのに、10年以上の年月と膨大な費用がかかったのですが、その理由は、おそらくデータバンクが、問題をあまりに簡単に解決してしまうことにあり、専門家というものは記憶力、即ち必要な情報を記憶し、或いはその情報の取材地を記憶する力を大切にするので、未だに弁護士を志す若者は、「必要な判例は覚えるように。或いはどこにあるかを覚えるように。」と先輩から言われるのです。

従って、データバンクは、いかに仕事に役立ち、時間と費用を削減してくれたとしても、彼ら専門家たちの価値観に反し、ある有名な外科医は、自分の行なった診断をチェックし、治療に必要な情報を与えてくれるサービスをなぜ使わないかと聞かれて、「簡単に探せたのでは、私が要らなくなってしまう」と答えたというのです。

当社が製麺機「真打」を開発した時も同じ様なことが言えて、今から考えれば、嘘のような話ですが、それまでの手打ち職人のプライドが、このような機械でうどんを打つことを認めなかったのです。

ニーズによるイノベーションの機会は、体系的に探すことが出来、電気に関してエジソンが行なったことが、それであり、ヘンリー・ルースはエール大学の学生だった頃に行ない、ウイリアム・コナーが行なったこともそれだったのです。

ニーズに基づくイノベーションは、まさに体系的な探求と分析に適した分野であり、ひとたびニーズを発見したならば、まず、先に述べた5つの前提に照らしてみることが必要であり、しかる後に、3つの条件に合致しているかどうかを調べることが不可欠であり、すなわち、ニーズは明確に理解されていて、必要な知識は現在の科学技術で手に入れられるか、そして得られた解決策は、それを使うはずの人たちの使い方や価値観に一致しているかであるのです。

画像は、ラーメン学校の盛り付けの事例で、熱い魚介系の塩ラーメンで、トッピングはアジの天ぷらとイチジクです。

アジとか、イワシの天ぷらも魚介のラーメンにはよく合います。

今日も最高のパワーで、スーパー・ポジテイブなロッキーです。

Picture of 藤井 薫(ロッキー藤井)

藤井 薫(ロッキー藤井)

株式会社大和製作所、株式会社讃匠 代表取締役。
令和5年 秋の叙勲にて「旭日単光章」受章。

1948年5月、香川県坂出市生まれ。国立高松工業高等専門学校機械工学科卒業。川崎重工株式会社に入社し、航空機事業部機体設計課に配属。その後、独立し、1975年に大和製作所を創業。

過去48年以上にわたり、麺ビジネスを一筋に研究し麺ビジネスの最前線で繁盛店を指導。麺専門店の繁盛法則について全国各地で公演を行う。小型製麺機はベストセラーとなり、業界トップシェアを誇る。
「麺店の影の指南役」「行列の仕掛け人」として「カンブリア宮殿」「ありえへん∞世界」「スーパーJチャンネル」等、人気TV番組に出演するほか、メディアにも多数取り上げられる。
また、2000年4月にうどん学校、2004年1月にラーメン学校とそば学校を開校し、校長に就任。

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