うどん学校・ラーメン学校・そば学校・パスタ学校で開業&成果アップ|「イノベーションと起業家精神(最終)」「産業構造の変化を知る、産業の不安定性、産業構造は不変か、自動車産業の構造変化の第1の波」

本社の外から見た夜景

本日14日(水)から、15日(木)の2日間、松山市、松山市民会館にて、自家製麺体験教室in松山があり、ラーメン、つけ麺、うどん、蕎麦の無料自家製麺実演講習会を開催します。
http://www.yamatomfg.com/events/detail.php?id=2409&ref=top

本日のテーマは「仕事の成果はコミュニケーション」です

全体の仕事の効率を上げようとすると、まず、コミュニケーションの上手、下手が大きな影響を及ぼしているのです

まず、トップが大きな方針を示し、現状の大きな課題を挙げ、それを解決するべく組織を編成し、一人ひとりに、役割分担をするのです。

大切なことは、常にトップは想いを伝えることで、私はそのためにも、日々、休まずにフェイスブックを書いているようなものなのです。

社内を見回してみると、着実に成果を上げている人と、そうでない人の落差が大きいのですが、長い目で見て、成果を挙げている人とそうでない人の差は、コミュニケーションの差であることがよく分かります。

コミュニケーションの本質は、「引き起こされた反応」で、こちらが伝えた内容を相手がどのように受け取ったかということであり、こちらがAを伝えても、相手がBと受け取ると、実際はBと伝えたことになるのです。

要するに、何を伝えたかより、相手が何を受け取ったかということの方が重要であり、コミュニケーションは、どのように伝わっているかが問われるのです。

今日も、開発の責任者と打合せをしていて、お客さまが機械スピードが遅いと感じているのであれば、それがお客さまにとっての真実であり、遅いと感じないようにするのが、われわれの仕事であり、もし、実際の速度がそんなに速くなくても、お客さまが遅いと感じないのであれば、それがお客さまにとっての真実であるのです。

昨日は、製造部門の社内勉強会をやっていて、製造部門の価値感として、以下の4項目が出てきたのです。

1.出荷した機械の完璧さ(怪我をしない、安全な機械、品質の安定、使い易い、安全性、耐久性、メンテナンスし易い) 

2.納期厳守(組立時間短縮、部品納期の短縮)

3.梱包を開けた時に、感動を与える商品(完璧な出荷体制、備品等関連部品の完備、きれいな清掃、梱包状態)

4.効率の追求(コスト意識、組立易い機械、常に改善に取り組む、時間管理を厳しくする、現在の組み立て時間の半減化、組立易くなるようなアイデアを常に出し、開発部門にフィードバック、出荷の時間の短縮化)

上記価値感の1番目、2番目は当然であり、4番目も当然であるのですが、意外であったのは、3番目で、実はアップルのiphone等は、3番目にもたいへん力を入れていて、箱を開けたときの感動を与えるようなパッケージングがなされているのです。

当社の場合も、当然、お客さまに当社の商品が到着したときに、機械は当然、きれいに清掃がなされていること(当社の場合は、出荷直前に必ず、1台ごとに実機で麺を試作するので、麺生地等の残りや汚れの注意が必要)なのです

また、機械の梱包を解いた時に、機械の組み立て担当者、試験担当者からの熱いメッセージがあれば、機械を使って戴くお客さまにも、余計に機械に親近感を覚えて戴けるのではないかと思います。

このように部門ごとに全員が集まって、部門ごとの価値感を確認していくと、今までに気付かなかったが、大切なことが見えてくるのです。

そして、トップも含めて勉強会を行なうと、トップの価値感も一緒に織り込むことが出来、会社の方向付けが出来易くなるのです。

通常のマネッジメントの多くの書籍には、使命の大切さを謳っている書籍はたくさんあるのですが、価値観の大切さにはほとんど触れていないのです。

しかし、使命より、価値観の方がもっと先に重要であり、価値観がすべてのベースになっているのです。

先ず、部門ごとの価値感を明確にして、最終的に全体の価値感を明確にすることが、ビジネスの第一歩であり、麺学校の授業を通して、自社のビジネスを通して、価値観の大切さと価値感の順序の付け方がよく分かるようになってきました。

本年2月21日から始まった、173日間に及ぶ、「イノベーションと起業家精神」の学びを終え、最終のまとめに取り組んでいきます。

第4の機会 産業構造の変化を知る  

1.「産業の不安定性」

「産業構造は不変か」

産業や市場の構造は、下記のように永続的であり、きわめて安定的に見えるのです。

世界のアルミ産業は、基本特許を持っているピッツバーグのアルミニウム・カンパニー・オブ・アメリカと、そのカナダの系列会社、モントリオールのアルキャンにより、1世紀の間支配されてきて、世界のタバコ産業は1920年代以降、大手の新規参入者としては南アフリカのレンブラント・グループを迎えただけであり、世界の家電業界でこの1世紀間に登場した大手メーカーは、オランダのフィリップス社と日本の日立だけで、アメリカの小売チェーン業界では、シアーズ・ローバックが通信販売から小売店舗業に進出し、1920年代から、10セント・ストアのクレスゲがデイスカウント・ストアのKマートを始めた1960年代までの40年間に、大手の新規参入はなかったのです。

従って、産業や市場の構造は非常に安定的に見えるため、内部の人間は、そのような状態こそ秩序であり、自然であり、永久に続くものと考えるのですが、現実には、産業や市場の構造は脆弱であり、小さな力によって、簡単に、しかも瞬時に解体するので、その産業に属するあらゆる者が、直ちに行動を起こさなければならなくなり、昨日までと同じ仕事のやり方をしていたのでは惨事を避けられなり、潰れ、少なくともトップの地位を失い、その地位はほとんど取り戻せないのですが、産業や市場の構造変化は、イノベーションをもたらす機会でもあり、実にそれは、その業界に関わる全ての者に対し、起業家精神を要求し、あらゆる者が「わが社の事業は何か?」を改めて問わなければならなくなり、あらゆる者が、この問いに対して新しい答えを出さなければならなくなるのです。

以上のような産業と市場の構造変化が、自動車産業では下記のように、何度も起きたのです。

「自動車産業の構造変化の第1の波」

20世紀の初め、世界の自動車産業が破竹の勢いで成長し、市場の構造が大きく変化したのですが、この変化に対しては4種類の対応が取られ、いずれも成功を収めたのです

それまで「馬車階級(金持ち階級)」用の贅沢品だった車の売り上げが、3年ごとに倍増し、市場が急速に拡大したのです。

「第1の対応」

1906年に創立されたロールス・ロイスの戦略は、車が普通の商品になる事を見越し、逆に王侯の象徴となる車に特化することにし、そのため、熟練工が手作業によって1台づつ生産するという、当時でさえ時代遅れになっていた生産方法に戻し、顧客に対しては、半永久的な使用に耐えることを約束し、ロールスロイス自らが運転手を訓練し、売る相手も原則として爵位を持つ者に限定し、並の人間は間違っても買うことがないように、ほぼヨットと同じ価格、熟練工や繁盛している商人の年収の40倍に相当する価格を付けたのです。

「第2の対応」

その数年後、デトロイトでヘンリー・フォードという若者が、自動車市場の変化を見て、同じく車が金持ちの贅沢品ではなくなったことに気づいたのですが、彼の対応は、半熟練工によって大量生産する車、しかも車の所有者自身が運転し、修理さえ出来る車だったのですが、1908年のT型フォードは、今日伝えられているほどの低価格車ではなく、当時、世界最高の収入を得ていたアメリカの熟練工の年収を上回っていたのですが、それでも、T型フォードは、それまでの最も安い車の約5分の1の価格であり、運転も修理もやさしかったのです。
(今日、アメリカ市場で最も安い車は、未熟練工の年収の10分の1なのです)

「第3の対応」

同じころ、ウイリアム・クレイポ・デユラントというアメリカ人が、自動車市場の変化を見て、やがて膨大な市場になる事を見越し、あらゆる階層を客とする自動車メーカー、専門経営者がマネッジメントする自動車メーカーを作り、1908年にGMを設立し、他のメーカーを徐々に吸収合併していったのです。

「第4の対応」

その少し前の1899年、ジョヴァンニ・アニエッリというイタリアの若者が、自動車が軍の必需品、とくに将校用車両となり得ることを見越し、彼がトリノに設立したフィアットは、数年後にはイタリア軍、ロシア軍、オーストリア・ハンガリー軍の将校用車両のメーカーになったのです

自動車産業の構造変化の第1の波は、既に100年以上も前に起きた出来事で、既に100年後に生きているわれわれは、第1の波、第2の波、第3の波の結果もすべて知っているのです。

そして、2013年における世界の自動車メーカーの販売ランキングは次のようになっています。(カッコ内は前年順位と増減率、▲はマイナス)

1位(1)トヨタ 998万台 (2%)
2位(3)VW 973万台 (5%)
3位(2)GM 971万台 (4%)
4位(4)日産・ルノー 826万台 (2%)
5位(5)ヒュンダイ 756万台 (6%)
6位(6)フォード 633万台 (12%)
7位(-)FCA 435万台 (3%)
8位(7)ホンダ 428万台 (12%)
9位(8)PSA 282万台 (▲5%)
10位(9)スズキ 269万台 (2%)

(注記)*FCAはフィアット・クライスラー・オートモーティブ、同じく、PSAはプジョー・シトロエン・オートモテイブ

構造変化、第1の波において4つの異なった対応をしたメーカーは、現在、すべて生き残っていますが、第1の対応をした、ロールス・ロイスは、既に元の状態ではなく、BMW傘下になっていて、第2の対応を行なった、フォードはアメリカのビッグ・スリーの中で唯一、破綻を免れたのですが、第3の波では相当、本体を揺さぶられて、破綻の寸前までいったのですが、踏みとどまり、第3の対応を行なったGMは、第3の波では小型化と品質向上に乗り遅れ、破綻後、アメリカ政府による救済が行なわれ、再上場の後は、順調に伸びていて、第4の対応を行なったフィアットも決して順調とは言えないまでも、したたかに生き残り、クライスラー他、多くのメーカーを傘下に入れて、世界ランキングでは第7位につけているのです。

第1の波で、生き残った自動車メーカーとそうでないメーカーを比較すると、生き残ることが出来たメーカーは、生き方を明確にしたメーカーだけであり、生き方(要するに、命の使い方、即ち、使命)を明確にしたメーカーだけが、第1の波を上手く乗り越えることが許され、現在、世界ランキング10位以内にいるメーカーのうち、第1の波の時代に存在していたメーカーは、3位のGM、6位のフォード、7位のフィアットの3社だけで、現在、ランキング10位以内に駒を進めているメーカーも決して安泰な位置にいるのではなく、新興国市場の台頭と内燃機関から、電気自動車、燃料電池等の新しいエネルギーの時代を迎え、厳しい技術革新に生き残れるメーカーであるかどうかが問われているのです。

あと100年経ったら、今日の上位10社もほとんどの会社は残っていないか、或いは、もし残っていても、会社の形は相当変わってしまっているはずで、このように、100年経ったら、産業構造も大きく変貌し、昔隆盛を極めていた会社のほとんどは消え去り、新しい時代を迎えていることがよく分かり、現在に生きるわれわれも、将来のために、今、何をしなければいけないかが、問われているのです。

昨日は、朝の散歩で5千歩余り歩いたのですが、日中は来客、打合せ等で、社内を歩くことがほとんど出来ていなかったので、仕事がほぼ終えた夜になって会社の敷地内を3千歩余り歩きまわったのです。

画像は、本社の外から見た夜景で、多くの社員が夜遅くまで残って頑張ってくれているのです。

今日も最高のパワーで、スーパー・ポジテイブなロッキーです。

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