うどん学校・ラーメン学校・そば学校・パスタ学校で開業&成果アップ|「イノベーションと起業家精神(最終)」「顧客戦略、GEとマコーミック、価値戦略」

 本日のオーガニックの社内給食

本日のテーマは「新しい商業施設の見学」です。

昨日は、午後から大阪でお客さまにお会いするために、早朝に名古屋を出発し、最初に11月19日にグランドオープンした「ららぽーとEXPOCITY」を見学するために、大阪万博跡地へ向かったのです。

「ららぽーとEXPOCITY」は開業後1ヶ月弱で、多くのお客さまで朝から賑わい、人気店は長い行列になっていました。

このような新しい商業施設には、その時代における旬な店がたくさん入店し、さまざまな店舗を見て回ると、時代の主役が交代していることが良く分かります。

商業施設自体もお客さまの争奪戦の凄まじい競争をしているので、入れるテナントを厳選しており、集客力が高く、人気が高く、家賃の見込みの高い、強い店舗しか選ばず、商業施設のコンセプトと客層に合った、その時代において、最高に思われるテナントを招致しているのです。

従って、新しい商業施設に行けば、現在の外食産業の大きな流れ、トレンドを一ヵ所で見ることが出来るので、新しい商業施設が出来ると、まず行ってみるようにしているのです。

日本の場合、最近は、次つぎと新しい商業施設が各地に出来ることはないので、このような珍しい機会を活用して、出来るだけ新しい商業施設に行けば、時代の大きな変化を読み取ることが出来るのです。

これは、国内だけでなく、海外も同様で、先月のソウル、シンガポールと、大規模なショッピングモールは多くの最新トレンドの飲食店を、一度にたくさん見ることが出来るので、海外に行けば、余計にショッピングモールは注目しているのです。

今回「ららぽーとEXPOCITY」へ行ってみて感じたのは、フードコートでもより上質化、本物化の方向に向かい、今まではフードコートに入ることなど考えられなかった『博多一風堂』まで入っていたのです。

今まではフードコートと言えば、ファーストフードの範疇であり、商品力にこだわるよりも手軽さがコンセプトであったはずですが、今回のフードコートに出店している店舗は、お手軽ではなく、上質志向であり、これも時代の大きな変化であるのです。

外食大手の店舗でも、新しい試みを試しているような店舗も見受けられ、大手の割に、熟成が足りないような店舗も見受けられました。

たくさんある店舗の中には、なぜ、この店舗が入店することが出来たのだろうと思えるような店舗さえもありました。

今回見た、たくさんある店舗の中で、一番長い行列を作っていたのが、ハワイから上陸したカフェで、現代でのカフェの強さも改めて感じました。

これは一時的なブームのような気がしますが、本当に日本に根付き、永く繁栄するかが、問題なのです。

このような大規模商業施設に出店した場合、開店して1ヶ月も経てば、すでに結果が出ていて、商業施設と調和がとれ、非常に上手くいっている店舗とそうでない店舗の差は明確で、開店して1ヶ月も経たなくても、その店舗が外れたか、当たったかの結論が、すでに出ているのです。

そして、一旦出店すると、簡単に店舗の内装、外装を変えたり、コンセプトを変えたり出来ないので、最初にどれだけ準備に周到に時間とエネルギーをかけるかで、結果が決まるのです。

それぞれの店舗の裏側には、外から見るだけではうかがい知ることの出来ない、厳しい側面が隠されていて、われわれ、見学に行けば、表面しか見ることが出来ないのですが、店の裏側には、喜怒哀楽の物語がいつも隠されているのです。

それぞれの店舗をそのような目で見れば、見学するわれわれの大きな学びになり、これだけの最新店舗が一堂に会して、競っている戦場なので、こんなに素晴らしい学びの場はないのです。

麺ビジネスの経営者、或いは、経営者を志す人たちこそ、このような新しいショッピングセンターが出来れば、必ず、訪問してそれぞれの店舗のビジネスモデル、コンセプトの違い、新しい時代の息吹に触れるべきなのです。

そして、うどん店をやっている、或いは志しているからと言って、うどん店ばかりに行くのではなく、広く繁盛店を見て回るような度量がもっと大切です。

同業種から学べることよりも、異業種より学ぶことの方がはるかに多く、繁盛している店を見て、なぜ、この店は繁盛しているのかという、繁盛の本質に触れ、自分の頭で考え、理解することが重要であるのです。

私は常に、全国、海外の繁盛店を見て歩き、さまざまな情報を仕入れているので、海外から生徒さんが来てでも、対で話が出来るのです。

まさに、「ビジネスの成果=責任×夢×情熱×意志力×集中力×経験×直観力×忍耐力」であり、豊富な経験もビジネスには欠かせないのです。

本年2月21日から始まった、半年間以上に及ぶ、「イノベーションと起業家精神」の学びの最終のまとめに取り組んでいきます。

3顧客戦略

◆GEとマコーミック

大型蒸気タービン市場におけるGEのリーダー企業としての地位は、第1次大戦前、顧客の事情を徹底的に検討することによってもたらされ、発電用として、それまでのピストンエンジンに代わって登場した蒸気タービンは、設計上、高度のエンジニアリングを必要とする複雑な装置で、調達した電力会社がメンテナンスしきれるものではなく、電力会社は、新しい発電所を建設する5年から10年ごとに蒸気タービンを調達するのですが、そのためには技術的なバックアップが必要で、蒸気タービンのメーカーがコンサルティングのための大きな支援チームを組織し、維持しなければならず、アメリカの法律では、電力会社が大きな支出をする場合、州の公益事業委員会の許可が必要であったので、電力会社は、コンサルティングには金を払えず、各州の公益事業委員会は、そのような仕事は電力会社自らが行うべきであると判断していたのですが、各州の公益事業委員会が認めなかったので、GEは、コンサルティング費用を請求できず、一方、蒸気タービンそのものの寿命にかかわらず、ブレードは5年から7年ごとに替えなければならず、しかもブレードは、蒸気タービンを製造したメーカーから調達しなければならなかったので、GEは発電所向けの世界一のコンサルティング部門をつくり、コンサルティング部ではなく、関連機器販売部と名づけ、しかもこのコンサルティング部門は、電力会社に対するサービスについて代金を請求せず、蒸気タービンそのものの価格も、競争相手より高くせず、GEはコンサルティング部門のコストと利益を交換用ブレードの価格に上乗せしたので、10年もたたないうちに、ほかのメーカーもこのシステムを理解し、真似を始めたのですが、その頃には、すでにGEが世界市場においてトップの地位を占めていたのです。

以上は、お金の貰い方に関する戦略であり、最終的に必要とする額を入手出来れば良いのであり、お客さまの事情に合わせ、お客さまが納得できる貰い方に変え、最終的にライバルに打ち勝ったのですが、この方法であれば、回収に時間がかかるので、資金に余裕がない会社には難しい方法であり、このようにさまざまな戦略は資金余裕のある場合と、そうでない場合であれば、資金余裕がないと、取れる戦略の範囲が狭まるのです。

このGEのはるか前の1840年代、顧客の事情に対応するという同じ考え方が分割払いなるものを生み出し、サイラス・マコーミックは、収穫機を発明した大勢の1人にすぎず、需要があることは確かだったのですが、ほかのメーカーと同じように、彼も製品を売ることができなかったのは、農民に購買力がなかったためで、収穫機の代金が2、3年で回収できるのは、誰にもわかっていたのですが、当時、農機具代を農民に貸す銀行はなく、そこでマコーミックは、3年の分割払いで売ることにした結果、農民は彼の収穫機を買えるようになり、事実、買ったのです。

一般的に、メーカーは(経済学者、心理学者、道徳家と同じように)、合理的に行動しない顧客についてこぼすのですが、合理的に行動しない顧客など存在せず、昔からいわれるように、存在するのは無精なメーカーだけであり、顧客は合理的に行動し、単に、顧客の事情がメーカーのそれと異なるだけであり、公益事業委員会の規則や規制は、意味のない恣意的なものに思われるかもしれないのですが、公益事業委員会監督のもとに事業を行わなければならない電力会社としては、それは現に存在する事実であるのです。

アメリカの農民は、1840年代の銀行が考えていたよりも、信用力はあったかもしれないのですが、当時のアメリカの銀行が、農民の設備投資に対し融資をしなかったことも事実で、イノベーションのための戦略は、それらの事実が、顧客にかかわりを持つかぎり、不可避の事実として認めるところから始まり、顧客が買うものは、それが何であれ、彼らの事情に合ったものであり、事情に合ったものでなければ、何の役にも立たないのです。

現在は以上のような時代と異なり、ビジネスを始めるバックグラウンドは、至れり尽くせりに準備されていて、非常に恵まれ、ただ一つ、上記の時代と異なるのは、ビジネス自体が非常に複雑になっていて、われわれは、多くのことを学ばないと成功せず、時代の移り変わりの速度が高速になり、ビジネスがグローバル化し、自動車メーカー等もグローバル化に遅れたメーカーが淘汰されてしまい、その典型的な事例はイギリスの自動車メーカーであり、ほとんどのイギリスの自動車メーカーは消えるか、他の自動車メーカーに買収されたにもかかわらず、日本のほとんどの自動車メーカーが生き残っているのは、グローバル化で成功し、特に、自動車業界で最後発のホンダが、現在、日本では2位、世界では8位になっているのも、グローバル化の成功なのです。

4価値戦略

起業家戦略としての価値戦略は、メーカーにとっての製品ではなく、顧客にとつての価値を提供することで、この戦略は、顧客の事情を、顧客が買ってくれるものの一部として受け入れるという前述の戦略の延長線上にあり、アメリカ中西部のある中堅企業は、ハイウェイ建設用ブルドーザー、露天掘りの表層土除去用重機械、炭鉱の石炭運送用大型トラックの潤滑油の半分以上を供給していて、この潤滑油メーカーは、あらゆる種類の潤滑油を揃えている大手石油会社と競争関係にあり、このメーカーが成功しているのは、単に潤滑油を売ることによってではなく、このメーカーは一種の保険を売り、土木業者にとっての価値は潤滑油そのものではなく、機械の稼働であり、大型機械が動かなくなるために失われる時間は、潤滑油の年間費用をはるかに上回る損失をもたらし、そもそも請負契約そのものが、工期を正確に算定し、寸刻を惜しむことを前提にしていて、ペナルティは厳しいのです。

その中西部の潤滑油メーカーは、そのような土木業者のために、機械のメンテナンスについて分析を行ない、次に、年間のメンテナンス計画と費用を示し、潤滑油を原因とする年間稼働時間の損失を一定時間内に抑えることを保証し、もちろん自社の潤滑油の使用を前提とするので、土木業者が買うのは潤滑油ではなく、彼らは、稼働時間という、彼らにとって最も大きな価値を買うのです。

最後の例は、いわば製品からシステムへの移行というべきものであって、ミシガン州ジーランドのハーマン・ミラーの例であり、ハーマンミラーはイーメス椅子なるオリジナル・デザインの椅子メーカーとして有名になったのですが、ほかのメーカーがオリジナルの椅子に進出してくるや、一般企業や病院のオフィス全体を売るようになり、大きな成功をおさめ、さらにその後、未来オフィスなるものが流行しはじめると、施設マネジメント研究所を設立し、仕事の流れ、生産性、労働環境、コストの観点から、オフィスのレイアウトとオフィス機器に関するアドバイスを売るようになり、同社は、顧客にとっての価値を明らかにし、「顧客が実際に買っているものは、仕事や志気や生産性である。したがって代金も、それらのものに対してでなければならない。」と言っているのです。

当社のような製麺機メーカーにとっても事情はまったく同じで、お客さまが買うのは、製麺機ではなく、美味しい麺が簡単に誰にでも作れ、安定的に供給されることであり、最終的に美味しい麺作りを通して、永く繁栄することであるので、そのためには、美味しい麺作りのノウハウはもちろん、性能の良い、安全で、使い易い製麺機、365日年中無休のメンテナンス、麺学校でのデジタル・クッキング、商品力アップ等のテクニック、ノウハウの習得、経営講義でのマネッジメントの理解等が欠かせず、当社はそれらの麺専門店の経営者に必要なテクニック、ノウハウの提供をすべて行っており、更に、グローバル化に合わせて、それらを海外に広げているのです。

われわれのビジネスの先輩には、既にグローバル化で成功した、日本の自動車メーカーと、グローバル化で失敗した、日本の家電メーカーの貴重な教訓があり、失敗した先輩たちの轍を踏まないためにも、われわれは常に学び続けなければいけないのです。

画像は、本日のオーガニックの社内給食で、この画像にはないのですが、最近、本場の食材を使った、美味しいキムチが再開し、全員が大喜びです。

ついつい美味しいので、食べ過ぎになってしまいます。

今日も最高のパワーで、スーパー・ポジテイブなロッキーです。

他の受講生の声も見る

全国8ヶ所にある麺開業.comの相談場所で、メニュー開発や、スープ・だし講習、経営についてなどの無料のイベント・セミナーを多数行っています。

開催場所ごとのイベントを見る

【業界唯一】古い製麺機の処分コストが0円に

[sc_rand_image type="sp"]
[sc_rand_image type="pc"]