うどん学校・ラーメン学校・そば学校・パスタ学校で開業&成果アップ|「イノベーションと起業家精神(最終)」「なすべきでないこと、イノベーションを成功させるための3つの条件、イノベーターの保守性」

うどん学校の生徒さんと

先ずは、お知らせで、来週11月10日(火)~12日(木)の3日間、ドリームスタジオ東京で、創業40周年記念イベントがあり、初日10日だけ少し余裕があります。
http://www.yamatomfg.com/events/detail.php?id=2574&ref=top

本日のテーマは「ビジネスは強みで勝負する」です。

昨日は、4時過ぎに帰社し、うどん学校を覗きに行くと、天ぷら講習の真っ最中で、今回は生徒さんのうち数名が経営講義の前に、個別面談希望者がいたのです。

今まで、麺学校中に個別面談を行なったことはほとんどなかったのですが、昨日は2名の生徒さんの面談を行ない、生徒さんが考えていること、悩んでいることがよく分かりました。

今回の生徒さんはそれぞれ、自分の新規開業プランを持っていたのですが、もう一つよく分からず、自信がなかったり、これで本当に良いのだろうかと、迷っている部分があったのです。

例えば、最初の相談者は7年間、FCのうどんのチェーン店で働き、今回独立開業するようになったのですが、立地を検討するに当たり、地元は人口が2万4千人の小さい町だから、隣町の人口15万人位の町で開くのとどちらが良いのだろうかと悩んでいたのです。

開業するに当たって、「人手は大丈夫ですか。」と、聞いてみると、地元の方では知り合いもいて、自分が開店したら手伝ってくれる人は、何人もいるとのことですが、隣町は知り合いがいないので、ゼロから人集めをしなければいけないとのことでした。

今は、ゼロから人を探すのは、たいへん難しい時代なので、良い人手がすでに見つかっているのであれば、地元で開業するのも、悪くないのです。

隣町の方が、人口が多く、商圏として魅力的に見えますが、商圏が大きいほど、競争も厳しいは間違いなく、隣町からわざわざ食べに来たくなるような店舗を作れば良いのです。

生産年齢人口がますます減少していく日本では、もし、開店しようと考えると、適切な人の確保は、出来るだけ早い時期に始めておかねばならず、店舗が完成してから、人の募集をかけるのは、遅すぎるのです。

次の相談者は、元JA勤務の方で、うどん店の経験はまったくないのですが、9月の経営講義に先に参加していたので、この2ヶ月の間で、何をやらなければいけないかをシッカリ考え、分かってから実技に参加し、ある程度の方向性を作っていたので、実技での作業は楽だったそうです。

但し、9月で1回目の経営講義受講だけであったので、もう一つ、コンセプトのまとめ方が分かっていなかったので、今回2回目の経営講義への参加を勧め、参加することとしたのです。

話しを聞いてみると、この方も相当なローカルですが、青果市場と魚市場を兼用した施設の用地の一角にあるテナントに入店予定だそうです。

店内のレイアウトがまだであったので、上手く席が取れ、無駄のないレイアウトが出来るかどうか、当社でレイアウトを引いてみるようにしたのです。

議論していくうちに、元々、JAに勤務していたので、農産物に強く、入手ルートも持っているので、地産地消の野菜とか、畜産物、海産物の良い食材にこだわり、中高年を対象のうどん店を目指すようになり、本日の盛付のチェックのときに、野菜を使った面白い夜のメニューの試作を行なうようにしたのです。

そのために、季節の野菜とか、魚介類を揃えて、これからの冬季にピッタリの鍋料理の試作をやってみます。

特に、これからの食のビジネスは、地元の特産品があれば、その特産品の特徴を引き出し、自分の持っている強みで勝負するようなビジネスであれば、情熱も持ち易いのです。

当社の麺學校で教えているデジタル・クッキングも、エンジニアとしての私の強みを引き出した料理の指導方法で、それぞれ、その人の持っている強みの理解が欠かせないのです。

最初の生徒さんの場合は、地元で開店すると、人の強みがあり、特にこれからの時代は、うどん店で人を集めることは、非常に難しくなるので、これも強みになるのです。

ビジネスとは、自分の強みをいかに引き出すかの競争であり、自分自身を深く理解することなのです。

本年2月21日から始まった、半年間以上に及ぶ、「イノベーションと起業家精神」の学びの最終のまとめに取り組んでいきます。

◆なすべきでないこと

成すべきことがあるように、下記のように、3つの「なすべきでないこと」があるのです。

(1)まず、利口であろうとしてはならない。

イノベーションの成果は、普通の人間が利用できるものでなければならず、多少なりとも大きな事業にしたいのであれば、さほど頭のよくない人たちも使ってくれなければならず、つまるところ大勢いるのは平凡な人たちであり、組み立て方や使い方のいずれについても、利口すぎるイノベーションは、ほとんど確実に失敗するのです。

(2)次に、多角化してはならないこと、散漫になってはならないこと、一度に多くのことを行おうとしてはならないことです。

もちろんこれは、「なすべきこと」の1つとしての的を絞ることと同義であり、核とすべきものから外れたイノベーションは雲散し、アイデアにとどまり、イノベーションに至らず、ここでいう核とは、技術や知識にかぎらず、市場のこともあり、事実、市場についての知識のほうが、技術についての知識よりもイノベーションの核となり、イノベーションには核が必要であり、さもなければあらゆる活動が分散し、イノベーションにはエネルギーの集中が不可欠であり、またイノベーションを行おうとする人たちが、互いに理解しあっていることが必要であり、そのためにも、統一、すなわち共通の核となるものが必要であり、多様化や分散はこの統一を妨げるのです。

(3)最後に、明日のためにイノベーションを行おうとしてはならないのであり、現在のためにイノベーションを行わなければならないのです。

イノベーションは長期にわたって影響を与えるかもしれない、あるいは、20年たたなければ完成しないかもしれず、コンピュータは、最初の実用機が市場に出て25年後の1970年代の初めまで、ビジネスに大きな影響は与えなかったのですが、科学計算、給与計算、パイロット訓練のシミュレーションに、初めから利用することができたのです。

「25年後には、大勢の高齢者がこれを必要とするようになる」と言えるだけでは十分でなく、「これを必要とする高齢者はすでに大勢いて、もちろん時間が味方であり、25年後にはもっと大勢の高齢者がいる」と言えなければならず、現在の時点で直ちに利用できなければ、ダ・ヴィンチのノートに描かれたスケッチと同じで、アイデアにとどまり、われわれのほとんどはダ・ヴィンチほどの才能を持っていない、われわれのノートが、それだけで不滅の価値を持ちつづけることはないのです。

このことを完全に理解したのが、エジソンで、彼以外の発明家たちは、すでに1860年から65年頃にかけて電球の発明にかかっていたのですが、彼は必要な知識が揃うまで10年待ち、それまでは、電球は明日のことに属していて、彼は必要な知識が揃ったとき、すなわち電球が可能なものになったとき、2年間にわたって膨大なエネルギーと有能な人材を集中的に投入したのです。

以上のように、イノベーションには、ときとして長いリードタイムが伴い、医薬品の開発研究では10年を要することも珍しくなく、それにもかかわらず、今日では、医療上のニーズが存在していない医薬品の開発研究に着手する製薬会社はないのです。

◆イノベーションを成功させるための3つの条件

そして最後に、3つの条件があり、いずれも当然のことでありながらしばしば無視されているのです。

(1)イノベーションとは、仕事でなければならない。

イノベーションを行うには知識が必要であり、創造性を必要とすることも多く、事実、イノベーションを行う人たちのなかには、卓越した才能をもつ人たちがいるのですが、彼らが同時に異なる分野で働くことはほとんどなく、あの恐るべきイノベーションの才能をもっていたエジソンでさえ、電気の分野でしか働かず、イノベーションに優れたニューヨークのシティバンクが、小売業や医療についてイノベーションを行おうとすることはありえず、イノベーションには、ほかの仕事と同じように、才能や素地が必要であるのですが、イノベーションとは、あくまでも意識的かつ集中的な仕事であり、勤勉さと持続性、それに献身を必要とし、これらがなければ、いかなる知識も、創造性も、才能も、無駄となるのです。

(2)イノベーションは、強みを基盤としなければならない。

イノベーションに成功する者は、あらゆる機会を検討し、「自分や自分の会社に最も適した機会はどれか、自分(あるいは自分たち)が最も得意とし、実績によって証明ずみの能力を生かせる機会は何か」を問わなければならず、このとき、イノベーションの仕事は、ほかの仕事と変わるところがなく、イノベーションほど、自らの強みを基盤とすることが、とくに重要なものはほかになく、イノベーションにおいては、知識と能力の果たす役割がきわめて大きく、しかもリスクを伴うからであり、イノベーションには相性も必要であり、何ごとも、その価値を心底信じていなければ成功しないのです。

当然のことながら、恐ろしく生真面目であることを自他ともに認める科学志向の人たちからなる製薬会社が、口紅や香水で成功したことはなく、イノベーションの機会そのものが、イノベーションを行おうとする者の価値観と合っていなければならず、彼らにとって意味のある重要なものでなければならず、さもなければ、途轍もない忍耐強さを必要とし、かつ欲求不満を伴う厳しい仕事はできないのです。

(3)イノベーションはつまるところ、経済や社会を変えるものでなければならない。

それは、消費者、教師、農家、眼科手術医などの行動に、変化をもたらさなければならず、プロセス、すなわち働き方や生産の仕方に変化をもたらさなければならなず、イノベーションは、市場にあって、市場に集中し、市場を震源としなければならないのです。

2イノベーターの保守性

1、2年前、起業家精神をテーマにしたある大学のセミナーで、心理学者たちの発言を聞いたことがあり、それぞれの意見には対立する点も多かったが、起業家的な資質が、リスク志向であるということでは意見が一致し、そこで、プロセス・ギャップによるイノベーションをもとに、25年で世界的な事業を育てたある有名な起業家がコメントを求められたのですが、彼は「みなさんの発言にとまどっていて、私自身、大勢の起業家やイノベーターを知っているつもりだが、今まで、いわゆる起業家的な人には会ったことがなく、私が知っている成功した人たちに共通している点は1つだけで、リスクをおかさないということであり、彼らはみな、おかしてはならないリスクを明らかにし、それを最小限にしようとし、そうでなければ、成功はおぼつかず、私自身、リスク志向でいたかったならば、不動産や商品取引、あるいは、母が希望したように画家になっていたと思う」と、言ったのです。

これはドラッカーの経験とも一致し、ドラッカーも、成功した起業家やイノベーターを大勢知っているが、彼らのなかにリスク志向の人はおらず、通俗心理学とハリウッド映画によるイメージは、まるでスーパーマンと円卓の騎士の合成であるのですが、実際にイノベーションを行う人たちは、小説の主人公のようではなく、リスクを求めて飛び出すよりも、時間をかけてキャッシュフローを調べているのです。

イノベーションにはリスクが伴い、スーパーでパンを買うために車に乗ることにもリスクは伴う、そもそも、あらゆる経済活動にリスクが伴ない、しかも昨日を守ること、すなわちイノベーションを行わないことのほうが、明日をつくることよりも、はるかに大きなリスクを伴うのですが、イノベーションは、どこまでリスクを明らかにし、それをどこまで明らかにできたかによって、成功の度合いが決まり、どこまでイノベーションの機会を体系的に分析し、どこまで的を絞り、利用したかによって決まり、まさに成功するイノベーションは、予期せぬ成功や失敗、ニーズの存在にもとづくものなど、リスクの限られたイノベーションであり、あるいは、新しい知識によるイノベーションのように、たとえリスクが大きくとも、そのリスクを明らかにすることのできるイノベーションであり、イノベーションに成功する者は保守的であり、彼らは保守的たらざるをえないのであり、彼らはリスク志向ではなく、機会志向であるのです。

画像は、昨日、帰社してからうどん学校の生徒さんと面談したのですが、すでに9月の経営講義に参加した生徒さんであったので、麺事業に対する理解度が非常に上がっていたのです。

本日が、盛付のチェックで、明日からの経営講義も再度参加します。

今日も最高のパワーで、スーパー・ポジテイブなロッキーです。

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